自称阪神タイガース評論家（跡地）

だけど、ここで粘ったのがシーズンのＧだし、ここで勝ちきれなかったのがシーズンのＤ。だからまだ全然わからないよ。自分が血を流しているのに気がつくと、怒り狂ったように強くなるからね。どんどん若いベンチメンバーを出して行ったら良いと思うよ。

まあアレだ、どっちにしても、ふだん見慣れないパの方は、なんというか新鮮な感覚とともにおおらかな気分で見ていられるのだが、セの「ＧＤ決戦」なんぞはまるで心穏やかには見ていられない。タイガースがこの場にいないのは力不足だから仕方ない。頭ではわかっているつもりなのに、心がモヤモヤする。パの試合を見ている時ほど、無邪気にゲームにのめり込めない。

ジリジリっと投手を追いつめていくドラゴンズ打線、一発の威圧感を漂わせるＧ打線、それを相手に必死の両軍投手陣。ベテランも若手も抑えつけきれない闘志をのぞかせながらボールに集中している。そんな大きな試合を見ていても全然集中できていない自分に気づき苛つく。良いプレーが出るたびに、何かライバルに差をつけられてしまうような焦りを感じ、さらにそういう自分の小ささを自覚して苛つく。

でもテレビに映る両軍のいろんな顔を見ていると、だんだん気持ちも変わって来た。どれも見慣れた顔。ずーっと一緒にしのぎを削ってきた顔。どっちも頑張れ、ようやくそういう気持ちになってきた。満身創痍でたどり着いた今季の最終盤だもんな、悔いなく暴れろよ。そして、誇りあるセ・リーグ代表として、日本シリーズでファイターズと堂々渡り合って欲しい。

タイガースだって、もう今は今しかできないこと、今できることを必死でやっているところだ。
宮崎オーナー＆南社長という新経営陣コンビは、野球で勝てば利益は後からついてくるというタイプの人たちに見える。今回のコーチ人事は、「岡田後」を強く意識させるような布陣にしてくれるだろう。それは岡田監督のためにも良いことだ。
金本はヒザの手術をした。内視鏡による半月板の部分切除。来季ちゃんと間に合わせて来るだろう。
藤川は五輪代表に備えて調整を続ける。「続き」があることは球児にとって良かったようだ。
シーツは現役引退をほのめかしながら帰国した。タイガースには大砲が必要だというメッセージを残して。ありがとうアンディ。解雇は仕方ないこと。でも去年までどれだけ世話になったことか。できればファン感謝デーに呼んで欲しいな。

ＦＡ補強や外国人の調査、トレードの模索など、来季戦力を必死に考えている人がいる。この悔しさを晴らそうと、すでに来季への研究を始めている指導者がいる。来季こそという強い思いで、宮崎で鳴尾浜でハワイで、自分の体に今年の成果を染み込ませようと努力している選手たちがいる。きっとみんな同じように、悔しさいっぱいにクラシリセを注目しているだろう。
ジャイアンツ、ドラゴンズ、頑張れ。パに負けるな。