自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
ABOUT
ドラゴンズのこと 読売GとNPBのこと
クラシリセはスイープでドラゴンズが勝利。セ代表として日本シリーズに進むことになった。
あと残すは日本シリーズだけとなったが、ちょっと軽く思っていることを走り書き。

「これは本当に良い感じだと思う」

ジャイアンツが負けたことの意味を、今の私は、ちょっと前までの私とは全然違うこととしてとらえている。
ちょっと前→「Gが負けた」→「やーいザマミロへっへっへ〜」
今→「Gが負けた」→「これでまたプロ野球に激変の波が来る」→「いばらの道でも先延ばしよりマシ」

例えば、久々のGが出場する日本シリーズが実現したとする。そのこと自体はまったく問題ない。このクラシリ、Gが勝ち上がる可能性は多分にあったと思うしね。ただそうなったら、読売グループ始め、マスコミの一部勢力がまた「亀田的騒動」を作り始めただろう。それは「ボクシング業界」の窮余の一策であったのと同様、「野球業界」の断末魔の叫びになる可能性があった。

今、野球界の現場は大きく変わって来た。広いグラウンドが増えたことで守備と走塁が重視されていること。アメリカ人監督たちがちょっと違った戦略と戦術を持ち込んできていること。FAやポスティングなどで投打の主軸が抜けることを意識したチーム作りをしなければいけないこと。諸々の理由により親会社の支援が減少傾向でコスト感覚の優れた編成力が必要とされること…。全体としてホンモノとニセモノがわかりやすくなってきたと言える。
「人気(=メディア露出)優先」「勝つだけではダメ」と言われた時代から、「試合内容(=勝利)優先」「勝てば客が入る」へと、価値観が大きく変わりつつある。それを改めて意識させるペナントレース、ポストシーズンになっていると思う。

人気というものの意味が変わっている。メディア、広告の種類も意味も変わっている。スポーツと人々の繋がりも変わっている。地方経済、地方行政のあり方も変わっている…。

ビジネスとしての日本プロ野球が進むべき道は、減っていく顧客と利益を死守することではない。新しい価値を拡大し、その価値を知らしめるための新しい手法を導入し、新しい顧客を地道に開拓することだ。
おそらく読売グループ内で、今年の検証と総括が終われば、「東京のローカル球団ジャイアンツ(ただしまだ全国にもたくさんのファンがいる)」が、その覚悟を決めて歩み出すことになるだろう。遅すぎたかも知れないが、逆に向かい続けるよりははるかに良いと思う。



落合監督は名監督である。就任以来レギュラーシーズンで優勝、2位、優勝、2位、さらに初のクラシリ優勝なのだから、実績面だけで十分「名監督」と呼ぶに値する。
立ち居振る舞いについても、ちょっとニヤニヤなところはあるが、でんと腰の据わった形は現役時代のまま。選手を鍛える、リラックスさせる、切り替えさせる。それぞれに心理を操るテクニックを存分に使う。奥の手「坊主頭」も使う(笑)。
大差で勝っている試合で、最後に若手投手の一人一殺をやられると、負けている相手チームファンにしてみれば激しくウンザリで、さすがに「クソ監督!」と罵りたくなるが(笑)、それとてその投手にしてみれば必死の場面、しっかりと成長することができる。要は何を言われようと、決めごとの枠を常に目一杯活用するということ。これも、狭くて高いネットの川崎球場でHR量産技術を極めた現役時代から変わらない。
与えられた条件をしっかり分析できる。その分析を生かすアイディアを出せる。リスクバランスを考慮しながら、しかるべき時にそのアイディアを実効する勇気がある。

ただ私がもっとも落合監督を「良い監督だな」と思うのは、戦いが終わってから初めて発する、ライバルへの尊敬の言葉を聞く時だ。昨年はタイガースの驚異的な追い上げを素直な言葉で讃え、今年は「苦しい試合でした」「あくまでセのチャンピオンは、ジャイアンツ。切符をもらったということ。セの代表としてファイターズと戦ってきます」と心情を吐露し、相手を気遣う。

しかし言葉はそれが初めてでも、戦いぶりの中にそれはいつでも溢れているのだ。いつでも相手が嫌がるメンバーを組んで、作戦を仕掛けてくる。慢心せずに、力一杯叩きに来る。憎らしく感じることもあるが、それは、それだけ落合監督が相手チームを恐れ、敬っているということ。

今現在、セ・リーグを代表するチームとして文句なし。中日ドラゴンズよ、セントラルのプライドを取り戻すために、日本シリーズ勝って来い!まかせた!
(いやそんな偉そうに言える立場じゃないんだけどw)。

