自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
ABOUT
そのとおり、良くお解りで。
「きょうは序盤で終わっているようなゲーム。わざわざこっちでつぶれて…ぶさいくなゲームや!」「もっと地に足を付けて野球をしないと。イケイケでは続かんからな。こんなことしてたら流れはすぐ変わる」これが試合後の勝利監督インタビューだった。
前半から中盤にかけての度重なる走塁ミス、判断ミスを指しているらしい。確かに先制機を逃したことで劣勢にまわった試合で、勝利はラッキーでしかなかったと言える。思い切りの悪い、自信なさそうな走り方ではムードに影響する。しかしいずれも(曲がりなりにも)次の塁を狙った結果の失敗だ。注意を喚起することはしても、叱責するようなプレーではない。
むしろぶさいくなゲームの中、地に足がついていなかったのは自分ではなかったか。

何が言いたいのかというと、ブルペンワークである。「藤川問題」である。
「Home Steal」のあらんじさんが、「納得できない継投策」という記事で、一昨年の安藤投手と今季の藤川投手の比較しながら、その誰の目にも明かな登板過多と、それによる故障の心配について書いている。またそれを受けて、「鯛が酢・おミルク(タイガースを観る)」のichikenさんは、「リリーフ労働基準監督署より通達」という記事で、かつての伊藤敦投手、福間投手の数値を引き合いに出して、藤川の登板過多がいかに物凄いペースであるかを指摘している。こうして数字を見せられると、「オラオラ、球児いったれー!」とばかりは言っていられなくなる。

2点ビハインドの7回表、福原に代打片岡。この時点で当然「次の投手」の準備は進んでいる。その人選はいくらなんでも藤川ではなかったろう。そして、片岡粘りに粘って四球(試合展開上、もっとも光ったプレーだった)。続く赤星の二ゴロで代走浅井が二進、鳥谷の内野安打で一死一二塁。「次の投手」は実戦を想定しながら、投球練習にも自然と気合と力が入っていく。ここでシーツに逆転3ランHR。そして「球児!」と声がかかる…。この瞬間、「次の投手」の今日の仕事は終わり…。
試合展開によって投手起用は変わる、それはあたりまえ。しかし、登板過多についての危機意識と、各投手の心意気を汲んでやる姿勢が足りない。

負け試合を拾うことはとても大切だ。特に試合前の円陣で矢野が言ったとおり、この日のテーマは「借金王に白星を」、どうしても勝ちたいという気持ちはわかる。しかし無茶をしてまで拾いに行っても、得るものと同じくらい失うものが出る。例えばこの日、「次の投手」は、緊迫した1点差ゲームで、今までにない投球をして、自信を持ったかも知れない。
「イケイケでは続かない。こんなことしてたら流れはすぐ変わる」その通りだと思う。

Posted by torao at 08:34 | comments(24)
[退団者]岡田彰布
後押しされて桧山押し出し
もともと韓国で行う予定だった千葉マリンM−Hパ首位攻防2連戦は、「360度ビアスタジアム」と銘打って、全席1500円均一、生ビール半額(600円→300円)。途中で雨も降る天候ながら、今季平日最多の25,012人を集めた。「行列のできる…」ではないが、空席が少ない、一杯入っているという状況だけで、中身も良さそうに思えるもの。このシリーズは特別企画としても、いかに空席をなくすかがポイントだ。特にもっとも見やすいはずの内野指定の良い席がガラガラという状況は、「値決め」の下手を感じる。これはタイガースも決して例外ではない。

二軍の話。調整登板の安藤は、二段モーションをやめて、軽やかに4回を投げたとか。日曜には登録可能。赤松4安打。6/29辻本がデビューの可能性あり。

金本知憲「日本列島においづけの旅 in 米子」。黒田の直球に押し込まれながら、左手を上手く上からかぶせた。狭い観客席を越えて場外に持って行く怪力はさすが。まだ全身のスイング動作がシンクロしていない印象だが、ラッキーヒットが重なっているうちに、また、気温の上昇とともに調子が上がってくるだろう。

5年前は井川の初勝利、一昨年濱中の故障前最後の猛打賞と米子はゲンの良い場所。結果として二人にはまた良い結果がやってきた。それにしても満塁の濱中は勝負強い。大入り14,469人の大半はタイガースファンで、営業的には良かったのかも知れないが、試合展開もアレで、ホームのカープにはちょっと気の毒だった。

接戦をぶち壊してしまったのは、カープの天野投手かも知れないが、それを呼び込んだのは赤星の犠打(結果的に内野安打)。2点リードの8回表、先頭の中村豊がヒットで出ると初球を転がした。二塁封殺が微妙なタイミングだっただけに天野があわててしまった。続く鳥谷は「最低でも」一二塁間のゴロという打撃に徹した結果、鋭いライト線へのタイムリー2塁打、これで完全に「ぶち壊し」の態勢が整った。赤星、鳥谷ともに打席でやるべきことがわかっているというのがチームとしての強さだ。

映像を見ていてつくづく思ったのだが、井川太ったなぁ。腹から背中へぐるりと「脂肪ベルト」がついているように見えた。練習をサボっているとか、酒浸りになっているという話は聞かないので、ひとえに食い過ぎ、カロリー摂取量と基礎代謝量のバランスが狂ってるのではないだろうか。
この日も亡き遠井さんが「所属」していた「阪神相撲部屋」の一員であるかのように、マウンド上で息も荒くかったるそうだった。下半身の粘りが効かず、すべての球種が高く浮いていた。結果的に5 1/3を3失点、勝利投手になれたのは、腕の振りに気持ちが入っていたから。あれでまた加減して球を置きに行くようであれば、あんなものでは済まなかった。
しかし降板した6回は、新井のHRを含めセンター方向に4安打を集中された。球が高い分、引っ張らずに投手の足下に返す打撃を徹底されると止められそうになかった。交代はやむを得なかっただろう。もちろん不甲斐ない井川には、より一層の鍛錬を求む。

カープと黒田投手にはあまりにも不運だった。当然完投をするはずのところへ打球が右手に当たるアクシデント。弱い中継ぎ勝負となってしまった時点で、圧倒的に不利だった。その一打(記録は投手ゴロ)を放ったのが桧山。で、二番手永川からクリーンナップが作った6回一死満塁の好機に、勝ち越しとなる押し出し四球を選んだのが桧山。追撃されてイヤなムード漂う7回一死満塁で貴重な追加点となる犠飛を打ったのが桧山。ノーヒットながら試合の流れを支配する活躍だった。
特に、6回の押し出し四球は、追い込まれてから低めに沈む球にバットが止まり、フルカウントから高めの速球を見極めた。この2球の対処によって、今後の桧山がぐんと変わってくる可能性がある。これさえできれば2割そこそこでウロチョロしている打者ではない。精神的な焦りからだろう、わかっちゃいるけど、ずーっとできなかったこと。私は、亡くなった24番の大先輩が力を貸してくれたと信じたりする。

Posted by torao at 08:19 | comments(14)
[野手]桧山
最強の一つの形
遠井吾郎氏が死去。64年リーグ優勝時の4番打者、シーズン打率2位(66年)など、輝かしい経歴もさることながら、微笑ましいエピソードも数知れず。
残念ながら私には引退間際の晩年の記憶しかない。代打が告げられると、場内から大きな声援が沸き起こったことを覚えている。ファンからとても愛されている、かつての名選手だということだけはわかった。
現役選手としては20年と長命だったのに、若すぎる死が残念だ。合掌。

さて苦しい6月を好調のうちに乗り切ろうとしている。アップダウンを繰り返す他球団を尻目に、コンスタントに2勝1敗ペースを刻む。これほど安定した強さを見せながら、3連勝すらほとんどないというのも珍しいように思う。ところどころに挟まれる負けが小さなメリハリとなって、かえって継続性に役だっているのかも知れない。ここらあたりも、「継続」については一言も二言もある金本と、「切り替え」にかけては誰も真似できないノウハウを持つ今岡が牽引するチームらしい(笑)。

ただし今岡の調子落ちが気になる。コンスタントに打点も上げ、効果的な一打が出ているのはさすがだが、打率は急降下中で、「ここは今岡が」という場面での成功率にやや翳りが見える。守備を見ていても、足の運び、反応が鈍くなっているように思う。下半身に疲れがたまっているのではないだろうか。これからは今まで以上に今岡を休ませることに注意したい。これは、絶好調の矢野にも同じことが言える。

という話の流れで、考えがまとまらないまま、思いつきを一つ。
道を究める左のホームランバッターと、期待されたらめっぽう強い右の天才打者。左はストイックなまでに肉体を鍛え、精神を研ぎ澄まし、技を磨き、一瞬のスキをも逃さない。
右は大失投のど真ん中を平然と見逃したと思ったら、とんでもないボール球や相手会心の勝負球をものの見事に打ち返す。観客がかたずを飲んで見つめる場面では、必ず最高の結果を出す。
お互いがチーム内の競争相手でもあり、頼れるパートナーであり、何より自分にないものを認め合える間柄。王と長嶋、松中と城島、金本と今岡。ONの系譜。

Posted by torao at 07:55 | comments(15)
[阪神]たわいない話
Q.今年の日本シリーズの相手はどこが良い?(「評論家たちの声」投票結果)
マリーンズ(50%)
ホークス(32%)
その他(4%)
相手ってウチが(略)(12%)

Total: 344 votes

※さあ、ゲーム差なしで並んだ2強が6/28から直接対決ですね。この投票ではマリーンズが大差の圧勝でしたが、そのココロはどの辺にあるのでしょう。興味深いです。そして「相手ってウチが(略)」の票数もバカになりません(笑)。たくさんの投票、ありがとうございました。

Posted by torao at 23:41 | comments(0)
[管理人より]投票結果
杉山が好きだ
杉山(即先発)と関本(即スタメン)を登録、ブラウン(登板機会なし)と町田(首痛)を抹消。

相手の拙攻と自滅で楽な試合展開。休み前のG戦で、救援投手橋本一人というのはありがたい。その橋本も3回をパーフェクト、魔球も戻って来て4奪三振。プロ入り初セーブを記録した。

鳥谷好調キープ。特に3本目、左腕佐藤のインコース直球を叩いた右前ヒットが素晴らしかった。併殺時の悪送球がタイムリーエラーになってしまったが、二塁手、一塁手にも責任があるプレー。また鳥谷のこと、二度と同じ過ちはしないと思う。良い誕生日だったろう。

今岡の勝ち越しソロHRは惚れ惚れする打球。ビッグイニングの口火を切った。

「不調」の金本だがやれることは必ずやる。この3連戦ではグラウンド・コンディションを利用した頭脳的打撃を徹底。固い地面に叩きつけヒットと打点を稼いだ。さすが。

この日のヒーローは矢野だ。先制ソロHRでまずは味方打線に勇気をあたえる。嫌な感じのする相手先発マレン攻略に気勢が上がった。続く打席では、今岡HRの後、相変わらず不調のスペンサーがあえなく三振、マレンが落ち着こうとした矢先、インハイの直球を強振、どん詰まりのライナーをセンター前に運ぶ。マレンの自信を失わせる一打だった。
また、調子が悪かった杉山を上手くリードしたことも大きい。立ち上がりから頼みのフォークが高く浮き、連打を食う。拙攻に助けられた部分も大きいが、早々にフォークを捨て、制球、ブレーキとも抜群だったスライダーに活路を見いだした。粘り強かった。

5点差で中盤といえば、普通はかなり安心してられる。しかし、ことジャイアンツ重量打線が相手となると、3ランHR1本で2点差、そうなれば逆転もあっという間。現にそんな場面を何度も体験してきた。前日のローズの一発もそうだが、「これだけはダメ」と考えれば考えるほど、結果はその唯一のダメなことが起こりやすくなる。「右に池があります」と言われると、必ずボールが池ポチャするアレである(何も言ってくれなきゃいいのにw)。G打線相手の場合は、「四球だけはダメ」「HRだけはダメ」と考え始めたが最後、ランナーがたまってドスンだ。思うに、「○○はダメ」の○○の部分に意識の多くがとらわれてしまうのだろう。
見ていて応援したくなる投手だ。杉山は、インタビューを受ける度に「打者に向かって行く気持ちを忘れずに」と繰り返す。同じ言葉を繰り返し繰り返し脳に送り続ければ、指先の神経にまでその信号が届くのだろう、きっと。
6回の杉山は明らかにエネルギー切れ、握力も低下したようで、この日の「命綱」スライダーが抜ける。それでも、内角に配した直球には「向かって行く」という迫力があった。
肩で息をしながら、フラフラになりながらの6回122球。無四球というのが素晴らしい。しかし岡田監督は「まだまだもっといい投球ができる」と言う。もちろん本人もそう言いたいだろう。そうでなきゃ困る。

しかし、G打線についての考え方も、もはや過大評価なのかも知れない。少なくともこの試合では、ランナーをためるべき場面でもボール球にバットを振り回す「ソロHR未遂打線」でしかなかった。

Posted by torao at 08:28 | comments(24)
[投手]杉山
魔物はガムシャラがお好き
交流戦明け初めての土曜日、パが繁盛している。L−E(長野)12,312人、B−M(神戸)22,411人、H−F(福岡)33,204人。夏だ!ビールだ!野球だ!

