2010.05.08 Saturday
前日上園抹消で、石川を登録。二軍でクローザーとして安定した成績を残している。西村が位をどんどん上げているから負けられない。
自称阪神タイガース評論家(跡地)かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
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2010.05.08 Saturday
前日上園抹消で、石川を登録。二軍でクローザーとして安定した成績を残している。西村が位をどんどん上げているから負けられない。
2009.09.16 Wednesday
◇9月15日(火)巨人−阪神22回戦(10勝10敗2分、18時、東京ドーム、40252人) 2009.08.24 Monday
◇8月23日(日)阪神−広島17回戦(阪神9勝8敗、18時1分、京セラドーム大阪、32314人) 2008.09.14 Sunday
そうか、鳥谷は子どもが生まれるんで落ち着かなかったんか。
2008.09.10 Wednesday
終わってみれば劇的な勝利ではあったが、重圧の中、頭が整理できていない打席が試合運びを苦しくしていた。
2008.04.21 Monday
開幕から7カードずっと勝ち越しを続けるとは大したもん。
2007.07.11 Wednesday
筒井を登録。大事な仕事がまわるかも知れないね。
2006.10.05 Thursday
早実斎藤と駒苫田中、ライバルの再戦はまたしても僅少差の投げ合いに。
2006.08.02 Wednesday
ヤス抹消で空いていた枠に、吉野を今季初昇格。
2006.04.02 Sunday
開幕連敗。ぼーっとした春霞と、くるくると回る桧山のバットで、軽い催眠状態に誘われる(笑)。はて、今は19…何年だったっけかな?
2005.08.29 Monday
星野SDがNHK−BSで解説をするというので、匂いをかぎ取ろうと見てみた。迷ってるのかな?というのが私の印象。タイガースSDと言ったって、閑職というか名誉職というか、実態は大したことをしている訳でもない。ラクして稼ぐのを良しとする人ではないだろうし、燃えるような仕事があれば挑戦したいと思う人なのだろう。だが世の中の流れ、世論を読むことにも長けた人なので、その行動、大義が、世間に受け入れられるのか、独りよがりではないかを、見極めているのではないだろうか。
私は、例え一時的にプロ野球界の現在の枠組みが維持できなくなろうとも、球界において読売という一企業のポジションがもっと低下しない限り、長い目で見た発展はないと考えている。読売の危機は、球界のチャンス。その意味で星野氏は、読売の「対症療法」に加担すべきではないと思う。でもなんだかんだ言いながら、星野氏の球歴は、「巨人」「反巨人」「セ・リーグ」の中だけで彩られてきたのも事実で、その旧時代的な価値観の中で進路を判断しても不思議はない。 さすがに史上希に見る大接戦のペナントレースに、個人的な話題で水を差すのは本意ではなかろうから、これにてしばらく沈静するだろう。だが、なんとなく…な匂いがしないでもなかった。 8/27付けで能見を一軍登録、秀太を抹消。藤川の発熱で薄くなった中継ぎを揃えたのだろう。代走、守備固めとして貴重な秀太をこのタイミングで抹消してしまうのはどうかとも思うのだが、どうせ使ってないから良いのか…。先発陣が崩れることが増えて、序盤で流れを断ち切るという手駒を揃えたいというのはよくわかる。 球児はこの日もベンチ入りせず。練習には参加したということなので、D戦は大丈夫だろう。 先発杉山、ふらふらながらも6回を2失点。今、他の先発投手を見てみれば、この時期に2連勝したのは立派の一言。内容としては1イニングもピシャッと抑えられなかったが、必死さが幸運を招いたのだろう。 カチッとした守備面が目立った試合。 初回、1点取られてなお一死一三塁で打者は怖い阿部。ベースについていた一塁シーツの左を破ろうかというゴロ、ここは昨季までの名ショート、見事にさばいて3−6−3の併殺とした。Gは2回にも併殺があり、立ち上がり制球に苦しむ杉山を楽にした。 また4回は二死から6,7番で好機を作り、8番村田のレフト前ヒットで、二走ねんざ明けの高橋を突っ込ませるも、金本は慌てることなく本塁返球し余裕のアウト。なめんなよ(笑)。 6回は一死二塁から高橋が右中間にタイムリーヒット。だが、赤星が素早く打球に追いつき、間を破らせず、素早い返球で高橋を一塁に戻す。杉山の苦しいところを助けた。 7回はジェフの代わりばな、ジャイアンツの上位につかまりかけたが、藤本が二遊間を抜こうかというゴロを横っ飛び、しどろもどろになりながらも2塁封殺し、試合を落ち着かせた。藤本のエラーなどもあったが、野手の集中力で流れを固めていった。 シーツはすっかり大丈夫みたい。得意なD戦に弾みがつく連日のマルチ安打。波は大きく、その間隔は狭い(笑)。 かなり悪い出来の上原が相手とはいえ、久々の二ケタ11安打でホッと一息。だが赤星が3連戦とも無安打。流せばレフトフライ、引っ張れば一ゴロ、二ゴロ。球児同様、ラストスパート前の一息といったところだろう。 言ったらやるのが金本流か。「明日も勝ちますんで」前日のヒーローインタビューでのフレーズに脅えるタイガースファンに、「ほれみろ」の一発。さすが(笑)。 鳥谷左中間へダメ押しのHR。左岡島のインハイ直球を、体を開きながら上から叩いた。また掛布が乗り移っていた。D戦、頼むよ(笑)。 桧山が良い働きをするとその試合は勝ち…数が少ないのだけど(笑)。4回ウラ、走塁ミスで失いかけた流れを引き戻すタイムリー。フォークを上手く拾った。 素晴らしかったのは6回ウラ、4,5番が作った無死一二塁の好機で、送りバントのサイン。めったにやらないプレーを一発で決め、得点の流れを作った。非常に集中力のある桧山だった。ここからのラストスパート、引っ張っていって欲しい。 ここ数試合の打線不調の中でも、矢野が一番「ノー感じ」だったように思う。まずバットに当たらない。あたっても先っぽ。先っぽも先っぽ、先端をかするような感じ。遠い球が近くに見えていたのだろう。6回の好機、上原の球はまったく良くないのだが、矢野の調子がさらに悪いようで、甘い球を捉えられずファールを重ねる。いつものように右打ちの意識はあるが、まだ距離感が掴めない様子。ここのところ、先発投手がなかなか思うように勝てない。矢野の神経は攻撃までまわっていなかったと思う。だが、4,5,6番で作ってくれた試合を決めるこのチャンスに、打席の矢野にも集中力が帰ってきた。ファールを重ねるたび、左足の踏み込みがわずかながら大きくなっていった。ヘトヘトの上原の8球目、たったの136km/hという力無い直球、これまた捉えたもののたいして力の無い矢野の打球が二遊間を抜ける。一塁上で矢野が大きく息をついた。 2005.08.19 Friday
