自称阪神タイガース評論家（跡地）

　忘れよう忘れよう。あんなん打てない打てない（笑）。今年初めて当たったチェンは、去年とはまったく人が変わっちゃったね。去年まではけっこうみんな打っていたのにね。ま、うちでいうたら現在の能見みたいな感じか。これでチェンの防御率はセでトップの1.41（２位もＤの吉見1.61）。忘れよう忘れよう。

　安藤もいろいろ工夫しながらよう踏ん張っていたけど、またもや四球死球先制スリーランで遙か彼方へぶっ飛ばされた。ホームラン自体は打った和田が凄い。ブランコへの死球も無罪。問題は二死走者なしから与えた森野へのストレートの四球だろう。攻めているボール先行ではなく、逃げているボール先行になっていて、勝てていない投手特有の、はじめっから守勢に回る雰囲気を醸し出しちゃっている。コントロールは悪くないと思って見ていたが、結局今の安藤は打者にとって怖さがないということにつきるのではないか。殺気をよみがえらせるために、いっぺんムショに入れようか？（笑）

　筒井はこの日もＯＫピッチ。６回は、先頭小池を歩かせたが二死三塁で井端を外の強い直球で空振り三振。７回は荒木を外直球で空振り三振、森野にも直球で押し込んで三ゴロ、ブランコにも内を速球で攻めて三ゴロ。相手の嫌がるところ、特に高めの直球で勝負できている。ちょっとずつ荷物を重くしたいよなぁ、ホント。

　ジェンは勉強。第１球、決して悪い球じゃない内角直球を和田にホームランされて調子が狂う。もうあんなんしゃあないって。正気に戻った頃には４点取られていた。でもあの状態の中で四球は１つだけだったんだから、まあ良いと思うよ。君は本当に良いものをもっているから貴重な経験させてもらっていると、感謝して次に気持ちをぶつけられるよう準備しておけよ。

　その８回ウラの守り、０−４となってなお一死二三塁。もう１点もやらない前進守備でチェンの当たりは二ゴロ。三走藤井の鬼スタートで野選となったが、大和の守りは良かった。柔らかく捕球して流れるように正確で強い送球。何よりあそこで勝負できたこと、ベストのプレーができたのは自信になるだろう。少々体勢が悪くても強い送球ができるのは良いね。
　打つ方でもチーム２安打の全部を、プロ入り初スタメンの大和が打った。第１打席もクリーンにミートしたが、威力に押し込まれて左飛。２打席目からはバットを短く持った。そして強く振った。そりゃもう見た目にも腕力はない。だけどしなやかな強い繊維の筋力はある。シャープは反応がある。重心やテコを利かせる、体の使い方のセンスはある。会心のヒットじゃなくても、くらいついて振って、外野に落とす。コースが良いと見るや、果敢に二塁を狙いヘッドスライディング。その表情は必死だ。このチャンス絶対掴んでやるという気持ちが見える。大和２１歳、忘れて良い試合で忘れられない映像を残す。