そして甲子園は前日より増えて48,548人。今「5万観衆」と言って良いのはココだけだ。前日の「信頼度抜群対決」から、うってかわって「何回もつか対決」。結果は、ブラウン、高橋尚ともに3 2/3で引き分け〜、レベル低ぅ(苦笑)。

鳥谷先制4号2ランHRと、逆転2点タイムリー。またもやお立ち台かと思われたが残念。そんなことは関係ないとばかりに、試合後、室内練習場で打ち込み黙々小一時間。頼もしい。

ジリジリして、やがて悔しい敗戦の中で、スッキリ爽快だったのが、藤川対清原の勝負。2ヶ月前のあの時とは、世の中すっかり変わっていて、もはや真っ直ぐだけでも清原が空振り三振することは誰でもわかっていたが、実際やってくれてありがとう。あの変化球一つ余分だったな(笑)。大阪スポニチ「清原を三振?タマタマです…」、カタカナで書くな(笑)。

まさかの3点ビハインドとなった9回ウラ二死から、金本、今岡で1点。相手のリリーフエースに簡単に勝たせなかったことは、どうでも良いことのようで、自軍にとっても敵軍にとっても、ものすごく大きいこと。これで「明日明日!」という言葉に真実味が出る。

ジャイアンツの意地。弱くてもYGマークにだけは負けたくないと立ち向かった、かつてのダメ虎同様、がむしゃらにかかってきた。そうこなくちゃ。
中継ぎ投手陣の意地。シコースキー、前田、久保、木佐貫。どの名前を聞いても怖さを感じない。打てそうな気がしてならない。しかしこの日、彼らは悔しさをぶつけるように、思いっきり腕を振っていた。中盤から後半、押しに押したタイガースだったが、あと1点が取れなかった。

とはいえ、点を取られるような気もしなかった。同点の7回表、藤川がマウンドに上がると、ジャイアンツは初球攻撃を敢行してきた。元木=初球をライトフライ、ローズ=初球を一塁ゴロ、小久保=3球目を三塁ゴロ。登板過多を気にし、この日も2イニング投げることになるだろうと気がかりな相手軍に対して、わずか5球でチェンジ。戦術の未熟さを感じた。
9回に登場したウィリアムスにも同じような攻撃。二岡=2球目をショートゴロ、江藤=初球を三塁ゴロ。その姿はまるで勝ち目のない相手に、やられてもやられても、泣きながら破れかぶれで突っかかっていく子供相撲のようだった。しかし…だ。そんな稚拙ながむしゃらさに、野球の神様、またの名を、甲子園に棲むという魔物が気まぐれを起こす。清水がまたしても初球を叩きつけると日照り続きで堅くなったグラウンドに高く跳ね上がって内野安打。続く元木も初球を振りにいくと、かすったような打球が、セーフティバントでもそうは転がらないという軌道を描く…。魔物はまずスタンドをファンの心に、嫌な予感となって蔓延し、その後ゆっくりと選手たちに襲いかかる。まったく打てないはずのローズを追い込みながら、「ここしか打てない」という真ん中低めに直球が吸い込まれる…。恐るべし魔物…ウィリアムスは餌食になってしまった。
甲子園を本拠にする限り、常に傲慢にならぬよう戒めること。魔物はいつでも狙っている。

Posted by torao at 08:45 | comments(11)
[阪神]試合のポイント
決まる前から決まっていた
6/20の実行委員会でワールド・ベースボール・クラシック(WBC)参加の方向で一致したが、選手会側は7/22の総会まで参加可否の回答を保留したという。バタバタの舞台裏が知れる。玉木正之氏などは、NPBと選手会双方が不参加の方向性だったがずが、ナベツネ氏復権のタイミングと合致するようにNPBが参加に転じたと書いている。胡散臭さプンプン。

筒井和と、楽天から移籍してきた前田を一軍登録。吉野、秀太を抹消。なお、前日に安藤を抹消している。理由は、ローテーションの都合上とのこと。

この日甲子園を埋めた観衆は、今季プロ野球最多の48,523人。やっとやっとの辛勝の方が喜びも大きい(笑)。

先発下柳は、3回、4回と捕まりかけたが、なんとか粘って試合を作った。前回がKOされていただけに、悪い流れを断ち切り、一休みして再度連勝となって欲しい。

藤川、ウィリアムスは文句なし。久保田のショーにも慣れ、逆にこうじゃないと物足りないかも知れない(笑)。いや、ちょっとマンネリなので、次はパーフェクトでも良いぞ。

同点の9回裏、先頭の金本が四球。今岡は「打て」のサインに自らの判断で送りバントをし、併殺となる。毎日放送制作の中継で解説をしていた「監督」こと星野氏は、この場面「送る」と言った(本当はよく聞こえなかったが「チーフ」こと田淵氏がそう言い直した)。岡田野球においては、クリーンナップに犠牲バントはない。私は…シーツには「アリ」でも、金本&今岡の犠牲バントは「ナシ」だ。この二人なら思いっきり振った結果のゲッツーに文句は言わない。たとえ「絶不調」のただ中にいようとも。会長の責任感は買うが、松中や城島に負けない最強打者への道を歩んでいるということを常に意識して欲しい。バツの悪い「作り笑い」より、下唇が突き出た「怒りの気合」をもっと見せてくれ。

決めたのはその表情を浮かべた今岡だが、その前のシーツのヒットですでに勝負有り。さらにその前の鳥谷の犠打で流れは決していた。つまり先頭の赤星が出塁した時、いやジャイアンツが3人目の投手として久保を投入した時から、すべては始まっていた。
11回ウラ、赤星は久保の変化球2つであっという間に追い込まれた。特に2球目の半速球は高めの甘いところ。赤星が「しまった」という表情を見せた。
ここのところ打席で赤星らしさが出ていなかったのはケガの影響だろう。しかしこの日は、初回に上原から3点を奪う攻撃の起点となったことで気分は良かったに違いない。ボールに手を出さず、甘い球は確実にヒットする。ひとたび出塁されれば、投手は平常心を持ち続けることは不可能で、失点の予感に押しつぶされていく。それがわかっているだけに、先頭打者として赤星を迎えるということ自体で、制球を乱していく。赤星が苦手とするのは、力で押してくる投手、球種は速球。多彩な変化球を散らす久保のような投手はむしろ与しやすい。
3球目、外に沈む球をファールで逃げると、際どい誘い球を3つ見極める。そして四球だけは出せないという久保の心理を見透かしたように、置きに来た7球目の直球をセンター前に弾き返した。この瞬間、三塁ベンチで表情を失う堀内監督の顔が映ったが、もはや手遅れ。タイガース、サヨナラへのシナリオはもうすっかり出来上がっていた。

Posted by torao at 08:45 | comments(14)
[退団者]赤星憲広
ボヤいて叩いて繰り返し…
カープ野村謙二郎選手が史上33人目の2000本安打。出生率が異常に低かった丙午(ひのえうま・古来災いが多い年と言われる)年生まれの星。同い年として誇りに思うぞ!(笑)。

関本が思ったより軽傷らしく、早々に復帰できそうだ。身体強いんだか弱いんだか(笑)。

どっちもどっちの悪循環。四死球連発の自滅福原には、どこにも弁解の余地はない。そんなことをしていれば打てるものも打てなくなる。しかし拙攻続きの打線も投球に影響を与えただろう。5回までに無死二塁の走者を帰せないこと3度、うち2度は走者を進めることさえできなかった。頼みの金本・今岡は気負いすぎてバットが出て来ず、「交流戦の積極性」をすっかり忘れてしまったようだ。調子が悪くても、ピンチになっても、ツボは外さない山本昌投手の上手さは認めるが、それにしても簡単に一死三塁を作れるようでないと、まだまだ大したことないチームと言わざるを得ない。で、結局山本昌に勝ち星を献上してしまう。まだまだ謙虚さが足りない。

そして落合監督は、福原自滅のおかげで、妖術崩壊の危機を免れ、MPが10増えた(笑)。

鳥谷は3安打でチャンスメークした。しかし走者を置いた場面で2度凡退は残念。もう期待の星だもの(笑)。

藤本も3安打。特に2回のタイムリー二塁打は、無死二塁から右方向へのゴロを意識した打撃で、進歩が見られる。他もこれまでの「ぶん回し」とは違うミートを心がけた打法。8番にいても2番のつもり打っていれば良いと思う。

岡田監督の腹の内はわからないが、5回まで四球連発しながらも奇跡的に無失点だった福原を、早々に見切って得意の継投策で勝つ方法もあった。負け数ばかりが増えている福原に勝ちをつけるには、その方が現実的であるし、一戦必勝のためなら当然の策だろう。それをあえてしなかったのは、《福原よ、その程度の投手でいてくれるな》という気持ちに他ならない。
井川・福原の両輪が、先発投手陣を引っ張るようでなければ、安定した戦い方はできない。両投手は柱なのだから、リードや同点の5,6回で代えるわけにはいかない。中継ぎだけで1年間勝ち切ることは難しい。ここは自分でなんとかしろ…しかし、首脳陣の願いも虚しく、福原は6回の始末すらつけることができなかった。

「自滅や。しょうがない。なんぼフォアボール出しとるんや。自分で自分のクビをしめとる。どうしようもない」試合後の岡田監督の談話、いやボヤキ…。落合流を真似しろとは言わないが、《勝負すらできない自分を恥と感じないようでは福原も終わりだ。次の登板で気持ちを見せてもらおう》くらいのことは言っても良いのではないか。ただボヤくだけでは、何試合くれてやっても穴のあいた底をふさぐことはできない。

Posted by torao at 08:26 | comments(10)
[退団者]岡田彰布
衝撃の瞬間
スコアボードは、前日とまったく同じだった。2回表と3回表にドラゴンズが1点ずつ取る。先頭打者の四球と二死からのタイムリー。井川同様、安藤も制球の割に球の走りは良く、最少失点で踏みとどまる。4回裏にタイガースが反撃開始のソロHRで1点。そしてこのソロを打つものが最終的にヒーローになるところまで同じ。前日は矢野、この日は鳥谷。ついにインハイの直球をハードヒットした。オープン戦開始当初の打撃だ。
ただし前日と違っていたのは、逆転打が出るタイミング。この日、5回裏は同点止まりで、ヒーローの一打が出たのは、夜中11時寸前のことだった…。

勝つと負ける、勝つと分けるでは大違い。もし分けたならタイガースナインは早々にベンチを引き上げる「敗者の退場」、ドラゴンズは握手で締める「勝者の儀式」を行うところだった。
「浮上のきっかけになると思うよ。この負けは」という落合監督の呪文に、まだどれだけの魔力が残っているか。

