自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
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ウォーーーーーー!
勝ち越しという結果ももちろん良いが、このカープ3連戦は白熱した良い試合が続いた。
3試合ともカープがしぶとく粘りのある打撃で1点を先制し、双方の先発投手が懸命の投球で踏ん張って、終盤まで1点を争う手に汗握る攻防が続く。快進撃のため、異様な熱気に沸く甲子園での奮闘だけに、カープの戦いぶりは特筆ものだった。

赤松に素晴らしさを見せつけられた3日間でもあった。右に左に走りまくって、フライをキャッチしまくる姿。連日のタイムリー、繋ぎのヒットで得点に絡む姿。
赤松にとっては、これまでの努力と、それが成果を生まないストレスを一気に爆発させるような移籍になった。着ているユニフォームは違っちゃったけど、この甲子園の青々としたフィールドの真ん中で暴れる姿は、苦々しくも嬉しかったよ。

やっぱりどこか赤星と赤松にはバチバチと火花が散るようなところがあって、3回表の赤松先制タイムリーは投手を襲いセンター赤星のところまで抜ける。一方5回ウラ、同点に追いつく赤星のタイムリーもまったく同じように鋭い投手返しがグラブを弾いてセンター赤松の前まで転がっていく。「いつか必ず追い抜きます」「まだまだ抜かれないぞ」そんなバチバチを感じた。


6回2失点の先発金村曉は合格点。カウント球に苦労しながらも良くまとめた。しかし鳥谷のエラーから生じたピンチで先制され、6回表二死二塁、踏ん張りどころの「あと一人」で痛打されて同点に追いつかれてしまった点で、要所を締めたとは言い難い。虎1勝の産みの苦しみかなぁ。
それでも大きかったのはその6回二死から3連打されながらも逆転されなかったこと。まず先頭東出を一塁に出した後の執拗&素速い1塁牽制球で、「金村牽制の名手」という印象を与えたこと。さらに同点となった後の二死一塁で前田智のライト前ヒットで、平野が素速いチャージから矢の返球で「ライト平野肩強し」を見せたこと、さらに2塁への牽制球サインプレーでも「ほとんどアウト」の切れの良いところを見せて「二走はリードに注意」と警戒させる。それらすべてがあったから、続く梵のライト前ヒットで、二走栗原は三塁ストップとなったのだった。二死からのヒットで二走が三塁ストップ、これは守備の総合力の高さに他ならない。

平野はその好守備や、5回ウラ逆転打を呼ぶナイスヒットもあったけれど、その直後、新井の逆転犠飛(右中間センター赤松のファインプレー)で、走っちゃうミスプレーもあり。三走赤星の生還が早く事なきを得たが、あれで併殺成立が先なんてことになったら目も当てられない。「猪突くん」の悪いところだね(笑)。

カープが好調の中継ぎ投手陣を上手いローテで回しているのに比して、タイガースは個人の耐久性に依存している感がある。厳しい3連戦で久保田が3連投、しかもこの日は2回だ。こういう本当に苦しいところで黙々とチームを支えてくれる久保田に、もっとみんな感謝しないといけないよね。素速いフィールディングも見事だった。カープの勢いを止めたグッジョブ。逆にこっちに良いムードが来て勝ち越せたし、コンディションに不安のありそうな球児も元気づけられたと思う。

バルディリスが大活躍。月曜には妻子が帰国してしまうそうだが、その前に良いところを見せたね。同点のホームインになる左中間深々と破る二塁打、8回ダメ押しの投手返しのタイムリー、そして再三にわたる好守!(新井にも助けられたけど)
三塁守備でこれだけ気分が高揚できるのは久々のような…ま、セキも上手なんだけど、こういう興奮はないから。