大阪桐蔭の平田って、大きくないのにスゴイね。欲しいね(笑)。
試合後、牛島監督は選手一人一人に声を掛けながら見送っていた。次のD戦、頑張れ! D川上−G西村。負けられない試合をDは落とした。一方、T安藤−B岸本、タイガースにとっても負けられない一戦だった。 初回から制球に苦しむ岸本。四球3つで一死満塁から、今岡は巧くセンター前へ2点タイムリー。結果は最高、内容は…という打撃だった。二死後、浅井がやっぱり初球を叩き三塁線を抜く二塁打。3−0と負けられない一戦を上々の滑り出し。 初回を見る限り、安藤は良かった。球に力もあり、変化球のコントロールも良い。しかし2回表無死一塁、種田の打席から精神的に乱れていく。2球目、種田は意表をつくセーフティバントを三塁前に転がす。今岡慌てて前進し一塁に送球するもセーフ。さらに三塁ベースが空いているのを見つけた多村が三塁まで進む。投手、捕手、どちらかがカバーしなければいけないプレー。ここで安藤は自らのミスを悔やんでしまったように見えた。負けられない。打者だけでなく、安藤はこの重圧と戦い続けていたように思う。 結局、この回さらに連打を浴び2失点、続く3回表には佐伯、多村に連続HR。3−4と逆転され、まさかの3回ノックアウトとなってしまった。 一時退却。負けられない試合の流れを変える、桟原、江草が試合を組み立て直す。内容は悪かったが、運もあり2イニングずつ、0で抑える。 3−4、1点ビハインドのまま試合は膠着状態。7回ウラ、先頭の江草に代えて片岡。好投を続ける加藤は、絶妙の変化球をコーナーに決め、2−1と追い込む。だが決めに来た145km/hの直球が甘い高さに浮くと、まったく迷いなく強振、大きな弧は右中間フェンスを越えた。追い込まれても動じることなく、失投を一撃で仕留めた。これで代打6打席連続安打とか。03年、優勝を決めた試合でも片岡の代打同点HRがあったっけ。 この一発を空砲にできるか、負けられない。 続く赤星の三塁ゴロは、イージーバウンド。だが、赤星はいつにも増して全力疾走…負けられない。送球する村田の視界の隅に、尋常じゃない速度で動く小さい人がかすめる…悪送球。その小さい人は、バックアップの遅れを匂いで感じ取っていて、2塁手前で一瞬の目視確認をするや、再度トップスピードに加速。その時すでに3塁に滑り込んでいた。 無死三塁。この日も鳥谷は、左方向にしか飛ばない、弱々しい打球と格闘していた。強く引っ張りたいと意識すればするほど、微妙に右肩の開きが早くなる。つられて右膝も開き、ヘッドは走らず、バットの角度も「ショートフライアングル」になってしまう。 それでも負けられない。ただがむしゃらに振るしかない。強く振ればショートフライもレフトフライになるかもしれない。加藤が投じた初球は、「鳥谷攻略法」にないはずの低めの直球、この失投を見逃さず、思いっきり振り切った打球は、ポテン警戒で前目に守っていたレフトの頭上を越えた。ついに負けられない試合、再逆転に成功した。 さらに無死二塁からクリーンナップを迎える。だがシーツ三振、金本四球、今岡三振、桧山ヒットで二死満塁としながら、浅井の代打濱中が捕邪飛に倒れ、試合を決められなかった。 8回表、5−4。負けられない。岡田監督は、1点で勝つと心に決める。ウィリアムス&矢野を投入、加えて今岡に代えて秀太を守備固めに起用する。トドメを刺せなかったという悪い流れ、移動日以外休みのないJQKへの不安を考えれば、片岡を三塁に残すという手もあったと思う。だが、1点で勝とうというのなら、それはそれで良い。ならばライトも中村豊にしなければいけなかったとは思うが…。 先頭代打内川は、低めの球を右方向に弾き返すことしか考えていないような振りだった。思えば外国人野手がいないベイスターズ打線は、低い球をいわゆる逆方向に打ち返す打撃で繋いでくるイヤな打線だ。内川の打球は際どくライト線を破る二塁打。続く石井は、粘りに粘って技でライト定位置やや後方へのフライ。なんなくタッチアップを許してしまった。一死三塁から小池も外低めを大きなライトフライ。このあたり、ウィリアムスと矢野の配球は完全に読まれていた。右打者にとってウィリアムスの何がイヤなのか…。矢野を問い詰めたい気分になった。負けられない試合は振り出しに戻る。 両チーム決め手なく延長へ。藤川は文句なし、久保田は先頭を出し、ピンチを迎えたが抑える。10回ウラ一死後、守備固めで入れたはずの秀太を代えざるを得なくなり、三塁に入っていた関本。だが岡田監督の運も戻って来たか、左中間へのヒット。続く藤本はバントの構え、マウンド上はこの回から上がった木塚、送らせまいとするあまりに最悪の四球、一死一二塁。 負けられない。疲労にも、死球の残像にも負けるわけにはいかない。打席に向かう矢野は、闘志満々だった。浅井にスタメンをゆずって2試合目。疲れなどそう簡単に取れるものではあるまいが、心のリフレッシュには十分だったようだ。考えても仕方ない、初球から思いっきり振るのみ。木塚の投じた、気持ち良いど真ん中の直球を、矢野が絶好調時と同じライト前へのライナーで弾き返すと、前進する金城のわずか手前でバウンドした。 苦しみながらの勝利。一つのキーワードで繋がった勝利だった。 2005.08.14 Sunday
東京ドームの結果は二夜続けての延長サヨナラの熱戦となったのだが、セ・リーグ他の2試合もそれはそれは大熱戦だったようだ。