Posted by torao at 09:33 | comments(10)
[野球全般]球界
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文句の付けようのない鮮やかな2連続スィープでした。
お見事でした、参りました。
阪神戦についても、とにかく出鼻を挫く為の森野・ノリの打順入れ替え。
主砲ウッズの集中力。
打線の脇役陣、李・谷繁の爆発。
先発投手もシッカリ7回辺りまで仕事をし、中継ぎも
抑えの岩瀬もミッションを確実にこなした。
巨人戦の緒戦、小笠原の先発も見事。
あれで第2ステージの最初の主導権を握ったも同然でした。
シーズンから間の空いた巨人打線が目を覚ます前に
3つ叩いてしまえ!と言う完全にスィープ狙い
の戦い振りでしたね。
結局去年と同じ日本シリーズになったけど、
去年より面白い対戦になる予感ビンビンですね。
さぁ、どっちも頑張れ!
(だからそんな偉そうに言える立場じゃないって 笑)
| 西田辺 | 2007/10/21 10:29 AM |
どーも。
うーん負けました、完敗でしたね。
悔しくて仕方ないわけですが、落合の「あくまで優勝したのはジャイアンツ」という言葉で、少し救われた思いがしました。
去年の日本シリーズは日本ハムを100%応援していましたが、今年は中日のことも応援しようかなと。

それはそうと、巨人が負けたことで球界が改革に向かうと言う理屈が良く分かりませんね。
巨人が負ける→巨人のローカル化→球界にメリット、と言う流れのようですが、どうしてそうなるのかイマイチ良く分かりませんでした。

阪神もそうですが、巨人も全国人気のチームです。
そういうチームがあることによって、各チームの観客動員数も底上げされるわけで、球界にとっても良いことだと思いますが。
それとも巨人がローカル化することで、それぞれの地元チームのファンが増えると言う理屈でしょうか?そう上手く行くとも思いませんが。

それに地元チームの無い地域の野球ファンはどうなるんでしょうか。
そういった地域では巨人ファン主力なので、巨人のローカル化が進むことで結局野球離れを引き起こすと思いますが。
全ての地域にプロ野球チームが無い以上、全てのチームがローカル化する必要も、また無いでしょう。
| 通りすがりの巨人ファン | 2007/10/21 12:18 PM |
横から失礼します

>通りすがりの巨人ファンさん
「全国区の人気=地上波テレビ中継」「コアなファン以外の大衆的認知度」で間違いはないと思いますが、現実から目を背けなければ、既にそれは幻想に過ぎないということは明白です。
阪神が巨人に取って代わったというのも、先のクシリCD戦の関東での視聴率を見れば、それも幻想に過ぎないことに気づかされます。

来年は、今年よりさらに地上波中継は減るでしょう。1試合あたりの中継料もさらに減額が必至でしょう。CS/BSでは埋められないテレビマネーの減収がセ各チームを追いつめるわけです。

ありもしない幻想に立脚して、今後のプロ野球のあり方を考えていては、早晩取り返しのつかないことになる。巨人がローカル化しても永らえられるシステムを構築する、そのためには現実に目を向ける転機が必要だ、ということではないでしょうか。
| なめ | 2007/10/21 1:22 PM |
中日、強し!
これで日シリも楽しみになってきました。
F対DとF対G。全国的にみて、どちらの対戦が期待されていたでしょう。
私の周りでは圧倒的にドラゴンズの進出を望む声が多かったです。

正直言って、ウチだって虎人気の上にあぐらをかいた球団運営です。
スタンドで閑古鳥が鳴いていたのも、そんなに遠い昔の話ではありません。なにかきっかけがあれば、たちまちあの頃の状態に戻るでしょう。
| 一虎ファン | 2007/10/21 3:23 PM |
日シリ出場チームがこれで決定。
驚異的な勢いのドラと堂々の王者ハムの再戦。
だが、正直あとはどっちでもいいや。
今はただ、とにかく虎が今年の弱点を徹底的に見直し、それを克服して、
来年は他の追随を許さない孤高の猛虎として蘇るのを願うだけ。
それができなきゃホントに閑古鳥が鳴いちゃうよ。

ところで落合サンて、意外と涙もろいよなー。
涙から程遠い所にしか感情がない人ってイメージなもんで。
| PPW306R | 2007/10/21 4:05 PM |
クラシリセはドラゴンズの完勝で幕。
53年間も日本一になっていないが弱小球団ではない。タイガースのような長い暗黒時代もなく、常に上位で安定した戦いを続け、この間6度のリーグ優勝がある。
6度も続けて負けるとさすがに偶然とは思えない。親会社が新聞社で読売への敵がい心がバックボーンだ。また全国的には「伝統の一戦」とかで読売のライバルとされる阪神にも「何であのダメ虎が」という嫉妬心やら親近感やら複雑な感情がある。もちろん単純に東京・大阪への対抗心も。
そうした積年のライバルとの戦いに勝利した後は抜け殻同然。3回、4回負けるうち「あれっウチって短期決戦弱いのかな?」
昨年は短期決戦恐怖症そのものだった。

