2004.12.31 Friday
大晦日だ。新潟、スマトラ沖、そして球界…「激震」の2004年が終わる。1966年生まれの私にとって、69〜71年の「黒い霧事件」は記憶にない。間違いなく私がプロ野球を見るようになって、もっとも危機的な年だった。そしてその危機は依然として内包されたまま2005年を迎える。
これまでこの「危機」は、極論すればナベツネ氏によりもたらされたものとして捉えられてきた。自分のことしか考えず、強者の理論でルールをねじ曲げ、弱者から搾取を繰り返すものとして。本質的にそこに一番の病理があったとするのは、そう大きな間違いではないと思う。しかしそれを取り除いた後、小さい病気が多数隠れていたことにも気づいた。来る年は、芽生え始めた互助の精神で、それらを快方の道に向ける年であってほしい。
ただしあくまでも経済成長期・日本プロ野球の全盛期を目標モデルにしてくれるな。それは金融・証券界が未曾有のバブル景気時代を目標モデルにしないことと同じだ。爆発的な輝きの後には、暗黒しか訪れない。こつこつと清らかに、先人の教えに時代の変化を慎重に取り入れながら、一歩一歩前進するような、ふと気づいて後ろを振り返れば、輝かしい歴史と伝統に彩られるような、そんなプロ野球界になってほしい。その第一歩となるような2005年であってほしい。
合併問題、スト問題、岩隈問題、井川問題…。プロ野球界は問題に直面した時に、「ファンの声」に過敏とも言える程、注目するようになった。マスコミをも牛耳って「情報操作」を行ってきた球界でも、「ファンの声」をコントロールできなくなっている。
背景にあるのがインターネットであることは間違いないだろう。マスコミに対する信用失墜という側面もあるが、今「考える人」は全員、考える材料をマスコミだけではなく、口コミや、ネット上の掲示板、ブログからも求めていると言って良いだろう。もちろんサイトによって影響力に大小はあるかも知れない。それでも技術の進歩によって、確実に少数意見をも尊重できるだけのインフラが整いつつある。その代表格がブログだと思う。
スト問題をマスコミが取り上げると、「85%の人がストに賛成」というアナウンスと、「街の声」と称して数秒間・数人のインタビューを流す。まったくステレオタイプのものにしかならない。だがブログにその声を求めれば、一瞬にして、コメントやトラックバックで繋がった生の声が聞こえてくる。様々な理由と根拠に基づく主張や、心からの叫びや、罵詈雑言や、怒りや、嘆き悲しみが肉声として伝わってくる。「何%の人」は関係ない。○○さんの声なのだ。マスコミが作る「真実味」ではなく、「真実」そのものがそこにある。
そんな訳で、このつたないブログも、たくさんの方に読んでいただいている。感謝感激。そして面白い時代になってきた…そう感じる大晦日の朝…。
これまでこの「危機」は、極論すればナベツネ氏によりもたらされたものとして捉えられてきた。自分のことしか考えず、強者の理論でルールをねじ曲げ、弱者から搾取を繰り返すものとして。本質的にそこに一番の病理があったとするのは、そう大きな間違いではないと思う。しかしそれを取り除いた後、小さい病気が多数隠れていたことにも気づいた。来る年は、芽生え始めた互助の精神で、それらを快方の道に向ける年であってほしい。
ただしあくまでも経済成長期・日本プロ野球の全盛期を目標モデルにしてくれるな。それは金融・証券界が未曾有のバブル景気時代を目標モデルにしないことと同じだ。爆発的な輝きの後には、暗黒しか訪れない。こつこつと清らかに、先人の教えに時代の変化を慎重に取り入れながら、一歩一歩前進するような、ふと気づいて後ろを振り返れば、輝かしい歴史と伝統に彩られるような、そんなプロ野球界になってほしい。その第一歩となるような2005年であってほしい。
合併問題、スト問題、岩隈問題、井川問題…。プロ野球界は問題に直面した時に、「ファンの声」に過敏とも言える程、注目するようになった。マスコミをも牛耳って「情報操作」を行ってきた球界でも、「ファンの声」をコントロールできなくなっている。
背景にあるのがインターネットであることは間違いないだろう。マスコミに対する信用失墜という側面もあるが、今「考える人」は全員、考える材料をマスコミだけではなく、口コミや、ネット上の掲示板、ブログからも求めていると言って良いだろう。もちろんサイトによって影響力に大小はあるかも知れない。それでも技術の進歩によって、確実に少数意見をも尊重できるだけのインフラが整いつつある。その代表格がブログだと思う。
スト問題をマスコミが取り上げると、「85%の人がストに賛成」というアナウンスと、「街の声」と称して数秒間・数人のインタビューを流す。まったくステレオタイプのものにしかならない。だがブログにその声を求めれば、一瞬にして、コメントやトラックバックで繋がった生の声が聞こえてくる。様々な理由と根拠に基づく主張や、心からの叫びや、罵詈雑言や、怒りや、嘆き悲しみが肉声として伝わってくる。「何%の人」は関係ない。○○さんの声なのだ。マスコミが作る「真実味」ではなく、「真実」そのものがそこにある。
そんな訳で、このつたないブログも、たくさんの方に読んでいただいている。感謝感激。そして面白い時代になってきた…そう感じる大晦日の朝…。