広島市民球場では、9回ウラ二死から緒方がサヨナラHR。完投王・黒田の粘投に応えた。ドラゴンズは、好投の先発野口をついだ平井が被弾。おそらく「俺の人」が[延長12回とかならなくてムダに投手をつかわなかったから良かった]とか何とか言うに決まっているので(笑)、そんな記事は探さないようにしよう(涙)。 他方、横浜スタジアムもものすごい試合。2−1でベイがリードの9回表、クルーン登場。しかし岩村に逆転三塁打を打たれて2−3。9回ウラはスワローズ石井が登板。だが村田が逆転サヨナラ二塁打で4×−3。ブラボー!素晴らしい! セの3試合ともが素晴らしいサヨナラ劇。日頃からタイガースファンの前に野球ファンと広言している私にとって、こんなに素晴らしい日はない。…かとも思ったが…ぜんぜん高揚感がないのだっ!やっぱり虎が勝たなきゃ面白くもなんともないっ!なーんだ、結局自分さえよければ良いだけじゃないかって?…そらそうよ(泣)。 どうした今岡。この日「鉄人28号」を打った絶好調金本の後だけに見ちゃいられない。体調面に不安があるにせよ、ないにせよ、バットをしっかり振れないそんな状態なら、調子の良い片岡起用を考えるべきかも。 まずもって走者を進められない試合だった。バントは失敗、エンドランのサインはない、フルカウントで動かして三振ゲッツー…。無死の走者を二塁に進める。ただこれだけのことになぜそこまで動こうとしないのだろう。 一方、相手は負けてもともと、失うものなど無い強み、高校球児のような選手たちが、高校野球戦術で果敢に挑戦してくる。 ところでウチはそんなに強いのか?Gとの対戦成績は?なんのことはない。これで7勝7敗のイーブンだ。去年の順位は向こうが上だ。なにをふんぞり返っているんだろう…。 対抗策として、ウチも必死に挑戦しなきゃいけない立場の選手を使ってみたらどうだろう。いや、それぐらい、この2試合のGの選手たちは強い気持ちでかかってきている。 11回表、入れ替わり走者で一塁に残った今岡、二塁に進んでから代走秀太。 12回ウラ、もう攻撃はない。無死からライト前ヒットを打たれ、それを桧山が処理したのを見て、思い出したかのように中村豊と交代。 確かにやった。それは認める。だが、なぜことごとく一歩遅い?島野コーチに教えてもらったから?サヨナラヒット打たれた後にピッチャー交代するんじゃないかと心配したよ(笑)。このあたりの動き方に不安を感じた。ベンチはもっとグラウンド全体を見て、先を読んで欲しい。集中せい! 「あの1点が余分だった」というのを突き詰めていくと、「あの1球が失敗だった」というのに行きあたる。この日で言えば、杉山の投げた29球目、1回表二死満塁、打者は原、2ナッシングから投じた3球目だったと思う。 この日も杉山は立ち上がりにつかまってしまった。特に一死一塁から川中&二岡のコンビで決められたエンドランで一死一三塁とされたのが痛かった。ここらあたり、まるで[このメンバーなら、こういう野球ができるんだ。これをやりたかったんだよ]という堀内監督の声が聞こえてきそうだった。続く小久保のタイムリーで1点先制。なお走者は一二塁、いきなり杉山の踏ん張り所だった。だが怖い阿部が初球のインハイを捕邪飛、助かった。なんとか1点で済むか。ところが仁志への投球は、惜しいコースをことごとくボールと判定され、結局ストレートの四球、二死満塁としてしまう。 良い流れと悪い流れが交錯するまま、続く原への初球、外角に逃げるスライダー。ボール球を原はまったく合っていないスイングで空振り。矢野はこれで助かったと思っただろう。同じ球、同じ場所で勝負できる!2球目はインハイの直球。良い当たりのファールは計算通り。簡単に2ナッシングに追い込んだ。ここまでは絶対討ち取れる組み立てだった。 だが、次の3球目、矢野はスライダーを外角のボールゾーンに要求する。つまり矢野は勝負球を「弱気サイド」に投げさせた。この打者は外のスライダーを打てない。追いかけてくるから厳しいコースも要らない、そのうち振るだろう。3球目のスライダー、原はつられながらも見送る。2−1。原だって空振りしたスライダーでつってくることぐらいわかっている。4球目、さすがに続けるのは怖い。フォークを振らせよう、原の意識の中に直球はない。だから低めのフォークは見送れる2−2。次で決めなきゃいけない、もちろん外角スライダー、原はすでに外角の変化球の見定めだけに集中している、杉山もその気配に押され手元が狂う2−3。いや、とにかくスライダーは打てないんだから!矢野は真ん中よりに構える。しかしなんとか振らせよう、かわしてやろうとしている内に、杉山の精神的バランスは狂ってしまっている。最後は大きく外れて押し出し。2ナッシングから4球ボールでの失点。この2点目が最後の最後まで響いて、延長12回の末、サヨナラ負けに繋がっていく。 なんのことはない。原への3球目、直球を打者の膝小僧狙って投げておけば良かっただけだ。そう、ドラゴンズ戦で谷繁にやられたあの攻め。古田だって必ず使うあの球。その後は少々甘いスライダーでも打ち取れる。絶対大丈夫な決め球を見つけたのだから、それをさらに大丈夫にさせる組み立てが必要。一言で言うなら、バッテリーは原をナメすぎた。 2005.08.01 Monday
パ首位攻防、2戦目はMが大勝。序盤で0−11と新垣がメッタ打ちにあう。ちょうど前日のタイガースと同じような展開だったが、松中・ズレータが渡辺俊からソロHR。ファンも納得顔だった。こういうの見習って欲しいなぁ。声をからして応援しているファンに何か見せようと。大きな空振り三振でもかまわないんだから。岡田監督が大差の試合でも今岡を代えなかった理由はそこにあるのだと思う。