今年はまた同じ相手だが雪辱の予感がする。
確かにダルビッシュの壁は大きいが、第1戦取れば一気に。落としても巻き返す力が今のドラゴンズにはあると思う。
根拠は中田。昨日の試合でひと皮むけた。(これは困った!)
ウッズも年々進化、勝負強さを増している。(もう何とかしてくれ!!)
両チームの攻撃力は、ファイターズにここぞの集中力があるものの今の勢いはドラゴンズ優位。

個人的には、今年ばかりは地元の煙たい隣人にエールを送っておこう。

それから、胴上げなし、ビールかけなし、試合後の落合監督のインタビューも、リーグ王者
ジャイアンツへの配慮が感じられ、とても爽やかでした。
| とらぽるた | 2007/10/21 4:48 PM |
toraoさん、こんばんは!
ちょっとだけ久し振りです。

初のCSセ、中日が勝ちましたね。5連勝ですか・・・

巨人は、試合までブランクがあったせいで調整がうまく行かなかった?・・・だけでは無いですね。
上原はイ・ビョンギュにホームランを打たれたり、木佐貫は川上にバスターを決められたり・・・
日本ハムの様には行きませんでしたね。

あとは27日からの日本シリーズがどうなるかですね。
| TT | 2007/10/21 7:03 PM |
松坂がんばったね。

to 西田辺さま
FもDも、去年よりチーム力が下がっていると思いきや、瞬間的な勢いで言えば、決してそうとも思えません。良いシリーズになりそうですから、早くやって欲しいです。

to 通りすがりの巨人ファンさま
>…地元チームの無い地域の野球ファンはどうなるんでしょうか
まさにそこがテーマだと思います。解決策の一つがおっしゃるように、G(またはそれ以外のチーム)が埋めるというものです。でもたとえ全国的な視野で安定的な人気があろうとも、関東ローカルで不人気であればキー局による全国中継はなくなっていきます。
また、NPB(現在の12球団)だけで、野球人気を守ろうとすることの限界についても考えていかなければ、空白区はなくならないでしょう。すでにサッカークラブがくまなく空白区を埋めているという現実も直視しなければいけません。
やらなきゃいけないことはたくさんあると思いますので、「このままで良い」という方向性が変わっていけば良いと思っています。

to なめさま
だいたいそういうことを意図して書きました。ただ「永らえる」がちょっといけません(笑)。ずっとずっと生き続けるために、ですよ!同じか(笑)。

to 一虎ファンさま
おっしゃるとおり。今年ですよ今年。順位とか勝ち負けより先に、期待感や変化を期待する空気に応えないといけませんね。

to PPW306Rさま
>だが、正直あとはどっちでもいいや
いけません(笑)。ウチが遠く及ばなかった、強い野球をよーく見ておかないと。あ、どっちが勝つかという意味では確かにどっちでも良いですね。でも今年は、もうセ代表を応援しますよ。やられっぱなしはゴメンです。

to とらぽるたさま
優勝チームは、クラシリ優勝も大喜びしてOK、2位以下のチームならクラシリ優勝で浮かれては優勝チームに失礼、そういう感じでしょうか。私もそういう感覚は好きです。やっぱりスッキリさせるためには、15や16までチームを増やすなりしなきゃいけませんね。

to TTさま
私は、勢いやブランクの差というより、経験や工夫、気持ちの差と感じました。
| torao | 2007/10/22 1:17 PM |
巨人は全国区のチームであるべきだと思います。
いろいろなタイプの球団があった方が面白い。
ただ、全国区で人気を上げていくならば
地方の遠征を多くするべきではないかと考えます。
テレビに映る選手が地元で試合をする。
これが球場で足を運ぶきっかけになる。
実物で見た選手がテレビに映る。
真の相乗効果ではないでしょうか?
阪神もロードと呼ばれる地方巡業があったから
こそ準全国区的なチームになったと思います。
| KEI | 2007/10/26 2:15 PM |
to KEIさま
「全国区」を支えるのがマスメディアだとすれば、ジャイアンツだけがその地位にいられる状態を維持することは、難しいのではないでしょうか。日テレは明らかにいやいや放送していますから。テレビをキープしたいなら、まず関東で視聴率を取れないと話になりません。でも現実的に、純粋なGの力だけでは、レギュラーシーズンの放送枠を維持できず、さらに減少されるでしょう。
巡業についての考え方も両方あるんですよね。私は「メジャーは基本的に州都で大観衆&高収益、地方はくまなくマイナーでカバー、巡業はオープン戦と二軍戦で」という形が一番良いと思っています。
| torao | 2007/10/27 8:54 AM |

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