2007.04.14 Saturday
9回ウラ、2点差、一発出れば同点。クルーン対金本!という良い所で終わっちゃった。残念は残念だけど、とにかくすごい雨だったね。雨というより嵐。集音マイクにバチバチバチという破壊音が響き、地面に叩きつけられた大粒の雨が跳ね返って、ライトからレフトへの暴風に巻き上げられて、遠くからの映像だとグラウンド全体が白く波打って見えた。いやホント嵐の海上のようだったよ。自然の力はスゴイね、霧の千葉も凄かったけど(笑)。昨日は「ガラガラだから甲子園へGO」なんて書いちゃったけど、観戦の方はホントお疲れさま。
珍しく「杉山は先発機会まで中継ぎ」なんてニセ情報流してダマしうち(笑)。まんまとベイのスタメンを混乱させてニンマリの岡田監督(サンスポ)。でも結果負けだから、あまり似合わんことにエネルギー使わない方が良いかもね(笑)。
打線は良い感じだったのに、打球方向に恵まれず追加点をあげられなかった。結果的に継投も上手くいかず、6回終了1点リードを守りきれずに負けた。守備の乱れも出てしまった。
でも得点には結びつけられなかったが、打線は活発になりつつあるし、杉山も、橋本も、江草も、林もタフな経験を積んだ。負けて「良い負け」も何もあったもんじゃないが、少なくとも3度に1度以上負けるのが野球なのだから、まあ良い負けの部類だったってことにしようかね。
ただ、もう少しいろいろと試しても良い試合だったと思う。相手エースに対して、今季初の杉山という時点で、チャレンジゲームにして良いじゃないか。鳥谷−赤星でエンドランの一つもやっといてみい、アウトになっても良い場面なら盗塁の一つも企図してみい、コンディションが悪くなった段階で、狩野や赤松を投入したって、誰も諦めてるって言わないからやってみい。
さて、初先発の杉山は本当に良かったよ。140km/h前後の直球がアウトロー、インハイにビタっと決まる。120km/h台のスライダーがシュッと逃げて、100km/h台のカーブがドロンと沈む。フォークやシュートで目先を変えながら、テンポ良く攻めた。僅か1点のリードを守って、5回、6回とビシビシ向かって行く姿は、まさに好調時の杉山。のんびり屋さんが4月から出てきてくれるのはありがたいことだ。
今季初めて先発投手として7回のマウンドに登るのが杉山になるとは想像してなかったなぁ。打席に村田を迎えてもその勢いは変わらなかった。初球得意の外低めスライダーでストライク。2球目、直球がやや高くボール。3球目外角低め、完璧なコースに144km/h直球が決まってカウント2−1。
これが良い球だった。右のバッターボックス後方に打者村田は構える。ストライクゾーンは直方体、その直方体の8つの隅の内、村田の目から最も遠い外角低め手前の頂点を勢いよくかすめて、低く遠く離れていく球道だった。誰もが息を飲むような完璧な球。この完璧すぎる球が、何かを狂わせてしまったような気がしてならない。
1点差で7回、先頭は一発のある村田で、風はレフト方向へ強く、カウント2−1。普段の矢野なら、失投のリスク、一発のリスクを避けるために最大限の努力を払う局面だ。恐らく統計をとれば、6割程の確率で初球と同じ外角スライダーを「ボールになっても良い」位置に求めているだろう。しかしここで矢野はインハイの直球を求めた。ミットの位置は「いっぱいのストライク」だった。外へは前の球より良い所へは投げられないと思ったのかも知れないが、それよりも前の球があまりにカンペキだったので、その勢いに乗ってインハイで三振がとれると思ったのだろう。
尻上がりに調子を上げてきた杉山が投じた直球は、矢野のミットより甘く中に入る。指先からボールが離れる瞬間、「ボールになっても良い」というゆとりや警戒より、「これでもくらえ」という陶酔があったように思えた。村田はこれを強振、三塁線を破る二塁打で、無死二塁。杉山はこれを境に少しずつ少しずつ崩れていってしまった。
珍しく「杉山は先発機会まで中継ぎ」なんてニセ情報流してダマしうち(笑)。まんまとベイのスタメンを混乱させてニンマリの岡田監督(サンスポ)。でも結果負けだから、あまり似合わんことにエネルギー使わない方が良いかもね(笑)。
打線は良い感じだったのに、打球方向に恵まれず追加点をあげられなかった。結果的に継投も上手くいかず、6回終了1点リードを守りきれずに負けた。守備の乱れも出てしまった。
でも得点には結びつけられなかったが、打線は活発になりつつあるし、杉山も、橋本も、江草も、林もタフな経験を積んだ。負けて「良い負け」も何もあったもんじゃないが、少なくとも3度に1度以上負けるのが野球なのだから、まあ良い負けの部類だったってことにしようかね。
ただ、もう少しいろいろと試しても良い試合だったと思う。相手エースに対して、今季初の杉山という時点で、チャレンジゲームにして良いじゃないか。鳥谷−赤星でエンドランの一つもやっといてみい、アウトになっても良い場面なら盗塁の一つも企図してみい、コンディションが悪くなった段階で、狩野や赤松を投入したって、誰も諦めてるって言わないからやってみい。
さて、初先発の杉山は本当に良かったよ。140km/h前後の直球がアウトロー、インハイにビタっと決まる。120km/h台のスライダーがシュッと逃げて、100km/h台のカーブがドロンと沈む。フォークやシュートで目先を変えながら、テンポ良く攻めた。僅か1点のリードを守って、5回、6回とビシビシ向かって行く姿は、まさに好調時の杉山。のんびり屋さんが4月から出てきてくれるのはありがたいことだ。
今季初めて先発投手として7回のマウンドに登るのが杉山になるとは想像してなかったなぁ。打席に村田を迎えてもその勢いは変わらなかった。初球得意の外低めスライダーでストライク。2球目、直球がやや高くボール。3球目外角低め、完璧なコースに144km/h直球が決まってカウント2−1。
これが良い球だった。右のバッターボックス後方に打者村田は構える。ストライクゾーンは直方体、その直方体の8つの隅の内、村田の目から最も遠い外角低め手前の頂点を勢いよくかすめて、低く遠く離れていく球道だった。誰もが息を飲むような完璧な球。この完璧すぎる球が、何かを狂わせてしまったような気がしてならない。
1点差で7回、先頭は一発のある村田で、風はレフト方向へ強く、カウント2−1。普段の矢野なら、失投のリスク、一発のリスクを避けるために最大限の努力を払う局面だ。恐らく統計をとれば、6割程の確率で初球と同じ外角スライダーを「ボールになっても良い」位置に求めているだろう。しかしここで矢野はインハイの直球を求めた。ミットの位置は「いっぱいのストライク」だった。外へは前の球より良い所へは投げられないと思ったのかも知れないが、それよりも前の球があまりにカンペキだったので、その勢いに乗ってインハイで三振がとれると思ったのだろう。
尻上がりに調子を上げてきた杉山が投じた直球は、矢野のミットより甘く中に入る。指先からボールが離れる瞬間、「ボールになっても良い」というゆとりや警戒より、「これでもくらえ」という陶酔があったように思えた。村田はこれを強振、三塁線を破る二塁打で、無死二塁。杉山はこれを境に少しずつ少しずつ崩れていってしまった。