自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
ABOUT
9千人の差に想いをめぐらせる
祝・清原500号HR。好き嫌いはあるだろうが、偉業に代わりはなし。
虎党に続き、G党にも普くその名を知られることになった広池投手、がんばれ!こっそり応援してるぞ(笑)。

四国アイランドリーグが開幕。サンスポの記事には、独立リーグの「うまみ」について書かれている。なるほどなるほど独立リーグってのはそういう商売だったのか。

なんやかんやで書き忘れていたが、4/28付けで筒井和は抹消。代わりは林威助。まずはベンチで威勢の良いところを見せて、打席に立ったら持ち前のパンチ力を発揮せよ。

休日の神宮球場は、今季初の大入りで、その数は33,050人。ちなみに4/16(土)のヤクルト−巨人戦は24,060人。曜日や気候に微妙な違いはあるかも知れないが、その差約9,000人というのは大きい数字だ。そういえば、ニッポン放送も広島−巨人ではなく、ヤクルト−阪神を中継し、清原の打席だけ広島に切り替えていた。
もはや首都圏の野球人気は阪神が支えていると言うことか。ならばそれなりの「もてなし」を求む(笑)。いやそれは冗談として、「東京ローカル」という足場をおろそかにしてきた巨人は人気凋落に歯止めが効かない。「江戸っぽさ」「武蔵野っぽさ」でも出して、地域密着を考えていかないと、「全国制覇」はおろか、北関東と北陸・甲信越ローカルなチームになりかねない。別にいいけど(笑)、いや、やっぱりいかんやろ(笑)。

そもそも、東京出身・V9末期に幼少期を過ごした私にとって、巨人という球団の存在はことのほか重大なものであった。強くて「人気者」の巨人が嫌いで、それに挑み続けながらも、後少し力が及ばないという阪神をひいきするようになった。これまでずーっと、強くて「人気者」の巨人をやっつける阪神の姿を夢見てやってきたのだ(だからもし仮に今の関西で幼少期をすごしていれば、きっと私は巨人ファンか広島ファンになっているハズだw)。
ところがだ。前ほど巨人戦へのファイトが沸いてこない。弱くて人気も落ち目のチームでは物足りないのだ。もちろんあの時代のように毎年優勝されてはかなわないが、毎年優勝争いに絡むチームではあって欲しい。
いつかタイガースとジャイアンツが一騎打ちになり、この試合に勝った方が優勝という場面でタイガースが勝つ、そんな場面を見たい。どうしても。
そう昭和48年、星野仙一の球を田淵幸一が打てず、次の最終戦で巨人にボロ負けした、あの試合のリベンジを見たいのだ。
(なおこの記事は、巨人が突然強くなり、阪神をボコボコにし始めた時、自動消滅しますw)

昨日の試合?紙面の都合上、割愛させていただきました(笑)。

Posted by torao at 08:58 | comments(16)
[阪神]現実逃避
今夜の勝者はどっち?
日本ハムの名物(前)オーナー、大社義規氏が死去。「ビジネスとしてのプロ野球」なんてことは決して言わず、自分のために、社員のために、常に弱小だったファイターズを持ち続けた。日本を代表する野球好きのオヤジさん、安らかに。

6回を終わって8−1。ストライクが入らない久本投手を「しょーがねーなぁ」という呆れ笑いで見ていた落合監督。戦っている両チームの全員、スタンドの観客、テレビを観ていた人全員が、この日の勝ちがどっちのチームで、負けがどっちのチームなのかを決めていた。そこが盲点だった。誰か一人でいい、空気の読めないカタブツがいて、「おい井川、点差があるからって気を抜くな、この回全力で行け!」と恐い顔で言えば良かったのだ。そういう人、いるでしょ?。(はいはい、わかってますよ、うるせーなー)と思いながら、ちょっと気合が入ったりするものだ。この日を境に、この経験者たちは、こんなセリフを吐くカタブツになるだろう。