5回2失点の先発安藤を、気迫のブルペンが繋いだ。橋本、ウィリアムス、藤川、久保田、江草。特に最後に投げた江草は短い投球間隔で、相手打者にゆとりを与えず、勝つリズムを作った。「ボクだけが、打たれるわけにはいかんでしょう。みんな頑張ったんですから」という言葉通り気持ちの入った投球に、3勝目のご褒美がついた。
一方、ドラゴンズも先発川上の後を、岩瀬、高橋聡、川岸、平井と小刻みに繋ぎ、阪神打線に的を絞らせなかった。バックの好守もあり、緊張感のある締まったゲームだった。

引き分けの気配濃厚となった12回ウラ、しかし赤星は、(引き分けではダメだ)と塁上からメッセージを発し続けた。この日もしばしば打撲の患部を気にする素振りを見せた。一死からヒットで出塁すると、2球目に相手投手のマークをかいくぐって好スタートを切るが、鳥谷ファール。この場面、打撃に集中する鳥谷に、赤星のスタートを確認させるのは酷な話、致し方ない。当然バッテリーは盗塁をさせまいと、牽制球を3度繰り返した。しかし赤星の帰塁動作がおかしい。いつもなら余裕で足から滑り込むところが、倒れ込むように手から帰塁すると、その度にゆっくりと立ち上がった。表情には見せなくても、痛みに耐えながら無理をして大きいリードを取っていることがわかった。本当はもう盗塁を試みることはできなかったかも知れないが、以後バッテリーは、勝負が決まる7球目まで鳥谷に直球を投げ続けることになった。

(引き分けではダメだ)。その一部始終を見ていたスタンドのファンは、タイガース・ナインは、打席の鳥谷は、赤星を絶対にホームに返すのだと心に決めただろう。150km/h前後の平井の速球に鳥谷は押されていた。しかしコースをしっかりと見極めながら、少しずつタイミングを修正した。カウント2−3、6球目の直球、赤星スタート、ファール。赤星の目が虚ろになっているように見えた。7球目、真ん中高めの直球、鳥谷のバットに迷いはなかった。真っ直ぐに振り下ろした両の拳、微動だにしない頭と右肩、バットのヘッドは上向きの角度を維持したまま、最高速でボールを打ち抜いた。良い角度で上がる…。レフトポール際、切れるか?入るか?しかし、驚くことにボールはまったく切れる素振りを見せずにどこまでも伸び、レフトスタンド上段に吸い込まれていた。あくまでも真っ直ぐに、ことによるとわずかにドロー回転していたのかも知れない。
ある人はこの打撃技術のことを「レフトに流すのではなく、レフトに引っ張る」と言った。そんな打球を甲子園のレフトラッキーゾーン、レフトスタンドに数知れず叩き込んだ掛布雅之氏の言葉だ。インパクトの瞬間のリプレイを見ていたら思い出した。

Posted by torao at 08:15 | comments(10)
[野手]鳥谷
【号外】鳥谷サヨナラHR
2−2のまま引き分け寸前の試合、延長12回ウラ一死一塁から鳥谷がこの日2本目のHRをレフトスタンドにたたき込み、ドラゴンズにサヨナラ勝ち。鳥谷の1試合2HR、サヨナラHRとも自身初。

Posted by torao at 23:16 | comments(10)
[野手]鳥谷
正面からの勝利
あの悪夢の甲子園8−9以来の対戦。交流戦が終わったら、立っている場所が変わっていた。

「阪神だからいいんだよ。ウチの怖さを知ってるから。本調子になるにはもう少し時間が必要だけどな。心配はいらないよ」
落合監督は、解けてしまった妖術をかけなおすのに躍起だ。交流戦さえ終わればという空気を作り上げなければならない。この3試合をどう戦うかは決して軽視できないだろう。
休養開け初戦、再スタートにあたり、ローテーションの並びを自由に変えられる。落合監督は先発6投手に同じメニューで練習させるなど、先発投手を隠した末に、好調の野口に託した。妖術使いらしい人選だった。

岡田タイガースは、交流戦で、相手に惑わされず、自分の力を信じれば良いという信念を得た。それはセ・リーグ相手でも同じこと。ドラゴンズでも変わらないと説いた。この正面突破の気持ちが、この日の落ち着いた戦いぶりに現れていた。

先発・井川はチェンジアップ、スライダーのコントロールが悪かったが、時々低めに決まる直球には勢いがあった。前の試合で得た、思い切って腕を振れば、そうそう打たれないという自信、攻め込む気持ちがストライク先行のカウントを作った。2、3回の失点はいただけないが、悪いながらも大きく崩れない粘りが出てきたのは進歩だ。

最強の二遊間と呼ばれる荒木&井端に負けないと、伸び盛りの藤本&鳥谷の動きに自信がみなぎってきた。特に鳥谷の華麗な身のこなしが見る者を圧倒する。7回、三遊間深いゴロに追いつき、振り向きざまに二塁へジャンピングスロー、美しいプレーだった。
一二塁間を破る同点タイムリーも、そこへならいつでも打てるという自信を感じた。

赤星走る。やはり試合を動かすのは赤星の足だ。痛みがあるようだが、どうしても必要だ。

休養十分、自信満々の藤川の投球は息を飲むようだった。外角低めボールのコースに行っても、球審が勢いでストライクとコールしてしまうような150km/h越えの超速球。真ん中から沈み込むスライダー。打たれるはずがないことを本人もわかっている。

5回裏、同点になってさらにチャンス拡大し無死満塁。しかし今岡、スペンサーが連続三振。二死となり打席の矢野は追い込まれていた。それまで直球に押されていた矢野は2−3から内角低めのスライダーに対応し逆転2点タイムリー。「むこうもしんどいんや」と言い聞かせて打ったという。捕手ならではの感覚だ。精神的優位が生んだ一打と言える。

交流戦期間中、ドラゴンズから首位だけでなく精神的なアドバンテージをも奪った。久保田も次は大丈夫だろう(笑)。

Posted by torao at 08:53 | comments(12)
[捕手]矢野
タイガースの交流戦 まとめ
やっと野球が始まる。良かった。あと一日遅ければ危険な状態だった(笑)。

プロ野球実行委員会が開催され、来年3月にアメリカで開催されるワールド・ベースボール・クラシックに出場することを決めたという。時期さえ違えばもう少し積極的な賛成の声が得られただろうに…というのが率直な気持ち。シーズン開幕前のオープン戦期間中に、各チームの主力が日本代表として真剣勝負を行う姿は、正直まったく想像ができない。しかし日の丸をつけるからには、選手も自然と力が入ってしまうだろう。これで調子を狂わせてしまったり、故障してしまったりする選手が必ず出るだろう。またそれを心配するようなら適当に流したプレーを見せられることになる。野球人気を盛り上げる決定打となれば良いが、逆に「これだから野球は…」となる可能性も秘めている。時期がねぇ…。

同じく実行委員会でスカウト活動の不正防止を目的とした「倫理行動宣言」が発表される。ネタか?煽りか?釣りか?と疑いたくなるほどの寒さ…。要約すれば、「(1)不正の定義は各球団で決めまーす(笑)、(2)不正があったら内部で処理しまーす(笑)」というもの。…野崎さん、頼んますよ、しっかりして下さいっ!あ、この問題については発言権ないのか。

三東投手が手術。順調な回復という報道があったのはずいぶん前のこと、左肩痛はスッキリしなかったのか。去年と同じように夏場以降の戦力とカウントしていただけに痛い。再生を待つ。

赤星出る。やはり赤松はまた今度。しかし一軍練習参加でまた新たな課題も見えたと言っているし、これで二軍に戻っても加速度つけて伸びそうだ。頑張れ。

ヒマネタ、交流戦を振り返るの最終回は、「第一回セパ交流戦が05タイガースにもたらしたもの」。
【貯金】
パの「2強」以外から順調に勝ち星を積む。「強いチームとは五分でよい、弱いチームから取りこぼすな」が優勝の鉄則。下位チームには確実に勝ち越すという良い習慣が身に付いた。なかなか見所がある。ここまでの貯金9を生かすも殺すも心がけ次第。取り崩す時が来るかも知れないが、有効に使ってすぐに回復できれば最高だ。
【打席での積極性・集中力】
知らない投手はなかなか打てない、ならば原点に戻って好球必打。この精神が金本、今岡、濱中らの勝負強さを生かした。また、浅井、上坂ら若手が早いカウントから積極的に振っていく姿がチーム全体に勇気を与えた。不調になるとバットが出なくなる桧山や鳥谷も、そんな空気に励まされるようなシーンがあった。
【出るもの・繋ぐもの】
ポイントゲッターが物凄い集中力を発揮し、打点を稼ぎまくるおかげで、他のものは出塁すること、繋ぐことに専念できる。調子を戻したシーツの2塁打量産などは、素直なミートを心がけた結果だろう。主軸が力を発揮すれば、自ずと信頼関係、つながりが出来てくる。
【継投パターン】
中盤までにリードを奪えば、必勝パターンの継投で押し切った。途中、藤川、橋本の浪費が目立ったが、ここまでの貯金を築いた最大の要因だ。久保田の復調が大きい。当初の狙い通り、藤川が登場した時点で相手に諦めムードが漂っている。また打撃の繋ぎ同様、ブルペンさらにはチーム全体に試合を繋いでいくという連帯感が生まれている。
…ざっとこんな感じだろうか。後は、ここまで下柳を除いて働きが弱い先発投手陣が元気を出すこと。とにかく先取点を奪うまでは全力で抑えるという気持ちで行って欲しい。DHもなくなるのだから、先発に長い回を投げさせるためには、攻撃陣がもう1イニング2イニング早いタイミングで得点できるようにしないといけない。そのためには、盗塁、バント、エンドラン、進塁打といった作戦面でのアグレッシブさ(進塁にたいする執着)と確実な小技を見直す必要があるだろう。

Posted by torao at 08:01 | comments(10)
[野球全般]ペナント展望
Q.交流戦は?(「評論家たちの声」投票結果)
文句なし。サイコー!(31%)
前後半に分けない?(56%)
半分でいいでしょう!(10%)
むしろ倍増でしょう?(1%)
断固反対ったら反対(0%)

Total: 375 votes

※「断固反対ったら反対」にも1票ありましたよ。試合数としても85%以上が良しとしているんですね。「サイコー!」なのは、タイガースが強かったからかな?(笑)

Posted by torao at 22:24 | comments(1)
[管理人より]投票結果
交流戦で生きる 交流戦を生かす
ああ、野球はまだか〜!(笑)。ヤキュが切れる〜…ヤキュをくれ〜〜(ぷるぷる)。

赤星いける?ホッ。で、この日も二軍戦で先頭打者HRなど3安打、3連戦で14打数7安打と暴れまくった赤松は、今回はお呼びがかからない模様だ。さらに妄想をふくらませる時間を与えられたことを喜ぼう(笑)。守備と雰囲気を買われて中村豊が一軍復帰となりそうだ。ということは、守備面では豊が上ということか…いやそんなはずは(笑)。おそらくは、より鮮烈なデビューを飾るために、さらなる仕上げが必要だということに違いない。ってことで(笑)。