Dがえーと11連勝か。ゲーム差3.0。T久々の連敗&カード負け越&藤川リリーフ失敗。打線は絶不調。そして「死のロード」へ…もう、目の前真っ暗、もうダメだ…。 こういう時は、まずは思いっきり強がろう(笑)。 相当良い感じになってきた。面白い!このままズルズル落ちていくのか、それともマッチレースが続くのか。先に息切れするのはどっちなのか。決着がつくのはいつなのか。ひょっとして146試合目の決着になったら、タイガースファンの心臓は持つのだろうか(笑)。これが勝負の醍醐味だ。この試練の先にこそ、歓喜の大爆発がある! 次に、この試合を悔やもう(笑)。切り替え、忘れることも大事だが、せっかく次の日に試合がないのだから、時にはとことん悔しがって、後悔して、そこからやり直したって良いと思う。 両チームとも打線の調子はあまり良くない。双方大量点を奪う日もあるが、良い投手を打ち崩すような好調な打者がいないという状況。 この日は杉山と藤井の投げ合いになった。ピンチを切り抜け続ける杉山に対し、パーフェクトの藤井。普通こういう時は、良い投球をしている方が負けると決まっている。そのとおり、パーフェクトを破ったのがスペンサーのHR。初球外のスライダー、決して失投ではなかったが、見事に右中間中段まで運んだ。久々の一発。選球眼が良く、四球と見逃し三振が多いという「ヘンな外人」。だが、本当に見たいのはこの打撃だ。シーズン序盤は、内は左に、外は右に、どちらもスタンドインさせる打撃が魅力、「加えて」選球眼が良いというのが強みだった。あとはインコースをレフトに叩き込んでくれれば…。初球から思いっきり狙っていいんだぞ! さあリードを奪って終盤7回。杉山はスワローズの拙攻にも助けられながら無失点で来ている。 ドラゴンズに追い上げられるようになって、「T側の人」が口を揃えて言う。「バタバタ慌てず、自分たちの野球をしさえすれば、タイガース圧倒的優位は揺るがない」、さてでは今年のタイガースの野球ってなんだろう。相手がやられて一番イヤな野球ってなんだろう。それは、質量とも最強のリリーフ陣で圧倒的な防御力を見せつける野球ではなかったか。僅少差の7回表から、藤川を投入し、1点を守りきる「凄み」がタイガースの野球ではなかったのか。確かに杉山は良かった。ここというところで素晴らしい直球、スライダーを決めた。バント処理でも良いところを見せた。将来を思えば、無失点を続ける限り代えたくないというのはわかる。また、「完封」している投手を代えて、失敗でもしたら何を言われるかわからないという気持ちもわかる。だがこの試合は1点差、将来を考えている場合でも、体裁を考えている場合でもない。「自分たちの野球」を忘れた継投策とも言える。さあ、思いっきりこの采配を悔やもう。 でその7回表、杉山がピンチを背負う。一死一二塁、打者土橋、カウント2−3。7球目の高めスライダーを見送る。若松監督は、ここで勝負を賭けていた。当てるのが上手い土橋を見込んで走者にスタートを切らせた。走者は二塁がバント失敗のリグス、一塁が捻挫して全力疾走できない古田だ。これは矢野の想定外の作戦だった。判定はストライク。ボールと言われてもおかしくない球ではあったが、矢野は二塁にも送球できなかった。本来なら土橋を三振にとって「ヨシ」となる場面であったが、意表をついたダブルスチールにバッテリーは動揺した。二死二三塁、打者は好投藤井に代わるユウイチ。初球は外角低めに最高の直球。矢野はタイミングの遅れを見逃さなかった。内角に投げればなお遅れる…内角に要求した直球が真ん中に入ると、タイミングを修正してきたユウイチはコンパクトに振り抜き、センター前にゴロで抜ける…手痛い一打だった。投手は失投をするもの。この場合打者が経験の乏しい若手の代打だっただけに、失投をしてもケガをしない配球が存在したはずだ。 それでも逆転のランナー古田は本塁憤死、前々日同様、負けない試合運びには持ち込める。スワローズは現在リリーフ陣に不安がある。7回ウラ、8回ウラと五十嵐に対し、無死一塁のチャンスから走者を二塁まで進めるも決め手を欠き無得点。好機で打席に入った金本、スペンサー、桧山には、甘いフォークも来ていたが、なにがなんでも一球で仕留めるという集中を感じなかった。思い切りの悪さを悔やめ、あの一球を悔やめ! 9回表二死走者なし。投手藤川、打者リグス。1球目外角低め136km/hフォーク空振り。2球目内角低め142km/h直球ボール。3球目まん中高め117km/hカーブ、レフト中段への決勝ホームラン。失投を悔やめ、配球を悔やめ、甘さを悔やめ、慢心を悔やめ…。 何がいけなかったのか、どうすれば良かったのか、自分たちの野球と言葉で言うのはたやすいが、はたしてそれはどんな野球なのだろうか。考える時間はたっぷりある。思い出して、悔やんで、考えて…。気が済むまで後悔したら、グラウンドでそのモヤモヤした気持ちを晴らしたら良い。次の試合で、吹っ切れた表情を見せてくれれば良い。 2005.07.03 Sunday
スワローズの中堅レギュラーとして、ずっと使われている青木が、金本を抜いて打率2位に浮上したとか。鳥谷らとともに東京六大学で4連覇した早稲田の「同級生」。鳥谷のモチベーションにも相当影響を与えているだろう。負けられないぞ。
もしこの試合、ベイスターズが勝っていたら、サヨナラ打を誰が打とうと、ヒーローは種田だ。なんとイヤらしい守備をするのだろう…素晴らしい。ファン投票1位が藤本ならば、タイガースファンを代表して謝る。代表する筋合いでもないが(笑)。 スペンサー、貴重な代打同点HR。「苦手」三浦を引きずり降ろす。スペンサーに威圧感が戻ってくると、また打線に厚みが増す。 ところで代打が成功しているイメージあったので、調べてみた。交流戦後、代打を出すこと29回。22打数7安打5打点、打率.318。さらに四死球が7もあり、それを加えた成功率は.482と相当な高率。冴えている、そら将よ。 「スクイズやない、初球からフルスイングせい」藤本が決勝点となるどん詰まりポテンヒットを打つ前、岡田監督が与えた指示だ。濱中ら代打を出せば塁を埋められる。どうしても藤本で1点取るしかない。当然選択肢に入るべきスクイズを「消した」のは、藤本がバントを上げてしまう映像が、岡田監督始めファンを含むすべての関係者の目に浮かんでしまったからだろう(笑)。 決してほめられた打球ではない。バックホーム態勢の内野陣と、プチ4番打者として外野フライが多い藤本に対する通常の守備体型をとる外野陣。ポップな打球は、こすったような回転を帯びながら、思ったより早く人のいないところに落ちてきた。 与えられた制限の中で、最良の選択をし、最良の策を尽くした。作戦名「結果オーライ」。そら将よ。 直接的な勝利への決め手は、決勝ランナーとなる二塁打を放った桧山だ。解説者が口を揃えて「代打向きではない、4打席立って結果を残す」というノンビリ屋さん、なるほどおっしゃるとおりだ。