自称阪神タイガース評論家（跡地）

病魔に襲われ、すっかり弱ってしまった後の２年前、ドームでの記念イベントでＶ９時代のチームメートとグラウンドに立てたのは嬉しかっただろうな。少年期の思いである選手がいなくなるのは寂しい。合掌。


　タイムリーヒットとダメ押しに繋がるライトフェンス直撃の二塁打、この日も２安打でチームを引っ張っていた浅井が、その二塁打の走塁中に太ももをぴりっとやってしまった。もうホント残念。サンスポによると庄田ともども抹消されて、バルディリスと柴田が登録されるようだ。故障者続出はぜんぜん嬉しいことじゃないけど、きっとこの上げ下げはすごく良いことに繋がる。もうそんな気配がむんむんする。そして浅井もまだまだ今年活躍する。するったらする。

◇９月２５日（金）中日−阪神２１回戦（中日１３勝８敗、１８時、ナゴヤドーム、３０３６１人）　
阪　神　０００　１２１　００１―５
中　日　０００　０００　２００―２
【阪神】○能見（11勝９敗）　アッチソン　Ｓ藤川（24Ｓ）
【中日】●吉見（15勝７敗）　パヤノ　鈴木　小林正　河原

　意味としてはほぼ完璧なゲーム。吉見ｖｓ能見、どっちが見通しよい？の勝ち頭対決で、点差こそ開かなかったが内容は完勝。
　２巡目からカツンカツンとヒットを連ねて、４回は平野ライト線二塁打と新井三遊間タイムリーで先制。５回はブラゼル怪力バット折られ右前ヒット、桜井死球を狩野が送って、能見が躊躇なく初球のインハイ直球を右前へクリーンヒット。浅井もレフト前ヒットで続いて３−０。平野も遊内野安打で続いたが、３，４番は倒れてビッグイニングとはいかなかった。さらに６回は新井センター前、ブラゼルの後に入っていた関本送って、桜井はあわやフェンス直撃もセンター英智に好捕され二死、ところが狩野敬遠の後、二死一二塁でまたも能見がインスラを上手いことライトへ弾き返す。二走新井スタート良く、ぶさいくなスライディングでホームイン、４−０。まあ十分打ったと言えるだろう。

　一方の能見は、試合後に引退発表した井上"ももちゃん"一樹に上手いこと２点二塁打は打たれたものの、崩れた、打たれたという印象はまったく残らない好投。イヤな雰囲気がたちこめても、落ち着き払った投球で、逆に相手の懐に攻め込む強さを見せた。特に先取点をもらった直後の４回ウラ、ここしばらくのチームの低調は、ここで先発が崩れてしまうことにあったけれど、アライバで作られた無死一三塁で、森野をどん詰まり遊飛、ブランコをどん詰まり遊併打、いずれもインハイ直球ズバンズバンで攻め込んだのが素晴らしい。イヤな流れを完全に止めた、まさにエースの働きだった。

　リリーフ投手では、左の小林正を押し出し禍に追い込んで無力化に成功、こっちはアッチソン、藤川がまったくスキを与えない内容で、今後への大きなプレッシャーを与えた。
　マイナスポイントはあいかわらずパヤノを打てなかったこと、まあこれは、もう一つのマイナスポイントである、３，４番に当たりが出なかったこととも繋がるんだけどね。今は出てくる投手、出てくる投手、イヤな印象を与えておきたいのだ。

　それと相手クリーンアップをほぼ完璧に抑え込んだ狩野のリード。そしてインコースをねらい撃ちした浅井のタイムリーに見る、谷繁リードの攻略、これも大きかった。

　新井もすっかり元気になってきたようだし、平野も攻守に元気。トリは打ちたいところで１本出なかったが良い四球をもぎ取ったし、守備で良い間を作っていたし、金本も貴重なダメ押し四球をオーラで奪った。守備固めで入った大和は荒木のセフティで素早いベースカバーをしたし、チームのまとまりとしてはとても良い。それとバントがみんな点につながったっていうのがまた良かった。

　今日は誰？朝倉？小笠原？こっちはシモ？ポイントは相手の全投手を怖がらせること。そして相手の全打者を怖がらせること。そして落合監督を怖がらせること。
　いいかい、３位争いをしているだなんてゆめゆめ思ってくれるな。こっちは日本一になるための最後の大勝負をしているところだ。