交流戦の面白さは「新鮮味」につきる。まずは見慣れないものを見る楽しさ。そしてそれよりも大きかったのが、そんな「非日常的な勝負」を楽しんでいる、いつもと違う目をしたいつもの選手たちを見る楽しさ。
同じリーグの試合では、「常識」が試合を支配してしまうことが多い。例えば、だいたいあの打者はどのような配球をすれば打ち取りやすいかという「攻略法」ができあがっている。打者も自分がどう責められるかわかっているので、今度はその常識をベースに表と裏のダマし合いが始まる…。確かにその継続性にも面白さがある。
しかし交流戦のように常識が浸透していない場合は、ガラッと様相が異なる。投手は自分の持てる最高のボールを生かす配球を常にメインに考え、打者はその術中にはまるまいと、初球から打てるボールを弾き返すことに集中する。これがまさに野球というスポーツの神髄で、そのエッセンスが強調されることで観る者の心を惹き付けたと思う(また、そういう野球に金本、今岡、濱中らタイガースの選手たちが上手いことハマったもんだから余計面白かったのだがw)。
プロ野球改革という観点から、その「営業成績」等を検証する記事も多く見られる。どの球団に有利に働いただとか、減収だとか、増収だとか、放映権料だとか、不公平だのなんだの…。金の勘定などは早々に済ませて、まずは交流戦でファンが喜んだのかどうか、どの部分に喜ばれる要素があったのかを徹底分析することだ。そして、来季以降の交流戦にその面白い要素をもっと生かす工夫が必要。そして、通常のリーグ戦に足りないものは何なのかという視点で交流戦を見直すことも大切だ。
私個人の意見とすれば、交流戦は「ああもっと見たいのに、もう終わり?」というくらい少ない方が良いと思う。「まだ(また)交流戦やってるのか」と思わせてはダメだと思う。特にリーグ間の収入格差を埋める道具としてしまうと、魅力を損ねてしまいかねない。それには別の方策で対処して欲しい。

Posted by torao at 08:10 | comments(10)
[野球全般]球界
球界騒乱の産物としての交流戦
今季初めて行われた交流試合、様々な思いが去来する。
読売への造反と阪神の裏切りによって起きたセパ分裂。当初対立の図式があったからこそ、切磋琢磨してきた。対立が氷解した時、「分裂」が「和解」「融合」になることもできただろうが、そこにはすでに大きな人気の格差が存在し、利害の対立が生まれていた。そして「分裂」はいつしかメジャーの2リーグを模したような「制度」になっていた。
かつて永きに渡り「実力のパ」と呼ばれた時代があった。南海の全盛期、西鉄の天下、阪急の黄金期。全国的にはプロ野球=巨人、関西においては野球=阪神という時代に、ガラガラの球場にも歯を食いしばって鍛えてきた選手たち。チームプレーはもちろん、常に稼ぐプレーを意識した武士たち。プロ野球全盛のあの時期に、交流試合が行われていたら、その後の球界はどうなっていただろうか。セの経営者たちが、閑古鳥のパも含めて全体でプロ野球だという発想を持ち得ていたら…。考えても仕方ないことだが、現在のパ6球団は別の親会社を持っていただろう。
近鉄(この際親会社はどうでも良いのだが)バファローズの歴史と伝統を消滅させてしまったことは悔やんでも悔やみきれないが、東北地方に球団が生まれ、地方への拡散、地域密着というモデルが確立された。そして交流戦が始まり、野球好き一人一人が、普段見慣れぬ選手とチームと野球を見ることができた。それぞれの立場で懸命にプロ野球界を支える人間たちと、その姿に感動して支援し続ける人間たちを見ることができた。
何を感じたか…。プロ野球という熱狂的で専門的でノスタルジックな、この優良な娯楽が、未来永劫続いてくれという願い。私企業の利益に束縛されない、慈愛に満ちた文化形成への願い。

Posted by torao at 09:14 | comments(6)
[野球全般]球界
ホークスに勝ちたい!
いよいよ赤松選手に声がかかるのか。上坂を左投手対策で二塁に使った時、もし赤星が間に合わない場合の代役とか。いやいやひとたび一軍に上げて、代走で楽々盗塁を決めたら、もう下へは落とせなくなるだろう。ライトレギュラーへの挑戦が始まるか?火を吐くか?楽しみだ。上げろよ!(笑)

まだ「交流戦の消化試合」が2試合ほど残っているようだが、ロッテが優勝賞金5000万円独り占めを決めた。あと一つ二つウチが勝っておけばと悔やまれるが、立派な戦いぶりだった。応援したくなるような楽しいチーム。今後も注目…というとちょっとウソっぽいか、ちらちら見ていこうと思う(笑)。

ひまにまかせて交流戦雑感。
2年前の日本シリーズ、2連敗の後3連勝し王手をかけるも、その後連敗し日本一を逃した相手。互いに本拠では負けなかった。だから、私の中で、あの勝負はパ優勝チームが4つホームで戦えるという日程の差だけでしかなかった。今回の交流戦、舞台としてはほんの少し物足りないが、あの時「決していなかった」勝負をつける時だと思っていた。
福岡での初戦、7−16と大敗。やはり格が違うのかと思った。しかし打撃陣の開き直りのような終盤の反撃から流れが変わり、続く2戦を完勝。溜飲を下げた。交流戦において、タイガースが自信をつけたシリーズだった。
しかし王監督率いる「王者」は、目の色を変えて甲子園に乗り込んで来た。2勝1敗ではタイでしかないと、「3つ勝つ」と言い続けている。そしてまるで言われるがままにそれまで無敵を誇っていた甲子園で3連敗し、またしても煮え湯を飲まされた。
ホークスの強さ、まずは王監督のパーソナリティだろう。信念の人である。彼が決めた事は、必ずその通りになるのだ。ここまで重ねてきた努力がオーラとなり、彼を尊敬する人たちが、その望みを絶対に実現しようと苦労を苦労とも思わず努力をするのだ。
そしてその弟子たちがまた、同じように信念の人になりつつある。松中・城島の鬼気迫るような打撃術は、師匠譲りの努力のたまものだろう。

あの3連敗で、タイガースナインに、また火がついたはずだ。少なくとも、金本・今岡は、松中・城島に負けられないと思っていて欲しい。
ホークスに勝ちたい。できれば日本シリーズで!

Posted by torao at 08:48 | comments(18)
[阪神]たわいない話
不気味に笑え!福原
関本、左肩鎖関節脱臼で登録抹消、前半戦絶望。赤星は中日戦から行けそう。シーツは試合復帰。

これでしばらくハマちゃんのマルチヒットを見る事もできないのか…。1番濱中が3安打。「これからは投げる方を中心に練習していきたい」焦るなよ。

もちろんわざとやっているわけではあるまいが、ずいぶんとひどいゲームをやったもんだ。拙攻、拙守、気のないプレーが続出。あえて言おう、「ああ、なるほどこれが岡田阪神か」「ああ、なるほど今岡会長が率いるチームだ」と。流れが悪くなると歯止めがきかない。カミナリも冷や水もショック療法も懲罰もない。集中力は続かず、ちょっと良ければすぐに油断、慢心。そうなると足が止まり、声すら出ない。
前日の試合後、球児「おかわり君に助けられた」。この日の試合前、岡田監督「昨日は西武の守備に助けられた」。こういう言葉が出るようでは、まだまだチームとしての「凄み」は出てこない。常に我が身を省みていなければ、勝ち運などすぐに逃げて行く。
一夜で築いた夢のお城が、次の一夜で崩れ去ったような思いだ。まだまだやらねばならぬことがたくさんあるぞ、岡田監督、今岡選手会長!。

なにはともあれ、阪神は交流戦終了。21勝13敗2分は立派(交流戦についてはまたあらためて総括してみたい)。この休みを上手く活用して大事な中日戦で良いリスタートを切ることに集中すべし。

能見はしばらく二軍で調整か。すると先発は、(順番は別にして)井川・下柳・福原・安藤・杉山…。足りない一人は?ブラウン、そろそろ太陽?はたまた…。
コメント欄でのののーさんが指摘しているが、抹消のスキ間が発生する中日戦では若手の起用があるかも。ついにあの「想像上の生き物」こと赤松選手の一軍デビューを予想する声もあるが、さてどうなるか。

福原が輝かない。直球、カーブ、フォークと、水準以上の球種がいくつもあるのになぜこうも勝てないのか。制球が甘く、高く入ったところを打たれているというが、これほど易々と打たれるような投手だろうか。「福原は怖くない、打てる」と、打者側が飲んでかかっているように見える。
四球で自滅するタイプではないし、経験も豊富なのだから、もっと駆け引きができなくてはいけない。ずる賢さ、したたかさがない。「カーブを続ける事はない」「追い込んだらボールのフォーク」「直球は外」そして、「ぶつかるようなえげつない球はない」。オーソドックスと言えばそうかも知れないが、打者は打席で楽に構えていられるだろう。
インコースのボール球が極端に少ない。その一言に尽きる。打者をおっかない顔で睨み付け、膝元、胸元に直球を1つ入れさえすれば、局面はまったく変わるだろうに。
先制HRを打った西武のルーキー片岡は福原から8打数8安打だという。あり得ないことで、「相性」という言葉で片づけるべきものではない。福原がナメられているということに気づかなければ、いつまでも袋小路から出られない。

Posted by torao at 08:30 | comments(10)
[投手]福原
期待されてからが本当の鳥谷
故障者続出。寝違えから首、背中の張りを訴えるシーツは欠場。盗塁時に二塁ベース上で交錯した赤星が病院行き、検査結果は骨に異常なく左側胸部打撲。タックルで本塁突入成功した関本が左肩を強打。ハッスルプレーをありがとう。まずしっかりダメージケアを。

アカデミー賞授賞式などで、壇上のスターが名前を羅列するのは誠に興ざめ。今からそんな風なことをするがお許しを(笑)。それ程、良いプレーが多かった。

シーツに代わり一塁で先発した町田がナイス!四球で出た一塁から、関本の二塁打で一気に同点の生還。本塁上のクロスプレーではブロックする捕手を頭からぶちかまし、チームの闘志に火を点けた。5回二死、リードを2点に拡げたタイムリーも値千金。

関本復調。左投手を打ってこその打者。2安打1打点2得点で帆足攻略のキーマンになった。もう一度2番打者にチャレンジする態勢に入っただけに、軽傷を願う。

赤星の代打で入った上坂がいきなり初球をタイムリー二塁打。4回二死から相手のエラーに乗じた攻撃では粘って四球を奪い満塁、鳥谷に繋ぐ。また8回は送りバントをキッチリ決め鳥谷のHRを呼ぶ。素晴らしい働きだった。

橋本、江草がいい具合に温めた二死満塁のピンチで藤川球児が登場。しかも変化球2つがボールになり、直球も高く浮いて0−3。この絶体絶命の状況から直球、直球、また直球…。結局直球を6つ続けて、最後は空振り三振に。カタルシス!!時代劇かと思った(笑)。7回も全員三振で、前日から6連続三振続行中だって。それで1回3者連続三振が今季5度目だって。スゲー!(笑)。

球児が出てきた後の7回表、お約束の「試合ぶっ壊し」開始。金本が31ヶ所目のマーキングで所沢に挨拶すると、今岡が尾を振ってついていった(笑)。続けざまにHRボールが飛んできたレフトスタンドは狂喜乱舞。アニキは8回にも、グシャっと低いライナーをセンター右に突き刺し、所沢を完全に制圧する。スゲー!(笑)。

「岡田バカヅキ野球」というネーミングはちょっと失礼か?しかし、運を勝利に直結させるというのも重要な才覚なので悪くとらないで欲しい。「2番鳥谷」がまさにそれ。「とりあえず鳥谷」と入れてみたら思いの外、チームと本人に良い結果が生まれた。
鳥谷は劇的に変化するタイプではなく、着実に一歩一歩進んで行き、ある日ふと後ろを振り返るとずいぶん進歩したことに気づくという感じ。2番に特に必要とされる打撃が鳥谷に変化をもたらしているのではないか。
この日もそうだった。初回赤星出塁、盗塁決まって無死二塁。鳥谷に求められるのは、「一二塁間のゴロ。ヒットになれば文句なし」という打球。
努力家の鳥谷は、当然このシチュエーションに備え、かなり練習時間を割いているはずだ。自然に構え、自然に振った時、もっとも多く打球が行くはずなのがこの方向。ナチュラルなヒッティングポイントを意識する事で対応力が増したのだろう。
初回の場面では、予定通りの進塁打。4回二死満塁でも自然な打撃で一二塁間を破る2点タイムリー。もう後は流れのままに天才的バットコントロールを見せつけ、レフト線深くへの二塁打、ライトスタンドへの今季1号2ランHRへとつなげた。
特に最後のHRは、これまで見られなかった打撃だった。無死の走者を上坂が送って一死二塁。前日から勝負強さを見せる鳥谷の打撃に期待しての作戦。これまでの鳥谷への扱いとはまったく違っていた。長田が投じた勝負球は膝元に沈むスライダー。期待されない打順で、その空気そのままに情けない空振りを繰り返してきたその球だ。しかしこの日は足の運びも巧みに、ものの見事に反応した。これまで言う事を聞かなかったバットが、ようやく身体の一部になってきたかのようだった。
この選手は、少しずつでも着実に信頼を得て、期待に応えながら、最終的には「今岡的」な勝負強い打者になるのだと思った。