だが、そんな理由でスタメンは取れないぞ(笑)。 こう言っては何だが、バッテリーの配球も悪かった。打たれたのは確かに良いシンカーだったが、あくまでも勝負球で空振りを取るような組み立てになっていなかった。 桧山も先日の押し出し四球以来、低めの見極めが良くなっている。この日、泳ぎながら腕一本で運んだことで、沈む球への自信も強めそうだ。6番問題はステージを変えて続行! 悪くて良くなってやっぱり悪かった杉山投手。良い経験と勉強になっただろう。バランスが崩れ、カウントをとるのもやっとだった1,2回、なんとか2失点でしのいだ。とにかく全球種バラバラで、特に前回良かったスライダーが完全なボールになる。マウンドに上がる前の準備に問題があるとしか言いようがない。 3回からは見違えるような投球。テンポ良く、すべての球が狙ったところに決まり、打線の援護も受ける。 しかしタイガースにとって「勝利を決める最終回」とも言える6回二死から、制球が甘くなり、村田・相川・三浦にまさかの三連打で再逆転を許してしまう。 もっともこの場面は、杉山ばかりを責められない。こういう「慎重にいかなければいけない場面」で失敗する時、そこには必ず矢野捕手の弱気なリードがある。杉山にとっては「あと一人コール」がかかっているのと同じ状況だ。すべての気力と体力とファイトを振り絞って、打者に向かって行かせることこそ矢野のつとめ。しかし矢野にとっての「慎重」は、常に「外角低めの隅っこ」になってしまう。そこに決まれば間違いはない。しかし、そこを狙わせることで、すでに投手の闘争心と、球に込める気迫が薄らぐ。そしてそんな球は、少しでも甘くなると打たれる確率が高い。「向かって行く」という杉山の良さをここで引き出してほしかった。 この日は、流れを変える盗塁刺殺、決勝の犠打もありヒーローの一人。それだけに気になった。 2005.06.22 Wednesday
あの悪夢の甲子園8−9以来の対戦。交流戦が終わったら、立っている場所が変わっていた。
「阪神だからいいんだよ。ウチの怖さを知ってるから。本調子になるにはもう少し時間が必要だけどな。心配はいらないよ」 落合監督は、解けてしまった妖術をかけなおすのに躍起だ。交流戦さえ終わればという空気を作り上げなければならない。この3試合をどう戦うかは決して軽視できないだろう。 休養開け初戦、再スタートにあたり、ローテーションの並びを自由に変えられる。落合監督は先発6投手に同じメニューで練習させるなど、先発投手を隠した末に、好調の野口に託した。妖術使いらしい人選だった。 岡田タイガースは、交流戦で、相手に惑わされず、自分の力を信じれば良いという信念を得た。それはセ・リーグ相手でも同じこと。ドラゴンズでも変わらないと説いた。この正面突破の気持ちが、この日の落ち着いた戦いぶりに現れていた。 先発・井川はチェンジアップ、スライダーのコントロールが悪かったが、時々低めに決まる直球には勢いがあった。前の試合で得た、思い切って腕を振れば、そうそう打たれないという自信、攻め込む気持ちがストライク先行のカウントを作った。2、3回の失点はいただけないが、悪いながらも大きく崩れない粘りが出てきたのは進歩だ。 最強の二遊間と呼ばれる荒木&井端に負けないと、伸び盛りの藤本&鳥谷の動きに自信がみなぎってきた。特に鳥谷の華麗な身のこなしが見る者を圧倒する。7回、三遊間深いゴロに追いつき、振り向きざまに二塁へジャンピングスロー、美しいプレーだった。 一二塁間を破る同点タイムリーも、そこへならいつでも打てるという自信を感じた。 赤星走る。やはり試合を動かすのは赤星の足だ。痛みがあるようだが、どうしても必要だ。 休養十分、自信満々の藤川の投球は息を飲むようだった。外角低めボールのコースに行っても、球審が勢いでストライクとコールしてしまうような150km/h越えの超速球。真ん中から沈み込むスライダー。打たれるはずがないことを本人もわかっている。 5回裏、同点になってさらにチャンス拡大し無死満塁。しかし今岡、スペンサーが連続三振。二死となり打席の矢野は追い込まれていた。それまで直球に押されていた矢野は2−3から内角低めのスライダーに対応し逆転2点タイムリー。「むこうもしんどいんや」と言い聞かせて打ったという。捕手ならではの感覚だ。精神的優位が生んだ一打と言える。 交流戦期間中、ドラゴンズから首位だけでなく精神的なアドバンテージをも奪った。久保田も次は大丈夫だろう(笑)。 2005.05.20 Friday
首位。久しぶりの良い響き(笑)。同率でも、背後からピッタリつかれてても構わない。ちょっとだけその言葉の響きを楽しもう。首位…(笑)。
交流戦に入って、強いはずの中日がパタッと止まった。セ・リーグで4連勝して望んだ交流試合。しかしこれでオリックス、西武、ソフトバンク、日ハムと4カード連続の負け越し、なんと交流戦3勝9敗である。ウッズの出場停止も大きかったが、他にもなんとなく感じることがある。セの対戦チームは大きな先入観を持って戦ってしまっていたのではないか。 「中日は強い」「岩瀬は打てない」「岡本の球は速い」「守備を固められると点が取れない」「落合監督の代打は当たる」などなど。最近ではメンタル・トレーニングなどと科学的に研究されているようだが、こういった「暗示」が、パフォーマンスにもたらす影響は甚大である。実は落合監督の上手さとは、体験の積み重ねで、自軍の選手に「成功の暗示」をかけ、相手選手に「失敗の暗示」をかけることが、秀でて巧みなことなのではないだろうか。 パの各チームの戦いぶりを大いに参考にして、リーグ再開後は「落合妖術」を解こうじゃないか。 1勝1敗で迎えた対西武第3回戦、4万人を越えるファンがいつものことながら良い仕事をした。西武先発大沼投手は、明らかに甲子園球場に飲まれていた。この日阪神が奪った5点の内、2点は観客の力によるものだ。グッジョブ!(笑)。 そして、さらに褒め称えたいのは、8回ウラ、先頭桧山の「2塁打」を西武レフト和田がダイビングしてスーパー・キャッチした時。場内からは大きな拍手が沸き起こった。 ナイスプレー!和田選手、ナイス!阪神ファン! これ、甲子園球場では画期的なことではないだろうか。交流試合の意義を感じたりした。