2010.04.25 Sunday
阪神−中日5回戦(中日3勝2敗、14時、甲子園、46447人)
中 日 000 100 000―1
阪 神 010 001 01X―3
【中日】●バルデス(1勝2敗) 小林正 浅尾 平井
【阪神】○能見(3勝0敗) 西村 久保田 S藤川(6セーブ)
[本塁打]桜井4号(神)
ドラゴンズにとっては、前日に続き「カリブの松崎しげる」ことセサルが敗因となってしまった。決定機はことごとくセサルにまわり、ことごとく潰した。新井の2本目のタイムリーがセサルの頭を越し、お手上げポーズをする様がいかにも象徴的だった。どうやら今日抹消されるようだが、私の愛のメモリーに焼き付けておく(若い人置き去り)。
また、打つ方、走る方では完全復調しているように見える、荒木のショート守備がキーになった。この日も間一髪の内野安打が2つ、いずれも得点になった。ケガの影響なのかどこか強さに欠ける。ワンバウンド送球が許されないファーストというのもネックになっているかも。
前日に続き、粘りと足の好ゲーム。快勝に続き、辛勝もものにして最高の気分である。そらそうよ、1点を争う試合展開の中で、実力実績あるメンバーだけではなく、西村(好救援)だとか藤川俊(好犠打)だとか大和という若い力がキラキラ輝きながら一つの勝利をもぎ取ったんだから。
こういう風向きをずっと待っていた。これで二軍のメンバーはみんな刺激を受けている。今に見ていろという気持ちになっている。そして実績組はひしひしと危機感を覚えているだろう。首脳陣は調子に乗ってどんどん思い切ったチャレンジを続けて欲しい。ナイスナイス!
粘ったのは先発の能見。ピンチでも味方のエラーにも動じず、冷静な投球ができた。もう私たちが去年前半まで長いこと見てきた能見はいない。竹を割るナタの心と切れ味。
久保田も復活途上。休み肩で直球はえらい速かったが、制球がまとまらなかった。連投してこその久保田なのかな。でも打線の怖いところを上手く切り抜けたんだから良かったよ。
藤川は、怖さのない下位からの勝負で余裕だった。主戦投手陣の粘りと繋ぎあっての若手キラキラナイスゲーム。おつかれさん!
展開上、ゲームの主役になったのは大和。6回ウラ先頭平野が遊内野安打ヘッドスライディングで出塁。うわーっと盛り上がったスタンドも、やったぜと思った平野も意外に思う戦術、平野に代わる代走大和。今まさにその俊足を生かしたばかりというタイミングに驚いたが、ベンチとしては予定通りの行動だったようだ。
バルデス攻略は一塁走者のプレッシャーにありと睨んでいた。初回平野がヒットで出て、リード大きく圧力をかけると制球乱れ、暴投でタダで二塁をもらった。しかしこの時の平野の動き、投球しているのにいちいちベースに戻っていた。盗塁のセンスがないのはこういうところ。
その後は動ける走者を出すこともできず。ベンチで真弓監督が大和に走れるか?と訊いて、「行けます」と応えたそうだが(サンスポ)、その1回とブラゼルが死球で出た4回以外、走者を出した投球を見てもいないのだからテキトーなもんだ。でもその真弓監督の発想は正しいし、大和の判断も正しい。さらにはベンチでそんな話をしているというのも極めて正しい。
6回ウラ無死一塁、盗塁をしないのならまったく意味がない代走大和。しかし実はそうとも言えない。相手バッテリーも当然そう思うのだから、多彩な変化球を誇るバルデスは鳥谷に対して珍しく直球を続ける。走られたくない、失投できないで、カウントを悪くする。打者は打ちやすくなる。カウント2−2の5球目直球、大和スタート、小山も素速く送球したが余裕でセーフ!赤星の沈み込んで強く蹴るようなストライドとは違う、軽やかな足の運びと流れるようなスライディング。しなやか(その様子はぜひかれいどさんの動画で確認して欲しい)。
