自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
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9月20日付・読売社説(1)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040919ig90.htm
久しぶりの野球だ。古田会長といえども手加減はしないぞ!3位をかけて思いっきり行け!凡戦なんかしたらただじゃおかない!野球が出来るうれしさを全身で表現してくれ!我がタイガースの選手たちよ!スワローズの選手たちよ!そして全プロ野球選手たちよ!

なんということだろう、読売新聞の社説を読むのが日課になってしまった(苦笑)。
根来コミッショナーの「名誉回復」か…。どうも社説を私物化してるな(笑)。

経営側と選手会側による、新規参入を「2005年以降」とするか「2005年から」とするかの対立は、もちろん言葉選びの問題ではなく、次のどちらを選択するかということである。

(A) 「巨人を中心としたプロ野球」を維持する。ある程度の衰退は計算の内として、縮小しながら均衡を保つ

(B) 「巨人を中心としたプロ野球」では衰退を止められないので、新しい基軸をつくる

オーナーの多数は(A)を選んだ。衰えているとはいえ、いまだに巨額の放映権料を生み出す「究極のコンテンツ」巨人戦を大切にしようという考え方。安定感があり、徐々に変化させることができる。少なくとも5年、うまくいけば10年ぐらいは計画的な収益が見込める。交流戦、1リーグ化、国際交流試合と、その場その場で新しい施策を打っていけば、衰退は止められるかも知れないという考え方。現実的な選択肢の一つだとは思うが、そのやり口、交渉方法に問題があり、リーダーシップ、実現能力のなさを露呈した。
一方、野球好きの大半は(B)を期待している。ナベツネが巨人オーナーに就任してから、自治独立の思想が否定され、「大巨人共栄圏」実現の方向に引っ張られた。それに対する野球好きの反応は如実で、巨人ブランドの輝きは急速に薄れた。もはや多くの野球好きは、巨人中心の考え方から脱却しない限り、プロ野球に未来がないことを見抜いている。恫喝に屈しなかった巨人選手会の動向に、「巨人さえ強ければ…」と考える古典的巨人主義者も考えを変えたのではないだろうか。。

結論として、ストライキでこれだけの世論を喚起してしまったからには、(B)が選択されなければ収束しないだろう。その変化は急激ではなくとも。「中央集権」から「地方分権」へ、「扶養」から「独立」へ、「全国制覇」から「地域密着」へ…。
しかしその道はいばらの道である。いや、道なき道を行かねばならない。新機軸での運営は、常に利害の対立がつきまとい、常に抵抗勢力が現れる。一時的にプロ野球総生産がガタンと減り、選手年俸が減る事態が来る。変革の道は、歩み始める前の意気揚々とした気分と裏腹に、なにがあってもやり遂げるという、相当の覚悟がなければ簡単にとん挫してしまうだろう。それは、古い道を壊しながら新しい道を創る作業であり、ただひたすらに新道を創るだけだったJリーグよりもはるかに辛い作業だ。
まずは、覚悟を決めるだけの議論と、団結してやりぬくための民主的意志決定機関と、リーダーの選定をどのように決められるかがポイントとなる。口で言うほど「巨人中心からの脱却」はたやすくない。

Posted by torao at 10:21 | comments(9)
[野球全般]球界
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ストの被害はファンも含めて野球界全体が蒙ります。その被害を「盾」にとって選手会に「スト止めろ」と迫まるのは筋違いも甚だしい。選手会が週末のゲームだけに限定したのは、それでも被害を最小限度に食い止めようとした証しであり、無期限で全試合のストを構える事だってできたのです。11・12日の交渉では「6×6および6×5のシミュレーションをする」という提案を受けて、古田会長は「合併凍結の可能性もある」とストの一時回避を英断したのでした。しかし、経営者側はスト回避の会見終了後、舌の根も乾かぬうちに「凍結は既成事実」と言い放ちました。シミュレーション云々がスト回避の戦術として用いられた証しです。その不誠実が18・19日の古田会長の「誠実という言葉もあいまいに聞こえるので…」につながります。そもそも「話し合いをしてください」が発端のストでした。戦術に明け暮れ、話し合いを蔑ろにしているのは経営者側です。「双方が話し合って」という当たり前の事すらが現実的には経営者側の詭弁でしかないのです。身売りもダメ、合併の凍結もダメ、新規参入もダメ…。その理由は時間…。だから経営サイドの既得権益・利益誘導に基づく縮小路線が透けて見えるのですが、するとこのスト、収束する責任がどちらにあるかはもはや明らかでしょう。ファンと選手会を見くびってストの原因を作ったのは経営サイドの不誠実でした。野球界の当事者の一人として、選手会は「もはやこれ以上、黙ってはいられない」と思ったのです。選手会がファンを代表した瞬間です。さらに選手会はストを構え、野球界の将来像を背負って人柱になりました。しかし彼らの本来の仕事ではありません。これこそコミッショナーと経営者が背負うべき最も重要な仕事のはずです。経営者諸君、恥を知りなさい。
| BSミツルH | 2004/09/20 12:16 PM |
初めまして。
最近ブログを始めたばかりのシルバーです。
残念ながら巨人ファンです。しかし読売ファンではありません。
<なんということだろう、読売新聞の社説を読むのが日課になってしまった(苦笑)。>
には笑いました。
私も朝起きるとネットで読売の社説を見るのが楽しみになってしまいました(笑)
恐らく圧倒的多数のファンがアンチシンジケートでしょうから勝負は見えましたね。
今日はどの球場も満員になって欲しいですね。
| Helio | 2004/09/20 1:44 PM |
いつもお世話になっております。