(小声で)まぁ余裕で勝ってたから出来たのだろうけど(笑)。 それこそ藤川はイメージで抑えちゃった感じ(笑)。球の回転、フォーム、制球とも絶好調時に比べかなりバラついたが、雰囲気と勢いでいけた。休みと練習で少し整えたいところだ。 久保田にセーブ。よし、クロージング成功だ!悪かったところは反省して、次回気をつければ良い。こうやって成功体験を積み重ねて、自他ともに認めるクローザーが出来るのだ。 確かに井川の投球は悪かったが、悪くても抑えられたことはものすごく大きい。「悪い」という事実を受け止めた上で、集中力と忍耐力を切らさなかった。気のない(ような)変化球を淡々と配置し、ここぞという場面では気合を込めた球を見せた。エースの落ち着きが完全に戻った。 矢野捕手の洞察力が井川を大いに助けた。西武ベンチは、チームとして「井川攻略策」を指示したフシがある。相手は前回完封勝利しているエースで、自軍先発はまだ十分な実績のない「若手」。なにか思い切った策を取らなければ勝ち目なしと考えても不思議はない。若いカウントから積極的に振ってくる打者が極端に少なかったように感じる場面、甘いスライダーに手を出してこないと感じる場面があった。特にこの日の井川は立ち上がりに制球難で苦しんだため、自滅やスタミナ切れを狙ったようにも感じた。 バッテリーは見破ったかのように、早めに打者を追い込んだ。井川が対戦した30人の打者の半数は3球目までで2ストライク−1ボールというカウントにしている。狙い球を絞らせずにカウントを稼ぐリードが冴えた。 前回の井川の登板前日、それまで不調の井川は「矢野さんの言うとおり投げるだけ」と言った。しかし実際にマスクを被ったのは野口だった。そして、見事な完封勝利に、井川には野口の方が良いと各方面から声が上がった。辛抱の男、矢野にも意地があっただろう。チームのエースをリードできないでは正捕手の名が泣く。 リスクの少ない選択を基本にしながら、相手チーム、打者の狙いを見抜き、ヒラリとかわす。矢野の良いところが色濃く出た試合だった。 2005.04.18 Monday
なんとも重苦しい試合。両軍とも打撃が低調でしかも拙攻続き。ただ見ていただけなのにヘトヘトだ。もっと軽やかな試合希望(笑)。
プロ初勝利を狙う能見だったが、2回に足がつったということで、大事をとって3回までで降板。4回は江草が緊急登板し無難に抑える。5回表はその江草からの攻撃で続投かと思ったら、スッパリ代打浅井。そしたらこれが特大の代打アーチで、なんだかラッキーな雰囲気。なんといったって打線の繋がりが悪く、出塁してもゲッツーばかり、頼みの赤星は出塁できず、チャンス到来かと思うと、この日打順を8番に下げて「打つ方はいいからしっかり守れ」と気遣ってあげたはずの鳥谷にことごとく回る(そして三振)。「どこからも点が取れない打線」になっていただけに、浅井の一発は貴重だった。 こうなりゃこの1点を守るとばかりに、橋本(キレも走りも良いのに、制球がわるかった)をはさんで、6回から藤川を投入し、勝ちパターンに入った…と思ったんだけどねぇ。 場所はナゴヤドーム、相手先発は山本昌、1勝1敗で迎えた今季初の対中日。なんとしてでも勝ちたかった。もちろん追加点を奪って、楽に勝ちたいのはやまやまだが、この超ラッキーな1点を守りきって勝つことに全力を注いでいるようだった。それで良かったと思う。しかし私には「退路を断つ」勇気が足りないと映った。 「攻撃は最大の防御なり」と言う。攻守交代があり、制限時間のない野球の場合は、いかに攻撃的な守備をするかと換言することができる。得点能力を保とうとするのが「攻撃は…」なのではない。 8回表、二死一二塁、追加点のチャンスで5番打者今岡が凡退してチェンジ。ここで今岡に代えて秀太を守備固めに入れるのが攻撃的防御だ。さらに関本に代えて藤本、桧山に代えて中村豊。8回の守備からスパッと退路を断つ守備固めを断行して、死にものぐるいで6つのアウトを取りに行って欲しかった。 守備固めというのはバカにできない。なんと言っても野球界の七不思議である「代わった選手のところに打球がとぶ」ことを利用してアウトを取るという、オカルト的要素をも含んだ策なのだから。 この8回ウラからジェフが登板。先頭打者、代打・高橋光の力無い打球が三塁・今岡の右を抜けていった。井端の打球は二塁関本の左を抜けて、福留の打球は右翼桧山の前へ、桧山が掴み損ねる間に逆転のランナーは楽に生還していた…。代わっていないところにも容赦なく打球はとんだわけだが…。 打球の行方の話はもちろん結果論に過ぎない。しかしもう一つ「攻撃的守備」と言えなかったのが終盤の矢野捕手の配球だ。基本的に外の球でカウントを作ろうとするのがまず気に入らない。投手優位の空気を作るためには、まずカウント、そして「攻め込み」だ。速球で押し込んでいれば、それだけで投手優位。インコースでストライクが取れれば投手が圧倒的に優位だ。ウッズの時など、データの絶対的裏付けがあれば内も衝くが、基本はアウトロー。しかしこれこそが投手を弱気にさせるリードで、気持ちが守勢になる。その象徴がアウトローに張られてセンター前に運ばれたジェフ対井端であり、開幕後タイムリーなしと不振にあえぐ打者に、スライダーを3球続け決勝打を喫した久保田対福留だった。 「守りきる」というのは、もっとも難しい仕事。そのためには退路を断った蛮勇も必要だ。 2005.01.09 Sunday
http://osaka.nikkansports.com/otr/p-ot-tp1-050108-0005.html
