自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
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優勝監督 岡田彰布
甲子園のファンは選手にとって強い味方だと言われるが、私は必ずしもそうだとは思わない。現実に球場がつくり出す雰囲気に飲まれて舞い上がり、消えていった選手もいたし、怒号と不調の悪循環にはまり込む選手もいる。甲子園のファンは、ただ表現力が豊かなだけでなく、野球をよく知っている。流れを見る目があるから、その流れを増幅させる力を持ち得る。何が言いたいかというと、いったん信頼を得れば、「心配するな大丈夫だ」と強い力で背中を押してくれるが、不信を持たれれば、「おいおいオマエで大丈夫か」という暗い雲を作ってしまう。岡田監督の功は多々あるが、ファンを信じさせ、その信じて疑わないという力で試合の流れを固めたことは、甲子園球場という地の利を十分に生かす戦略だった。赤星が出塁すれば点になる、苦しい時は金本がなんとかしてくれる、ランナーがいる時の今岡はすごい、6回が終わってリードしていれば後はJQKで盤石…。観客はまったく疑いなく選手を見つめ、選手もその強い追い風の中、安心して勝負に集中する好循環。そして、その時対戦相手は、必要以上に追い込まれることになる。この現象を生み出すために、岡田監督は選手の力を徹底的に信用し、その長所を最大限発揮できる環境を整えた。簡単に言えば、任せたのだ。
こうして甲子園のファンを力にした。他球団では持ち得ない強い味方だ。優勝がかかったこの試合、勝因の第一は、この観客だったと思う。超満員今季最多48,576人の観衆は、タイガースがいつもどおりに強い勝ち方をすると信じて疑っていない。完全に。そんな異常な空間があれば、勝つことなんて簡単だ。こちらは力を発揮でき、対戦相手は萎縮して行く。

下柳が打たれるはずがない。特に若手の多いG打線は、投球術の格好の餌食だろう。誰もがそう思っている。1回表、あっという間に三者凡退。
そんな調子なら赤星が出塁して、点が入るだろう。赤星は遊ゴロに倒れたはずなのに、足が気になった二岡が悪送球。G先発内海の暴投もあって、タダで無死二塁をもらう。二死となっても、金本が場内の空気のままに一二塁間を破り1点先制。試合の筋書きは、選手やベンチでなく、観客が決めている。
二回表、下柳は小久保、二岡、阿部をわずか9球で片づける。これは若い内海から大量点が取れそうだ。スペンサーがレフト線に会心の二塁打、矢野得意のライト前ヒットで無死一三塁。関本の詰まったゴロは三遊間のど真ん中を転がって行く。もう、そうと決まっているのだから仕方がない(笑)。2−0となってなお無死一二塁。下柳は初球を送りバント、もし内海が思い切って三塁に送球すればアウトだったが、萎縮しているから、ちょっとしたギャンブルも仕掛けられない。一死二三塁で赤星の打球はやや大きめに弾んだ二ゴロ。前進守備の二塁岩館、これを取って…体をくるっと反転させて一塁送球。バックホームするための前進守備でゴロが飛んできて、ランナーが突っ込んでいるのにバックホームできないのだ。投げてもセーフになったらどうしよう…若さの唯一の特権である、思い切りの良さを完全に奪う、負けそうだという空気。その間に1点追加、3−0。ここで「空気」は翻意した。「もういいよ、あまり大差がついては締まらない。点はそれでいい」と。
次はシモさんの気迫が見たいと空気が言う。4回は走者を二人出すが、二岡を逃げ落ちるフォークで翻弄し空振り三振。5回6回は続けざまに得点圏に走者を進められるが、狙い通りに三振を取り、狙い通りにポップフライを打たせる投球。特に6回、皆、下柳がこの回までだとわかっている。二死三塁で小久保。内へ外へ、巧みに投げ分けるも、さすがにかつてダイエーホークスを背中で引っ張った男、意地で食らいつく。最後はスライダーが、いつもの倍キレた。ぐぐっと懐をえぐられ、打球は力無いセカンドフライ。下柳はいつもより足取り軽く、上向き加減でベンチに戻って来た。今日も6回をゼロ封だ。「The Game」や「The Game リメイク版」と同じ。5回または6回をゼロに抑えるのが、まるで当たり前のようだ。去年までは、7回を3点で済ませれば上出来の投手だったことなど、本人も忘れているのだろう(笑)。

3回からタイガースの打線は淡々と。「空気」のおおせのとおりに、手早く進めていく。その時が待ちきれないのだ。それにまだ登場していない選手たちに早く出てきてほしいのだ。
6回ウラ、二死から四球で出た関本に代走藤本。そして、下柳に代わり代打濱中。いつにも増して大きな歓声で迎えられる。今年のタイガースを象徴する選手の一人だ。セ・リーグ同士の対戦だけなら、TとDに大きな差はない。運命を分けた交流戦で、2年前、4番打者として打点王を取ろうかという活躍をして、その後地獄を見た男が帰ってきた。その復帰戦で逆転タイムリーを打った時、我がことのように喜んだ岡田監督や、チームメイトたちの顔が忘れられない。

7回、いつものリンドバーグの歌声とともに、リリーフカーに乗った藤川球児が登場。投球と同時に、日米野球で松井が打席に入った時と同じようなフラッシュを浴びる。間違いなくこの試合のハイライトシーンだった。
藤川を見るだけで、目頭から鼻の奥あたりがツンと痛くなる。それは私だけではないはずだ。たぶん、あの美しい直球の球筋に「刹那」を感じるから。たぶん、肩肘の故障を乗り越え、奇跡的なバランスの上に突如でき上がった希代の速球王に「刹那」を感じるから。今この時、藤川の直球を見ることができる喜び、そしてそれは決して永遠ではないという悲しみがこみ上げるのだと思う。
そんな繊細な儚さを感じさせる藤川が、長いプロ野球の歴史の中で、1シーズンでもっとも多くの試合に登板するという記録を打ち立てた。その記念すべき試合で、矢野は当たり前のように同じサインを出し続ける。藤川は11球連続の直球で3つのアウトを取り、記念の花束を受け取った。

そして球児が投げればそこが試合のヤマ場。そこを境に試合は壊れていく。4月、タイガースは今と同じような強さを見せた。いつも球児が投げた後、試合終盤に追加点を奪って勝ったものだ。
一死後、鳥谷はボテボテの内野安打。シーツ倒れるも、金本のライト前ヒットで、二死一三塁。今岡とは勝負せず、左腕マレンは桧山と勝負。だが、打席に入った桧山は長く苦しんでいた桧山とは違う。満塁の初球、絶対にストライクが欲しいところ、一点の迷いもなく振り切り、矢のようなライト前ヒット。貴重な追加点を奪う。さらに矢野もレフト前ヒットで続き、試合を決める。5−0。

8回は、ウィリアムス。藤川ともども、どこへ行ったってクローザーができる投手。昨年は不調が長く続いたが、今年ははるかに安定していた。弟分の藤川、久保田を引っ張っていかなければいけないという精神的な張り合いがそうさせたのだろう。この日は格違いのG若手3人を当たり前のように三振3つ。

最終回のマウンドには久保田が上がる。開幕当初から藤川と比較され、クローザー適性を疑問視された。その問題は未解決かも知れない。だが「The Game」の9回ウラ、渡邉とウッズを連続三振に取った男だ。まだまだ上積みがある。
優勝目前、完封リレーをみんなが待っている。そこで連打、ゲッツー、暴投で1失点。で、またヒット。お前、オモロイな、わざとやってる?(笑)。えーと、ここでHR打たれたら点差は…とかってマジで計算したじゃないか(笑)。阿部の当たりは金本の正面へ。誇らしげにキャッチしたグラブを掲げ、喜びの笑みを浮かべたアニキ。矢野が久保田に抱きついた。投球内容からか、ちょっとまだテンションが上がっていなかった久保田(笑)。一番早くやって来たのは球児か?あとはどんどん、押しくらまんじゅう(笑)。周囲のコーチとひととおり握手をした後、満面の笑顔を浮かべた岡田監督が輪の中へ向かう。花道をあけてさあどうぞ。笑顔の「野球少年」が舞う。1回、2回、3回目が大きく、ぽーんと高く舞って、4回、5回。あちこちで抱擁。全身で喜びを爆発させていたのが、矢野、下柳、金本だったように思う。そしてはばかることなく泣いていたのは藤川だった。

優勝監督インタビュー。場内から岡田コールが響き渡る。選手の時はいつも聞いていたが、今年、監督として満員の観衆から岡田コールが沸き起こることを予見した人があっただろうか。
受け答えは、上手ではないが、堂々としていた。「宿敵ジャイアンツを倒して」岡田監督らしい言い方だ。子供の頃から根っからのタイガースファン。公の目がある場所では、ジャイアンツの選手と仲良くする様子は決して見せないのが選手岡田のポリシーだった。
「最高の選手たち」「強いチーム」を繰り返した。そして前回やり残した日本一を取ると宣言した。
私は「もっと強くなるチーム」という言葉が嬉しかった。本当にそうだ。模範を示すベテランがいて、投手にも野手にも、まだまだ上手くなる余地のある選手がゴロゴロいる。岡田監督には、選手それぞれの将来像がくっきりと見えているのだろう。そしてそのビジョン通りに成長する時、その選手は、甲子園のファンから絶大なる信頼を得ているはずだ。本人がどう評価されようと、そういう状況を数多くつくり出す。岡田彰布はそういう監督だと思う。

Posted by torao at 05:52 | comments(41)
[退団者]岡田彰布
【号外】阪神タイガース セ・リーグ優勝
おめでとう!ありがとう!

Posted by torao at 21:37 | comments(53)
[野球全般]ペナント展望
球児といる至福の時間
M1。準備はOK?本日の中継は、地上波日テレ系19:00〜20:54(延長あり)。BS局はBS1が18:05から、BSハイビジョンが17:55からいずれも試合終了まで。CS局はG+が17:30〜19:00(トップ中継のみなのでご注意!)。関西では明日未明まで特番が組まれているそうなので、お好みでどうぞ(笑)
くれぐれも録画タイマーのセットミスにはご注意を!。

田尾監督胴上げ。幸福な監督1年とも言えるのではないか。

ベイスターズの門倉が打って投げての大活躍。助かった。ベイは安定した投手陣を武器に、このシーズン終盤に来て3位に浮上、5割目前まで盛り返してきた。来季に繋がりそうだ。
一方敗れたDは川上がまたも勝てず。井川よりはるかに気持ちを出して投げる投手だが、井川に輪をかけて「背信の投球」を繰り返してしまった。もちろん原因はあるのだろうが、「勝てない時は勝てない」という部分もあるのかも知れない。


井川は前回同様。角度をつけた直球を主体にする投球ですんなりと立ち上がる。
G先発は高橋尚。その初球赤星がいきなりレフト線へポテン。猛ダッシュで追ってきたレフト清水が、水を含んだ甲子園の芝の特性を見誤り、触ることなく後ろへ反らす。二塁ベース手前から再加速した赤星は一気に三塁を陥れる。まさに「球よりも速く」、いつもながら惚れ惚れするランニング。続く鳥谷には直球で押してきたが、差し込まれながらも高めを振り切りセンター前へ。軽く1点。復帰のシーツには外一杯のカーブを合わされ、三遊間まっぷたつ。高橋の球はそんなに悪くない。やや高いが直球には力があるし、変化球のキレも良い。だがTの打球は面白いように野手のいないところに飛ぶ。無死一二塁、追い込まれてから外角低めに落ちる球、金本は当然のように強引に引っ張り、そのゴロがまた一二塁間を抜く。無死満塁、今岡。もう完全に球場全体に火が点いてしまった。いや安定した完全燃焼状態に入っている。集まるG内野陣、「弱ったなぁ」ってところだろう。さて無死満塁今岡。前回同様、初回満塁HR行っちゃう?(笑)ここはインハイ今岡ゾーンの直球を「控え目に」レフト前ヒット、2打点で許してやる(笑)。3−0。5者連続安打。井川のリズム良い立ち上がりと、球場の雰囲気が作り上げた勢いだ。もう一度野手が集まって一呼吸入れ、なんとか風向きを変えようとする。スペンサー的四球で、再び無死満塁。矢野初球の変化球をジャストミートですくい上げると打球はレフトへの弾丸ライナー、だがここまでで一番良い当たりは、レフト清水のほぼ正面、少し下がってキャッチされる。犠牲フライとなって4−0。一死一二塁、関本平凡なレフトフライで初めてまともなアウト。ところが井川が甘い変化球を見事に打ち返し二遊間をゴロで破る5−0。残り火を見逃さず、赤星またも初球打ち、普通のゴロがはかったかのように一塁手と二塁手の中間に転が、なぜかライト前に抜ける。6−0。鳥谷も同じような打球だが、超ラッキーもいったんここで小休止、かろうじて二ゴロとなり、猛攻終了。打者11人、9打数7安打、1犠打、1四球。バットとボールが接触する時のちょっとした角度が、ことごとく野手のいない所に向く。その角度の良さのことを「勝負強さ」というのかも知れないと思った。
さて、後は井川がスイスイと7回まで…と行けば良いのだが、そうそう簡単に人が変わるわけもなく、ましてや頑固な井川のこと、一度決めた方針は変えるつもりはないらしい(笑)。直後の2回表は、一死から阿部に高く浮いたツーシームをセンター前ヒットされ、続く仁志に低めの同じ球を2ランHRされる。4回表は先頭小久保のポテン、一死後、仁志に粘られて四球、二死後、ナメていた村田にインローのスライダーをカツンと当てられ、レフトの頭を越す2点タイムリー二塁打を浴びる。
クロスファイアの直球と、チェンジアップは使えていたが、目先を変えるためのツーシームとスライダーで痛打を浴びるという結果が繰り返される。またこの日も左打者を追い込んでから、2球3球とスライダーで誘って、それがボールになってという場面が目立った。右打者のアウトロー、左打者のインローに直球が投げ込めないから、それらの誘い球を見切られてしまう。やるべきことは見えている。井川をあきらめることはない。
打線も、球場の空気も、あとは「彼ら待ち」状態(笑)。その前に、ピリッとしない井川は5回まででスパッと代えて、橋本登場。これが素晴らしかった。直球は走り、チェンジアップは消えた。OK!ハシケン、カムバック!いきなりピンチを迎えたが1 1/3回をピシャリ。
7回一死からウィリアムスが二人を無難に。経験を積ませるために若手を使うのは、今のGには当然必要なこと。だが、追い上げムードに乗って、Tを追い込むには明らかに荷が重すぎだ。
場内にはベイ大量リードの途中経過、割れんばかりの大歓声。その歓声が響く中、藤川球児を乗せたリリーフカーがやってくると、その歓声はいつまでも続いた。暗黒時代のGを背負わなければいけない男、高橋由はフォークを振らせ三球三振、小久保には真ん中高めのクソボールで空振り三振、阿部はさすがに当ててくるが力無いセンターフライ。この日で最多登板タイ記録。球場の中は幸せが満ち満ちていた。今こうして球児の直球に酔いしれることのできる幸せ。私もテレビの前ではあるが、十分幸せだった。直球というなんの変哲もない球種。そのボールの動きを見るだけで、こんなに幸福感を味わえるなんて、何十年も野球を見てきたが、本当に知らなかった。
最後は久保田。この日一番打てそうになかった矢野にHRをプレゼント。久保田はやっぱり久保田だ。そんな久保田が大好きだ(笑)。
ヒーローインタビューは、今岡と藤川。その日のインタビューは岡田監督と決まっているから、これが優勝前最後の甲子園でのヒーローインタビューだ。ふさわしい二人が上がってくれて良かった。今岡は今日も金本の功績を讃えた。球児は、辛い時に支えてくれた人への感謝を何度も口にした。インタビュアーに促され、今岡が最後に大きな声で言った。「王手」。いよいよその時が来た。

Posted by torao at 08:35 | comments(44)
[投手]藤川
いろいろあるけど
D中田、天晴れな投球でM3のまま。優勝決定は9/29以降へ。ベイも最後良い感じで追い上げたし、今日あたりDも負け頃かな?頼むよ、負けてよ(苦笑)。

清原に続き、元木、後藤に戦力外。Gもようやく普通の球団になってきたか。清原が故障でくすぶり始めてからのGの弱体化、ケガに強く休まない金本が来てからのTのたくましさ。リーダーは監督だけじゃないのだ。もともとの素材がどうであれ、1人のリーダーの違いで、チーム力はこうも違ってくる。

阪神電鉄の株価が高騰したのは、村上ファンドの仕業だったのか。一昨年の優勝の時でさえ、こんな急な動きはなかったからヘンだとは思っていたが。関係者やファンにとって、至福の時を楽しんでいたのに、クダラナイ騒ぎを起こしやがって、実にイライラさせられる。重要な経済活動をクダラナイとはなにごとか、ヤキュウなんてもっとクダラナイって?どうせキミらにとって大切なのはカネだけでしょが。ウチらはなあ、一文にもならなくても、こうやって毎朝水やって、肥やしやって、目を細めて愛でとるんじゃ。すっこんどけ、ボケっ!きいいいいっ!
と、取り乱しても仕方ないので、阪神タイガースの価値に目を付けるとはお目が高いとか言って聞き流そう。どうせすでに「売り抜け」は始まっているんだから。