ちなみに、今日紹介した記事の新聞社の一番えらい人からのメッセージです。

http://info.yomiuri.co.jp/company/message/

読めば読むほどギャグになってます。

また、直リンク問題では、「今年3月、讀賣新聞社が原告となった直リンクに関する裁判で東京地方裁判所は、「見出しは著作物ではない」との判断を下し、讀賣新聞が敗訴した(東京地裁 平成14(ワ)28035)。」という判決がでてますが、同社は東京高等裁判所に控訴し、争う姿勢を変えていない。

http://www.atmarkit.co.jp/news/200409/02/google.html

著作権法第32条(引用)
 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

ブログでリンク貼るのは「正当な範囲内」だと思うんですが。。。
>いまだに巨額の放映権料を生み出す「究極のコンテンツ」巨人戦を大切にしようという考え方。安定感があり、徐々に変化させることができる。少なくとも5年、うまくいけば10年ぐらいは計画的な収益が見込める。

で、最後は「価値をつけて今よりも高値で売却・儲からない文化事業からトンズラ」という図式でしょうか。

しかし今回のストは「スター不在」と嘆かれるプロ野球界に、さまざまなヒーローを誕生させる良いきっかけになるような気もします。
例えば高橋由伸への評価が、アテネからストの会見までの一連の経緯の中で上昇してきているように(あくまで個人的意見ですが)。

明らかに選手たちのファンに対する意識は変わったでしょうし、よりファンサービスに今後力をいれてくれると期待します。
| マンガウルフ | 2004/09/20 3:06 PM |
>BSミツルH様
連日熱いコメントをいただき、ありがとうございます。まったくもってそのとおり。私はせめて本心で語って欲しいと思います。詭弁はもうたくさん!
| torao | 2004/09/20 5:16 PM |
>Helio様
巨人ファンの方にコメントを残していただいたことがとても嬉しいです。野球となれば巨人にだけは負けたくありませんが、野球を愛することについてはジャイアンツもタイガースもありません。読売内部に志士が起つことを願ってやみません。
| torao | 2004/09/20 5:33 PM |
>スーパーサウスポーあさちゃん。様
こちらこそいつもお世話様です。
そして「彼」のメッセージを教えていただいてありがとうございました。
本来笑うものじゃないのでしょうが、相当笑えますね。
とりあえず一言感想…「あんたにゃムリだ」(笑)
| torao | 2004/09/20 5:38 PM |
>マンガウルフ様
はい、巨人の選手たち、よく頑張っていますよね。彼らがまとまらなかったらとてもじゃないがストなんてできません。
それとヒルマン監督の徹底的なファンサービス!これは私に強烈なメッセージを発してくれました。まさに率先垂範です。
| torao | 2004/09/20 5:44 PM |
自称阪神タイガース評論家様

トラバやコメントありがとうございます。
読売新聞は、自分たちのやっていることが自分たちの首を絞めているのが
分からないのですかね。いや、読売のほとんどの社員はわかっているのでしょうが
一部の幹部が分かっていないのでしょうね。
それにしても、なんで頭の悪い人が上にいくんでしょうか。色んな会社や団体、それで悩んでいるところも多いのでしょうね。

さあ、みんなでプロ野球の選手や、まともな人たちを見守っていきましょう。
僕らもブログで意見を出し合いましょう。
| Ichiro.Tanaka | 2004/09/20 5:46 PM |

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