「善悪が同居するのが人間」「+と−、一人の中で収支のバランスが取れている」などと言う。一方で善行を施しながら、人知れず悪事をはたらく者もあれば、世に知れた大悪人が、人知れず善行を積んでいたりする。恐ろしい殺人を犯した少年の近所の人々は必ず「あいさつもしっかりできる良い子で、信じられない」という。ものの例えとしてはあまり良くないかも知れないが、井川投手にも、そんな「収支バランス」を感じる。一昨年は、ストイックな練習を開花させた「寮の優等生」「良い子」。昨年からは「言うことを聞かない頑固者」「自分の事しか考えていないワガママ」。 その絶対値が大きいだけに、正負の向きが変わった時の影響は甚大だ。最終的には、そのパーソナリティに行き着くだけなのか…。 女房というより兄貴分、矢野捕手も黙っていられなくなったようだ。当たり前に考えれば、井川が期待通りの働きをしてこそ、優勝の可能性も見えてくる。すべてのチームメートが同じ思いだろう。マスコミとも球団とも指導者とも違う、同じ立場の同僚として、井川の視野を広げてやって欲しい。 昨年、フル出場を果たした矢野捕手だが、私にはそれによって城島、古田ら「超一流」とは、身体の強さに絶対的な違いが見えたような気がする。矢野自身、フル出場の結果得たものはなんだったのだろう。今年は野口と岡崎(狩野)との捕手三人制が濃厚だが、その答えを見せてくれるだろうか。 守備の要としての役割にも、弱さを感じざるを得ない。投手のタイプによっては、熱心に励ましてやるだけではなく、挑発して火を付けてやる必要もあるだろう。「逃げるな弱虫」と横っ面を張るようなリードがないのが物足りなく感じる。嫌われることを恐れていては、若手投手陣を引っ張っていけないだろう。優勝に必要な要素だと思う。 2004.10.25 Monday
http://www.sanspo.com/tigers/top/tig200410/tig2004102501.html
日本シリーズはいよいよ最終決戦に。日ハム、ダイエーを相手に「最後の大一番」をものにしてきた西武に、ここでまた精神的アドバンテージがあるように思う。連日長い試合時間に言及してきたが、ここまできたら何時間かけても良い。悔いのない死闘を。 ワールドシリーズはレッドソックスが先勝。通年目立たなかった田口が先発出場し1安打1打点。守備でも機敏なところを見せた。例によって個人的には応援する(笑)。 その第1戦を見たのか見ていないのか、星野SD緊急帰国。辞任の意志はなく、再建に尽力する決意を表明したという。 矢野捕手がラジオ出演し、来季への抱負などを語ったという。今季は終盤大事な場面で逆転される試合が多かった。緊迫した場面で、少しのほころびから投手陣が崩れていく様子を見る中で、矢野捕手のリードに対し弱さを感じることが多かった。成功の確率が高い「表の配球」、それを打者が予測していると読んでの「裏の配球」、表裏だけではないと相手を混乱させる「ジャマな球」。しかし、ここが勝負という場面では、配球だけで押さえ込めるものでもない。ましてやかわす配球が中心では、心の片隅に逃げの気持ちが生まれる。所詮、1対1のケンカ。ひるんだ方が負けだ。配球だけではない、投手の闘志に火を点ける、メリハリの効いたリードを期待する。 2004.09.11 Saturday
http://www.sponichi.com/news/200409/10/news168679.html
来季11球団以上が確約され、さらに12球団とする可能性が出たことで、ストは延期。しかしここまででようやく現状復帰+新規参入障壁撤廃まで。プロ野球が良くなるためには、ドラフト、放映権、FAなどの「巨人地位協定」的ルールまで踏み込みたい。まだアイツらはへらへら笑っている。でもアイツらの中にいる「トロイの木馬」こと我らが野崎社長の活躍に期待する。マジで。 そちらの展開が中途半端なら、こちらの試合も中途半端。やられるならボコボコにやられる、勝つのならスッキリ勝つ!何ですか、その追いついたんだけど、なんだか勝てないってのは…(泣)。そんな子に育てた覚えはないぞ!絶好調の久保田を逃げ腰にさせた矢野捕手!責任感じなさい!インコースの真っ直ぐを主体に組み立てれば打たれっこないのにっ! 9/10ホッジス登録、即先発。その陰で9/9狩野抹消。矢野のケガが大したことなかったのだから予定通りということだろう。強いチームはエース捕手がガチっと固まっているという信念もよくわかった。しかしそれは精神的にも肉体的にも万全の状態で、という付帯条件を伴うものだ。大変残念だが「強さ」という面で、矢野は城島・古田らと同格とは言えないと思う。だからこそ、まわりから「休ませろ」と言われ続けているのだ。今年一年使い続けたことで、来季の矢野にどんな良いことが待っているのか、私には理解できない。もはや体力的な自信をつけさせる時期はとうに過ぎていると思うのだが…。 2004.08.15 Sunday
http://www.sanspo.com/tigers/top/tig200408/tig2004081506.html
「ああ、もう今年はオリンピックだし、合併騒ぎだし、ナベツネだからノーカウント!」とキレる夏…。そりゃこんなゴタゴタ見させられりゃ、4年に一度の国別対抗戦にどうしても目が行くって…。毎日やってる会社別対抗戦より…ねぇ。せめて阪神がもうちっと強けりゃ…ぐちぐち…。 モレル、中村泰は評価留保。もっともっと鬱積したパワーをぶちまけるような弾け方を期待。三東、グッジョブ。この投手は精神的に優位な状況をつくってあげれば三振を山ほど取れる。起用法、リード次第の投手だ。 3番サードはどうしましょう…。片岡、関本、出した方が働く。アリアスまで巻き込んで、唯一ホットなコーナーだ。 その一方で鳥谷がグチャグチャ。ボール球を振って、ストライクを弱々しくスカッ…。眼の切れ方が早いのも気になる。疲れてる場合じゃないぞ!まさか去年もらってた栄養費のことが気になって…なんてことはないよな?(邪推) 福原&矢野、バッテリーに責任のある敗戦。打者に臆病になりすぎ、走者への警戒を怠った。今季の矢野のリードについて弱気すぎると感じるケースがあまりにも多い。この日、福原のカーブはブレーキが効いてとても良かった。矢野はこの球をきわどいコースに求めた。結果、カウントを悪くし、ストレートを狙い打ちされ、瞬く間にKOされたのが6回表の悪夢だった。3回表、勝負球に選んだインコースのストレートがシュート回転して嶋にポテンのタイムリーを喫した。この残像が後々まで尾を引いたのかも知れないし、受けている本人にしかわからない感覚があるのかも知れない。しかし、同じ打たれるにしても、逃げて打たれるより、攻めて打たれて欲しいのだ。福原のような緩急がある投手なら、ど真ん中のカーブとインコースの真っ直ぐだけで、十分ゲームを支配できるはず。ど真ん中でカウントを取れれば、打者はその1ストライクで、必要以上に混乱し、後悔し、その打席はすでにバッテリーの勝利となる。そんな味のある配球を求めたい。 2004.07.21 Wednesday