9/28T−G戦、テレビ朝日は急遽予定を変更して中継を止めた。正直に言おう。今まで普通に野球好きとして生きてきた者として、大変ショックな出来事だ。しかも「大多数の人」にとっては、ショックでもなんでもない出来事だというから余計ショック。
強い関西のチームと、人気のない東京の弱いチームの試合が関西である。優勝が近いが、この試合で優勝が決まるわけではない。なぜそんな試合を全国に流さなきゃいけないの?見る人少ないのに。見たい人はケーブルとかスカパーで見られるんでしょ?
とまあこんな感じか。そうか、それじゃ仕方ないな。自分の古い頭を改めなきゃ。

なんだかモヤモヤすることが多いけど、知るか!選手は目の前の試合を全力で勝つだけ、こっちは目一杯楽しむだけだ。さあ、甲子園、ジャイアンツ戦だ。シーツも先発で戻ることだし、今シーズンのまとめのような試合をして欲しい。赤星が出て走る、金本、今岡が返す、脇役たちもしっかり繋ぐ。そして藤川、ウィリアムス、久保田が試合を締める。いつもどおりの痛快な試合を見せて欲しい。Gにも意地があるだろう、良い試合にしてくれよ。思い出に残るような、素晴らしい試合を見せてくれ。
井川にとっては今季レギュラーシーズン最後の「生きた試合」になるだろう。悔いの残らない投球をしてくれたらそれで良い。

Posted by torao at 08:37 | comments(30)
[阪神]たわいない話
E野村監督支持に寝返るw
今日は特になし、以上。というのも何なので…(笑)。

9/27、セはB−D戦のみ。三浦−中田の対決だろう。両チーム、両投手ともモチベーションが高く、なかなか良い試合になるのではないか。間違いなく言えることは、両チームのファンより、28日、29日、30日のチケットを持っているTファンの方が、この試合をドッキドキで見ているということ(笑)。さあ「28日胴上げ」が完全に消えるのか、「神宮胴上げ」が浮上してくるのか、大注目だ。

イーグルスの次の監督は野村氏なのだろう、きっと。
昨年の段階では無理だったが、カツノリも所属しているし(ここらへんのシガラミが野村氏らしいw)、来てくれそうだ。名将とも知将とも呼ばれる人を招ける、こんなチャンスはそうそうない。今が動く時だ。田尾さん、わりぃね。
何やら粉飾していても、結局はこんなところなのではないか。タイガースの今日も野村体制の下積みがあったからこそ…なーんて色々考えたのだろう、きっと。この路線変更は相当なイメージダウンで、三木谷バッシングはしばらく続き、球団はいきなり冬の時代を迎えるだろう。
でもよくよく考えてみると、まあこの手もアリかも知れない。そもそも親会社やオーナーなんて、嫌われ役でOKだろう。タイガースの歴史を振り返って、親会社やオーナーが好ましく思われたことなどここ数年を除きなかった(黎明期は知らないが)。1年前は大歓迎してくれた地元ファンが一気にそっぽを向くだろうが、それもまた良いかも知れない。今はまだ全体に「ほんわか」した感じのファン層に、「あの時期も応援し続けた」という核の部分ができるかも知れない。弱くても応援し続けるというのんびりした空気が東北にはあると言われるかもしれないが、それに甘んじてしまってはいけないし、マンネリは必ず飽きられる。
とにかく今はチームの下積みを築く時期。しっかりとした方向性と理論が必要だし、監督の能力は重要。田尾監督にその片鱗すら見ることが出来なければ、一刻も早く手を打つのも仕方ない。さらに興業的にも、野村氏は話題づくりの上手いアイディアマンでもある。
自らの責任を棚上げするというのは好きなやり方じゃないが、野村監督でどっしりやる気があるのなら、引き続き、なま暖かい目で見守ってやるか(笑)。

Posted by torao at 08:22 | comments(20)
[阪神]たわいない話
ぼくらの夢をのせて
E田尾監督が解任される。田尾監督に成績不振の責任がないことは明確で、3年契約を(おそらく違約金を払って)破棄するに至ったからには、すでに相応の後任人事が進んでいるのだろう。野村元T監督の名が決定事項のように上がっているがどうなんだろう。こういう時、現場と経営を繋げる、亡き根本睦夫氏のような人物が必要なのだろうが、後継者はいないのかな。

M3。D負けない、いやG勝てない。悲願の甲子園胴上げのためには、D3試合、T2試合の計5試合のうち、3つが思い通りにならないといけない。Dの相手は3位浮上で意気上がるベイ。Tが試合のない9/27に一つ減っていると楽なのだが。さあ、いずれ今週のことだ。準備は良い?

前回ボコボコの杉山、この日も良くない。だが直球に力がないと見て、徹底的に変化球を低めに揃える方針。特に100km/h台のスローカーブを有効に使って、だましだまし回を重ねた。生きの良さを売り物にして欲しい投手で、本来まだ不要な投球術かもしれないが、肉体的にも精神的にも夏の疲れがどっと出始めるこの時期、「えいやあ」と行かずに、悪いなりに試合を作ることが出来たことは収穫として良いと思う。3回ウラ、二死満塁で4番新井と勝負、1−3としながらも最後は空振り三振を取った。春先なら、同じ場面、間違いなく押し出しになっていた。

4回ウラ、一死一二塁で倉の当たりはレフト前への低いライナー。金本前進して地上スレスレでキャッチ。すばやく二塁へ送球、ややそれたが、二塁藤本頭から突っ込んでグラブでベースタッチ、二塁走者戻りきれず併殺完成、あっという間にチェンジ!ではスローでもう一度…ワンバンしとるがな(笑)。飛び出した二塁走者にタッチアウト、同時にベースタッチで一塁走者フォースアウトなら併殺もつじつまが合うが…。その間、打球を見ていた三塁塁審はなんのジャッジもしていなかったらしい(笑)。

6回表、ヒットと四球二つで一死満塁の好機をもらう。ここでここまで好投のC先発大島に代わり横山。生きの良い球でグイグイ攻められ、スペンサー、矢野連続三振。流れは一気にカープへ。
6回ウラ、連打、捕逸、四球で杉山は一死満塁のピンチを招く。ここで当たっている7番森笠にタイムリー二塁打、杉山ついに先制を許す。2点取って、なお一死二三塁。次打者、倉の初球、矢野はスクイズを警戒してウェスト。冷静だ。だが2−2からの5球目、山本監督は忘れかけた頃、絶妙のスクイズを仕掛けた。ところがこれが「スライダーの引っかけ」でワンバウンドになるようなボール球、倉さすがに当てるのが精一杯で、スリーバント失敗、三振となってしまった。たぶんバントに行かなければ、捕逸になって三塁走者は生還していただろう。このあたり流れがあっちへ行ったり、こっちへ行ったりで面白かった。

直後7回表、またも一死満塁が今度はタイガースに。ここで代打桧山が強い当たりの1塁ゴロ、正面だったがバウンドが変わったらしく、新井止められず。記録はエラーだったが、微妙なところ。2−2の同点になって、なお一死一三塁。
金本が調子悪い。右膝、右肩の開きが早く、振りが鈍い。インローはきれいに当たるが、タイミングが早いのでファールになる。他は弱い打球しか行かない。今季の金本には珍しいプチスランプだ。ここも平凡な二塁ゴロ。前進守備の松本高併殺を狙いに行った!それは甘い。こういう時の金本は速いのだ。一塁セーフで逆転、3−2。回は終盤7回、TにはJQKがいる。若い松本高、バックホームだったな。

ところがそのウラ、ウィリアムスが大乱調。連打と四球でまたしても一死満塁を作ってしまう。だが前田を三振に切って二死。ここで藤川登場、気合十分、渾身の直球5つを放り込む。栗原は、かすることさえできず空振り三振。球児は今日も拳を握りながらマウンドでくるっと回った。矢野はガッツポーズだ。まだ7回なのに(笑)。

8回表も先頭スペンサーが「スペンサー的四球」で出塁、矢野の送りバントで好機を作るが後続なし。で8回ウラ、球児がそのままマウンドに向かう。当たり前なのかも知れない。しかし球児は前の回、矢野がガッツポーズをする程の投球をしたのだ。いくら頭でわかっていても、心と体はもう試合終了してしまったのだ。この一度完結してしまったものを、もう一度巻き直すという作業がどれほど難しいことか。森笠ヒット、倉の送りバントは好守備で二塁封殺。代打野村に技ありの二塁打で一死二三塁とされると、松本高への3球目フォークが抜けず暴投、矢野が弾いたボールを拾った藤川は慌てて本塁へ送球するが、これまた悪送球、なんと二塁走者まで生還して3−4と再逆転。もともとビハインドで杉山を降ろした展開、橋本の用意はできていたはず。自信を再構築中の藤川、7回ウラその藤川の「完結感」を見れば、たとえ今季例がなかったとしてもスイッチが定石。藤川の頭と心と体がバラバラになっていく様子を見るのは辛かった。

で、まあ負ける試合だったのだ、普通は。ところがそんな球児のしょんぼりした顔を見て、どうにかしてなぐさめてやりたいと考えていた選手がたくさんいたわけだ。なんて良いチームなんだ(泣)。そういえば泣きそうなエラーをして助けてもらったのは赤星だったっけ。9回表、抑えのベイル登場。先頭打者赤星は、フォアボールを取りに行った。インフィールドに打つ気など毛頭ない。打ったファール8本。13球目の直球が外れてついに一塁へ。今季何度もバントを失敗してきた鳥谷が、初球バントを決める。絶対打つというオーラを発した濱中がストレートの四球を取る。
一死一二塁。金本はなんとかしたかっただろう。今の調子から行けば、できれば一二塁間を抜ける当たりを打ちたい、ダメでも三塁に走者を置いて今岡に回したい。一塁ゴロ、二死一三塁。今岡頼む。金本の声が聞こえるようだ。
今岡は皆の願いを集めるような場面になると、冷静に集中していく。初球、2球目、ボールを見る目が鋭い。3球目直球を空振り。タイミングが遅れている。4球目直球、ファール、まだ遅い。だがもう次は合う。5球目直球、高めボール球、普通の人は空振りする高さ、今岡は軽く振った。久しぶりに今岡が軽く振るのを見たような気がする。打った瞬間わかった。また、今岡が「ぼくらの夢をのせた」ホームランを打ったと。私が横浜スタジアムで見た時と同じホームランだった。

Posted by torao at 08:48 | comments(15)
[退団者]今岡誠
球児は大丈夫
いろんなことを言う人がいるもんだ(笑)。「プロ野球の視聴率を語るblog」の「ブックの予感…」というエントリーで、セパ優勝にまつわるあれこれを書かれている。大きな力も「甲子園胴上げ」に働いている?(笑)。
このサイト、以前にも紹介したが、「アンチプロ野球」に軸足を置きながら、野球のどこがダメかをかなり深く掘り下げていて面白い。いかに野球が若い世代から嫌われているかがわかってショックでもあるのだが…(苦笑)。「球界はファンの声を聞け」などとよく言われるが、本当にそうだろうか。むしろ「野球嫌い」の声の中にこそヒントが満載だと思う。だって今の野球ファンは、もうかなり「濃い」人だけが残っているわけで、放っておいても野球を見るのだからね(笑)。
今、タイガースファンは、自分自身が危険な存在になっていることを自覚する必要がある。球界は史上まれに見る経営危機にあるが、阪神タイガースは史上まれに見る経営安定期にある。自分だけ良ければ良いと考えれば、最良のシナリオでも、現在のGと同じ運命が待っている。最悪のシナリオは、プロ野球崩壊だ。間違っても、「今後の球界はTがGにとってかわるべき」、「Tファンさえ満足させていれば球界は大丈夫」などと考えることのなきよう。

二軍戦で喜田が爆発している。この3日間で3戦連発の4HR、堂々の第20号HRだ。今秋から話題を集めそうだ。

シーツは順調に回復。予定通りG戦から戻る。

M4。寸前まで来てしまった。もっとゆっくりで良いのに(笑)。
キング新井の43号で先制された直後の5回表、先頭打者矢野が初球をガツンと同点HR。カープに、こりゃ絶対勝てないわと思わせる。ここのところポップの角度がやや下がっていた藤本のライナーもそのままライトスタンドへ。今季1号であっさりと逆転。上位・主軸に今ひとつ元気がなかったこの試合、C先発大竹の自滅や、ルーキー比嘉のエラーもあったが、簡単に下位打線で点を奪った。集中力の違いと言ってしまえばそれまでか。

桧山が連日の左中間タイムリー二塁打。積極性、バットの角度良し。ようやく気持ちと結果が一致してきた。
赤星三塁強襲内野安打。鋭く三塁線へ弾き返した。広角に打球が転がり始めたのは良い兆候だろう。
鳥谷1安打も、上昇気配。差し込まれて大きなセンターフライが2つ。悪くない。
関本絶好調。ピッチャー足元、センター前。来季こそ関本をどうしよう…(笑)。

能見が自信満々の投球。140km/h台前半でも、指に良くかかって、ピュっと伸びてくる直球がまず良い。直球と同じ軌道から、鋭く曲がって落差もあるスライダーがまた良い。左打者へはこの2球種だけで十分勝負できるだけのコントロールもある。さらに右打者へ直球と同じ腕の振りから、球が遅れてやって来るシュート回転の抜きダマ(チェンジアップともスクリューとも表現されている)が威力抜群。「一人時間差」のようにタイミングを外され、しかも遠くへ逃げていくもんだから、笑っちゃうような不細工な空振りを取れる。直球が切れて、右へ左へ自由自在なもんだから面白いったらありゃしない(笑)。
ちょうど良い時に調子を上げて来た。さあ、シリーズではどう使おうか。

6−1で迎えた8回裏、ここまで快調だった能見がつかまる。先頭の倉が二塁打、緒方の犠飛で1点は失うも、なんとか二死までこぎ着けたが、最後の打者と力を込めた山崎に四球を出すと、嶋には初球のスライダーを踏み込まれてレフト越え二塁打。6−3、二死二塁としてマウンドを降りた。打者はこの日もHRを打っている「本塁打王」新井。予想はしていたが、ここで登板したのは藤川だった。
ここしばらく良い球と悪い球とのバラツキが目立つ。特に力を入れた時にコントロールが乱れていた。前日は代打・森笠に同点タイムリーを打たれ、福原の勝ち星を消してしまった。早くモヤモヤを晴らしたかっただろう。一発が出てもまだ1点リードという場面だが、相手はモチベーション十分の新井だ。雪辱の場として不足はない。
慎重にフォークから入る。昨日のようにシュート回転だけするようなおかしな抜け方ではない、見送ってボール。2球目は外寄りに直球、空振り。気合十分、腕の振りも良い。3球目、さらに外よりに直球、新井は手を出さないが、あまりの球筋の良さに、球審も迷いなくストライクコール。2−1。4球目のフォークは見切られて、5球目の直球、わずかに抜けて真ん中高めへ、新井フルスイング。危なかったがまだ遅れている、真後ろへファール。気持ちで押したが、新井は当ててきた。次はさらに合わせてくる。
小さい深呼吸、矢野のサインを見る。大丈夫。今年1年間やってきたように、あそこへあの球を投げ込めば良い。もう一度小さい深呼吸、二塁走者を見て、脚を上げる。鋭い腕の振り、外角いっぱいに構えた矢野のミット目がけて、速球が白い糸を引く。新井のバットが空を切ると、それに合わせるように藤川もマウンド上でくるっと回った。
もう何度も見た場面だが、心の片隅では次に見られるのはいつになるのかという心配もあった。藤川は驚くほど強くなった。

Posted by torao at 08:59 | comments(19)
[投手]藤川
貢献度大 片岡
M5。スワローズの優勝の可能性も消えて、可能性を残すのはドラゴンズだけになった。今度はスワローズとベイスターズが熾烈な3位争いで、ついにゲーム差なし。

中身はともかく、勝てばOKなのがこの時期。試合展開としては最悪。6−0とリードを奪いながら、ジリジリと追い上げられる。再三の追加点機をものでできず、ジェフ→球児の継投でついに同点に追いつかれる。それでもなんとか勝った。福原の白星を消してしまおうとも勝ってマジックを減らせれば、それですべて救われるというもの。「おいこらちょとまて誰が救われたって?そりゃ6点リードを5点まで吐き出したのはアレだが、桟原がなんとかつないで7回からジェフとなれば、その後はもう球児、久保田、JFKバンザーイって思うだろ、普通。いつもそうだろ?いや、そうだよ、いつも。オレん時だけ、なんで違うんだよ。なぁ?リン。……もういない?……うぎゃあああ、あのサードゴロエラーがなあ、あれがなあ、お前ら先輩に言うなよ、それに4番のポップフライがなあ、お前ら絶対に言うなよ!」と福原が直系の先輩にビビリながらキレたかどうかは知らないが、ハタから見れば、相変わらずの踏ん張りの効かなさ。それだけの直球とカーブとフォークがありながら、どうしてこの結果しか出ないのか。まずは他の人の投球でもよく見て、抑えるイメージを固めて欲しい。ただスライダーを中心にする矢野の組み立てにも問題がある。せっかく緩急を使える投手なのに、その中間のボールを多くしては打者が楽だ。

今岡久々のタイムリー。万全でないのはわかる。あと少しだ。がんばれ。
鳥谷久々の猛打賞(ボテボテ込み)。特に初回の初球攻撃は良い。あの打球すこしでも左右に振れていれば併殺打。でも相手バッテリーは、赤星が盗塁する前に鳥谷を追い込みたいのだ。ならばその甘い球を、結果を恐れることなく振り切るしかない。これが岡田監督が選択した2番なのだから。

金本は一休み。いつもなら逃げまくる相手投手の首根っこをつかまえてきてひっぱたくようなアニキだが(笑)、この日は真っ向勝負してくる向こう見ずなカープ投手陣に調子が狂ったか、甘い球をことごとくミスショット。ま、こんな日もある。

藤川が打たれた。だが同点で踏ん張り、試合は負けなかった。これは大きいと思う。
良い直球もあるが、決めに行くと高めに抜ける。フォークはシュート回転し落ちない。疲労、精神的な焦り、体の開き、指先の角度…。あれだけの高速運動なのだから、微妙な感覚のズレが命取りとなる。試合は勝った。焦るな、球児。


最年長トリオの若さに押されっぱなしの準最年長、桧山、片岡が良いところを見せた。そうそう久慈も代打でバントをきっちり決めた。町田は二軍戦で代打凡退か。

試合を決めたのは桧山。藤川が打たれて同点に追いつかれた9回、無死一三塁で金本・代打濱中がまさかまさかの連続ポップ。二死となり打席にはこの日ヒットのない桧山。空気はドンビキ、相当な期待値の低さ。だが私はわかっていた、桧山がこういう空気にもっとも強いということを(笑)。(みんな期待してないでしょ、ようし)普通なら追いつめられるような場面だが、桧山は心の中で(しめしめ)と思っていたはずだ。桧山は昔っからそういう人なのだ。見事な左中間オーバー。そう、あの打球、桧山会心の当たり。気持ちいい!