Posted by torao at 08:22 | comments(16)
[野手]鳥谷
井川の叫びを聞く
人気ブログランキング経由で、米マイナーリーグ審判・野中雅貴さんのブログを知る。とても刺激的。

ロッテの交流戦1位確保が決定。ヤクルトとの残り2つもこっそり応援。阪神の交流戦優勝はなくなったが、セの1位として、ぜひソフトバンクより上になりたいので横浜をこっそり応援。そして大事なリスタートを控え、オリックスを激しく応援(笑)。

地元・鳥谷が右に左に素晴らしい守備。特に三遊間の打球に飛び付き、立ち上がってすぐ送球するプレーには、思わず大声を出してしまう(笑)。守備範囲の広さ、肩の強さ、スローイングの正確さをグレードアップしつつ、課題のグラブさばきも格段に柔らかくなった。藤本が二塁に入った時の二遊間の固さは、かなり頼もしい。加えてこの日の鳥谷は、試合展開に重要な意味を持つ2本のヒットを放つ。先制タイムリーはピッチャー返し、満塁を作る繋ぎのヒットは三遊間。物足りないと思い続けて来たが、毎日一歩ずつ階段を登っているのかも知れない。

井川が作った試合。リリーフ陣も呼応した。「井川が勝利投手になって、うれしいね」ジェフのコメントこそ嬉しい。

シーツの異変を知らなかったので、6回二死からのビッグチャンスで代打・濱中が登場したのにはぶっ飛んだ。いくら満塁男でも、前の打席で二塁打を打っている3番打者を代えるとは思わなかった。映像を確認すると、鳥谷の打席ですでにネクストに控えていたので予定の起用ということだろう。高めに浮いた直球を逃さない濱中の打力は感動的だ。
それにしてもシーツは心配

3点リードした6回ウラ、四球と連打で一死満塁のピンチ、打者フェルナンデス。井川は肩で息をし、ここまで張りつめてきた緊張と集中力が限界に達しているように見えた。初球のチェンジアップがワンバウンドになり、2球目のスライダーが高めに抜けるが打ち損じでファール。(もう打たれたらしゃあない、ここは信じて真っ直ぐほうらせるしかない)矢野は、この日井川が復活を賭けたストレートで勝負することを決めたのではなかろうか。3球目はこの日井川を助けて来た角度の良い直球が低めに決まる。前回登板時、球速計時はそこそこあっても、抑えが効かず浮いていた直球が、高いリリースポイントから低めに決まっていた。ビデオ映像を重ねてみればほんのわずかな差なのだろうが、短期間にバランスの修正ができたのかも知れない。2−1からの4球目はベストピッチ。アウトローへの直球144km/h。ところがフェルナンデスも食らいついてファールで逃げる。画面に映った井川の表情は明らかに先程のアップアップの顔と違っていた。セットで構え、打者を睨み付ける。怒りにも似た顔つき…チャンスで打席に入った時の今岡と同じ表情だ。そして5球目、渾身のストレートを投げた後、マウンド上で井川が舞った。昨年ノーヒットノーランを決めた試合で報じられた写真と同じように。直後、真ん中高めをフェルナンデスが空振りすると、井川は腹の底から吼えた。
次打者中島を遊ゴロに仕留め、井川はこの日のマウンドを降りた。この試合で井川が訴えたものはとてつもなく大きかった。少なくとも私にはその叫びが届いた。

Posted by torao at 08:26 | comments(12)
[退団者]井川慶
Q.とりあえず来年のクローザーを決めておこうか?(「評論家たちの声」投票結果)
久保田(39%)
藤川(35%)
ウィリアムス(8%)
橋本(11%)
その他(4%)

Total: 405 votes

※期間中に久保田の調子が上がり、藤川の調子が下がってまた上がってきましたね。久保田、橋本は先発志望かも知れませんね。志望と適正を上手く判断して欲しいです。

Posted by torao at 07:34 | comments(0)
[管理人より]投票結果
井川を見よう とにかく見よう
和田コーチの日記が再開!これは喜ばしい。沖原選手、偶然会えて良かったね。

前田選手が入団会見。早く上手いと言われる守備を見たい。小技を堅く決められればベンチ入りはそう難しくないかも知れない。いや2番二塁がグズグズだから、レギュラーだってあるぞ!背番号5を取り上げられないようにガンバレ!

次は師弟ラインでトレードだって?マジックに丸め込まれちゃダメだぞ(笑)。

タイガースは交流戦で予想以上の好成績を残した。ホームでホークスに喫した3タテが痛かったが、他はガタガタになることもなく、良い状況をキープした。
ここまでの交流試合の順位表を見て、またパの各球団と対戦してみて、交流戦は選手個々の力量、スペックが素直に勝敗に出やすいという印象を持つ。
交流戦優勝は難しいが、有終の美を飾って、チームの実力に対して大いに自信を持ってもらいたい。そして通常リーグに戻って、いつもの「化かし合い」になっても、最後は主力選手の実力で真正面から打ち負かすチームになって欲しい。

最後の最後に難関が控える。松坂−井川、帆足−杉山、西口−福原。ここで勝ち越しが取れれば、セ再開に大きな弾みがつきそうだ。
なんといっても二軍再調整後の井川の立ち上がりだ。どうやらこの短期間で目覚ましい変化はなかったようだ(当たり前だが)。「それでも」どこまでやれるのかということだろう。相手は、こちらも不調に悩む松坂。できれば「両エース」が目覚めて、行き詰まる投手戦を繰り広げて欲しい。

Posted by torao at 07:30 | comments(12)
[阪神]たわいない話
「故郷」で充電。新庄よ北海道を切り拓け!
楽しかった交流戦も残り1カード。札幌の日ハム戦で始まった時は、復活初戦、濱中のタイムリー二塁打で逆転!という試合だったなぁ。日ハムにはずっと引き立て役をつとめてもらった。長いトンネルに苦しんでいたようなので、ここは感謝の気持ちを込めて…(笑)。プレーオフを諦めるのはまだ早いぞ!

下柳投手、古巣相手に今季初炎上。早いカウントから好球を振ろうとしているファイターズ打線に対し、すべての球が高く中よりに入ってしまう。もう「お立ち台」って言わないから、次は頼む(笑)。

虎の勝利とシモさんのインタビューは見られなかったが、新庄のHR、吉野の2回無失点、そして赤星の甲子園初HRを見られたのだから、この日の観客は納得して帰っただろう。
特に体調不良の赤星の一発には驚いた。赤いリストバンドはプロフェッショナルやねぇ(笑)。
久しぶりに見た吉野は、腕の振りが弱々しかった。たまたま結果は出たが、そのままではまずい。これで少し自信を回復して、もっと思い切りの良い投球ができれば良いのだが…。

甲子園のチケットが一番先に売れたのは、この日ハム戦だったという。甲子園球場に新庄が帰ってくるのを見たいという人が多かったのだと思う。
去年、近鉄の合併が発表され、球界が揺れに揺れていた「最後の」オールスターで、太陽のような明るさを発していたのを思い出す。「まったく新庄は…」と言いながらも、みんな新庄が大好きだ。特に、あの暗黒時代に光をもらった阪神ファンは。
新庄を迎えた甲子園球場は暖かかった。3連戦で2本のHR。スタンドから大きな拍手が沸き起こった。私の耳が確かなら、メガホンを鳴らす音ではなく、「本当の」拍手の音だったように思う。
---中堅の守備では、芝を何度もなでた。「育ててもらったんで…。芝のにおいが…。よく寝転んでいた場所でしたから。10代からですから。試合に集中するより、ずっとスタンドを見てた。でもピンク(のはっぴ)が増えたかな。黄色だけの方が好きですね」。喜びをかみ締めるように、次々と甲子園への思いが口をつくほど、この3連戦を体全身で堪能した。---以上、サンスポ・大塚功氏の記事から抜粋。
北海道日本ハムファイターズにはぜひ成功してもらいたい。新庄選手、応援しているぞ!

Posted by torao at 08:00 | comments(13)
[退団者]新庄剛志
鉄人DASH
阪神タイガースを取り扱ったブログは実にたくさんある。人気もさることながら、「自称評論家」の多さがものを言っているように思う(笑)。この日は一部の虎ブロガーが集結する「祭り」があったそうだ。試合もまさに「祭り」。なんとも羨ましい。こっち(東京周辺)でもやりたいな(笑)。

交流戦も終盤、マリーンズ、ホークスがライバルたちを苦しめる。優勝賞金5000万円は謹んで差し上げるので、そこらへんのところ、なにとぞよろしく(笑)。

赤星、疲れのピークか胃炎。それでも同点の併殺崩れはよく走った。

あっという間に5点差をひっくり返して、逆に5点リードする…こんな劇的な試合を、陰ながら演出したのがスペンサー、いや全然「陰ながら」じゃないか(笑)。2つのヘナチョコ・スライディングキャッチ失敗で投手の足を引っ張る。白いスタンド、薄曇りの空、照明灯、判断の難しい打球…不運が重なったのはわかる。「彼なりに一生懸命やってはいるが、若いピッチャーだったから本当は守ってほしかった」という岡田監督のコメントのとおりだ。でも、少なくとも前に突っ込んでアウトにしようと思ったプレーで、そこに試合が死ななかった理由があると思う。打撃の不振も行くところまで行った。この日でコツンと底にぶつかる音がしたのではないか。そうあってくれ。

桟原、良くなっている。江草と同等に使って良い。
橋本、先頭小谷野に落ちないチェンジアップをHRされる。気乗りがしていないようだった。その後バタバタしないのはさすが。ところで吉野でしょ?そこは。
藤川、休養十分で逆に不安もあったろうが、調子戻る。素晴らしい速球!
江草、もっとも実力が発揮できる場面で余裕の投球。もう一度弾みをつけて。

先発・能見と浅井のバッテリーは、組み立てに苦しんだ。落差のある能見特有のスライダーがまったく見られなかったし、速球も伸びがなかった。課題としていたインコースへの制球に神経を使いすぎてしまい、緩急でタイミングを狂わせる「能見の本道」がおろそかになっていたように思う。この壁の向こうに「星野伸之」が待っているはずだ。

師匠仰木監督から教わったことをすぐ実践(笑)。6回の4人連続代打は盛り上がった。レギュラーと遜色ない準レギュラーが控えているからこそできる作戦。甲子園球場という地の利を最大限活用し、連敗中の日ハムの思考を「今日は勝てそう」から「ああ、今日も負けるんだ」に変えてしまった。桧山三振、片岡投ゴロ(のはずがタイムリー)、矢野四球、藤本遊ゴロ(のはずがタイムリー)と、大したことしたワケじゃないのに(笑)。