鳥谷の進塁打と新井の痛烈センター前で、貴重な勝ち越し点が入り、逃げ切り態勢ができた。大きな大きな代走起用と盗塁成功だった。
8回ウラは2番大和からの好打順。三遊間良いコースに転がった当たりの悪い遊ゴロ、荒木の送球はハーフバウンド、捕ればアウトのタイミングもブランコそんな気配もなく、記録は内野安打。また一塁からベテラン平井にプレッシャーをかける。無死一塁、打席に鳥谷。警戒するバッテリー、しかし牽制を投げれば投げるほど、走者には牽制なのか前に投げるのかが明確にわかるようになる。2球目に好スタート(ファールフライ、打ち損じるなや!)、とにかく大和が一塁にいれば投手は直球以外投げなくなるというのも本当に大きい。
一死一塁、打席に新井。どんなに警戒されても、もう大和は平井の動きでわかっている。初球スタート、タッチできずセーフ。空振りで盗塁をアシストした新井、余裕のセンターオーバー二塁打で再び大和を返した。
一つ目の盗塁は、思い切りがつかないところもあって仕掛けが遅くなってしまったのだろう。二つ目は、鳥谷の2球目にスタートを切り(ファールフライ)、次の新井の時は初球から行った。何事も経験。成功も失敗もどんどんやって、技術と自信を高めていったら良い。
盗塁するとわかっている走者が一塁にいれば、投手は打者に集中できない。盗塁を成功されて走者を二塁に置けば、投手は失点への不安で集中できない。ホームランの恐怖で投手の手元を狂わせる10型タイガース打線ではあるが、さらに有効な戦略を採用しようとしている。これはとてもワクワクすることだ。
桜井ナイスHR!失投を逃さない打者には、どんどん失投が来ることになっている。
平野ナイスマルチ!珍しく出塁できなかったマートンをよくカバーした。
新井ナイスバッティング!自然な待ちから自然な始動。良い集中ができている。4番の仕事ができている。塁上でもしっかり離塁して投手に圧力をかけている。さらには三塁守備でも最高の反応を見せた。7回、火の出るような井端の三ゴロを併殺にした好守で西村とチームを助けた。本当に素晴らしいよ。
音なしだった主軸打者たちは、せめて日替わりで活躍できるよう、しっかり備えて。
また、打つ方、走る方では完全復調しているように見える、荒木のショート守備がキーになった。この日も間一髪の内野安打が2つ、いずれも得点になった。ケガの影響なのかどこか強さに欠ける。ワンバウンド送球が許されないファーストというのもネックになっているかも。
前日に続き、粘りと足の好ゲーム。快勝に続き、辛勝もものにして最高の気分である。そらそうよ、1点を争う試合展開の中で、実力実績あるメンバーだけではなく、西村(好救援)だとか藤川俊(好犠打)だとか大和という若い力がキラキラ輝きながら一つの勝利をもぎ取ったんだから。
こういう風向きをずっと待っていた。これで二軍のメンバーはみんな刺激を受けている。今に見ていろという気持ちになっている。そして実績組はひしひしと危機感を覚えているだろう。首脳陣は調子に乗ってどんどん思い切ったチャレンジを続けて欲しい。ナイスナイス!
粘ったのは先発の能見。ピンチでも味方のエラーにも動じず、冷静な投球ができた。もう私たちが去年前半まで長いこと見てきた能見はいない。竹を割るナタの心と切れ味。
久保田も復活途上。休み肩で直球はえらい速かったが、制球がまとまらなかった。連投してこその久保田なのかな。でも打線の怖いところを上手く切り抜けたんだから良かったよ。
藤川は、怖さのない下位からの勝負で余裕だった。主戦投手陣の粘りと繋ぎあっての若手キラキラナイスゲーム。おつかれさん!