スタメン起用にようやく慣れた片岡が、状況に応じたベテランらしい打撃。初回はレフトへ飛距離のある犠牲フライで先制。3回は無死で走者を一塁に置いてセンター右へクリーンヒットでチャンスを拡大し、大量点の土台を作る。9回にも同じ状況で、ライト前ヒット。決勝点を導いた。
故障で前半を棒に振る。片岡にとって、全体を通せば不満ばかりのシーズンだろう。それでも夏場、苦しい時に代打の切り札としてベンチにいたことだけで大きな戦力になっていた。そしてシーツの故障があっても、チームにまったく動揺を与えない格と力を見せた。
この試合を取れたのは、片岡のおかげだ。この試合を落としていたら、落ち込む人が数人はいた。この貢献度は本人が思っている以上に高い。どうか何も気後れすることなく胴上げの輪の中でハジケて欲しい。

Posted by torao at 09:26 | comments(24)
[コーチ]片岡
【お知らせ】第1回オフ会やります!(2005/9/23改)
(同内容の新しい記事に差し替えました。)

オフ会を開催いたします。概要が決まりましたので、下記リンクからご覧下さい。参加受付もそちらにてお受けしております。「仮」という形での申込みもOKです。
定員は藤川投手に敬意を表し22名としておりますが、お申し込みに応じて増減するつもりです。会場手配の都合もございますので、お早めにお申し込みいただけると幸いです。

 →「第1回 自タ オフ会 in 東京」のご案内

watami

Posted by torao at 20:00 | comments(43)
[管理人より]お知らせ
桃園の誓い
ここに来てのM−H4連戦。日程の妙もあるが、盛り上がった。Hが意地を見せ3.0ゲーム差に戻す。短期決戦のプレーオフはどう転ぶかわからないが、全試合上位球団の本拠地で行えるメリットは大きい。いずれにせよ、約20ゲーム離された3位チームは何としても退けてもらいたいと切に願う。

それにしても残念なのはH城島骨折、今季絶望のニュース。個人的な希望でしかないが、タイガースには「城島のいるホークス」を破って日本一になって欲しかった。ただメジャー行きの話も難しくなるのかも知れない。

スワローズは古田選手兼監督で決まりなのかな。選手会長は兼務できないだろうな。組合の委員長やりながら管理職を務めるなんてことはあり得ないだろう。後任は?S宮本かな?
その華やかなフラッシュライトの陰で、若松監督はひっそりと退場して行く。野村前監督の後を受け99年に監督就任、01年に日本一、毎年戦力ダウンしながらAクラスをキープし、7年間の長きに渡って指揮を執り続けることができたのは、その能力の高さがあってのこと。現役時代同様、不屈の精神力がその源にあったと思う。どんなにショッキングなサヨナラ負けを喫しても、冷静にメモを取っていた姿が印象に残る。名監督、お疲れ様。

ベイスターズ大赤字?G戦の収入減が原因?何を今さら。まず、G戦の恩恵は始めからなかったと思うこと。そこからしか何も始まらない。そこをスタート地点にすればベイスターズの未来は極めて明るい。来季は人件費が大幅に縮小できる。チーム力はアップしていて見せ物の中身は良くなる。来場者を楽しませる工夫は、GやSより遙かに進んでいる。後は、どこにいるお客さんを、どうやって浜スタまで連れてくるか。首都東京の巨大ベッドタウン、神奈川の地の利を生かす、大胆な施策が必要だ。人を頼まず、地域密着。この戦略を間違えなければ成功の道が存在する球団だと思う。

「確信の快勝」から二夜明け、それでもまだまったりと勝利の余韻に浸ったりして(笑)。昨日の「ダメ虎」と「いま虎」の話題では、ことのほかたくさんのコメントをいただいた。それぞれが、それぞれの喜びや葛藤やその他の複雑な心境を抱きながら、目の前のタイガースを熱く見守っている様子がよくわかって楽しかった。
今年、タイガースには重要な「三本の矢」がたくさんある。言わずと知れたいわゆる「JFK(JQKの方がカッコイイと言い続けるw)」に、突如売り出し中もマメに水を差された「SHE」。作ろうと思えば他にも5つや6つポイントとなったトリオを上げられそうだ。しかし最重要なものは、矢野・金本・下柳の「最年長トリオ」ではないだろうか。
若手投手陣を言葉や態度で引っ張ることのできる守備の要、矢野。やることなすことすべてが手本で、プロ野球選手全員の尊敬を集めながらも、気さくな人柄で聖人君子然としない打の支柱金本。任務に常に全力であたるのは当たり前、その前後でも常に周囲への影響を考えられる、投のリーダー下柳。この3人がつくり出す微妙な連帯感と緊張感が今季のタイガースの精神的バックグラウンドになっているのは間違いない。
37歳。同期のほとんどは現役を退いている年齢だ。だが認め合いながら、競り合っている3人は、気迫で体力の衰えを寄せ付けない。そして技術を磨き、自信を深め、精神をコントロールし、最高のパフォーマンスに結びつけている。3人に共通して言えることは、自分の影響力をわかった上で、周囲をよく見て、細やかに心を配っていること。周りを力で引っ張るばかりが優秀なリーダーのあり方ではない。
今春キャンプの打ち上げで、この3人を中心にしたベテラングループが酒を酌み交わしたという。後日、電鉄関係者や球団関係者が集まった激励会の壇上で、岡田監督は「キャンプの打ち上げで最年長のベテラン投手が“監督、優勝しましょうや!”と言ってくれたのがすごく嬉しかった」と打ち明けた。想像するしかないことだが、このキャンプの打ち上げで、最年長トリオと岡田監督が交わした酒と契り…まるで三国志の「桃園の誓い」のようではないか。前年は4位の屈辱、目の前は荒野しかない。だが栄光を取り戻すために、力を合わせて全力を出すと誓い合った夜。すべてはここから始まり、歓喜のイメージは、すでにここに完成していたように思えてならないのだ。

Posted by torao at 08:58 | comments(19)
[阪神]たわいない話
シナリオを書き直す
この際、このページをいつも読んでくれているみなさんが、私のことをどう思っているかなどまったく気にしないことにする(笑)。私は私で、冷静ぶったり虚勢をはったりして演技してきたのだが、なんのことはない昔の阪神タイガースをよく知る、一人のタイガースファンでしかないのだ。信じられない敗戦、信じられない連敗、信じられないV逸を見続けてきた、どこにでもいるただの阪神ファンだ。そしてそのたび毎に、「どうせあのブドウは酸っぱかったんだ」と自分をごまかしてきた。正直に言おう、この連敗で私はビビっていたのだ(笑)。
マジックが8だろうが、「普通逆転は不可能」だろうが、残り試合がたっぷり10試合以上あって、どうしてたったの6.5ゲーム差なんかで優勝を確信できるだろうか。そんなもん、たったの5連勝と5連敗であっという間に形勢逆転じゃないか。こっちは普通の球団じゃないんだぞ。あの、負け続けDNAが脈々と伝わる阪神タイガースなんだぞ。
ニヤニヤ笑いながら流れをかすめ取る、イヤらしいあの落合監督が、人はいいけど甘っちょろい岡田監督のエラーを虎視眈々狙っている。ああ、もう不安で不安でたまらない(笑)。

だが、目の前の阪神タイガースは、私のよく知る「ダメ虎」ではなかった。こともなげに勝った。熱く淡々と。下柳がいつもと同じように前後左右に打者の重心を崩しながらアウトを重ね、金本がいつもと同じように皆の勇気を奮い立たせる一発をスタンドに放り込む。熱く淡々と。ジェフが、球児が、久保田が勝利だけを目指して打者に対していく。いつもの通り、ごく普通に。
まるであの「The Game」のシナリオを、あそこでああなっていたらもっとすんなり勝っていたのにと添削したような試合だった。あの試合、金本の先制弾の後、追加点が奪えず試合を重苦しくした。走塁ミスで流れをやってしまった鳥谷は、チャンスメークからきっちり2点目のホームを踏んだ。あの試合では活躍できなかった片岡が、ライト前ヒットでそのチャンスを拡げる役を果たした。主役の座を中村豊に譲った桧山も重要なタイムリーヒットを放った。地団駄を踏んで悔しがった矢野は、スカッと二塁打を放ち、微妙な判定を2つも生み出した関本が、またもやタイムリーで「文句なしの4点目」を決めた。
そしてあの試合で、直球にヤマを張って球児からタイムリーを放った谷繁。前日も同じようにHRを打たれてしまった。「自分のミス」と悔やみながらも、またもや真っ向ストレート勝負でねじ伏せた藤川、あの日のシナリオを書き直した。
もう一人の主人公、久保田も二死から四球を出す「こだわり」は見せたものの(笑)、シナリオの書き直しに応じた。観賞用としてはまったく別の趣がある「The Game リメイク版」がここに完結。「オリジナル版」のようなはらはらドキドキ5時間のサスペンス巨編ではない。途中、大声で「ヒャッホー」と叫びながら、ノリノリで突っ走って、最後にはおまけのNG集のような「番外編シモさんインタビュー」まで付いた3時間足らずの爆笑コメディーだった。

これだけ毎日毎日タイガースを見続けて、タイガースを考え続けているのに、まだもって払拭できなかったこの負け犬根性(笑)。星野前監督によってその消し方を教えてもらったはずが、永年住み慣れた居心地の良さに知らず知らず戻ってしまう。だが今季、金本と下柳がその「屈辱のDNA」をこてんぱんにやっつけてくれたように思う。
強さ、継続、技術、自信、信頼、集中力、結果、明るさ…
二人がチームにもたらしてくれたものを言葉にし始めたら切りがない。「黄金期」がやってきたとは言わないが、「暗黒期」から抜け出したことは間違いない。愛すべき「ダメ虎」とは決別せにゃならんね(笑)。

Posted by torao at 08:05 | comments(29)
[投手]下柳
井川をあきらめない
M−HはMが連勝で差は3.0に。Fが負けてプレーオフ進出の目がなくなった。奇しくも去年のこの日は新庄がサヨナラ満塁HR(走者を追い抜き記録はシングルヒット)で札幌が沸きに沸いた日。これで3位の座はL対Bの一騎打ち。

安藤が練習に参加。どうやら野球ができる環境に戻ったようだ。元気な野球選手が野球をできないという状況は大変辛いと思うので、ともかく良かった。

林、江草を抹消し、ブラウン、前川を登録。ロング含みの救援要員と江草の代わりなのだろうが、人選はこれで良いのだろうか。まずは見てからにしようか。本当は見るような展開はあまり歓迎していないのだけれど。林は早速二軍ホークス戦で二塁打2本、格の違いを見せつけたようだ。

桧山、ひとり元気に猛打賞。チームを引っ張れ。

逆転を目指しJQKが登板。調整の意味もあるだろうし、球児には「例の記録」と前のイメージ払拭も期してのことだろう。ところが谷繁に一発。フライング気味にタイミングを取る「ヤマカン君」なので、ストライクはいらないし、ストレートもいらない。もったいない!調子落ちとは思わなかったが、うつむき加減にベンチに戻る球児は見たくないなぁ。

完全にふっきれて、明るくのびのびやっているドラゴンズ打線。対して何をびびっているのかプレッシャーを感じているかのようなタイガース打線。D先発中田は、頼みのフォークが上手く制球できず、ストライクとボールがはっきりする悪い出来だった。しかし打者有利の打つべき状況で、打つべき球を見逃して、みすみすチャンスを逃した。
3回裏、一死二塁、打者片岡、0−3直球ど真ん中見逃し、結果四球。
同じく、一死一二塁、打者今岡、0−3外より直球見逃し、結果遊ゴロ併殺。
4回裏、二死二三塁、打者赤星、0−2真ん中フォーク見逃し、結果三振。
確かに四死球も多く、見極めは大切だったが、度重なるチャンスでの消極的な姿勢は、相手バッテリーを勢いづかせてしまった。もちろん、カウントが不利になっても、気持ちを込めた球を良いコースに投げられる、中田という投手の能力の高さは認めざるを得ない。
気持ちはわかる。だが結果を怖がれば、余計悪い結果が待っている。思いっきり振っていこうや。

井川が喫した2本の2ランHRで負けた。やってはならない先制点、同点に追いついてもらっても、踏ん張り切れずにもう1本。森野と福留、どちらもランナーを出した直後、打った瞬間に「あー」と声が出るような当たり。結果を見れば、「またもや」ということになるし、岡田監督も言うように、もう分析してもしょうがないことだ。でもする(笑)。
まぁ全然なっていないのだが、チェンジアップが勘定に入れられるようになったおかげで、ちょっと格好がついた。また右打者への内角に食い込む直球は自信を持って投げているようだ。あとは左のロングヒッターを打ち取るヒントさえ手に入れれば、気分的にももう少し上向いて来ると思うのだが。左打者の胸元で「勝負する」のは、ややスライド気味に指がかかる直球の球筋と、コントロールの荒さを考えるとちょっと怖い。踏み込まれるのを防ぐために、内側はあくまでもボール球を配しておいて、外角低めの直球とスライダーの出し入れで勝負する。矢野ももちろんこの王道を基本に考えているはずだが、どうしても井川のコントロールが定まらない。入れるべき外角球が遠く外れ、外すべき内角球が甘く入る。その裏にある「安全に行きたい」という心理、自信の無さが諸悪の根元かも知れない。
ただ、「あれもダメこれもダメ」から、「あれは良いので次はこれ」という良い方向に変化しつつあるような気はした。1点差に追い上げた直後の3回表、先頭荒木に四球、井端にヒットで迎えた無死一二塁。ナインの叱咤を受けて、福留に対し思いっきりインハイ直球で攻めて二ゴロ併殺、ウッズにも直球で押し込みライトライナー。久しぶりに「負けるか」という井川の気持ちを見た。確かに遅すぎるが、まだ先がある。

Posted by torao at 08:33 | comments(21)
[退団者]井川慶
江草すまんなぁ
ダイエー創業者・中内功氏が死去。南海からホークスを買収し、福岡に根付かせ、人気と実力を兼ね備える強豪チームを作った功績は大きい。愛情を注いだスーパーは破綻し、球団は人手に渡り、ひっそりと退場した。合掌。

M初芝が引退表明。個性的な選手の引退は寂しい。すぐに彼を神と崇め奉る「マリンブルーの風」さんが思い浮かぶ。

残り試合数もひと桁になって、パ・リーグ加熱。1位抜けと、アドバンテージを獲得できるゲーム差5を賭けてM−H千葉マリン4連戦。Mが初戦を取り、差は4.0となった。追悼、惜別ムードも重なって、ますます熱くなりそう。
約3万人ずつ入ったパ・リーグを見ると、シーズン終了間際にスタンドがガラガラになってしまうセ・リーグの方は問題があると思う。そうかといって22ゲーム離された3位チームが勢いに乗って優勝なんてことになったら、やっぱり制度として問題があるような気もする。

左手人さし指にまめができたことから江草が抹消。胴上げ試合では帯同を許されるだろうが、それにしてもこの時期、泣くに泣けない。ダーウィンを抹消した時、投手を一人減らしたが、そのせいで3回2/3を投げなければならなかった。同じことがないとは言えないのだから、江草の代わりと、使う予定のない野手に代えて若手ロング要員を入れた方が良い。

杉山は江草によーく謝っとくこと。初回先頭の荒木を空振り三振に取った時は、良い感じに思えたが、その後、勝負球がことごとく高く、真ん中寄りへ。面白いように打たれまくって1回1/3で7失点。前回の完封勝利で得た自信をリセットされてしまった。低めに集めてこそ杉山。顔を洗って出直しだ。

○○って誰?という投手には、初勝利を差し上げる。これ「虎の掟」。D先発、今季初登板の佐藤にしてやられる。1回ウラ、荒木のエラーで赤星が出た時は、いけると思ったが…。こうして見るとこの試合の結果、一番ホッとしたのは荒木だろうなあ。
「初回赤星が盗塁すれば勝ち」神話に、「初回赤星が走れず鳥谷で併殺になれば負け」神話も加えた方が良さそう。鳥谷の打撃の調子は微妙に上がってきているとは思うのだが。

0−8と、もう勝負がついたかに思えた5回ウラ、佐藤もいっぱいいっぱいになっていて、タイガースが追い込んでいく。2点を返して二死満塁、金本の会心のライナーは一塁ウッズの正面へ。タイムリーで4−8、一発で6−8にでもなっていれば、まだまだ試合はどう転ぶかわからなかった。実際現地に行かれた方にとっては簡単なことではないが、この打球でこの日はツイてなかったとキレイサッパリ諦めるしかない(苦笑)。

というより、露骨な計画実行?(笑)やっぱり対G甲子園で胴上げやりたいもんね。そりゃそうだ!