8回ウラ2−2同点、一死。シュルツから金本が四球を選ぶ。そうねぇ、僅差の競り合いではあったが、大きな違いがあるとすればカープが四球ゼロだったのに対し、タイガースは敬遠含む5つ。投手力というよりもボールの見極めではタイガースに分があったと思う。一死一塁、打席はこの日スタメン5番の関本。5番関本はアリアリ大アリ。将棋の格言に「金底の歩岩より固し」というのがあってね、金本の後はまさに金底。ここに堅実な打者を置けば「金」をも生かすことになる。関本バントの構え、ここでランナー金本がスタート!関本はバント見逃しストライク、二塁送球もややそれてセーフ!
なんでもシュルツのモーションのタイムが悪いので、出たら盗塁はチームオーダーとして準備済みだったんだってさ。
実際のところは知らん。直接取材できるわけでもなし。イメージで書く。木戸作戦コーチだね、これは。モーション開始から2塁送球までのタイムを気にするのは捕手だから。ベンチの奥で、岡田、木戸、吉竹がごにょごにょやってるけど、最近目に付く、おやっ?という作戦は全部木戸コーチのものってことで決定。独断だけど(笑)。そうそう、ウチの捕手は野口にしても、矢野にしても、走者をピシャッとやったよね。まあ、これも木戸コーチの功績ってことにしておこうか、今日のところは(笑)。
金本盗塁成功で一死二塁、カウント1−0、そしてそしてベンチのごにょごにょが慌ただしくなって、なんとここで関本に代わって代打桧山!へえええ、こらまたべっくらこいた。いやあ、切れまくるねぇ。関本の背中を叩きながらフォローする広澤コーチ。良いよ、うちのコーチングスタッフの結束が固いのを見るなんてことは、本当に珍しいからね(笑)。しかし桧山ここはシュルツに押されて三ゴロ、二死二塁。
ここでカープ小林投手コーチが出てきて指示を伝える。鳥谷敬遠で、代打葛城勝負。

葛城はちょっと調子落ち気味なのかな?って感じだった。スタメンで二ゴロ二ゴロ二ゴロ二ゴロもあったしね。でもヤツは強いよ。気持ちが強い。だてに長く下積みやってない。初球のまっすぐ振りに行く。ファール、自打球、いたたた、これが良かったかね。2球目、捕手の構えはインコース、しかしボールはど真ん中へ!葛城これをひっぱたく、一塁線を強烈なゴロ、栗原横っ飛び、破った、フェア!ウォーーーーーイクローーーーー!金本ゆっくりホームイン!鳥谷もダッシュ、ホームイン!ライトがもたつく間に葛城は三塁へ、スタンディングトリプル!ダグアウトを見ながら、拳を突き上げる。光信、桧山と倒れても、育郎が決めたもんね、スゴイ!参った!(笑)

インタビューでは先日につづき雄叫び(笑)。最後の締めも、頼まれもしないのに雄叫び締め(笑)。上手いこと売ったな(笑)。だけど、打った瞬間、こっちが先に雄叫びあげさしてもらったわ。いやあ、気持ち良かった!

Posted by torao at 08:38 | comments(9)
[野手]葛城
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両チームともに、随所にプロならではのすばらしいプレーが見られたナイスゲームでした。
とくに金村曉の牽制球は、これからも一つの楽しみになりそうです。

しかし、8回金本が四球出塁の時点で金本二盗→代打桧山→鳥谷敬遠→代打葛城まで考えていたという岡田監督(木戸コーチ?)。凄過ぎます!
| ジジィ | 2008/07/14 9:20 AM |
初めてコメントさせていただきます。
昨日の試合良いところがたくさんありましたが、個人的には9回のバルちゃんの素手キャッチジャンピングスロー&新井のナイスキャッチに一番痺れました。昨日のバルちゃんは打撃に守備に大活躍でしたね。
それにしても阪神の今の各ポジション争いは
ライト→平野・葛城
セカンド→平野・関本・藤本
サード→バル・関本
とかなりハイレベルですね。正直林が帰って来たら誰を起用するか益々悩みそうです。
ただ好調阪神にとって唯一といっていいくらいの不安なのが新井の腰状態。広島3連戦を見る限り相当痛そうですし、1試合くらいは高橋光と代わっても良いような気がします。
| 鼠先輩 | 2008/07/14 10:02 AM |
金本の盗塁の作戦、試合後の監督インタビューで言ってました。
ピッチャーが投げてから2塁にボールがいくまでのタイムが
○秒って出てたから、まぁ、あそこはね。金本も走れるみたいやし。
みたいな感じのインタビューで、いつも通りな岡田監督でしたw
| すたん | 2008/07/14 11:18 AM |
新井と他の内野陣との信頼関係がすばらしいんでしょうね。