展開上、ゲームの主役になったのは大和。6回ウラ先頭平野が遊内野安打ヘッドスライディングで出塁。うわーっと盛り上がったスタンドも、やったぜと思った平野も意外に思う戦術、平野に代わる代走大和。今まさにその俊足を生かしたばかりというタイミングに驚いたが、ベンチとしては予定通りの行動だったようだ。
バルデス攻略は一塁走者のプレッシャーにありと睨んでいた。初回平野がヒットで出て、リード大きく圧力をかけると制球乱れ、暴投でタダで二塁をもらった。しかしこの時の平野の動き、投球しているのにいちいちベースに戻っていた。盗塁のセンスがないのはこういうところ。
その後は動ける走者を出すこともできず。ベンチで真弓監督が大和に走れるか?と訊いて、「行けます」と応えたそうだが(サンスポ)、その1回とブラゼルが死球で出た4回以外、走者を出した投球を見てもいないのだからテキトーなもんだ。でもその真弓監督の発想は正しいし、大和の判断も正しい。さらにはベンチでそんな話をしているというのも極めて正しい。
6回ウラ無死一塁、盗塁をしないのならまったく意味がない代走大和。しかし実はそうとも言えない。相手バッテリーも当然そう思うのだから、多彩な変化球を誇るバルデスは鳥谷に対して珍しく直球を続ける。走られたくない、失投できないで、カウントを悪くする。打者は打ちやすくなる。カウント2−2の5球目直球、大和スタート、小山も素速く送球したが余裕でセーフ!赤星の沈み込んで強く蹴るようなストライドとは違う、軽やかな足の運びと流れるようなスライディング。しなやか(その様子はぜひかれいどさんの動画で確認して欲しい)。
鳥谷の進塁打と新井の痛烈センター前で、貴重な勝ち越し点が入り、逃げ切り態勢ができた。大きな大きな代走起用と盗塁成功だった。
8回ウラは2番大和からの好打順。三遊間良いコースに転がった当たりの悪い遊ゴロ、荒木の送球はハーフバウンド、捕ればアウトのタイミングもブランコそんな気配もなく、記録は内野安打。また一塁からベテラン平井にプレッシャーをかける。無死一塁、打席に鳥谷。警戒するバッテリー、しかし牽制を投げれば投げるほど、走者には牽制なのか前に投げるのかが明確にわかるようになる。2球目に好スタート(ファールフライ、打ち損じるなや!)、とにかく大和が一塁にいれば投手は直球以外投げなくなるというのも本当に大きい。
一死一塁、打席に新井。どんなに警戒されても、もう大和は平井の動きでわかっている。初球スタート、タッチできずセーフ。空振りで盗塁をアシストした新井、余裕のセンターオーバー二塁打で再び大和を返した。
一つ目の盗塁は、思い切りがつかないところもあって仕掛けが遅くなってしまったのだろう。二つ目は、鳥谷の2球目にスタートを切り(ファールフライ)、次の新井の時は初球から行った。何事も経験。成功も失敗もどんどんやって、技術と自信を高めていったら良い。
盗塁するとわかっている走者が一塁にいれば、投手は打者に集中できない。盗塁を成功されて走者を二塁に置けば、投手は失点への不安で集中できない。ホームランの恐怖で投手の手元を狂わせる10型タイガース打線ではあるが、さらに有効な戦略を採用しようとしている。これはとてもワクワクすることだ。
桜井ナイスHR!失投を逃さない打者には、どんどん失投が来ることになっている。
平野ナイスマルチ!珍しく出塁できなかったマートンをよくカバーした。
新井ナイスバッティング!自然な待ちから自然な始動。良い集中ができている。4番の仕事ができている。塁上でもしっかり離塁して投手に圧力をかけている。さらには三塁守備でも最高の反応を見せた。7回、火の出るような井端の三ゴロを併殺にした好守で西村とチームを助けた。本当に素晴らしいよ。
音なしだった主軸打者たちは、せめて日替わりで活躍できるよう、しっかり備えて。