Posted by torao at 08:32 | comments(15)
[阪神]たわいない話
Q.新伝説となるか「9.7 The Game」。9回以降のドラマ、もっとも胸を熱くしてくれた人物は?(「評論家たちの声」投票結果)
岡田監督(44%)
久保田(23%)
中村豊(32%)

Total: 702 votes

※おそらく過去最多投票数です。素晴らしい試合をしてくれた両チーム、この他にも胸を熱くしてくれたたくさんの登場人物に感謝したいと思います。

Posted by torao at 22:31 | comments(9)
[管理人より]投票結果
生かせよ 能見
M8。ドラゴンズがズブズブ。最後は、スワローズがマジック対象チームになるかもよ。

「だからもういいよ。いいんだよ、オレなんか。お前らの考えていることはよーくわかった。」という福原のコメントは取れていないが(笑)、前日がウソのような快打爆発。防御率1位を狙うS先発藤井は始めから気合負けしていたように見える。
赤星追撃開始のタイムリーを含む4安打2得点1盗塁。かなり好調。
鳥谷「ダメダメ押し」タイムリー含む2安打。
関本は金本弾への露払い。タイムリー含む2安打。シーツの穴をまったく感じさせていない。
金本37号3ランHRで試合を決める。新井も逃げていてなかなか追いつかないなぁ。
今岡同点27号HR。二死から狙って打った一発。「岡田野球の申し子」(笑)。
藤井大好きのスペンサーが2安打2得点。チャンスメークの三遊間突破が2つ。この人あまり打たないが、打つと不思議とチームが元気になる(笑)。藤井がひっこんだら3三振というのもカワイイ(笑)。
矢野「逆転」と「ダメ押し」2本の2ランHRを含む3安打。ここに来てエラいことになっている(笑)。
藤本2ポップの後、挽回の2安打。
先発野手全員安打で11点。ばんざ〜い!…

藤川が「記録登板」。2三振のあと、3連打で2失点。この記録は、必死に勝ち負けを争っている中で初めて価値のある記録だということをもう一度考え直して欲しい。

安藤は、夫人が体調を崩し看病に専念するため抹消。事態の軽重がわからないが、この時期に来ての抹消となると心配が募る。だが、ひょっとしたら重篤な事態ではないのかも知れない。能見を上げるにしても、上げたばかりの秀太や林をすぐ抹消するのはあまりにも気の毒なので、安藤を抹消したのかも。いずれにしても安藤は、「私的」なことで他の選手のチャンスを奪わずに済んで、その点は安堵しただろう。後で笑い話になるようなことであってほしい。矢野もヒーローインタビューで言っていたが、「がんばれ、安藤!」

能見がスクランブルで先発。久保コーチが二軍の手柄だという。ウェスタンリーグはすでにまばらな日程になっている中で、常に一軍の動きを想定しながら選手を作っている、全軍一体の状態があることがわかった。これは簡単なようで容易なことではない。
能見の立ち上がりは力みがあって不安定だった。ただし向かって行こうという気持ちは十分に伝わってきた。初回に2点を先制されても、その必死さは変わらなかった。
逆転してもらった直後の4回表、先頭の城石に対して0−3とする。野球をよく知るスタンドから野次が飛ぶ。ここが能見にとってもっとも厳しいところだった。打線がリードを奪ってくれた。この回は抑えなければいけない。下位打線の先頭を四球などもっともいけない。経験のない投手が「いけない」という言葉を思い浮かべ始めるとろくなことがない。思えば思うほど意識が指先に影響を与え、ひっかかったようなボールが続く。そして4球目も同じように低めに引っかけてしまう。がっかりする矢野。ところが、球審友寄は自信満々にストライクのコール。唖然とする城石…。この判定に救われた能見は、この回を三者凡退とし調子に乗る。高めクロスファイアの直球を意識させながら、低めに曲げ落とすスライダー。この2つを軸に、右打者のアウトローに直球、ボールコースにチェンジアップというバリエーション。強い気持ちを切らさなければ、腕の振り、球のキレで打者を威圧するだけの力がある。途中は大量援護も受け、見事に7回を投げ切った。
何もなければ、少なくとも消化試合まではあり得なかった今季3勝目。マジック減らしに貢献する勝利は、自信にして良い。なによりもツキがあるのだから、どんどん押して行け!

Posted by torao at 08:56 | comments(17)
[投手]能見
有り難い試練
IBAFワールドカップ、日本は最後勝って5位。最終結果は優勝キューバ、2位韓国、3位パナマ、4位オランダ、6位ニカラグア、7位アメリカ、8位プエルトリコ。

やっぱりポストシーズン(プレーオフ)は必要だと思う。TS=47,306, BG= 16,641, CD=11,279, FE=19,826, ML=18,832, HB=34,758。

シーツとダーウィンを抹消。秀太と林を登録。あとはシーツを戻して、林を下げれば胴上げメンバー確定かな?

出番がめっきり減っていた桟原と江草が登板。ま、こんな日もあるさ。投げられたことは良かったし、少々打たれたこともそれほど悪いことじゃない。

好調な打線も、S先発ゴンザレスの前に7安打2得点に抑えられた。シュートしながらも力のある直球に苦労した。ただ遅まきながら反撃できたのは良かった。スペンサー、ナイス!

「またその目だよ。なんだって、そんな哀れむような目で見るんだよ。やっぱりあれか?全部オレか?… … … うぎゃああああ、なんだよ6連勝猛打爆発じゃなかったのかよ。ええ?なんとか初回ゼロで抑えてよぅ、そのウラ赤星が出たんだから、ぴゃーっと走って、鳥谷がボテボテっと進めて、なんだかんだで5点ぐらい入ると思うだろ?なんだよいきなりゲッツーて。フツー7点ぐらい入ると思うよな?おい、リン、思うだろ?一軍のことはよくわからない?うぎいい〜、そういう時はてきとーに、そうですねとか言っときゃいいんだよ。ぐおおお。そりゃ、またバントがアレで、相手投手にアレで、決め球がアレで…でも、オレだってよぅ、オレだって、優勝したら、みんなと…うぎゃああ!」と慟哭したかどうかは伝えられていないが(笑)、福原がチームに平常心を取り戻させる投球で、夢見がちな気分を一気に日常レベルに引き戻した(泣)。ああ今季はこうやって(全体として)勝ってきたなあ(笑)。
ローテを任されてその責を全うしたことは大いに評価する。福原の存在があったからこそ、チームの流れがすべてうまく行った(結果だけ見れば)。だが、このチーム状況であの内容が出るようでは…。時節柄、このへんにしておく。残りの登板機会で見せるべきものを見せないと、こっちが切れるぞ(笑)。

そんな内容の悪い福原を、岡田監督はここに至っても限界まで引っ張った。理由はおそらく、(逆転して9勝目をつけてやりたいやん)だと思う(笑)。14敗のうち、ほとんどがそんな敗戦だったかも知れない。中にはもっと早々に見切りを付けて、ビハインド用リリーフを投入していれば、一度は同点に追いついたり、逆転出来たりした試合もあっただろう。良くも悪くもこれが岡田野球で、今季はそれが大いに吉と出たとは言える。

大団円への伏線なのか。それとも将来に向けての試練なのか。もう一人、この試合のハイライトシーンで、ことごとく辛酸をなめたのが鳥谷だ。
初回無死、一塁走者赤星は、ゴンザレスの間合いを計れずスタートが切れない。だがカウントは1−2。鳥谷は狙い通りの高めの直球に、狙いとは違って押し込まれ、遊ゴロ併殺。
ようやく反撃に転じた8回ウラ、2点を返してなお二死二塁。緩い変化球をしっかり待って引っ張って、一二塁間を破ろうかという打球だったが、城石が横っ飛びでスーパーキャッチ、一塁ヘッドスライディングもむなしく3アウトチェンジ。
9回表、無死一塁ラミレスのボテボテに好ダッシュ、だが二塁ベースカバー藤本への送球が高く右へ逸れる。近距離から真後ろへのスローイング、タイミング的にも余裕はなく難しいプレーだった。併殺にできる可能性もあり、余計に焦ったのだろう。悪くても一死一塁にすべき状況を、無死一三塁にしてしまった。
初回に球場全体に「イヤな予感」を作り、8回に追撃ムードを止め、9回に試合を決めるエラー。これほど厳しい試合は一生の内にもそうそうはないだろう。優勝への道の途中、大切な試合。まるで針のむしろに座らされたようだが、修行中の若者にとってこんなに素晴らしいことはない。この試合の痛みは、必ず鳥谷を強く、大きくする。

Posted by torao at 08:22 | comments(8)
[野手]鳥谷
下柳悔しがる
IBAFワールドカップ5−8位決定戦、プエルトリコに勝って、最後の5−6位決定戦へ。せっかくだから最後勝って帰っておいで。

選手会との条件交渉もまとまったようで、WBCへの参加が正式に決定した。来年の3月は、王日本代表監督のもと、ひょっとしたら日本人MLB選手もいっしょになった代表チームが見られるのかも知れない。タイガースからも、あの選手やあの選手が選出されるんだろうなぁ。今はまったく関心ないが…(苦笑)。

シーツは骨折していなかった!ああ、良かった。ここまで来たら一人も抜けないで輪を作ろう。

祭日もあって9/17から甲子園で変則5連戦。もう相手はどこでも関係ない。最大の敵は、試合開始時間の間違いだ。気をつけよう(笑)。16:00 14:00 14:00 18:00 18:00 だ。

試合のない日、話題は9/15対G戦にさかのぼる。先発下柳は、いつも通り、いやいつにも増してその投球術でG打線を翻弄していた。球が出てくる時はど真ん中か?と思わせて、右に曲がったり、左に曲がったり、曲がりながら沈んでいったり、ぴゅっと食い込んできたり。打ち気がないと見ればど真ん中の直球をズバンと入れて、打ち気にはやっていると見れば、緩い変化球でつんのめらせる…。これは見た目以上に打ちにくいのだろう。自分がどう見られているのか、それをわかった上での緻密な計算がある。4回を終わってパーフェクトピッチングだ。
5回先頭の小久保に内野安打を許す。打ち取った打球だが、飛んだコースが良く、鳥谷懸命の送球もわずかに及ばず。下柳は地面を蹴り上げて、大声を上げて悔しがった。異常なほどの悔しがり方。その後内野ゴロ2つで二死までもってきたが、仁志にタイムリーヒットを打たれる。なんとか後続を断ってベンチに戻ると、グラブを叩きつけて悔しがった。試合展開は初回の大量点で楽勝ムード。それだけに異様さが引き立っていた。
下柳という人は、その投球同様、なかなかわかりにくい人だと思う。シャイで口下手なイメージとは裏腹に、バラエティ番組で面白おかしくしゃべって見せたり、目立つことがキライという印象の割には、芸能人や格闘家との交流は結構ハデ。ああ見えて、したたかな計算がありそうなのは、投球術と同様なのかも知れない。
この日の「怒りのポーズ」に、本人は「演技」と照れたらしいが、その言葉あながちウソではあるまい。実際、あれを見た人は、下柳はこんな楽勝ゲームでも1球たりとも手を抜いていない、絶対に勝つという気迫が溢れているというピリッとした緊張感を感じただろう。
たんたんと、ひょうひょうと投げるのは大事。だが、時には気迫を表に出して、ピリッとした空気を作ることもチームを引っ張る立場にある投手には必要なのだ。下柳は、この試合をテレビで見ているはずの井川の目も意識して、メッセージを発していたような気がする。

Posted by torao at 08:52 | comments(9)
[投手]下柳
パワーゲームの果て
M11。記念すべき第一歩はおまけ付き。どうやらピッチ、ストライドとも順調そうだ。一気一気(笑)。


IBAFワールドカップ準々決勝で日本代表は韓国に敗れ、5−8位決定戦に回る。

なんかヘンなの。そんな分け方に何か興味を惹かれるものある?甲子園(全国大会)出場選手と出場を逃した選手に分けた対抗戦「ベストプレーヤーマッチ2005」だって。

カープ野村が9/16引退記者会見をするという。良い選手だった。

古田の引退はないようだ。ただ、いかに古田がスーパーマンでも、プレーイングマネージャーは大変じゃないだろうか。そういえば師匠のノムさんも昔やってたね。


シーツ死球、「左第5中手骨基部不全骨折の疑い」。今はただ軽傷を祈る。

もともと5回終了時に1点でもリードがあれば、まず負けないチーム。初回、「赤星スペシャル」から始まり、「今岡スペシャル」で試合終了、打者5人で4点。Gは若手に経験を積ませる時期、Tは点いたばかりのマジックを減らす時期、この結果は致し方ないだろう。それにしても今岡今季満塁HR4本目、136打点目、笑うしかない。

もう、そんな時の桧山の一発、これも笑うしかない。誰も期待していないところでは絶対に外さないのだ(笑)。アリアスかと思った(笑)。

矢野記念の1000安打目をダメ押しHRで飾る。どうもウチの選手たちはカッコ良すぎるなあ(笑)。

「The Game」先発から中7日、下柳ハーラートップに並ぶ12勝目。大量援護に守られての5回2/3。本当に大事にしてもらっている。この人はベンチに下がってからがもう一仕事。リリーバーに声援を送ったり、周りと談笑したり、良い空気を作っているのが画面からでもわかる。

Q、J、Kが顔見世興行。東京ドームのTファンに今季お別れの挨拶。スタンドからは感謝の大声援だ。藤川は6回二死から小久保を直球で空振り三振。この一人で十分じゃなかったかな。打席にも立たせて、7回も行かせた。
8回はジェフ。コントロールも良く、調整に不安はない。
9回は、下柳同様あの日以来の久保田。走者が三塁まで行かないと投げた気がしないらしい(笑)。また少しずつ上げてけば良いだろう。中身は2倍くらい強くなっているのだから。

繰り返しになってしまうことをお詫びしつつ…。ここのところの両チームの試合を見ていると、ただただ驚くばかりだ。いったいあの9.7の試合に、ドラゴンズは、タイガースは、どれだけ「絶対勝つ」という気持ちを注ぎ込んだのだろう。
その気持ちが大きな渦となってエネルギーの塊ができた。タイガースの渦が少し大きくなれば、ドラゴンズの渦も負けじと少し大きくなった。9回以降のわずか2時間の間に、その2つのエネルギーの塊は、みるみる巨大化して行った。もう勝てるだろう、ドラゴンズの渦が攻めかかった時、タイガースの渦は最後の力を振り絞って耐えた。耐えて耐えて、踏ん張っていたら、思わぬ気流の乱れから攻守がところを変える。ついにその大勝負が決着すると、ドラゴンズの渦は形を崩しながら消えてしまう。そして、霧散したエネルギーは、強力な引力を持つタイガースの渦に巻き込まれて、その勢い、成長はとどまることを知らない…。
あの試合を含めてTは6連勝。今季最長タイの連勝となった。貯金は今季最多の28。130試合を越えて、チームは今季でもっとも強い状態になった。一方ドラゴンズは前日の川上に続き、この日は岩瀬が今季対セ球団初黒星。気がつけば、Tとのゲーム差は、最大(8.0)クラスの7.5。3位Sとのゲーム差(5.5)の方が小さくなった。もはや上を目指すという号令すら空々しい…。駆け引きを仕掛け、駆け引きに負けた。負けを誰よりも認めているのは落合監督だと思う。

