2011.11.10 Thursday
今日は日本野球機構(NPB)が5期連続の赤字決算になったというショボくて、そしておカタい話題。
報道によると、参加球団の年会費を3000万円値上げして1億円にしたものの、選手年金制度解散にともなう一時金の支出がかさみ約3億1700万円の赤字となったとのこと。
報道によると、参加球団の年会費を3000万円値上げして1億円にしたものの、選手年金制度解散にともなう一時金の支出がかさみ約3億1700万円の赤字となったとのこと。
もし何か重大な考え違いをしていたらゴメンナサイなのだが、前年発表の決算資料によるとNPBの正味財産は約16億6千万円だったから、その約19%を取り崩すことになる。もっともこの内部留保にしたところで、決算書を見る限り現金や簡単に資金化できる形では存在していないようだから、台所事情は相当苦しい。値上げした会費でやっと回したというところか。
さて08年の法改正により、社団法人、財団法人は、13年までに一般社団(財団)法人か公益社団(財団)法人のいずれにかになるか、さもなければ解散しなければいけないことになった。公益の方は、法人税の優遇など公的な利益を受けられるが、行政庁の監督など運営上の制限が多い。一般の方は制限は緩いが税制上の優遇はない。
プロスポーツ系では、日本相撲協会(先日の鳴門親方急死の件………ご冥福をお祈りします)は、公益財団法人化を目指したいとしていたが、不祥事続きで一般財団にもなれるかどうかという危機感があると聞く。
NPBの方は、09年の段階でシバリの少ない一般社団化をオーナー会議で決めたという報道があった。どうやら公益社団化なんて初めから考えていないかのようだった。
機構の定款には、「この法人は、わが国における野球水準を高め、これを普及して国民生活の明朗化と文化的教養の向上をはかるとともに、野球を通してスポーツの発展に寄与し、日本の発展と国際親善に貢献することを目的とする」とまさに公益を目指すという美辞麗句が並ぶが、現実とのギャップが激しすぎないか。
ちなみに「名球会」はすでに一般社団法人化が完了している。NPBはこれからだ。
さてその一方で、日本サッカー協会は今年9月に公益財団法人化を内閣府に申請した。協会いわく問題なく来年4月の公益財団化に進んでいけるという見通しだそうだ。
ビジネスとしてどうだ、人気がどうだと野球とサッカーを比較するのも酒の席では面白いが、この際それは置いておこう。歴史と成長してきた時代背景が違うのだから、存在の仕方が違うのは当然のことだ。
だけど…だ。「なんでこんなに差がついちゃうんだろうなあ」というのが偽らざる気持ちだ。野球だってサッカーだって、少年が一生懸命頑張るスポーツにかわりはなし。中学、高校、大学、アマチュア、大人になっても趣味の草レベル、どっちも同じように楽しめるスポーツだ。だけどその最高峰の組織の有り様はかくも違う。かたや掲げた理念に合致するカタチを着々と形成し、かたや理念は宙ぶらりんで実態はガタガタ…。
時代時代できちんと変わるべきところは変わって行かなきゃいけない。プロ野球はビジネスであって慈善事業ではない、大いに結構。でもこれからのスポーツビジネスは、健康的で公明正大でなきゃいけない。それが遠回りなようで近道なのだと思う。
日本野球の最高峰はどうあるべきなのか。本気で定款の目的を達成しようとしているのか。社団法人の社員たる各球団にはよくよく考えてもらいたいと思う。
さて08年の法改正により、社団法人、財団法人は、13年までに一般社団(財団)法人か公益社団(財団)法人のいずれにかになるか、さもなければ解散しなければいけないことになった。公益の方は、法人税の優遇など公的な利益を受けられるが、行政庁の監督など運営上の制限が多い。一般の方は制限は緩いが税制上の優遇はない。
プロスポーツ系では、日本相撲協会(先日の鳴門親方急死の件………ご冥福をお祈りします)は、公益財団法人化を目指したいとしていたが、不祥事続きで一般財団にもなれるかどうかという危機感があると聞く。
NPBの方は、09年の段階でシバリの少ない一般社団化をオーナー会議で決めたという報道があった。どうやら公益社団化なんて初めから考えていないかのようだった。
機構の定款には、「この法人は、わが国における野球水準を高め、これを普及して国民生活の明朗化と文化的教養の向上をはかるとともに、野球を通してスポーツの発展に寄与し、日本の発展と国際親善に貢献することを目的とする」とまさに公益を目指すという美辞麗句が並ぶが、現実とのギャップが激しすぎないか。
ちなみに「名球会」はすでに一般社団法人化が完了している。NPBはこれからだ。
さてその一方で、日本サッカー協会は今年9月に公益財団法人化を内閣府に申請した。協会いわく問題なく来年4月の公益財団化に進んでいけるという見通しだそうだ。
ビジネスとしてどうだ、人気がどうだと野球とサッカーを比較するのも酒の席では面白いが、この際それは置いておこう。歴史と成長してきた時代背景が違うのだから、存在の仕方が違うのは当然のことだ。
だけど…だ。「なんでこんなに差がついちゃうんだろうなあ」というのが偽らざる気持ちだ。野球だってサッカーだって、少年が一生懸命頑張るスポーツにかわりはなし。中学、高校、大学、アマチュア、大人になっても趣味の草レベル、どっちも同じように楽しめるスポーツだ。だけどその最高峰の組織の有り様はかくも違う。かたや掲げた理念に合致するカタチを着々と形成し、かたや理念は宙ぶらりんで実態はガタガタ…。
時代時代できちんと変わるべきところは変わって行かなきゃいけない。プロ野球はビジネスであって慈善事業ではない、大いに結構。でもこれからのスポーツビジネスは、健康的で公明正大でなきゃいけない。それが遠回りなようで近道なのだと思う。
日本野球の最高峰はどうあるべきなのか。本気で定款の目的を達成しようとしているのか。社団法人の社員たる各球団にはよくよく考えてもらいたいと思う。