日ハムは苦しい。失った流れ、勢いを取り戻すのは至難の業だ。片岡や町田のヒットなど、打つ方が追い込まれた心境だったろうに。
それでもこの日、日ハムは先発で起用した奈良原がベテランらしい上手さで、ツキをもっていきかけていた。渋い打撃、バントヒットで良いムードを作った。しかし、連敗中のチームはほんの小さなことでネガティブイメージをふくらませてしまう。ことの起こりは、奈良原の本当にささいなプレーだった。
4回ウラ、二死走者なし、金本の三遊間の打球に奈良原が軽く追いつき、一塁送球…その時ほんの一瞬握り直してしまったため、内野安打としてしまう。グラブの網にひっかかったか、握り損ねたか。
満身創痍でも常に全力プレーで連続フルイニング出場記録を更新している金本のダッシュを見た今岡の目が変わる。あの走りをムダにしないと心に決めているのがわかった。ファーストストライクを振り切ると、あわやHRというタイムリー二塁打になった。この時点でまだ1−5。本来日ハム側はバタバタすべきことではない。しかし、タイガースにはこの1点で最後は逆転できるという予感が満ちあふれ、6回7回の猛攻に繋がる。
藤本の追撃のタイムリーは、奈良原の守備範囲。同点の併殺崩れは奈良原も遅滞なくさばいたが不運のジャッジ。金本の全力疾走が奈良原のツキを奪った。

Posted by torao at 09:44 | comments(12)
[野手]金本
Good Luck! V戦士沖原
片岡登録、牧野抹消。片岡は万全のコンディションで上がってきたようだ。遠慮は要らない。いきなり爆発して欲しい。

巡りが良い。金本がダメなら今岡が良い、二人がダメならシーツが良い、みんなダメなら他が良い…。ジェフがダメなら球児が良い、球児がダメならジェフが良い、みんなダメなら久保田が良い…。これらは偶然などではない。気持ちがチームとして固まっている時にのみ起きる現象だ。

4−4同点で8回ウラ。先頭の今岡が四球で出る。代走を送り、「ピンチバンター」を出し、浅井、矢野、濱中らの代打を注ぎ込んでも良い場面だったが、岡田監督はまったく動かず、打者桧山以下3人凡退でランナーを進めることすらしなかった。甲子園球場は怒号に包まれ、暗雲が立ちこめたかに見えた。しかし日ハムに来るはずの流れは9回に来なかった。ウィリアムスが踏ん張ったということもあるが、9連敗中の日ハムの勢いがあまりにも弱かった。
まったく結果論でしかないが、この後10回表、一死三塁のピンチをジェフが切り抜け、金本のサヨナラHRが生まれることで、チームのムードはさらに盛り上がった。

この試合はアニキ。間違いない。初回の逆転HRと最後のサヨナラHR。特に最後のどえらい打球。ホークスに松中・城島があるなら、タイガースには金本・今岡がいる。そう胸を張る事のできる喜び!(笑)。

サヨナラHR直前のシーツのセイフティバントについて、私は高評価。「HR狙いました、失敗しました」よりも遙かに気持ちが次の打者に伝わる。そして、かわりっぱなの投手にびっくりさせてダッシュさせることの心理的効果、筋肉に与える影響も見逃せない。アンディ先生の考えは深いと見た。それに比べて岡田監督のコメントは…(苦笑)。

6月末までの期限を前に、トレードが発表された。今すぐ戦力アップさせたい楽天と、少し先を見据える阪神の思惑が一致した。楽天からやって来る前田忠節(ただとき)選手は打撃が弱いものの、守備、走塁にかけては定評がある右投右打の内野手。和歌山県出身。PL学園−東洋大という経歴は3つ年上の今岡選手と同じ。99年のドラフト3位で近鉄入り。その他、経歴や特徴などはこの名鑑に詳しい。小技を磨いて久慈選手の後継となれ。

03Vのパーツ沖原選手の移籍は淋しい。アマ時代の00年、プロアマ合同で望んだシドニー五輪の日本代表。メダル無しに沈んだチームの中、3ランHRなど活躍を見せた。その28歳の秋、阪神がドラフトで6位指名した。小学生の子を持つ崖っぷちルーキーは、01年、野村監督命名「F1セブン」の一員として売り出された。71試合に出場、打率は.197ながら勝負強い打撃で、4HR、14打点を記録した。
01〜03のキャンプではショートのレギュラーをめぐって激しい競争が繰り広げられ、有力候補の沖原は、惜しくもそのチャンスを掴みきれなかった。プロ入りが遅かった事が災いしたが、それははじめからわかっていたこと。沖原はどんな境遇でも常にベストを尽くしていた。
優勝した03年は、代打に代走に守備固めにムードメークにスーパーサブぶりを発揮した。9月15日優勝を決めた試合でも、0−2とリードされた場面で追撃のタイムリーを放ち、サヨナラ勝ちに繋げるなど、勝負強さを発揮した。
ドタバタの中で船出した楽天イーグルスのおかげで、沖原にもう一度チャンスがめぐってきた。このチームでなら沖原はまだ若い。
平穏な生活を捨てて28歳でプロ入りし、いつでも腐らずにやってきたチャレンジャー沖原に幸多かれ!

Posted by torao at 09:20 | comments(15)
[退団者]沖原佳典
浅井振って「鬼」攻略
サンスポによると、野球人気の低迷でセ・リーグ6球団の売り上げが、前年同月比13.9%減だという。経済産業省の統計が元のようだが、この数字は観客の実数公表によるものだと思うが…。関東の球場の入りが悪いのは事実だが、その数字はちょっと。

二軍で調整中の井川がシート打撃に登板。あの赤松選手にHRを打たれるのは仕方ないにしても(笑)、直球はまだまだらしい。日曜に即先発説(その場合下柳が火曜)と、火曜先発説があるようだ。納得いく調整ができていないのなら、無理に「最短」にこだわらなくて良いと思う。

ハム戦に合わせるかのように片岡が合流、登録されそうだ。上がれて当然なのではない。どうチームに貢献するかだ。片岡の行動一つでベンチの空気を良くも悪くもできることを忘れるな。

超過勤務の藤川は「強制休養」で早上がり。その他の救援投手陣は「見学」、下半身に疲れが溜まった矢野は「研修(出勤扱い)」、3〜5番の主力打者は「(自主的な)休憩」(笑)。
ということで、福原投手とバイプレーヤーたちでなんとかしてしまった試合。立ち上がり福原の調子はあまり良くなかったが、バックが再三の好守で盛り立て、完投完封してしまったのには驚いた。浅井が上手かったのは、速球を身体に近いボール球で見せた事。足下を動かし、強い打球を打たせなかった。

1・2・8・9番打者の活躍はお見事。やはり一寸法師の古来から、大きい相手に対する時は、ちょこちょこ動いて、スピードで相手に嫌気させるという作戦が最良ということだ。JPは俊足ランナーを出したくない、走られたくないというプレッシャーで小さく崩れ、そこを見逃さず得点に繋げた。

相手投手がJPで、浅井が先発マスクだと知り、素晴らしい起用だと思った(矢野のコンディションは無関係だと思っていたので…今流行りの成り行きとは知らなかったw)。足を上げて初球から甘い球を狙ってくる打者は、カーブを武器にする投手にとっては投げにくい相手だろう。打ってくるとわかっている打者に投げる時は、どうしても手元が狂いやすくなる。
やはり浅井の突破力は素晴らしい。ファーストストライクをフルスイングするということを貫ける割り切りが気持ち良い。
4回藤本のタイムリー三塁打も、9回鳥谷のタイムリーも若いカウントから思い切って振っていった結果。浅井のフルスイングは、チームに思い切りの良さを伝播させる効果を持っている。

Posted by torao at 08:30 | comments(16)
[野手]浅井
今岡の物理科学的打法
祝日本サッカー代表、W杯出場決定。とかなんとか言って、結局野球中心に見ていたヤツ(笑)。

前川に代えて吉野を一軍登録。抹消中の先発枠を「万一のため」の中継ぎにあてる。橋本、江草に信頼をおいたところまでは良し。他のベンチ入り投手の活用イメージもふくらませよ。

先発野手がそれぞれ持ち味を発揮した。積極的なスイングが戻りつつある。ファースト・ストライクを強振し、追い込まれればピッチャー返しという打球が目立つ。その意識が好結果を生んでいる。

「金本との誓い」と、今岡が打点王をひた走るが、2年前に同じ立場にいたのが濱中だった。復帰後待望の1号が大阪ドーム右中間に飛び込んだ。
まともに通年活躍したことがないのに、その打撃は「格違い」であると誰もが認める。DHで出られる試合も残り少なくなり、交流試合後は代打として起用しながら肩を治していくことになるだろう。送球はしなくとも、一塁守備はきっちり練習しておいて欲しい。

先発杉山が7回途中まで点を与えぬ好投(残したランナーが生還し記録は1失点)。高めに伸びる直球、低めに沈む変化球。ストライクゾーンを上下に広く使えていた。オリックス打線も序盤から直球狙いで振って来たが、ことごとく球威で抑え込んだ。制球に不安がなくなり、リラックスして投げられている。
少なくとも8回までは投げる予定だっただろうが、手の皮がむけて、急遽降板。救援陣にスクランブルを強いてしまい、結局まさかの「幻の勝利投手」。自分が悪いと受け止めて、次回登板は「絶対完投」の強い意志で望んで欲しい。それでもチーム内での信頼感がさらに上昇したのは間違いない。

ヒーローインタビューで同じ事ばかりいう今岡もどうかと思うが、同じような事ばかり書いている私もどうかと(苦笑)。同点に追いつかれた9回表に満塁HRを打った今岡のバッティングだ。初球の速球を強振して空振り。しかしこのスイングで加藤のボールはすべてスキャニングされたかのようだった。3球目をこともなげにスタンドイン。
スイング自体にはまったく力感がない。やや内よりの直球だが身体は開かず、軸もブレない。ただ左手のグリップを支点にバットの先端がくるりと回るだけ。まるで野球盤の銀色のバットがなんのムダもなく支点を中心に円を描くように。打球はまさに「ポーン」と飛んでいく。「グシャ」でも「グイーン」でも「シュルル」でもなく。ポール際に飛んでもまったくドライブしない。ただまっすぐに「ポーン」と。他にこんな打撃をする人いるだろうか。あえて言えば昔の田淵か。
確かに興奮もしたのだが、打つだろうなとは思っていた。しかししばらく「ぽかん」としてしまうような今岡のバッティングだった。

Posted by torao at 08:40 | comments(19)
[退団者]今岡誠
3回足らずの貢献
「巨人軍は今、歴史的な危機を迎えている。強力な巨人支援態勢を確立するために巨人軍の経営に復帰、参画することにしました」渡辺氏、巨人に会長として復帰のコメント。救世主か(笑)。危機の原因から考えると良いぞ(笑)。

前川が先発だったことを忘れてしまうようなソツのない試合。序盤から盗塁、犠打、犠飛とキッチリした攻撃。特に6回表、二塁走者矢野を迎え入れるセンター前ヒットを打った藤本は、きっちりおとりとなって一二塁間に挟まれるプレー(結局カバーミスで一塁に生きる)、直後には二死、打者赤星の場面で「ダメモト・スチール」を敢行(失敗)と、アウトカウント、打順が頭に入っているプレーが出来ていた。

シーツ、矢野、藤本が好調。ところで「自分らしい2番のスタイルを作りたいです」という藤本に、「藤本らしい2番のスタイル」とは何かを問い詰めたい、今のうちに(笑)。
ジェフ、久保田も好調ムードに乗れそうだ。少し藤川に楽をさせる順番だ。

赤星のレフトフライ多発の原因は何か?ヘッドが出てこない。スペンサー厳しい。でもここで我慢して使ってやりたい。鳥谷はまず内角球を振れ!話はそれからだ。

どうやら首脳陣は橋本、江草を「2枚ユーティリティ」と考えているようだ。ロングも出来て、序盤〜中盤の火消し役も出来て、大勝時の「流し役」も出来ると。なるほどそりゃ便利だ。この二人は「なんでもやる!」というモチベーションが特に高い。コミュニケーションと休養に気をつければ期待通り働くだろう。だが今はそれで良いとしても、将来的なビジョンは意識して育てて欲しい。
この日の橋本も打球処理のミスはあったが、安定した投球で「勝ち試合」の空気を作り上げた。気持ちが強く、それをパフォーマンスに繋げる能力が高い。本当にプロ向きな選手だ。なおこの写真を見て、個人的に「ジラフ橋本」と命名(笑)。