Posted by torao at 08:21 | comments(15)
[野球全般]ペナント展望
野球場よ 永遠に
島野総合コーチが一時戦線離脱。すぐに復帰予定。今後のことはさておき、とにかく一緒にゴールして欲しい。

あの大一番から1週間、ナゴヤドームのマウンドには同じ川上。しかしエアポケットに陥ったかのように集中打を浴び4点を献上、打線の反撃も力弱く、最多投球回&最優秀防御率をうかがう三浦の前に敗退した。この瞬間、タイガースに優勝へのマジックナンバー13が点灯した。
あの試合が始まるまで2.0だったゲーム差は、一気に6.5まで開いた。理屈の上では、その裏返しがあっても不思議はない。しかし両チームの「矢印」が指し示す方向があまりにも違っている。
誰が呼んだかマジック「点灯」。初めのうちは、遠くほの暗く明滅している光。だが進むべき方向にチームみんなで向かって行く喜びに、疲れ切った足取りにも勇気が沸いてくる。そしてその光は、近づくにつれ、くっきりと鮮やかに輝いてくる…。
「何が起きるかわからない」それは真理。だが、なにも恐れることはない。なにも震えることはない。そこにあるはずの歓喜の輪だけを思い描いて一歩一歩進めば良い。そこにあるはずの笑顔だけを思い描いて、目の前の試合に集中すれば良い。


このブログは、驚くほど沢山の方に読んでもらっている。特に「The Game」の後、実に多くのサイトで紹介してもらったため、読者が急増した昨今である。書き手としてはこんなに嬉しいことはない。心より感謝申し上げたい。
その沢山の読者を意識ながら発したいメッセージがある。
「球場に行ったら、一人一人の力で、球場を夢のような空間にして欲しい」

一番最初に球場に行った時のことを思い出して欲しい。家族と一緒だった?友達と?大切な人と?まばゆい照明灯の光、グラウンドの緑色、ボールのスピード、音、観客の熱気…。この時の素晴らしい思い出があったからこそ、人は何度も球場に足を運ぶのだ。もし球場に初めて来た子供が、怖い思いやイヤな思いをしたらどうなるだろう…。

だから、自分勝手な行動で、その素晴らしい思い出を汚さないで欲しい。いや、むしろ一人一人の力で、球場を夢のような空間にして欲しい。

(参考ページ)
Rookie’s BAR「まったく・・
旅は人生の道標「もう一度マナーを考えてみないか?
Home Steal「9/10 対広島戦 観戦レポ☆勝ったのに気分が悪すぎる!!!
虎式カネシゲタカシ「「熱狂的であることが個性」なのはいいが、「狂っていることが個性」になってもいいのか?

Posted by torao at 08:18 | comments(26)
[野球全般]球界
井川は今日も…
例によって地上波放送開始前に勝ち負けが決まってしまった試合。ドラゴンズを3タテしてちょっと気分が盛り上がっていたGファンには悪いが、勢いが違った。楽しみにしていた長崎のGファンにも申し訳なかった。なにぶん、こっちも必死の「優勝へ一直線」中なので手加減できなくて…(笑)。

赤星3試合連続猛打賞の3安打4得点。鳥谷復調気配2安打3得点。シーツ繋ぎヨシ決めてヨシ2安打2得点4打点。金本ど迫力2安打2得点6打点。1打席目で空振り三振したスライダーを低い弾道のライナーで叩き込んだ満塁HRにクラっ(笑)。今岡文句なし4安打4打点、ここに来て打率.285に上げてきた。スペンサーG投手に癒しと潤いを与える無安打(笑)。矢野2安打1得点。関本上に繋ぐ3安打3得点。16得点で53年ぶり3日連続2けた得点。バンザーイ、バンザーイ…(笑)。

さて、浮かれ過ぎ厳禁。では今日の自戒のお言葉。
油断しないよう、引き締めていきます」金本
ははー。ありがたく頂戴しました(笑)。それにしても金本と井川はドサマワリに強い(笑)。

もう誰が投げたってOKな場面で、橋本と藤川が1回ずつ。どちらも場面を感じさせない真剣な投球。球も良かった。

先発の両左腕にとって、この日の球審佐々木のストライクゾーンはちょっと狭かった。特に右打者の内角寄りをなかなか取ってもらえないと厳しい。そんな条件下、G先発高橋尚の出来では、好調T打線を抑えるのは困難だった。ただ2回のシーツの押し出しの1球はとりわけ気の毒な判定。頭に血が上ったまま金本の満塁HRを浴びて「終戦」となった。
球審のストライク、ボールの判定で、その試合の傾向が決まることは良くある。広ければ投手戦になり、狭ければ乱打戦になる。それを続けていけば、プロ野球全体の試合展開に一定の傾向を生むこともできる。NPBが審判をしっかり管理するということは、公正を保つという大義に加え、興業としての方向性を管理するということでもある。私はやや広めのストライクゾーンの方が好きだ。

先発井川は、7回を投げ、先頭打者を出すこと6回。しかし5併殺という怪投で、なぜか1失点にとどまった。Gの攻め方が荒くなったのはひとえに序盤大量援護のおかげ、打線に感謝の12勝目だ。しかし「基本性能」の低下は依然変わらず。直球は狙ったところにほとんど行かない。チェンジアップは使い物にならない。唯一、頼りになるのはスライダーだけだった。緩急の差でタイミングを外し、経験の乏しい打者から凡打を山稼ぎしたという内容だった。「直球は捨てて、スライダーだけ反対方向に打ち返せ」という指示で簡単に攻略できる投球だったと思う。バントの失敗、ベースカバーの遅れなどもあり、まだ「のめり込み度合い」の高さを感じないのが残念だ。ただ、もしこの一つの勝利が薬となって、直球に当たりが帰ってくれば、一気に別人になる可能性はある。そんな予感を抱かせるから井川はタチが悪い(笑)。
散髪したといってもハタからはまったくわからない(笑)。情けない投球に怒号を浴びせながらも、私たちは「その時」を、そんな頑固な井川と一緒に喜びたいと心から思っている。次を楽しみにしているぞ。

Posted by torao at 08:37 | comments(14)
[退団者]井川慶
100得点三人を生んだ二人
さあ、オランダで行われているIBAFワールドカップ、日本は予選1位で決勝トーナメントに進出だ!準々決勝の相手は韓国!3Aクラスを集めたデーブ・ジョンソン(元読売G)監督率いるアメリカにも勝っているし、期待出来るそ!…虚しい(苦笑)。各報道、もうちょっとちゃんと伝えても良さそうに思う。

いや、君んとこや君んとこは来なくても…とは言えないよな(笑)。日本シリーズ会議に「進出見込み」の8球団が出席。ああ、ドキドキして来た(笑)。

Dはナゴヤでベイ3連戦か。斎藤・三浦・門倉が相手。Aクラス入り、最優秀防御率、最多勝…ベイにはベイのモチベーションがある。♪おーお〜うお〜お横浜ベイスタ〜ズ(笑)。

岡田監督空港での囲み取材
「―― それにしても中日との差は一気に広がりましたね
『その逆もある、ということを忘れんようにせないかんな』」
そのとおり。イージーカム・イージーゴー。ゆるゆるの印象がある岡田監督のコメントがピリッとしてきた。

下柳は長崎に帯同せず。ローテは、井川、下柳、Sに福原、安藤、Dに杉山、井川、下柳で決まりのようだ。だが気になるのは天気。ここまで来たら、だーっと行ってしまいたい。

すでに越えている赤星、金本に続き、シーツも100得点まであと6だという。同一チームで3人以上が100得点越えするのは、プロ野球でも珍しく20年ぶり、そうタイガースが日本一になった時以来だそうだ。その時は1番真弓、3番バース、4番掛布が到達、奇しくも今回と同じ打順の3人だ。そして、ここに名は出ないが、そのために大きく貢献したのが5番岡田の活躍だった。いくら本人が否定しようとも、今季のチーム作りに、この20年前のチームが影響していたのは間違いない。おそらく打点王への道をひた走る今岡を、20年前の自身と重ね合わせて見ることも度々なのではないだろうか。
ドラフト1位で大きな期待を受けて入団し、その1年目、起用をめぐってすったもんだ。覇気がないなどと言われやすいのも似ている二人。相性の問題なのだろうが、今岡が野村監督に冷や飯を食わされている頃、当時の岡田二軍監督が「腐るな」と励まし続けたという。おそらく、同じように辛い目を見ていた自身への言葉でもあったのではないか。そこで見た天才的打撃センスと勝負強さ。そこで見た選手を見る目の確かさと将としての器の大きさ。お互いが「この人物に賭けよう」と決めた時だったのかも知れない。
投手力を考えれば、20年前よりずっとしっかりしたチームのように思う。5番打者は全打順のど真ん中。岡田監督は、その中心に今岡を据えて、20年ぶりの日本一を目指せるチームを作ってきた。

Posted by torao at 08:06 | comments(13)
[退団者]今岡誠
Q.来春、WBCにプロ野球日本代表は?(「評論家たちの声」投票結果)
参加すべき(32%)
参加すべきでない(27%)
どちらとも言えない(14%)
興味ない(25%)

Total: 348 votes

※郵政民営化ほど民意は固まっていないようですね(笑)。私はけっこう古い考えの人間で、「改革はスピード」という論よりも、「急がば回れ」が好きです。その間に日本プロ野球が滅びるって?いいじゃないの。もともと原っぱでのんびりやる遊びなんだからさ、野球なんて(笑)。

Posted by torao at 21:55 | comments(0)
[管理人より]投票結果
記念の白星は05年
ドラゴンズは「あの試合」を含めて4連敗。持っている力の半分も出していない、そんな試合が続く。気になるライバルは連日強すぎる勝利。本当はプレーオフに持ち込むことは十分可能な数字のはずなのに、タイガースを遠く感じているのではないか。強烈な精神的ダメージを、短期間で立て直すのは難しいことだ。
一方タイガースは優勝に向かって淡々と進んでいく態勢に入った。もはや不安、恐れ、動揺は微塵もなく、スペックどおりの力を発揮できる状態になっている。よくわからない変則日程で火曜長崎、木曜東京でG戦。とびとびで土日は甲子園でS戦。調子を上げているチームとの対戦が続くが、確立された自信は揺るがないだろう。あらためて「あの試合」の大きさ、両チームが賭けたものの大きさを思い知らされる。

大げさに言えば、試合は1回で終わってしまった。T先発は、立ち上がりさえ越えてしまえば尻上がりに良くなる杉山。その初回、一死後完全に打ち取ったボテボテ内野安打から一死一二塁のピンチを招く。ラロッカへは2−0から内に外す球がストライクゾーンに入り、ひっぱたかれるも左中間最深部まで。しかしタッチアップで二死一三塁と走者を進められる。前田にとらえられたかに見えたが、チェンジアップでポイントをバットの先にずらしており平凡な右飛、なんとか切り抜ける。ただし、直球、スライダーともに完璧にコントロールされた球があり、腕の振りも良い。たとえ序盤に失点したとしても形は作れそうだという予感。
「大量点をとった次の試合がどうなのか。あしたもしっかりやりたい」前夜21得点大勝後、赤星のコメント。1回ウラの打席、赤星はこの打席が勝負所であるとわかっている。9.7ナゴヤドーム5時間1分の死闘を制して以来、どの選手も決して「勝つツボ」を外さない。追い込まれてから低めボールゾーンに沈むカーブに、泳ぎながらもしっかりと下半身で粘り、ミートし、ライト前に運んだ。調子に乗せると手強いC先発レイボーンは、塁上の赤星に気を取られ投球が甘くなる。前日無安打の鳥谷が綺麗にレフト前。この時点で前日のムードが戻ってしまった。大きかったのがシーツの四球。相手の心理を見透かしたように釣り球をしっかり見て、厳しい球はファールにしてビッグチャンスを作った。金本2点タイムリー二塁打で先制、もう一人の前日無安打の今岡がタイムリーで続き、暴投と、藤本のタイムリー内野安打で加点、初回いきなり5点。もはや勢い、モチベーションの違いは明かで、大勢は決してしまった。

31歳の誕生日だった今岡は、4打数4安打5打点。本塁打1二塁打2。前日の関本に続き、「サイクル安打リーチ」は珍しい。最後の当たり、おかしなクッションにならずに残念。本塁打は狙い打ち。状況や狙いに応じていくつものスイングを瞬時に切り替えるのが今岡の打法だが、右足の蹴りと前の大きい振りで球を飛ばす「ホームランスイング」は5番に入った今季からのお目見えだと思う。前日、前々日の金本と同じ所に放り込んだ。

金本3打数3安打2四球。今岡の5打点の内の1は、二塁打で金本が俊足を飛ばして一塁から長駆生還のもの。最近の金本の走りは凄い。またも打率・本塁打・打点3部門で二位につける。打点は難しいだろうが、どれか一つとれると良いんだが…。

赤星3安打、鳥谷2安打1四球、下位にもヒットが出て、打線は急上昇。前回のカープ戦で崩された調子をカープ戦で取り戻した。

矢野がスタメンマスクを被ったことには驚いた。たとえ軽傷とはいえ、安心して任せられる控えもいるのだし、休んでも良さそうなものだ。おそらく恐怖感を覚える前に一刻も早く打席に戻りたかったのかも知れない。いやそれよりもせっかく出来た良い流れを変えたくないという思いの方が強かったのだろう。
杉山−矢野のバッテリーは、まさしく好調の流れにスムーズに乗った。矢野のリードは絶妙で、直球、スライダーともにボール球を上手く使うことでカープ打線を手玉に取った。
しかし最大の賛辞はプロ初完投初完封の杉山に贈ろう。常に低めに。力んでも狙いすぎても低めに。そして矢野を信じて、矢野のミットだけを見て、一球一球大切に投げていた。この日も一方的な試合となったが、全員の心が杉山の完封に集中していたのは、そういう杉山の純な気持ちが伝わったからだ。
最終回、先頭新井が二塁打。外角狙いの栗原をそれより遠い外角スライダーで仕留めた矢野のリードはさすがで、一死二塁。代打野村のセンター前ヒット…チームにとっては「どうでも良い」1点のはずが、赤星必死の形相で前進し、得点を許さず。一死一三塁で森笠。ベンチの指示は、前進バックホーム態勢(たぶん二遊間は併殺態勢)。チームにとって「どうでも良い」1点を防ぎに行く。森笠は浅いレフトフライ、ランナーそのまま、二死。もう杉山はいっぱいだ。握力も低下しているのだろう、あれだけ低めに決まっていた直球が高く浮く。緒方のカウント1−3。だが矢野は直球を要求、杉山も力を振り絞って腕を振る。平凡なライトフライとなり完封が完成した。
次世代の右のエースに、この05年に初完封をさせておくことは、チームにとって決して「どうでも良い」ことではないのだ。皆、それをわかっていた。

Posted by torao at 08:28 | comments(21)
[投手]杉山
詰めの段階でも揺るがぬ支柱
星野SD続投会見HPも更新している。後日談が楽しみだ(笑)。

矢野頭部に死球。ケガは軽いようだ。この時期に…頼むよ、カープ。

矢野が負傷退場した直後に、スペンサーが倉捕手に体当たり。倉も負傷退場となってしまう。倉の守備位置も対応も悪いし、ベースボールでは常識のプレーではあるが、優勝へ一直線であるチーム状況や、得点状況を考えれば、無用なラフファイトだとしか言いようがない。最下位チームとの間に「遺恨」を作って何になる?こちらも軽傷とのことでホッとしている。


矢野の頭部死球、本塁クロスプレーでの倉負傷退場、カープのエラー連発…。どうにも荒れた印象の残ってしまう試合だが、子細に振り返れば、タイガースとしてきちっとした野球をしている。

先発安藤は、立ち上がりこそ積極的に打ってくるカープ打線に変化球を狙われて先制されるが、慌てることなく丁寧に投げていた。その後は大量得点に守られながら、テンポ良く打たせて試合の流れを固めていった。まるで調整登板のようだった。
その後をついだ橋本・江草・桟原は正に調整登板。それぞれマウンドを楽しんでいるかのような投球だった。そう、みんなで一緒に突っ走ろう(笑)。

前日に続き、先制された直後、2回ウラに反撃開始。この回は先頭今岡を四球で出しながら、連続三振でイヤな雰囲気。二死一塁から思いっきり振り抜いた関本の一打が空気を変えた(その後の「サイクル安打チャンス」での大空振りはご愛嬌だw)。おまけのような安藤のタイムリー、高いバウンドがサードの頭上を越える赤星のラッキータイムリーと続き、3−1と逆転。ついえたかに見えたチャンスを下位から上位へ繋ぐパターンが出たのは久しぶりだ。さらに3回にはスペンサーの先っぽヒットで、二走シーツが判断良く生還。直後矢野が試合を決める3ランHR。強いチームの攻撃だった。