http://www.sanspo.com/tigers/top/tig200407/tig2004072103.html
暑いわ、サイン盗みとかっていちゃもんつけられるわ、杉山自滅するわ、暑いわ、完封されるわ、暑いわで不快指数上がりっぱなし!ま、済んだことは水に流してと…、暑いのだけはなんとかならんか?7/21はローテの谷間、先発は金澤か。早い回に援護して吉。 吉野が二軍戦で好投したらしい。しかし今回は安易に上げず、本人も周囲も納得するまで鍛錬してきてほしい。 二番手、牧野が調子良い。最高152km/hを記録。現状ならマイヤーズより信頼できる。どうも働きの割に評価が低いような気がするが…なんか理由でもあるのか?もっと厳しい場面でも使っていくべきだ。 三番手の三東は、ワンポイント登板成功。上手く自信を与えてほしい。下では意外と奪三振が多かった。先発で観てみたい。 鳥谷が3試合連続安打と乗ってきた。さぁ本当の力を見せてくれ。 さて杉山。いや矢野。もっともっと若さを前面に出して欲しかった。ど真ん中に構えて、ガンガンまっすぐ放らせたらいいじゃないか。打たれたっていいじゃないか。まだ完成していない投手であることは誰もがわかっている。「腕の振り命」の若手投手、立ち上がりさえ乗せてあげればトントンと行く。暑くて体もしんどいだろうが、矢野にはここを辛抱して、愛情のリードを心がけて欲しい。 2004.06.23 Wednesday
http://www.sponichi.com/base/200406/23/base160261.html
安藤と藤本が五輪代表に決定。8/5〜8/27、18試合前後欠場となる。安藤、豪州代表のウィリアムス、さらにはこの日「右ひじ内側側副じん帯損傷」と診断され、手術→今季絶望の可能性が高くなったリガンの穴は大きすぎるが、「いる人」で埋めるしかない。その第一候補モレルが不甲斐ない投球、2点のリードをはき出し予定の1イニングすら完遂できなかった。制球、球速とも冴えず、タテに割れるカーブ以外頼りになる球がないのでは辛い。 アリアス復帰。この日はチャンスで凡退を繰り返したが、打線に厚みが出るのは間違いない。早く調子を上げて欲しい。 もたついていた杉山を4回で見切り、金澤を投入。金澤は前回先発で好投したが、6連戦がない前半残り日程の中で、中継ぎにまわるようだ。しかし疲れもあったか、2本のソロHRを浴び追撃ムードをつくってしまった。もう1段ステップアップして欲しい。 今岡決勝タイムリー二塁打、赤星2安打、関本3安打、金本先制タイムリー含む2二塁打、矢野満塁走者一掃タイムリー二塁打と役者が揃った。特に矢野は満塁の「イヤな予感」を払拭してくれた。 この日のポイントは同点とされた7回表。二死一三塁で打者栗原、矢野は安藤の強気を見事に引き出し三振にしとめた。今季、安藤は内角を攻めきれず、甘く入ったところを痛打されてきた。それ以来抑えても外一辺倒。また前回登板では狙った内角が抜けて、清原を骨折させてしまった経緯もある。しかしこの場面、栗原は明らかに安藤の投球の大半を占める外の直球を張っていた。どうしても攻めなければいけない時に、厳しい内角を投げられたことで、これから安藤は乗っていけるだろう。そして矢野のリードに大胆さが戻ってきたのがなにより大きい。 2004.05.30 Sunday
http://www.sponichi.com/base/200405/30/base157642.html
久保田が右肩ハリで、抹消して先発1回とばし。右外野の早川、吉野、江草、伊良部(5/30の内容次第)あたりの昇格が検討されそう。ここ5試合を1勝4敗で、気づけば巨人の後塵を拝し単独3位、貯金もたったの1。前半の踏ん張りどころが来た。 「雨男」杉山が、ドームのおかげで無事先発。投球内容は5回1/3を無失点の「快晴」、ただし打線が梅雨入りで初勝利はお流れ。Max147km/hの速球、タテに大きいカーブ、フォークの3球種が「優」、スライダーが「良」。好調ドラ打線を抑えたのだから、自信を持って良い。速球で攻め込む矢野の組み立ても良かった。 ところが投手が安藤に代わると矢野の思考回路が鈍くなるようだ。せっかく調子の良い安藤だったが、この日も外の直球をコンパクトに狙い打ちされ連打を浴びた。球速を落としたスライダーでカウントを稼ぎ、フォークで目先を変えながら、ウィニングショットとして、ボール球のストレートを内高め、外低めに配し、空振りをとるというのが安藤を生かす組み立てだと思うが…。 継投のタイミング、代打代走守備要員の使い方、強攻策と送りバントの選択など、ベンチワークも冴えず、守備のミスもからみ、杉山好投という嬉しい誤算をものにできなかった。がめつく行こう。 2004.05.27 Thursday
http://www.sanspo.com/tigers/top/tig200405/tig2004052703.html
巨人に感動のサヨナラ勝ちのあと、横浜に連敗。横浜戦開幕から7連敗。今季水曜日は勝ちなしの7連敗。横浜三浦投手には4年越しで6連敗。他に話題も無し、とほほ。 さてやりきれない思いを矢野捕手にぶつけよう(笑)。今季、「野手の援護で勝てました」はあっても、「矢野さんのリードのおかげで勝てました」という発言をめっきり聞かなくなった。手短に言えば、外角低め一辺倒で窮屈なリードになっている。当然、相手チームの打撃コーチは「外角低めのストライクを逆らわずに打て」と指示する。各打者はそのコースを見極めて、ストライクを逆方向に打てば良い。シンプルな思考で打席に立てる。投げる投手にしてみれば、要求通りに投げられれば良いが、少しでもずれればボールになったり、甘くなったり…、精神的にきつい。 この日阪神打線は三浦の投球に翻弄された。ファールでカウントを稼ぎ、コースではなく緩急(球種)で裏をかき、ど真ん中で空振りを取る。やられっぱなしではなく、参考にして欲しい。 |
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