前川は2回2/3、押し出し含むフォアボール連発で轟沈。失礼を承知で言うのだが、よく投げたと思う。140km/h台後半を記録する速球もあり、適当に荒れた投球で連打を浴びそうもない雰囲気だったが。初めのうちは2−3になってもあっさり四球を出さず、打者と粘り合いもできていた。そのためか岡田監督も押し出しまでは我慢したがあそこが限界だ。今の前川に、打たれる事を恐れるなと言っても難しいだろう。
もちろん一軍テストは失格だ。次のチャンスがあるのかさえわからない。それでも2 2/3回という短いようでけっこう長いイニングス試合を進めた事で、前川はこの苦しい時の、この苦しい一試合であげた、この貴重な1勝に貢献したのは間違いない。次週、この順番で井川が「再生」の投球をすれば、その相対的価値はさらに高まる。

Posted by torao at 08:33 | comments(19)
[退団者]前川勝彦
埋蔵資源を活用せよ
ドラフト改革の方向性が出てこないらしい。なんのためにドラフト会議を行うのか、現行制度では何が問題なのか、それだけをつきつめれば、答えは自然に出ると思うが…。いや、これがスケジュール通りだというなら別にいいんだけどね。

オリックス戦では、始球式が「三番勝負」という趣向。初日・星野伸之vs和田豊、二日目・江夏豊vsブライアント、三日目・野田浩司氏vs真弓明信。1球だけじゃなくて勝負がつくまでだそうだ。和田コーチいきなりファールで粘って、試合始まらなくなっちゃったりして(笑)。

交流試合の連戦に熱中している内に、少しずつチームの「型」にひずみが生まれている。そろそろ通常リーグ再開に向けて、フォームを調整しておきたい。
先発ローテは、下柳、福原、安藤、杉山が(結果は別にして)キープ、補充として前川が待機中。能見、井川、ブラウンが二軍再調整中。この6連戦は、前川、杉山、福原、安藤、能見、下柳と回し、次から井川を戻すという説が有力か。その時の井川の状況次第では、またしても緊急事態がやってくるかも知れない。
中継ぎはいかに割り切って分業させていくか。度胸と手腕が試される。ポイントは、藤川、ジェフ、久保田の「上がり三人衆」を交代で休ませる事。橋本を代役に立てればなんてことはない。これまでのように最後「久保田が出るまでもない」展開になることもあるだろうから、まずは藤川役を交代でやらせよう。

だいたいのレギュラーを固定できているのはある意味で安定感があって良い。しかし戦術に巾がないため、「動きがない」という印象を持たれても仕方ない。藤本、鳥谷らが塁に出た時は、盗塁、エンドランをもっと仕掛けるべきだ。特に試合序盤の「落ち着きすぎ」が気になる。
控え野手については、いつのまにかバランスが悪くなっている。スペンサー、町田、浅井、濱中ではバリエーションに乏しい。インコースのさばきが上手い左打者がぜひ欲しい。林?喜田?試してみないと!
個性を機能させる事が最大の活性化。チーム全体にバットが出にくくなっていれば代打・浅井で空気を変えるのもいいだろう。二番セカンドの競り合いが「ドングリ」なら、上坂をポンと入れてみれば新鮮な刺激にもなるだろう。町田に元気がないようなら、外野や一塁でスタメン起用して見れば、良いきっかけになるかもしれない。「それはちょっと危険」なんて思っていたら、せっかくの層の厚さも持ち腐れ。レギュラーに安定感があるからこそ、「スパイス」も効くはず。欲しいのは首脳陣の勇気と余裕。

Posted by torao at 08:34 | comments(14)
[阪神]たわいない話
Q.誰がなんと言おうと、5月のMVPは?(「評論家たちの声」投票結果)
井川(0%)
江草(2%)
下柳(11%)
藤川(39%)
ブラウン(0%)
赤星(4%)
今岡(5%)
金本(29%)
濱中(4%)
桧山(1%)

Total: 429 votes

※投の藤川、打の金本。藤川は4月も投で一番だったなぁ。立派立派。ちなみに井川は4票、ブラウンは1票でした。勝負の6月は、もっと大接戦になるようにみんなが活躍を!

Posted by torao at 21:23 | comments(2)
[管理人より]投票結果
日本の職人芸二つ
中日がバタバタしながらも4連勝。まだ本当の勝ち方ではないのに上げて来る。やはり侮れない。

ブラウン抹消、代わりは桟原。能見は二軍戦でまずまずの投球だが…どうなる?今後のローテーション…江草出動?。

久保田3イニングスをパーフェクト。まったく打たれそうな気配がなかった。スライダーのコントロールが完璧、速球の走り完璧。

藤川の調子落ち如実。それでもここというところで最高の球を投げられたのは成長の証。少しリフレッシュが必要だろう。4連投か…。あの場面、橋本ではまだ無理か?

渡辺俊、下柳による職人芸的投げ合い。
渡辺俊は前後(緩急)の揺さぶりを軸に、高低の出し入れで打者を翻弄する。下から出てくる球は、そのまま上がってくるのか、途中まで上がってまた下がるのか…。真っ直ぐが多いとわかっていてもどこまでも上がっていく軌道にはなかなか慣れない。
一方の下柳は、徹底した低めへのコントロールと、スライダー&シュートによる横の出し入れを軸にしながら、直球・スローボールで前後に揺さぶり、フォークで高低を使う。とにかく「すべての手」を使って抑える投球。

下柳の3回の失点は悔やまれるだろう。先頭にヒット、バントで送られて一死二塁。フランコを上手く追い込んだが、勝負の真っ直ぐが中途半端な高さに入る。予定どおりの詰まったゴロが、フランコ・シフトの二遊間を予定外に抜く…。
この回の2本のヒットはいずれも鳥谷のグラブの「到達領域」。ずっと安定してキレの良い守備を見せていた鳥谷だったが、今季初2番打者に抜擢されたプレッシャーが微妙に守備に影響したのだろうか…。

対する阪神は8回ウラ、先頭・桧山の二塁打、矢野の犠打、代打・濱中の犠飛と流れるような攻撃でようやく同点に追いつく。
それまでの膠着状態がウソのようだが、その前の8回表、ロッテが一死三塁の好機を逃した流れがあればそんなものだ。本当に野球は生き物のよう。
特に二死三塁で打席に入ったフランコが初球にセーフティバントを試みてファールになったプレーが分水嶺だったのではないだろうか。フランコ・シフトの弱点である三塁線にバントが決まれば、どうしても欲しかった追加点が入る。フランコのアイディアは良いが、その発想自体が相手の守備陣形に影響された受け身の考え。大事な初球、速球で勝負を賭けてきたタイガースバッテリーに対し、一見「名案」その実「超消極的」なフランコのバント失敗で、パワーバランスは一気に崩れたように感じた。

それでもその流れを「負け」にしないロッテの強さは本物。阪神もよく負けなかった。
気迫と意地のぶつかりあいの楽しさ、プロの技術のすさまじさ。この試合に限っては、打線の無援を嘆く気にもならない。両投手に勝敗はつかなかったが、それもまた良いではないか。

Posted by torao at 08:29 | comments(15)
[投手]下柳
まず振れ!話はそれからだ
金本選手がHPで死球について語っている。まだの方はぜひ一読を。
06/04デッドボールは大丈夫ですよ

マリンブルーの風の薫友さまによると、試合後にファンの交流戦もあったとか。レフトスタンドの飛び跳ねる歌のうまいタフな黒い一団に近づきたい気持ちはよくわかる(笑)。
アウェーのマリサポで、肉声をフィーチャーした応援の素晴らしさを再認識。

前日に失点したウィリアムスと藤川を1点ビハインドで使った。良いことだ。計画性がない、使いすぎのそしりもあろうが、連投してナンボのセットアッパー、いかに毎日気分良くいられるか、精神的コンディショニングも重要。くさくさした時間が長ければ、次回登板に尾を引きかねない。もちろん身体のチェック&ケアはしっかり頼む。

阪神−ロッテ。同じようなチームが同じような攻防で接戦を演じたが、ほんの少しの違いが勝ちと負けを分ける。井川がズレータに言われたのと同じ「アグレッシブさが足りない」という言葉が重くのしかかる。

阪神先発ブラウンはセラフィニより悪かっただろうか。制球が悪くボール先行はお互い様だが、阪神の方がより崩されたのは、膝元・胸元に飛んでくる「恐い球」があったから。恐いセラフィニ対恐くないブラウン。けんかをする上でこの差はデカい。コントロールが良いと言ったって、球1個分の勝負ができるレベルでもなし、もっと厳しい駆け引きをしていかないと抑えられない。バッテリー優しすぎないか?

「振らねばならぬこの一球」を見逃す…そんな消極的では勝てないとタメ息が出ることしばしば。
取られても取り返すといういいムードで来ていたが、結局決勝点となってしまった4回だけは返せなかった。二死二塁には暴投で進んだ赤星。関本のカウントは0−3。当然打てのサインだろう。しかし関本はど真ん中直球を見逃す。この1球で負けだ。次を振り遅れてファール、その次で空振りだ。例え空振りしても振るべき球を振っておけば、投手心理に攻撃を与えられる。結果はガラリと変わっていただろう。

もちろん7回ウラの二死満塁で3球目を見逃し三振したスペンサーは論外。相手の助っ人ベニー、フランコの果敢なスイングとの差がスコアボードの差になった。
しかしこの日に限っては、その前の今岡の打席にあった「この1球」こそ悔やまれるものだった。
この回からリリーフした薮田投手はかなり精神的に追い込まれていた。二死からシーツの巧打、金本にはビビってストライクが入らず。結果として前日と同じように「金本との勝負を避け」打者・今岡。薮田の心中はすくみ上がらんばかりだったろう。逃げるような球は外へ低く外れカウントは0−3。ここで今岡は前日ほど強い気持ちだっただろうか。前日から続くこの流れ、次打者は当たりのないスペンサー(または「少なくとも今岡よりは」あてにならない代打)。四球ででることよりも、ストライクゾーンを通過する球を振ることが今岡には求められていた。しかしほぼど真ん中に入るスライダーに今岡は手を出さなかった…。結果、次球で四球、前述のスペンサーの三球三振となる。
この1球に現在のタイガースの「優しさ」を感じてしまう。真っ向勝負には綺麗に勝っても、逃げている相手の首根っこを掴むような苛烈さが足りない。

Posted by torao at 08:51 | comments(15)
[退団者]今岡誠
勝負が久保田を呼び覚ます
「勝負の6月」多くの評論家や解説者がこの時期の重要性を言う。特に今年は1ヶ月以上に及ぶ交流試合期間が終わり、「第二の開幕」があり、ペナントレースの順位が大きく変動する可能性がある。
この日、ヤクルトの五十嵐・石井、中日の岡本・岩瀬、阪神の藤川・ウィリアムスが揃って失点。好不調のうねりが交錯する時期でもあるのだろう。

前日の頭部死球騒ぎの中、金本が5月の月間MVPに選ばれた。交流戦期間に入り、知らない投手との対戦に備え、コンパクトなスイングで対応しようとしたことが高打率に繋がった。ムチャ振りしなくても、的確にミートすれば金本にとってフェンスなんて近いもの。また自分で決めようとせず、今岡に繋ごうという意識も良い方に働いた。

非常にエネルギーの絶対量が高い試合だった。さまざまな人のさまざまな思いがグラウンドに、スタンドに結集して、1試合の中で燃え上がった。甲子園球場は、スリバチの形をした「るつぼ」だった。
ここまで無類の強さを示していた甲子園で、ホークスに3タテを喰らった。特に前日の試合は、大差を追い上げ、金本の死球に全員が逆転への気持ちを結集したのに一歩及ばない悔しい敗戦。怒りにも似たパワーが充満していた。
一方マリーンズ・サポーターの純粋な思いが、いつもの甲子園球場とは違う空気を作りだしていた。「あの甲子園球場」では、マリーンズ・ナインが実力を発揮できないかも知れない。自分たちが最高の応援をしなければ…。心を一つにした力強い歌声からその思いが伝わってきた。沿革を返り見ても、関西とは縁もゆかりもない球団。その応援団が大挙レフトスタンドに陣し、その映像と音声で作りだした存在感がこの試合の土台を形成したのは間違いない。