8月の対戦では、初戦の先発大竹の荒れ球に打線を狂わされた。体に近いところを逃げながら振り、逃げていくボールを追いかけて振る…シーツを筆頭に、ボール球に手が出る悪い状態を招いてしまった。カープ先発大島の名を売ってしまったのはその翌日だった。その日の反省から、ボール球、厳しいコースには手を出さず、甘いコースを逃さず打つというチーム方針で大島を楽に攻略できた。

すでに7−1と、試合の大勢は決していた4回ウラ、前日のリプレイを見るようなバックスクリーンへの2ランHRを打った金本。「カウント0-3で、5点差あったので、打つのを迷ったが、JFKを休めるためにも打つことが出来てよかったよ」。真意はわからないが、勢いに乗りながらも調子に乗らず、引き締めながらも硬くならず、勝ちにいっても守りに入らず、盛り上がっても浮かれず…「気の持ちよう」に気を配っている様子がうかがえる。この時期は、精神的高揚感、アドレナリン分泌は放っておいても沸き起こる。それを上手くコントロールして、心を荒らさず、自分たちの野球を荒らさないよう心がける。金本がこの絶妙な精神バランスを保つ支柱になっている。

5.0に開き、「なんとかなんとかマジック」も点灯したとか(笑)。さ、今日も淡々と流れに乗っていこう。

Posted by torao at 09:18 | comments(12)
[野手]金本
「あの試合」に意味が生まれた日
鳥谷の好守備光る。ただしひとつ悪送球。まだ修行中なんだから、失敗を恐れず、思い切って動け!もっと良くなるかと思うと嬉しくて仕方ない。

藤川プロ入り初セーブ。よく考えれば、藤川がまともに活躍したのって、実質今季が初めてなのだった。人間、花開く時は突然なんだなぁ。

もう、本当に金本にはメロメロだ(笑)。同点のきっかけの劇走、勝ち越しの超弩級バックスクリーン弾、トドメのライト線三塁打。相手エースを沈めるのが主砲の仕事だとは言うが、そんなに簡単なことではない。守っても左中間を破ろうかという当たり、走って走って地上寸前ダイレクトキャッチ。「ジワジワ良くなってくる」これが岡田野球のもう一つのキーワード。その象徴が37歳にして進化をやめない金本だと思う。


「あの試合」から1日休んで甲子園。これまで、タイガースと当たって疲弊したチームをドラゴンズが叩くという日程を恨めしく思ってきたが、この日、甲子園で試合ができるのはありがたかった。
「あの試合」に特別な意味があったのか、なかったのか。Tにとっても、Dにとってもそれを決めるのがこの3連戦だ。「相手は関係ない。自分の力を信じて自分の一番良いプレーをすれば良い」ここに来て、その哲学が明確になった岡田タイガースにとっては、あの苦しい戦いを制したという自信を形にしなければいけない1戦だった。

決して楽な相手ではない。先発は「最多勝」黒田、最下位カープでズバ抜けて高いモチベーションを保持している投手。3回までノーヒット、出来も良い。
タイガース先発は福原。8/24カープ戦6回6失点の負けの後、天候や日程の関係で中継ぎとしてブルペン待機、2試合に登板した。久々の先発となったためか、福原特有の惚れ惚れするような速球の走りがない。だが、それが福原が好投する時のパターンでもある。調子良くスイスイと行って、調子に乗って、不用意な一発を浴びるのが「借金王」福原の欠点で、勝った時のインタビューは必ず「調子は悪かった」なのだ(笑)。そこらへんそろそろ学習し、調整の時から常に調子が悪くなるよう仕上げて欲しいものだ(笑)。
4回表、福原は嶋、ラロッカの連打で無死一二塁のピンチ。前田の大きなセンターフライで進塁され、一死一三塁、新井は丁寧な投球で三振を取り、怖い栗原は警戒して四球、二死満塁。倉の打球は詰まりながらもセンター前へ…先制点を奪われる。動揺したか福原は、続く黒田に0−3としてしまう。打撃も悪くないだけに怖いところではあるが警戒しすぎた。大きく深呼吸をして、なんとかその後3つストライクを続けて1失点で切り抜けた。調子の悪さを自覚した上で、臆病なほど丁寧にボールをコントロールしたのが奏功した。
試合が動けば、心が動く。この1点、そして自分の打席で入りそうだった「追加点」の大きさを意識しながら、黒田4回ウラの投球。この回を抑えれば、カープは優位に立つ。
シーツは詰まった投手ライナーで1アウト。金本バットの先、ショートゴロ…だが売り出し中のCショートの山崎、捕球後にリズムを取るように踏んだステップが命取りになった。Tの4番はかつて3割30本30盗塁を記録した男、チーム事情で盗塁こそしないが、俊足は健在だ。一瞬早く一塁を駆け抜ける。黒田の落ち着きかけた心が再び動き始める。
今岡の当たりはまさにポテン。深く守っていたレフトの前にぽとり。一死一二塁。「桧山初球ボテボテ二ゴロ」はカープのデータ通りか(笑)、二死一三塁。それでも積極性、走者を三塁に進めたことで黒田は色々なことを考えてしまっただろう。点を取ってもらった直後の回、ここを抑えなければ…ファーストストライク、良い所に投げないと狙ってくる…。矢野への2球目、黒田の速球から勢いが消えていた。144km/hの内角球を押っつけながらセンター前へ。矢野らしい一打で試合を振り出しに。いやこの時点では振り出しに戻るわけではない。例えこの回同点止まりでも、大きな流れは確実にタイガースに向かって来た。

人間、いざとなると、本音が出る(笑)。最後の最後まで死闘を繰り広げて欲しいなどと言ってきた私だが、もう十分だ(笑)。T−C戦試合終了後は、G−D戦で思いっきり(かなり久しぶりに)Gを応援した(笑)。この際、星野氏の去就やら、積年の恨みやらはどこかへ置いて、Gのリリーフ陣の踏ん張りに声援を送った。そしてDの敗戦。どうせまた落合監督は何かを言っているだろうが、聞く必要はない。妖術で人の心は惑わせても、意味をもってしまった「あの試合」の前では無力だ。

Posted by torao at 07:48 | comments(19)
[野球全般]ペナント展望
アフター The Game

【お知らせ】
あちこちで紹介していただいている「The Game」という記事は、この一つ下にあります。ひょっとしたら「9.7」の伝説と呼ばれるかも知れない試合を描写したものです。本日の記事はどっちでも良い内容ですので(笑)、どうぞそれを読んでいって下さい。

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ということで、何も書くことがないし、書く気がない(笑)。私はといえば、今日も自分で書いた記事を読み返して、余韻に浸って、一人で勝手に燃え尽きてしまっている(笑)。
だが、選手はそんなこと言ってられない。ひょっとしたら選手にも、こんな気持ちがあるのかも知れない。だとしたら、とんでもないことだ。まだ、何も成し遂げちゃいないし、誰も負けを認めてはいない。何一つ終わっていないのだ。もちろんそんなことはわかっているだろう。
今日からまた試合だ。相手はカープ、しかもエース黒田が予想される。こっちは井川とともに心配な福原か。次の安藤ともども広島との合口は良いとは言えない。ここで星を落としているようでは、あの試合を勝った甲斐がないというもの。選手、コーチングスタッフはもちろんのこと、本拠地を埋めるタイガースファンが持てる力を出し惜しみせず見せる時がやってきた。
まだまだ…まだまだだ。ただ、ラスト20。いよいよカウントダウンが始まる。

いつものように新聞サイトをチェックして、星野SDがどうしたこうした。もし星野氏がGに行くことで、あの試合のような試合を一つでも多く見せてくれるのなら…、もし、そうだとするのなら、私は行って欲しい。あの試合を観た後では、私の判断基準はそこにしかない。日本のプロ野球制度、野球人気、これまでいろいろ語ってきたが、細かいことはどうでも良くなってきた。言いたいことはただ一つ。「面白い野球を見せてくれ」。これだけ。
面白い野球ってなんだろう。勝つ野球?うん、確かに結果としてひいきのチームが勝ってくれた方が嬉しい。だけど、もしあの試合で、久保田の投じた最後の速球が、思いっきり振り切った「一度引退した男」川相のバットに当たって、まさかまさかの逆転サヨナラHRになったとして(ならなくて本当に良かったのだけれどw)、私にとってあの試合の面白さが損なわれるだろうか。決してそんなことはない。それで今季を諦めて、もう野球を観なくなるか、いやそんなこともない。あと20試合の中のドラマにまた期待するだろう。もしそれが元で今季の優勝を逃したとしても、来季こそはあの「9.7」の雪辱をと燃えるだろう。
面白い野球は、勝つ野球ではない。勝つか負けるか、ギリギリまでわからない野球、これこそが面白い野球なのだ。もう、愛する選手たちの必死な顔を見ていると、なぜかこっちが吐き気にも似た緊張感を覚えてしまう…これが面白い野球なのだ。
そんな試合を1試合でも多く見せること。そのために各チームが努力をし、制度を改革すること。道がわからなくなった時には100時間の会議をするより、あの5時間の試合をビデオで見れば、進むべき道が見えると思う。

Posted by torao at 08:41 | comments(28)
[阪神]たわいない話
The Game
約5時間。色々なことがありすぎた。賭け金がつり上がっていく、例えて言えばバックギャモンのような試合だった。元もとこの時期の首位攻防戦、1ゲーム差になるか3ゲーム差になるかという意味で「小場」の勝負ではなかった。だが、両チームともまだ20試合以上を残している段階で、天下分け目の大勝負という程ではない。しかし試合終盤、「負けられない」という要素がぶつかり合い、この一戦の「賭け金」は倍々に膨れあがっていく。

両先発、下柳と川上が好投。どちらも気迫溢れる投球だった。均衡を破ったのは金本のレフトスタンドに飛び込むHR。川上の投球は失投などではなく、力のこもった低めのストレート。「ドライバーショット」の弾道で黄色いレフトスタンドに突き刺さる。アニキの一発の出た試合、むざむざひっくり返されるわけにはいかない。
6回からは藤川にスイッチ。立浪に二塁打は打たれたがウッズを三振。7回も簡単に2アウトを取り、森野は2−3から三振に仕留めようと思った直球に力が入り四球。そして谷繁のヤマ勘にしてやられる。外の直球一本に張って、いちにのさんで思いっきり踏み込むと、あわやライトスタンドというタイムリー二塁打。よもやの球児の失点。いや、球児の失点だからこそ、この試合負けるわけにはいかない。
8回表、この回から登板した不出来の高橋聡を攻める。先頭藤川に代わる代打濱中がカウントを作って、ファールで粘って、最後は相手を怖がらせて四球をもぎ取る。赤星がきっちり送る。そして相手にとって「安牌」のはずの鳥谷が、ガツンと一撃。前進守備のセンターを越し、ショートバウンドでフェンスに達するタイムリー二塁打。2−1と勝ち越し。「君がヒーローだ」と思った(笑)。が、シーツのヒット性のセンターライナーをアレックスが地上スレスレで好捕。飛び出した鳥谷戻りきれず併殺。ボーンヘッドで瞬く間に、「流れ」と「君がヒーローだ」を手放す(泣)。
8回ウラからウィリアムス。二死から一二塁のピンチを招くも、上手いこと5番福留でチェンジにして、久保田を楽にした…と本気で思った私がバカだった(苦笑)。
9回表、前の回から出てきた山井が最悪の出来。金本ライト前、今岡センター前、桧山四球で無死満塁。桧山に代わって代走中村豊。例えばゲッツーを崩したり、最終回しっかり守備を固めてもらうための起用だった。で、無死満塁で矢野が二塁ゴロ、ホームで1アウト。山井はかなりひどかったが、矢野はさらにその上を行っていた。ここで落合監督は岩瀬を投入し、逆転サヨナラへのストーリーを組み立ててくる。代打スペンサーは内角をまったく打てそうにない。徹底的に内を攻めて空振り三振。二死満塁で代打関本。なるほど、一見順番が逆なようで、実は点が取れるのはこっちなのか。野球は深い。外野フライや併殺崩れはない、二死満塁、打つしかない状況で関本は三つスイングして、三つ目の逃げる球をライト前ヒット。嬉しい追加点が入った。おっと、二人目の中村豊はアウトの判定、ブロックをかいくぐったと抗議する中村豊、福原コーチも血相を変えて抗議する…。すでにここから中村豊のための試合は始まっていたのだ。そして、ともかく3−1で最終回を迎える。とてつもなく長く、最終回ですらない9回ウラになるとも知らずに。

先頭のアレックスを迎えて、久保田の状態を手探りするかのように矢野がスライダーを続ける。3球目をバットの先で拾ってセンター前へ。続く森野へは外の直球で押すが、ギリギリのコースをボールとコールされ、カウントを悪くしたところヘナヘナとレフト線に落とされ二塁打。無死二三塁と同点・逆転のピンチとなる。だがここで久保田が開き直る。谷繁に気持ちを込めた球でグイグイ攻め込み、追い込んだ後、インハイで踏み込みを止めておいて、次は外と思わせて内を続けた。つまったハーフライナー性のゴロがほぼ定位置に構える関本の前へ。三塁走者アレックス突っ込む、関本ワンバウンドでバックホーム、タイミングはアウト、だが球審橘高の両手は左右に開いた…。両手両足をバタバタさせて抗議する矢野…三塁ベンチから脱兎の如く駆け寄ってきたのは平田コーチだった。身の危険を感じたか橘高は退場のポーズ、岡田監督始め、全コーチが飛び出しての抗議が続く。そして岡田監督は選手をベンチに戻した。試合放棄も辞さぬと腰を据えての抗議行動。選手たちも荒れ狂う。スタンドからの野次に気色ばむ藤川。もちろん判定が覆ることがないのはわかっていただろう。審判団に反省を求めるとともに、岡田監督はチームの戦闘意欲が充填されるタイミングを見計らっているように見えた。牧田球団社長もベンチにやって来て事態を沈静させ、18分の中断は解けた。やってやろうじゃないか。やるからには勝とうじゃないか。
平田コーチは退場、3−2、1点差となってなお無死一三塁で試合再開。岩瀬の代打井上。久保田も気迫溢れる投球をするが、井上がついてくる。最後は2−3から低めボールゾーンに沈むスライダーをレフトに犠牲フライ、ついに同点となる。
だがこれで一死一塁。ここで切れば、流れはまたこっちにやってくる。荒木の打球は、センターやや右に強いライナー。浅めに守っていた赤星が難なく追いつき…だが、ボールはグラブに収まらず、後方に大きく弾んでいった…あわてて球を追う赤星、それより早く中村豊が球に追いつき、一塁走者谷繁を三塁に止める。一死二三塁。赤星はどんな顔をしたら良いかわからないという顔をしていた。見るに忍びないほどだ。今まで赤星の走力で何本の長打がセンターフライになってきただろう。赤星の守備のおかげでどれだけ失点を防いだだろう。このたった一度の失策のために、赤星を一生苦しませるようなことがあって良いはずがない。そもそも自分がふがいないばっかりに…久保田の顔には自分への怒りがこみ上げていた。
井端は敬遠。一死満塁となって、落合監督は代走から入っていた英智に代えて渡邉を告げた。すると、岡田監督が自らマウンドに近づいて行く…。毎日マウンドに行く落合監督ではない。マウンドは久保投手コーチに任せっきりの岡田監督が今季初めてマウンドに行ったのだ。そして小さく息を吸い込むと、笑顔になった。その笑顔で何かを狙っているのではない。見返りや打算とは無縁の穏やかな顔。からかうような目つきでも、おもねるような目つきでもない。(心配要らん。思い切って直球を放り込め)なんと言ったかは知らないが、そう言ったと思う。星野前監督は、後任の岡田監督を評して、「野球少年」「野球小僧」と言った。その表情は野球が楽しくて仕方ないというようなまさに野球小僧の笑顔だった。
円陣が解け、試合再開。久保田の怒りから「荒熱」は放出され、パワーだけが残った。そして渡邉に4球、ウッズに3球、魂のこもったストレートを投げ続け、わずか7球で二つの空振り三振を奪った。

10回表、赤星出塁できず。この雪辱は次回へ持ち越し。二死から3,4番で一二塁のチャンスを作るが、今岡は遊ゴロ。10回ウラ先頭福留がレフトオーバー二塁打。本当にドラゴンズは強い。矢野はベンチに攻め方を確認した上で、アレックスを遊ゴロ、走者進めず。これが助かった。続く森野とは勝負を避け、一死一二塁。そして、打者谷繁。ここで福留がスタート。打者にしか集中していない久保田のスキをつく。タイミングはセーフ、だが判定はアウト。憮然とする福留、猛抗議をしながら割って入る高代コーチ。この試合をぐちゃぐちゃにしつつ、面白くもした。審判も人間だ。無意識に帳尻が合うように見えてしまうこともある。谷繁ライトフライでチェンジ。赤星のこともあり、イージーなフライをことのほか丁重に、両手で拝み取りした中村豊が印象的。11回表は、その豊からの攻撃である。

