自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
ABOUT
福原の岐路
◇4月19日(日)横浜−阪神3回戦(阪神2勝1敗、13時30分、横浜、24491人)
阪 神 000 100 010−2
横 浜 010 012 00×−4
【阪神】●福原(0勝2敗) 渡辺 阿部 江草
【横浜】○小林(1勝1敗) 真田 山口 S石井(4セーブ)
[本塁打]内川1号(横) 鳥谷2号(神)
 まあね、向こうは伸び盛りの若きエース候補、こっちは落ち盛りの元エース候補、負けることはあるだろう。二ついただいたら一つはお返しするってのも慎ましやかで結構。でもできたら日曜のデーゲームはやめて欲しいな。どんよりした気分で丸々2日以上いなきゃいけなくなるから。

 投手の継投、使い方というのは監督にとって一番難しいところであり、また監督の考え方が表れるところでもある。真弓監督もそこに一番苦労しているように見える。
 前監督は、それによって生じるあらゆる弊害を無視してでもJFKという盤石な終盤作りにこだわった。JFKがいるという安心感が、攻撃陣にも先発陣にも好影響を与えるというのがその主な考え方だ。
 その成果は素晴らしいものがあった。しかし同時に、最後はJFKが打たれて敗退したり、若くイキの良い先発投手陣を整備したチームがペナント、クラシリ、日本シリーズを勝ち抜く様子を見続ける中で、特に先発投手陣の軟弱化という副作用に手を加える必要があると見ていた人も多かっただろう。スーパーエースが育たない、シーズン終盤JFKが息切れする、この繰り返しではいけない…。真弓監督もその一人だったと思う。

 しかし先発投手を「あと1回」投げさせて後ろの投手を楽にさせるというのは一朝一夕にできることではない。固まっていたブルペンの役割を再構成するのも簡単な作業ではない。しかしやらねばならぬことと開始した事業ならば、ポリシーを明確にして臨機応変な対応をしながらも方針だけは貫いていかないとね。ブレて、反動に身を委ねてしまっては何にもならないんだから。

 という前提条件の中で、福原ローテ入りというのは消極的選択だったと思う。シーズン開始直前、期待の若手たちが実戦でコケたり故障したり。そこでまあまあの福原が入っていた。しかしこの日の登板を見ても、その消極的選択をした時同様、胸躍るような期待感というのがまったく感じられないものだった。
 福原という投手への思い入れは少なからずある。剛速球を武器に、最弱のタイガースの期待の若手として、「最強」のジャイアンツ打線に向かって行った頃のことを今でも思い出す。ペタジーニやら松井やらにどんどん高めの直球を叩き込んでいた頃のこと。将来のエースと信じて疑わなかった。
 しかし故障やらいろいろあって今なんだよね。それは本人も良くわかっているはずだ。だったらカーブは単にタイミングを外すだけじゃなくて、しっかりアウトローに収めなきゃいけない。ボールにする直球、外で簡単にカウントを稼ぐ直球、左打者にファールさせるスライダー、ど真ん中のコースでワンバウンドさせるフォーク…とにかくコントロール。晩年の桑田は、あのコントロールがあっても打者を抑えられなかった。福原が今どこに向かおうとしているのか、本人に聞いてみたい。
 「一軍で戦うだけの力がない」とまでは言えない。その微妙な位置付けが今の福原。ここで自分の生き方をどう選択するのか。福原はまだまだ活躍できる投手だと思う。首脳陣には二軍の若手投手との交代をお願いしたい。

Posted by torao at 08:54 | -
[投手]福原
<< 力なら | TOP | 驚異の始動!金本に今年「特に」獲って欲しいタイトルは? >>

評論家たちの声
Tigers-net.com様のご協賛により、
T-Blogで運営しています。