ヒーロー今岡は、インタビューで多くを語ろうとしなかった。もちろんいろいろな思いは後から後からこみ上げていただろう。しかしどんな言葉もその思いを伝えきれないし、言葉にすること自体がその思いを「安くする」ような気がしたのではないだろうか。正直に言えば、私もまったく同じ気持ちである。「金本敬遠に怒り」「打点王のプライド」「金本との約束」「勝利への執念」「連敗脱出へ究極の集中」…。どれもそのとおりかもしれない。しかしどんなに言葉を並べたところで、正しく表現しきれない、そんな今岡の一振りだった。

「四球とか考えずに打者と勝負することに専念した。思いっ切り投げた」久保田投手のコメント
8回表二死満塁、リードは3点、迎えるは4番ベニー。絶対のストッパーなら、まだそんなに苦しい場面ではないかも知れない。しかしここまでクローザーとして万全の働きをしていない久保田にとっては、ウィリアムスが残した大ピンチを切り抜けることは難しいように思えた。
この日のベニーなら、アウトローのストライクから外に外れるスライダーを投げておけば三振を取れると矢野は踏んでいただろう。150km/h超の直球を「来る来る」と思わせて投げないリードは巧みだった。しかし久保田の制球がおぼつかない。逆球もありながらスライダーばかり4球続けて2−2。確かにベニーはボール球に手を出していたが、この場面それぐらいアグレッシブでなくてはいけない。さすがに強いチームの4番だ。
矢野は5球目、アウトローの直球で勝負を決めにかかった。渾身の力を込めたストレートは、久保田の意志とは違い、真ん中高めに浮く。ベニーはこれを強振するがファール。高すぎたのが幸いした。ベニーは完全にバトルモードに入っている。バットが届く範囲なら必ず打つという気迫があふれる。気圧された矢野は6球目フォークを振らせようとする。目先を変えてということだろう。直球もスライダーも甘く入る可能性が否定できないための消極的選択に見えた。弱気は久保田にも伝わったか、結果、高さ(ワンバウンド)は良かったが、外に完全に外れベニーは悠然と見送る。2−3。
ここでようやく久保田の生存本能が呼び覚まされたように感じた。相手は明らかに「押し出しなんて要らない」と考えている。自分だって押し出しをやるくらいなら、満塁HRを打たれた方がまだマシだ。真剣勝負して負けたのなら悔いはない。アウトローにスライダーを決められれば勝ちだ。7球目、だがスライダーはインハイに抜ける。ファール。もはやこの時点で久保田は何も考えていないようだった。見えるのはベニーと、これから自分が投げるスライダーの軌道だけ。8球目のスライダーが、そのコース上を滑るとベニーのバットが空を切った。
大仕事を追えた久保田は、9回を当然のように3人で抑え、今までもずっとそうであったかのように堂々と勝利の握手をした。
「明日も勝ちますのでよろしくお願いします」ヒーローインタビューの最後に、久保田が珍しく叫んだ。本当はもっともっと大声で叫びたかったんだろうと思った。

Posted by torao at 09:04 | comments(8)
[投手]久保田
私は橋本投手を推薦します!
6/1の試合後、監督室で岡田−久保−井川の三者会談が行われたこと、その場で二軍再調整について話し合ったこと、身体のキレを取り戻すメニューと、精神的なリフレッシュを目的とした短期の調整であることが明らかになったという。「エース」井川に相当の配慮をしているのがわかる。
首脳陣の思惑どおり、井川の原点ともいえる場所で、若手と一緒にダッシュをして、身も心もスッキリしてくれれば言うことはない。岡田監督の判断が正しかったかどうかは、すぐに結果が出そうだ。

もう、しばらくホークスのことは忘れよう。ラッキーパンチの宮地の今季第1号は悔やまれる一打。動揺するままに打たれた川崎の2点タイムリーは防ぎたかった。しかし、インハイのボール球を、珍しい追い風に乗ったとはいえ右スタンドの奥へ運んだ松中の2ランHR、そして球児の第一球、膝元の直球をレフトスタンドに運んだ城島の2ラン200号メモリアルHRは実力の違いを見せつけられた。
甲子園への移動の前から「絶対3連勝しかない」とハッパをかけた王監督。まんまとやられた。悔しいが、今は負けを認めるしかない。ただ、この借りはいつか返そう。できれば今秋…。

ホークスの打撃、城島のリードを見ていて思ったこと。「ボール」の練習をしよう!
インハイ、アウトローのボール球をファールにする練習をしよう。できればインハイのボール球はスタンドに放り込もう(笑)。
投手は膝元のボール球を練習しよう。相手打者の足を後ずさりさせれば、次の外角球はまず打てない。ホークスの投手は、みなこれを武器にしていた。

猛反撃をした打線には惜しみない拍手を送りたい。最後は金本の頭部死球で騒ぎになったが、よくぞあそこまで追い上げた。こんなに悔しい負けはないが、気持ちを切らなかったのは立派だ。ただし、反撃の流れを止めた藤本のドラッグバント失敗、9回ウラ急遽登板で動揺する佐藤のカウント球をのんびり見逃した桧山、この二人の消極的姿勢については厳しく戒めたい。攻めるべき時に攻めなければ勝ちは来ない。

もう誰がなんと言おうと私は決めてしまった(笑)。クローザーとして橋本を待望する。久保田がどうとか、藤川がどうとかではない。橋本が好きなのだ(笑)。あの恐くない顔はちょっとアレだが、真ん中の直球と、魔球チェンジアップ(プラスへなちょこスライダー)だけで、バッタバッタと三振の山を築く。おまけにあのノッポで、あの顔(はいいかw)。
いやとにかくチェンジアップだ。左打席の柴原は確かにインコース真ん中の球を狙ってスイングしたのだ。現に球はそこに向かっていた…ところが、最終的にボールが到達したのは外角低めのボールコース!空振り三振した柴原が呆然とするのも無理ない。
このボールをこのキレで投げられる限り、この投手は打たれるはずがない。近い将来、クローザーとして君臨してくれることを強く希望する!

Posted by torao at 08:20 | comments(19)
[退団者]橋本健太郎
井川 混乱を解け
「延長12回までルール」で、3連続引き分けは珍しいなぁ。こっちは連敗したけど、サッパリしてるだけ良しとするか(苦笑)。と、「下には下がいる」と気を紛らわせるテスト(笑)。

絶好調ヤクルトに首位の座を明け渡す。ま、いいでしょう。当面はつかず離れずの位置をキープしよう。

オールスター第1回中間発表。先発投手を除き、セのすべての部門を阪神が独占。毎度のことになりつつあるが、まったく興ざめだ。毎年最下位の頃なら多少かわいげもあったが…。久保田が1位じゃ、藤川の1位が霞んでしまう。ま、第1回ということで、これじゃいかんと全体票も伸びるでしょう。
虎ファンに告ぐ。選ばれし選手が恥ずかしい思いをするような投票は厳に慎むべし。

勝負は序盤で決していた。1回表、ホークスは足を絡めた猛攻で井川を攻めまくる。3つのアウトの内、一つは長打性のあたりを信じられない好守でセンターフライにしたプレー、もう一つはセンター前ヒットに猛チャージし、ストライク返球で本塁刺殺したプレー。赤星による2アウトのおかげで、井川はなんとか1失点でおさまる。1回ウラ、四球で出た赤星が城島に刺され二盗失敗。2回表、先頭ズレータにソロHR。ここらへんで、すでにマウンド上に立つ井川と、バックを守る野手との間にあるべき熱いエネルギーを帯びた連帯感が切れ始めた。その空気はあっという間に満員近い球場全体に伝播し、巨大な「不信」空間ができあがってしまった。
5回、112球、12安打、自責点8。マウンドを降りる井川に、いたわりや慰めは微塵もなく、罵声と怒号が浴びせられた。
試合後、岡田監督は怒りを隠そうともせず、井川の二軍降格を明言したという。

井川自身、頭が整理できていないようだった。前日登板した杉山が「攻める」という言葉で、身体の隅々の神経にまで意識を行き渡らせたのとは対照的だ。おそらく井川の頭にあったのは「コントロール」と、それに必要ないくつかの「チェックポイント」だったのだろう。しかしそれらを統合させる「メイン信号」が発信されていない。エースが永年の経験の末、たどり着いたと思っている境地は、本質とかけ離れた「技巧」の世界に過ぎないのではないかという印象を受けた。
井川は、どこへ行き、誰になるのか。そしてそのために何をし、何に勝つのか。ここは野球人生の正念場、腹を決めてかかるしかない。
「2年前の日本シリーズで対戦したときと比べ、井川はアグレッシブさが足りない感じだった」。ズレータのこの言葉をあらゆる角度から検証して欲しい。

Posted by torao at 08:29 | comments(23)
[退団者]井川慶
気迫良し 杉山伸びる
辛抱、辛抱…。SもDも勝ってまだまだ大混戦。ヤクルトは新外国人投手ガトームソンが初勝利、故障のゴンザレスがセットアッパーで復帰と、ここにきてさらに戦力アップしている。中日も松坂撃破で上昇ムード。交流戦後のリスタートで大きな動きがありそうだが、まずはそこまでキッチリとした野球で辛抱あるのみだ。

背筋の違和感で二軍調整していた橋本が一軍登録、代わって能見が二軍へ。橋本同様、能見も心身ともにリフレッシュして戻って来い。

二軍戦では、赤松が3戦連発となる4号HRを打っている。「HRは要らない。四球が欲しい」とコメントしていたようだが、そういう意識の中でも当たればスタンドインもあるというパンチ力はぜひ欲しい。まだまだ二軍で経験が必要なのか?そろそろ上で見せてくれないか?(笑)。

杉山−杉内、打者がアレルギーになりそうな対決(笑)。そのとおり、どちらも素晴らしい投球だった。もちろん勝負を分けるだけの違いと差があったのだろうが、そんなに大きなものではない。
両陣営とも、初球、ファーストストライクを狙えと言う指示が出ていたのだろう。序盤から勝負が早い。しかしどちらもキレが良く、空振りになり、ファールになり、凡打になった。向こうが一度だけ、たまたま芯を食ってHRになった…ただそれだけのこと。しかしほぼ埋まった甲子園でも物怖じせず、いつもどおり、いやいつも以上の投球をした杉内はやっぱり凄い。
まったく反撃できなかった悔しさはあるが、気持ちを切り替えやすい試合だろう。2時間半の短いゲーム、旅行日ナシの強行日程が続き、気疲れもある。久しぶりの我が家に早く帰れてゆっくり休めたことをプラスと考えれば良し。

「(七回の松中は)長打を警戒して慎重になってしまった。(ズレータの一発は)低めにいっていたので、失投だとは思ってません。その前のフォアボールが…」
杉山のコメントがすべてを物語っている。松中、城島、ズレータと並ぶ強打戦にも臆することなく、初球から勝負球を投げ込んでいった。かわそうとする球ではなく、二死満塁カウント2−3から投げるような気のこもった球をストライクゾーンに投げ続けた。
相撲の仕切で「時間前に立つ」というのがある。両者の気合がのれば、規定いっぱいの時間は不要とばかりに勝負が始まるアレ。この日、ホークス打線の早打ちは、ベンチの指示もあろうが、杉山の気迫が各打者の気持ちを高ぶらせていたようにも見えた。

HRを打たれたことより、弱気の四球を出してしまったことを悔やんでいる。遙か先を行っていた同世代のライバルたちとの投げ合いの中、杉山投手の急成長が嬉しい。

Posted by torao at 08:14 | comments(11)
[投手]杉山
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