前の回からマウンドに上がった平井は、直球の走りが戻ってきた。直球3つで豊を2−1と追い込む。4球目、外角高め、速球で釣って来たが、バットが止まる。追い込まれてからしぶといのが中村豊の持ち味だ。打席でも、野球人生でも。
優勝した03年、「星野軍団の鉄砲玉」的存在で、常に前のめりでベンチに座っていた。守備固め、代走、代打。そしてムードメーカーとしても貴重な存在。観客を入れた後の大雨の試合、沖原とともにダイヤモンドを全力疾走、ビニールシートにヘッドスライディングしたのもその年のこと。だが、岡田元年、一軍での出番はほとんどなかった。今年2月のキャンプイン、中村豊はやはり二軍スタートだった。それでも手を抜かずに、きっちりと出番に備えていた。2月後半、雨の紅白戦で、ついでのように出場すると、満塁HRを打ってみせた。その後のオープン戦でも、打球の追い方、スローイングの正確さなど守備能力の高さを再認識させ、開幕一軍の座を確保。渋い活躍を続けてきたが、4月後半右太ももの故障で離脱。その頃、ちょうど故障者続出で、岡田監督が「下柳、中村豊、藤本が帰ってくるまでいいチーム状態でいよう」とナインを鼓舞したことを思い出した。
カウント2−2平井が投じた5球目は真ん中低めへの直球。やや低い。豊のバットはまた動きかけて止まる。2−3。この総力戦、自分の後ろにもう岩瀬はいない。守備要員で手間取っているヒマはない。平井に焦りがあっても無理はない。6球目真ん中高めに直球、豊は歯を食いしばり、渾身の力と思いを込めてバットを振り切った。打球は高く高く、常識外に高く上がる。下がるレフト。驚き、どよめき。レフトポール右、スタンド最前列にボールが真上から落ちて来た。二塁を回った豊は右手を突き上げて、自軍ベンチに吼えてみせた。そして絶対勝つと誓い合ったチームのみんなが、目を見開いて待っている。球児も赤星も、岡田監督も笑っている…。最後に久慈が豊のヘルメットを持ち上げると、豊の笑顔が大写しになった。

後は久保田が3イニングス目を抑えるだけ。他に選択肢などない。あるもんか。直球で井上を見逃し三振、直球で荒木を空振り三振、井端ライト前ヒットは置いといて(笑)、代打川相を直球で空振り三振。ついにこの面白くて、長くて、イライラして、ドキドキして、緊張のあまり吐き気をもよおして(笑)、カッカして、そしてなにより面白かった試合が終わった。
たかが1勝、それは事実。でも賭け金まで安かったとは絶対に言わせない。

Posted by torao at 05:31 | comments(50)
[コーチ]中村豊
【号外】久保田死闘を制す
大一番、中村豊決勝HR、久保田魂の投球。阪神タイガースが死闘を制した。

Posted by torao at 23:04 | comments(29)
[投手]久保田
いこうぜ!
台風14号が大暴れしているとのこと。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げたい。まだ勢力を保ったまま日本海側にあるようなので引き続き注意を。

D先発中田がアンビリーバブルな投球。空振りを取るフォーク、ストライクを取るフォーク、曲がる球、直球。すべてが狙ったところに決まる。敵ながら天晴れとしか言いようのない投球だった。こんな投手が自由枠じゃなかったのだから面白い。ドラゴンズにとっては背番号20は特別な番号。杉下、権堂、星野、小松と、エースナンバーであることを宣言された上で伝えられてきた。その後、宣、川崎とつけて、今季から中田。誰の目が確かだったのかは知らないが、素直に拍手しておこう。ウチもこういう選手を発掘して欲しいな。

流れを変えるべくして送り込まれた桟原が連続HRを浴びて、試合を固める。何かムキになっているかのように、矢野がインコースの直球を要求していた。おそらく矢野も桟原の力で抑え込むことで、風向きを変えようという考えだったのだろう。桟原の球が決して悪くなかっただけに残念だったが、7回、荒木・井端を含む三者三振で切ったのは遅ればせながら素晴らしかった。6回にその投球をしていたら、ひょっとして…なんてね(笑)。

8回はダーウィンがクリーンナップをバッサリ。良いムードを作った。まだまだ試合は残っている。貴重な戦力になりそうだ。

この日も井川は良くなかった。未だに脳内画像として残る「エース井川」との乖離、相手投手との対比でものすごく悪く見えたが、一応降板までは気持ちを切らさずに投げていたと思う。そんなフォローをしなきゃならないのが情けないのだが(苦笑)。そのおかげで試合の流れを転換させるチャンスは何度もあった。最大のものは2回表。1回ウラ押し出しで1点失ってなお一死満塁、ここを1点で止めたことでTに良いムードが来かけていた。金本ヒット、一塁牽制球の時にボークを取られ無死二塁。今岡は振り切るのではなく、バットの角度を合わせる打撃で一二塁間を狙う。配球の読みも良く、流れも見えている。今日はやりまっせ!(笑)。惜しくも一ゴロとなったが、一死三塁と形を作る。だが桧山で完璧な2アウト目を取られた。守備陣形は、一三塁が前進バックホーム態勢、二遊間はほぼ定位置。配球は緩急、落ちる球を織り交ぜて、徹底的な内攻め。最後フォークを当てるだの一塁ゴロで二死、矢野も遊ゴロに倒れ、「揺り戻し」をものにできなかった。この回の桧山、矢野に限らず、中田はほとんどの打者に対して3球投げて2−1というカウントを作り、ボールゾーンに鋭く落ちるフォークで仕留めた。次回対戦時には、唯一なんとかなりそうな球、カウントを取りに来る緩いスライダーを狙うべきだろう。それによって結果的に淡泊な攻撃になっても仕方ない…というレベルの中田だった。

中田にプロ入り1勝を献上した4月の試合と同じように8回まで零封され、9回にチョロっと反撃。金本四球、今岡ヒット、二死となってからも粘って、矢野が完封阻止のタイムリー。一口に「完封阻止」などと言うが、この攻撃はなかなかできるもんじゃない。暗黒時代のタイガースでは絶対ムリ!比較の対象が悪いか(笑)。ここで明らかに(気持ちの)準備不足の岩瀬を引っ張り出して、濱中がタイムリーで続く。どうしても打てなかった岩瀬から打ったタイムリーは大きい。最後一発出れば同点という場面まで相手の心拍数を上げたことは評価したい。ただスペンサー、初球の真っ直ぐは甘かったなあ。

さてここまでは想定内。3連勝して1つ負けた。きっちりと負けた。ただそれだけのこと。いやとにかくまだまだ厳しい戦いは続くのだ。最後は辛抱強い方が勝つ!
岡田監督最後のひと言。「明日いこうか」いいねぇ(笑)。いこうぜ!

Posted by torao at 08:35 | comments(14)
[阪神]試合のポイント
ドーンとしてデーン
NPBの実行委員会が開かれる。MLB側から、WBCに出るのか出ないのか早く決めろとプレッシャーをかけられる。これについては、右上の「評論家たちの声」にて投票受付中。また、再来年シーズンから、新しいセ・パ共通ルールでプレーオフを行うことを検討することになった。

Dの先発は、中5日のエース川上ではなく、新人の中田だという。2軍調整後2連勝中、春先にはTも完封寸前(8回0/3、9回に金本の2ランHR)という投球をされている。大事な直接対決の初戦に新人を持ってくるとは、いかにも落合監督らしい。新人でも度胸の据わったヤツはいるし、新人だからこそ、ただ目の前の打者に集中できるということもある。Tの先発は井川だろうから、負けたとしても、チームとして精神的な逃げ場はある。もともとDは直接対決で多少分が悪くても、他で圧倒的な勝率を上げれば良いという考えもあるだろう。比較の中で、自分たちは少しでも良い気分でいられて、敵は少しでもイヤな気分にさせる。これが落合監督の一貫した姿勢だ。
ここに来て、不甲斐ない投球をした朝倉、野口を即座に二軍に落とした。「自分の中に恐怖心のある選手は使えない」。攻める姿勢のない者、ネガティブな思考にとらわれる者は不要と言い放った。代わりの兵ならいる。士気なき者、心弱き者は消えろ…ショッカーのボスのようだ(笑)。

一方、うちのボスはいつもどおり。「そんなもんオマエ、初戦は井川よ。いつもと一緒。決まっていること。子供のころからそうや。うちのエースやからな、やってくれなきゃ困る」てなもんだ(セリフはイメージ)。この「日常感」にハマって来ると、岡田野球を愛しく思えてくる(笑)。夜になるとお父さんが帰ってきて、ビールの栓を抜きながら、テレビのチャンネルを野球に合わせて、「おっ、今日は勝ってるな」と言ってニッコリ笑う…。そんなノスタルジックな日常感(笑)。
岡田監督ほど評価の難しい監督はいないかも知れない。まず、わかりやすく評価されるほど動かない。大きなワクだけ作ってやって、ワクを小さく使っている場合にだけ、「もったいない」と苦言を呈する。そんな雰囲気。だから選手たちは自分で相手投手の出来を見極め、試合の流れを見定め、自分がすべき事を探す。
コメントはあくまでも凡庸である。気の利いたことを言うでもなく、必要以上に褒めそやしたりせず。むしろそんなこと言わなくても…とツッコミを入れたくなることを言う(笑)。「普通にやればいいものを」苦言はあくまでも与えたはずのワクを使い切らないもったいなさという観点から出てくる。
重要な試合、重要な場面で良い結果を得るためには、平常心で臨まなければならないと言う。だが平常心ほど難しいものはないとも言う。このペナントレース中盤から終盤にかけて、(おそらく)図らずも確立されつつある、この日常感あふれる岡田野球は、各選手の器を大きくしているように思う。一見「鈍重」、だがその実「荘厳」。集中力の高め方を身につけ、逆境にも冷静さを失わず、失敗を引きずらず、成功しても浮かれず、小さいことにとらわれず、大きな流れを大切にする。凡事徹底、当たり前のことを当たり前にやる強さ…。

かつて岡田監督が出演したCMの商品名から、「ボケ・キャラ」へのからかいを込めて使われる呼称「どんでん」(笑)。だが、土俵中央からジリジリっと寄っていく、岡田タイガースの強さも表現しているように思えてきた(笑)。
えっ、最終結論も出ていないのに褒めすぎ?。でも、私はそれだけ岡田野球にハマりつつあるのだ(笑)。さあ、今日という今日は、井川、頼むぞ!

Posted by torao at 08:41 | comments(16)
[退団者]岡田彰布
Q.8月のMVPは?(「評論家たちの声」投票結果)
赤星(3%)
金本(56%)
今岡(6%)
安藤(8%)
杉山(3%)
藤川(14%)
久保田(1%)
江草(1%)
桟原(3%)
井川(1%)

Total: 496 votes

※「打」=金本で文句なし。「投」=安藤、杉山らを抑えてやっぱり藤川。これも文句ありません。さあ泣いても笑ってもこの1ヶ月ですね。「長いペナントレース」とは良く言いますが、本当にここまで長いのは久しぶりですね。

Posted by torao at 21:51 | comments(0)
[管理人より]投票結果
杉山成長止まらず
報道内容の真偽はわからないが、G星野氏招聘に1年10億円というのは実に面白い。星野氏が批判の矛先を向け続けてきた「Gの金権体質」に対して、当事者としてどう望むのか。

プレーオフ出場のかかるパ3位の座は混沌としてきた。5位のファイターズが3位に2.5ゲーム差まで接近してきた。
この日B−Tが行われた札幌ドームで、前半もっとも観客が沸いたのが場内に途中経過が発表された時。Dがリードしているのになぜ?と思ったら、Fのリードに沸いていたのだ。この札幌での2連戦、観衆は19,167人、18,078人だった。通常の土日のF戦に比べたら5千〜1万人も少ない数字だ。空席が目立つスタンドは寂しい限りだったが、逆に北海道に根付いたファイターズ人気は嬉しく思う。

赤星、小休止。3回表無死一二塁。二塁ゴロで一塁走者の杉山と入れ替わらなければいけない場面で、三塁側にファールフライを打ち上げる。上から叩くという意識はあっても、ボールとバットが接触する瞬間のイメージが微妙にずれているのだろう。二晩寝れば治るかな(笑)。
鳥谷は無安打でも、強い当たりの一ゴロが出始めたので、回復近し。
金本は差し込まれての三塁側ファールフライが目立つ。いっぺん、カウントかせぎの緩い変化球を狙い打ちして欲しい。とにかく厳しいところを攻められているのは間違いないのだが。

相手が左打者だというだけで、自信満々に攻めてくるのがベイ先発の土肥。対するTの1,2,4番の左もここのところ当たりがなく、苦しい展開になる。それでも4回表にスペンサーが土肥の失投を逃さず先制HRしたことで試合のペースを渡さなかった。チームとしてどうしても欲しい時、ありがたい一発だった。

試合は5回ウラにベイが追いつく。T杉山−ウィリアムス−藤川、B土肥−加藤と両軍投手がグイグイ攻める投球を見せ、テンポ良く9回終了。TB戦恒例の延長に突入、実に今季7度目だという。
川村が出てきて、なんとなく勝てそうだという空気が漂う。やはり川村は雰囲気に飲まれたかのように今岡に四球。で、スペンサー。ピンチバンターでも良い場面だがそのまま打席へ。初球バントの構えからボール球を見送る。ベンチで苦笑いの岡田監督。どうやら打てのサインに、自分からバントしようとしたらしい。こういう状況を見るのは、今季何度目だろう。(オマエのツキに賭けたから自由に打て)という指揮官に対し、(送っときましょうよ)と答える打者。結果は、双方の思惑通り?スペンサーのツキが生きてボテボテゴロ。送りバントしてもこうは転がらないという打球になった。
続く矢野の打席は、タイガースファン全員の想像通り(笑)。「糸を引くようなゴロがライト前へ、当たりが強すぎて今岡は帰れず」。ここまで一字一句違わず、全タイガースファンが想像しただろう、まさにその通りになった(笑)。
さて一死一三塁で藤本だ。いや、ポップだ。ここしばらくまた打席に入ればフライの日々に戻っていた。上手く当たれば外野フライ、打ち損ねれば内野フライ、三振も少なくない。代打起用を迷うところだが、藤本そのまま打席へ。二塁手を切り捨てるまで勝負を賭け切れなかったようにも見えた。だが、ここで藤本が素晴らしい打撃。川村のフォークを狙い澄ましてピッチャー返し。打球は綺麗にセンター前に抜けていった。大振りにもならず、アゴも上がらず、しっかりと頭を残して、フォロースルーを正面に伸ばした素晴らしいバッティング。殊勲打を放っても、思わず「いつもそれをせい」と言いたくなるのは、藤本のキャラクターがなせるワザ(笑)。

10回ウラは1点差で久保田がマウンドへ。この回先頭の内川には強くミートされたが、レフト金本の守備範囲へ。これで落ち着き、相川、代打鈴木をともにファールフライに仕留めた。前日のイヤなイメージを払拭して、D戦に臨めるのは良かった。

9回を終わってTのヒットはなんとスペンサーによる2本のみ。負けなかったのは杉山の好投のおかげだ。今まで見た中で一番コントロールが良かった。直球、スライダーとも矢野の要求通りに決まっていた。3回の攻撃、またしてもバントの構えから右ひじ近くに死球を受けるも、何事もなかったかのように続投。頼もしさ、安定感にかけては安藤に負けていない。
唯一の失点シーン、5回ウラも惜しいものだった。先頭の種田がヒット、続く内川への5球目、素晴らしい直球がアウトローに決まったのだが、審判がボールのコール。それまでは取っていた高さだった。カウント2−3となって走者はスタート、三塁ゴロの間に種田は二進した。続く相川のタイムリーで1点失う。あれが三振となっていれば…そんな1球だった。
それにしても課題の立ち上がりもこの日はすんなりとクリアし、以後7回までほぼ完璧な投球。その急成長ぶりには目を見張るものがある。若きローテーション投手、杉山がチームに与えている影響はものすごく大きい。

Posted by torao at 08:37 | comments(14)
[投手]杉山
一瞬にして血も凍る札幌
前回、「パーフェクト(泣)ゲーム」を達成した西口の好投で、Eに連敗したBsに代わりLが3位に浮上。借金5、首位Hとは実に22.5ゲーム差あるが、この勢いで上げてくれば、プレーオフはどんな結末になるとも知れない。さすがにこれでLがパの優勝とかって言われても…。5ゲーム差毎に1勝のアドバンテージにしたら良いのに。それならLはHへの挑戦権が始めからなしになる。

由緒正しき国際組織による、野球ワールドカップがオランダで開幕。思惑含みで、日本ではこの大会を大きく取り上げない方針のようだ。どうしたらこの大会が盛り上がるか、どうすればこの大会に強国のプロを出場させることができるかと考えることを置き去りにしていることが不自然すぎる。アメリカで起きている大災害は目を覆うばかりだが、天災の後に起きている人災を見ると、「アメリカの正義」「アメリカの価値観」がいかに身勝手なものであるかを痛感する。「現実」ばかりにとらわれて「本筋」を失えば、早晩しっぺ返しを喰らう。「WBC参加しかあり得ない」という論調にあらためて反対したいと思う。