近いうちにライトゴロも見られそうな予感。

| まつたか | 2008/07/14 12:22 PM |
広島強し、赤松憎しと言いつつも、終わってみれば、ウチの2勝1敗。
ウチがやや不調にもかかわらず、好調の広島が相手でもきっちり勝ち越せたのは、いかにウチが強いかということの証です。
ウォーーーーーー!(と、自らを鼓舞する。)
| 一虎ファン | 2008/07/14 3:33 PM |
日曜日のTBSの「喝、あっぱれ」でも取り上げられたカープのベンチに逆さまに突っ込んだバルさんのファインプレイ!!

対広島戦でもお立ち台当確と思える打守の活躍、お立ち台での笑顔を今から想像しています。ガンバレ、バルさん!!

阪神で来季もプレイしたいそうですね。
| 虎こそ命 | 2008/07/14 4:49 PM |
広島カープに苦戦している間にジャイアンツがドラゴンズを交わして2位に浮上。ゲーム差も僅かながら詰まりました。あのチームお得意の「メーク・ドラマ」や「メーク・ミラクル」が再現されるような気がして不安です。短期決戦もまずまず上手いあのチームは、4位以下に屈してほしいと思います。
| タイガー・アイ | 2008/07/14 6:33 PM |
金村
あの一球がもったいなかった。
早いカウントから振ってくる栗原の初球。
あそこは野口が探りを入れる位の余裕が欲しかった。

平野
思い切りの良さと積極性が彼の売りだし、そこは否定する事なく尊重すべきだけど、
あの場面、冷静さと心身とものブレーキが必要でしたね。
赤松の後ろにライトがバックアップに来てて、捕れなかったとしても三塁止まりの可能性が高かった。
走りながら見える位置だっただけに、見逃せない場面でした。
赤星&赤松
チームメイト同士で年齢も違うとなるとなかなかお互いライバル心を
表に出すのは難しいけど、この位置関係なら双方が火花を散らせやすいかも。
二人の更なる向上が見れるかも知れませんね。
| 西田辺 | 2008/07/14 7:24 PM |
私が雁ノ巣(ホークスの二軍球場)にウエスタンの試合を観戦に行っていた頃、阪神の二軍には桜井や林、喜田、葛城、庄田がいました。
彼らは豪快なスイングやシャープな振りで私を魅了しましたが、惜しむらくは皆守備がいまひとつ。
そこに颯爽と現れたのがルーキーの赤松。
スピード感のある攻守、調子に乗ると止まらない、意外とパンチのある打撃に、当時の二軍の選手にはない魅力を感じ、それからずっと彼を応援して来ました。
(至近距離でプレーを観れる二軍の試合では、選手の打球に追いつく早さや肩の強さ、走塁のスピードはテレビ観戦よりも臨場感があり、二軍の試合を観るようになってからは好守俊足の選手にテコ入れするようになりました。
特に盗塁のときに走者、キャッチャー、ショート、セカンドが一瞬のうちにガッ!と動くのを観るのが大好きで、足の速い選手が塁に出ると敵味方に拘らず「走れ!」と念じるようになりました。)
ですから、赤松が広島に移ることが決まったときには大変悲しかったのですが、広島で彼がアホそうにニコニコしながら活躍しているのを見るたびに、「良かったねぇ。」と感慨に浸っております。

それにしても補強「木戸」、うまく機能しているようですね。toraoさんのご慧眼、今更ながら恐るべし。
| rainbow hill | 2008/07/14 10:54 PM |

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