自称阪神タイガース評論家（跡地）

　立ち上がりからギンギンの緊張感、落ち着きを見せた久保に対し、由規は自滅で試合が決まった。じわじわもらったリードを青木の２ランで吐き出してしまったが、久保はそこでよく切り換えて、動揺を残さなかった。気がつけば貯金持ちで９勝目、もう１つ勝って終わりたいね。バックも必死の守りで投手たちを盛り立てていた。

　攻撃でも甘い球を積極的に振り切って、主軸がタイムリー二塁打を連発。相手投手との兼ね合いかも知れないが、少なくとも若いカウントで絶好球にバットが出ていなかった金本、新井が、アグレッシブにガツンと振ったのが嬉しかった。上位、下位で好機を広げ、クリーンアップがドカンと返す、こんな形になればそりゃ楽だ。
　金本は何も言わないけれど、すべてわかっているだろう。鳥谷がどんなに引っ張ったって、新井がどんなに押したって、金本に着火しなければチームとしての燃焼は弱い。皆が感じている疑問、その答えを今季残り試合ですべて出すという覚悟だろう。金本の４番打者の本分をじっくりと見届けたい。

　継投は二死満塁代打デントナからアッチソンが１回1/3で前夜のリベンジ。日本一を目指す短期決戦において（ホントは青木封じのために）左ワンポイント筒井がどうしてもキーになるという見込みから筒井にリハビリ2/3回。残り試合少なく、日程が空くということで藤川に１回1/3。大量リードの中ではあるけれど、それぞれに意図は感じた。

　また、最後の守備陣が良かったね。捕手狩野、一塁関本、二塁大和、三塁新井（本当はバル希望）、遊撃鳥谷、左翼金本（本当は…ま、この日は必死さを見せていたから…）、中堅柴田、右翼平野。たとえ何もしなくても、藤川と一緒に勝利の時を迎えるってだけで、心はぐんと成長するもんだ。
　大和ナイスヒット、代打野原祐ナイススイング、柴田もなんとか１本打ちたいね。

　今日の先発は誰？Ｓはユウキか、こっちは誰だ投手いないぞ。ジェン？中４日で能見？中継ぎデー？涙のリベンジで江草？先発１勝をめざして曉？神話に賭けて桟原？藤川から逆順に切って行く？なんかどれも面白そうだな（笑）。
　とにかくだ。３位に引っかかったところで、クラシリで即敗退じゃ意味がない。どうやって短期決戦、勢いつけて、チームを活性化させていくか。理屈じゃない部分もあるからね。残り６試合。首脳陣の腕の見せ所であるのは間違いない。そして選手たちの魂の見せ所。まずは今日。