ベイ三浦は、「カモ改め難敵」のタイガースを避けて、勝てる相手で確実に勝たせる作戦だそうだ。グフフ。

いや、そうでしょ?何かヘンだと思った。審判がカウント間違えて、四球なのに続行、結局佐伯はヒットを打って「結果」は似たような形に。誰も文句を言わなかったのが不思議。T側はわかっていたかも知れないけど(笑)。ただこの本当は四球だった球が、実に際どい球だったから、みな動きが止まってしまったのかも(笑)。審判「あ、いかん、ストライクだった」、佐伯「ふぅ、危ねぇ。手が出なかった」、安藤「うわぁ、四球だしちゃった…あれ、いいの?(笑)」

金本の打撃に冴えなし。甘いカウント球に手が出てこない。まあ黙って立っているだけでも、相手投手は勝手に消耗してくれるのだけれど…(笑)。そろそろ上げて欲しい。

安藤は良い投球だった。テンポ良し、キレ良し、制球良し。ただしベイスターズ打線は相変わらず積極的で、タイミングが取れればどんどん前目でミートしてくる。ヒットはたくさん打たれたが、幸いにも二死からで、失点は1ですんだ。打たれても勝ち試合のベースを作るお手本のような投球だった。頼りになる。

実にカチッとした試合運びで、王者の風格さえ感じる序盤中盤だった。相手先発門倉の球は悪くない。だがタイガースの各打者が、振るべきでない球(特に低めに外れるフォーク)をしっかり見極め、打つべき球を振っていたことで、重厚なプレッシャーをかけていった。門倉の四球連発は、各打者が「気」で圧倒してのものだった。
3回表の逆転劇、門倉はまさに重圧に押しつぶされそうだった。出してもいない先頭赤星の脚に脅え現実に四球。盗塁を恐れてカウントを悪くし、現実に盗塁されて、なおかつ鳥谷も四球。シーツは初球甘くなるところを狙われタイムリー、なお無死一三塁。金本のHRを恐れ、4ボール目のフォークを低投、その間に三塁走者生還、一塁走者も三塁へ。なお無死一三塁。今岡は初球を狙ってセンターへ大飛球、犠飛となってこの回3点。これで一死一塁となって、門倉はふと気づいただろう。なぜ1本しかヒットを打たれていないのに、5連打でも喫したような気分なのかと。
決して「効率よい攻撃」や「投手の独り相撲」などという言葉では片づけられない、連打に等しい良い攻撃だった。

6回は桧山の二塁打、矢野の進塁打(右邪飛)、藤本敬遠気味で二死一三塁。安藤の投手ゴロを門倉がはじき(記録はH)貴重な中押し点で4−1。7回途中からはウィリアムスが2/3、8回は藤川が完璧。あとは9回表にダメ押しして、久保田で締めれば完璧、優勝に向かって「タイガース強し」と内外に発信する試合だった。…のに(笑)。

9回表、守備から入っていた中村豊がセンター前ヒットで出塁。赤星の送りバント、一瞬のもたつきも許さず一塁セーフ。無死一二塁。後は鳥谷がバントをするだけだった。その後、3,4,5番が、併殺になったり、三振したり、凡退して点が入らなかったらそれはそれで仕方ない。いや、そんなことはまずあり得ないことだ。とにかくここで鳥谷が一死二三塁さえ作れば、それでこの美しいゲームは「ほぼ完成」だった。しかし結果は最悪だった。初球ボールの後、2球目をバントの構えから見逃し、3球目バントしてファール。バントを止めさせ4球目を見逃し三振。続くシーツは初球を打って三ゴロ併殺。一瞬にしてダメ押し機は消え去り、エネルギーの絶対値はそのままに、プラスとマイナスが入れ替わった。スリーバント失敗なら、ここまで流れは変わらなかっただろう。いやそれより前に、この瞬間のためにベンチにいた男、久慈に気づいて欲しかった。采配にも問題あり。

9回ウラは久保田がつるべ打ちにあう。一塁線を破ろうかという強いゴロを止めたシーツの好守で同点を免れ、久保田の開き直り、そして鳥谷の悪送球を瞬時の判断でアウトにした二つ目のシーツの好守で得た勝利。ここまで来ればどんな勝ちでも、勝ちは勝ち。もしこの試合を落としていたら…ねぇ(苦笑)。

本日の猛凡賞:鳥谷 しっかり反省しよう(笑)。

Posted by torao at 08:32 | comments(12)
[野手]鳥谷
幸福再び札幌から
ああ気持ち悪ぅ〜。読売のエライ人がスポーツ報知を通じて「告白」。どんなしょーもない新聞でも一応「公器」なんだから、個人的な通信に用いないことっ!「社内報」だからしょーがないのか…。ったく。

「逆転の竜」、分の良いはずの朝倉でスワローズに逆転負け。なにより問題なのはこの日のナゴヤドームの観衆。今季最少2万3200人(Dは端数を発表していない。これは暗に「ウチは実数を言うつもりはないよ」と主張しているようで、私は気に食わない)というが、そこまでも入っているかどうかという程、空席が目立った。当日券はわずか963枚しか売れなかったって…。前日まであの超満員の熱狂的な甲子園球場で戦ってきて、1勝1敗のタイでホームに戻ってきたらこの有様。優勝争いをしているチームとは思えない。そんなことでDにモチベーションを失って欲しくはないし、何より寂しすぎるので、地元のDファンはしっかり頼むぜ。

ただ内野席で野球を観る時は、本当にボールから目を離しちゃダメだ。特に子供連れの親はよく注意してやらなきゃ行けない。ネットが低くなったり、グラウンドにせり出した席が増えるのは、事故がなくて初めて良いファンサービスと言えるのだから。
スワローズのトレーナーがファールボールで重傷を負ったという。早い回復を祈る。

ええ?コレ本当なの?「井川がDに打たれるのは、クセを読まれていたからだ説」。だとしたら、それはそれで間抜けな話じゃない!だって、そんなこと言わなきゃ逆に利用できるんだから…ねぇ。どっちにしたって、あまり良い気分になる話じゃないなあ。

ソースとしては重視していない夕刊フジのサイトだが、「オフには一緒にお酒を飲む」なんて良い話じゃないの。今岡が岡田監督のことをどれだけ好きなのかが伝わってくる。選手から慕われる監督というのは、決して良いことばかりではない。今季については、「強い信頼関係」という良い面が押し出されているように思う。

おそらく移動日の囲み取材での「語録」なのだろうが、そんな良い個性を持った、良い監督なんだから、「クソ」はやめとこう(笑)。さあ、ラスト24試合。ぼちぼちモード切替の時期だ。舞台はあの素晴らしい成績を残した交流戦のスタート地点、札幌だ。優勝の輪の中に自分がいることを思い描いて、そのイメージに向かってのびのび動けば良い。できるだけたくさんの選手を使う札幌2連戦にして欲しい。チームみんなで盛り上がって行きたい。

帰宅して、ひと言ふた言会話を交わした後、さりげなく家人が言った。
「あ、そうだ。デイリースポーツ買っといたから」…へっ?結婚して十何年も経つが、そのような奇怪な言葉が家人から発せられる日が来ようとは…(笑)。前日の試合によっぽど興奮したらしい。録画は消すなと言われた(笑)。先日は、ヤフオクで下柳と矢野のベースボールカードを買っていた…。
それにしても見事な「にわか」っぷり(笑)。もうちょっと、こう、ジワジワ行けないもんかねぇ(苦笑)。こりゃ長続きせんわ。

Posted by torao at 07:57 | comments(15)
[阪神]たわいない話
笑顔 信頼 勝負強さ
なんかもう、やるって決めてるのかな?と思わせる報道…(苦笑)。あのジャイアンツが初めて外部から監督を招聘したというのは、星野氏にとってはものすごく名誉なことに思えるのだろう。小泉自民党総裁ばりに「俺がジャイアンツをぶっ壊してやる!」などと思っているのかな。

一方、タイガースは来季も岡田監督続投。当たり前だが正式決定。

矢野、金本、桧山と頭近くへの投球に岡田監督が激昂。三塁側ベンチににじにじ詰め寄るシーンがあった。初回下柳が、前日4安打の井端への初球、スライダーのすっぽ抜け(らしき)ボールを頭のはるか上を通した。矢野への球は、それへの報復としても、金本の頭にだけはタイガース関係者(ファン含む)は許さない。落合監督がいうように桧山へのは狙ったわけではないだろう。岡田監督としても回数が多いことに切れたのだろう。でもあれファールだったね(笑)。

大事な試合で、それぞれ素晴らしい働き。
赤星3安打3盗塁。これで今季53個で背番号に到達。
鳥谷試合を決める追加点を呼ぶ2塁打。
シーツ4安打、昌KOの道を作った。
金本無安打も投手をヘトヘトにさせ、今岡の気合を40%アップさせた(笑)。
今岡は今季阪神の象徴とも言える活躍、率はそこそこ、ふだんは地味なもんだが、ココイチでは「神」の勝負強さ。それが今岡でありタイガースである。金本が出塁できない日は、『金本さんの失敗を取り戻す』と意気込んだ。3安打2HR6打点、めったに見られぬ三塁打付き(笑)。お見事。
下位では先発関本があとひと伸びでHRという二塁打。守備のピンチで下柳に一声かけるなど、存在感を見せていた。

久々登板の藤川はまったく心配なし。多少制球はばらけたが、また調子が上がってくるかと思うとワクワクしてくる。

「勝利に近いのは、リードしている方のチームである」というのは真理である。真理であるが故に、「そうそう逆転なんてあるもんじゃない」という曲解を生み、その心理的ギャップにつけ込むような戦術も生まれる。野球というゲームは、双方に9回の攻撃のチャンスがあり、どの回に何点取ろうと自由である。前半でたくさん点を取られても、後半でそれ以上の点を取れる可能性が低くなるわけではない。この当たり前の理屈を体験として身につけさせたのが落合野球だ。
ドラゴンズが逆転劇を演じる時、まだ負けているはずのDの選手たちは、逆転するのが当たり前という気持ちで攻めてくる。すると守っている方の投手も、チームも、観客も、逆転されそうだというイメージを持ってしまう。成功の源泉はポジティブ・シンキング、そしてその成功体験が積み重なって、揺るぎない自信となっていく。この好循環を生み出す能力がことのほか高いのが落合監督で、その能力を私は「妖術」と呼んでいる(笑)。
そして、その妖術への有効な対抗策を(図らずも?)巧みに使うのが岡田監督である。岡田監督に首尾一貫した姿勢は、「そんなん関係ない」である。相手が何をやってこようと、自分の能力を最大限発揮することに集中すれば良い。相手は関係ないのである。
タイガースは、8度の攻撃のうち5度も無死2塁(無死一二塁を含む)という形になった。打順のめぐりや、試合展開もあったが、岡田監督は一度として送りバントも、進塁打も要求しなかった。『オマエの一番良いバッティング(ピッチング)をしたらええんや』普段は問題の多いこの姿勢も、この勝負の大一番に限って言えば、妖術を圧倒したと言える。いや、普段の姿勢があるからこそ妖術に屈しない強さがあると言った方が良いのだろう。

誰もが追いつめられていたはずだ。前二度KOされた下柳もそう。だが、下柳−矢野のバッテリーは立ち上がりから柔和な笑顔を浮かべながらプレーしていた。追いつめられた状況だからこそ、このチームでプレーできる楽しさを味わっているかのようだった。惜しい球をボールと言われても、打たれても、ピンチを迎えても、先制点を奪われても、『大丈夫、大丈夫。自分たちの野球ができていれば問題ない』というチームへのメッセージを笑顔に込めていたかのようだった。追いつめられた重苦しい空気が、下柳の笑顔でほどよくほぐされ、良いパフォーマンスを生み出すベースになった。3回表、荒木の三塁線を破ろうかという当たり、今岡横っ飛びでキャッチすると素早く立ち上がって一塁でアウトにしたプレー。下柳は笑いながら今岡に何事か語りかけると、1回から気合入りまくりの今岡も照れたように笑った。
その今岡の猛打爆発で大量リードを奪い、福原、JQKと繋ぐ継投でお役御免。ベンチに戻った下柳が、降板後の投手たちと談笑したり、スペンサーとじゃれ合ったり、いつものように手を打ちながら声援を送ったりする様子がたびたび抜かれていた。重圧から解放されてほっとしたのだろう。「信頼」という言葉に集約される岡田野球を形にした勝利、お立ち台に呼べなくとも、「投のヒーロー」は間違いなく下柳だった。

Posted by torao at 08:45 | comments(12)
[投手]下柳
強攻が生んだ恐慌
神戸、大阪ドーム、甲子園と近畿で3試合が行われた8/31、大阪でプロ野球構造改革協議会が開かれた。制度を変えた目的がハッキリしないドラフトへのツッコミは当然。選手会側としてWBC参加に消極的なのも当たり前。「日本代表」の試合さえあれば、プロ野球が発展するという安直な考えは持たない方が良い。最悪のシナリオは、「日本代表だけはちょっと興味ある」という客層を拡大することだ。

こちらはぶっちぎりでV。タイガース二軍、ウェスタンリーグ優勝。だが「おめでとう」は、一軍で活躍した時に贈る言葉。みんなで勝利を重ねていったことは良い経験になっただろう。

藤川の代わりとして(いや代わりになどなるわけはないが)登録されていた能見を抹消。そのせいで抹消中の秀太の穴を埋めるべく、久慈を登録。

また、例によってドラゴンズにとっては、もうこれ以上ないという勝ち方だ。タイガースとしては本意ではないが、こうなった以上は、「そんな勝ちでもこんな勝ちでも1勝は1勝」とばかりに、つまらない勝ち方をしよう。あんなに素晴らしい勝ち方をしても、まだこんなにつまらなく負けなきゃいけないのか…とドラゴンズをがっかりさせよう。どっちにしたって、9月に入ってのこの僅差、どっちも当分楽にはなれないのだから。

桧山、素晴らしい150号。記念すべき試合を白星で飾れなかったのは残念。
それを含め、逆転されてから反発があったのは良かった。今まではこれがほとんどなかった。しかし4回ウラ、5回ウラと、もう1点、あの時のもう1点と思わざるをえない攻撃だったように思う。

橋本、桟原。経験の浅い投手には苦しい状況、良く投げた。良い経験をしている。

7,8回は福原がリリーフ登板。完璧に抑えた。ぜひその間に逆転して、勝ちをつけてやりたかった。ドラゴンズの上位には、左右の揺さぶりより、前後(緩急)が効く。福原は上手かった。

Dの若い中継ぎを打ちたかった。彼らのもっとも自信のある球、石井、高橋聡ならスライダー、鈴木、山井なら直球を狙い打つべし。

湿気が多く無風の甲子園球場は、薄くモヤが立ちこめていた。首位攻防の異様なムードがさらに増す。ましてや不安を抱えた両エースが、前日の中止でそろって不安を増幅させながらスライド登板。選手だけでなく、観客も含めて、息苦しさを覚えるような立ち上がりだった。
2回ウラ、その重い空気を金本の痛烈な打球が切り裂く。続く今岡の打席、追い込んでからのストレートがことごとく甘いコースへ行くが、今岡タイミングが合わずファールにしていた。だが6球目、ひっかけるはずのフォークが、落ちずに内に流れてくる…バットがボールの芯を射抜く…白く煙るレフトスタンドに消える先制2ランHR。金本の全力疾走直後の今岡の集中力は凄まじいものがある。
一死後、矢野も内低めの直球をやや開き気味にタイミング良く振り抜くと、またしてもレフトスタンドに入る。3−0という願ってもない展開に、甲子園は大いに沸く。

直後3回表、実にあっけなく逆転される。何でもない三ゴロを今岡がエラー。もちろん打った荒木の脚力が誘ったエラーだ。井川は当然一走荒木を警戒する。井端はいつも通り直球をライト前へと狙っている。そこへやってきた初球は外へのスライダー。すこしでも左右に角度がついていれば併殺コースなのだが、予定よりひっかかった打球は二遊間を抜ける。無死一二塁。ここまで井川の投球に問題があるとは思えない。
打者立浪。初球はインハイへ直球、きわどくボールの判定。2球目も直球アウトロー素晴らしいコースへ。え?これもボール?0−2。立浪は第1打席、初球を打ち上げ三飛。イメージとまったく合っていないという打撃だった。バッテリーは直球で押すのが安全だと判断していた。3球目外への直球ファール、やはり合っていない。4球目また直球インハイへ、やや力んだ分外れて1−3。立浪は次の5球目、どうせ来るだろう直球を「いちにのさん」で打ってやろうと待っていた。そこへカウントを取りに行く球、やや置きに行った直球が真ん中高めへ。振り切る立浪、ライトポールへ伸びて行く打球、悲鳴とどよめきに包まれる球場…打球はわずかにライトポールの右へ…ファール。だが、この1球で形勢が変わった。井川の頭に、同点・逆転という怖さが、立浪の頭に打てるという自信が生まれた。6球目の直球は、打たれまいと力むばかりに地面すれすれに遠く外れた…。そして甲子園を埋めた大観衆の脳裏に、「井川またも背信投球」という言葉が浮かんだ…。

Posted by torao at 05:38 | comments(15)
[退団者]井川慶
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