「油断大敵」昔からの言葉は、常に「忘れそうな真実」を含む。戒めなければと感じた日だった。
家人が言った。「もう、また野球!。8−1?勝った勝った!もういいでしょう?『どっちの料理ショー』見たい!」
そうだな、いつもいつもゴールデンタイムのテレビを占領し続けるのも良くないな、録画もしてるし。しょうが焼きVSアジフライ?そりゃノー文句で、しょうが焼きでショウガ、なんちって…。
「うん、いいよ。回しても」「え?いいの?」「いいよ、もう今日は勝ったから」
ああ、なんということだろう。私ともあろう者が、たかが7点リードに浮かれて、クダラないダジャレを飛ばしたあげく、たった7点しか離れていない、しかもまだ6回までしか終わっていない試合を「勝った」と過去形で言うだなんて…。
その後、ネット速報をイヤな汗をかきながらクリックしまくり、「アジフライだったよ、勝った?」という家人の問いに、「ん?まだ、というか…」と憔悴しながら返事をしたのは言うまでもない。そして録画が再生されることはない、すくなくとも当分は(笑)。

選手たちは、悶々として眠れなかっただろう。この敗戦をいつまでもいつまでも根に持てばよいと思う。「あの時なぜ…」この怒りにも似た悔しさを持ち続け、それを克服するパワーにしたら良い。
どっちに転ぶにしてもこの一戦が持つ意味は大きくなりそうだ。そして私は、このシーズン序盤の「1敗」が、今季のタイガースにとって良い方向に働くと信じてやまない。

最後に。この日、試合終了まで観戦した手塚オーナー(74)の談話
「いい試合でしたね。最後までファンの方が応援してくれたことが嬉しい。またみんなで頑張ってくれるでしょう」
タイガースのみんなよ、秋にオヤジを喜ばせてあげようぜ!

Posted by torao at 07:32 | comments(13)
[阪神]たわいない話
赤星が開けた大きな穴
前日の下柳ショックに続き、藤本が抹消。前日の試合、タイムリー内野安打の時に痛めた。左ハムストリング筋挫傷(左太もも裏肉離れ)で約1ヶ月の離脱だという。ダーウィンも抹消し、代わりに沖原、ブラウン、筒井和を一軍登録。

仲間の故障は望んでいなかっただろうが、出番は待っていた。関本が3安打で十分な穴埋め。ずっとスタンバイしていた男がすぐに結果を出した。

で、先発は筒井和が務めた。ファームで3試合、防御4.61の成績(4/24現在)。おそらく昨秋初登板初勝利を飾った運の強さと度胸を買っただけの、「根拠レス」抜擢なのではなかろうか(笑)。はたして筒井の投球は冴えるでもガタガタでもなく、3回2失点と中途半端に終わる。でもやっぱりクソ度胸と運の良さは感じる(笑)。

こちらは下柳・藤本の離脱、リリーフ陣に疲れが見え始め、中軸打者の不振が目立ち、前日は柱の福原で落とし…なんとも暗い状況だった。
人間「こりゃヤバイ」となるとどこからか力が湧いてくるものなのか。この日の矢野捕手の活躍は凄かった。快足荒木の盗塁を刺し、反撃の口火となるヒット、値千金の中押し2ラン、とどめの犠牲フライ。会心のガッツポーズがチームを覆う暗い雲を振り払ったように見えた。

岡田監督も思いがけない「まさかのリード」を、死にもの狂いの継投で守りに行った。4回から橋本1、江草・藤川・ウィリアムスがそれぞれ1 1/3、久保田が1。マウンドに上がった投手が皆気迫を見せた。ハシケンにプロ1勝がついたのは、連日好投のご褒美だ。ただ、未勝利の江草にも早く1勝あげたいな。

切り札・町田の出番は、なんと4回ウラだった。心の準備ができていたのか心配だったが、さすがベテラン、見事追撃のタイムリーで移籍初打点を記録。頼りになる。

筒井和の先発で、スキだらけに見えたタイガース。攻守の中心である荒木・井端らチーム状態が上がってきてスキがないように見えるドラゴンズ。ただしスキは一瞬にして裂け目を拡げることもあれば、一瞬にしてピタっと埋まることもある。
試合前ミーティングで岡田監督が発した「下柳、中村豊、藤本が帰ってくるまでいいチーム状態でいよう」という言葉が、チームにエネルギーと集中力を与えたのかも知れない。
勝ちを決めたプレーは、ドラゴンズ自慢の「鉄壁二遊間」が見せた、爪の先ほどのスキから生まれた。4回裏、2点のビハインドから怒濤の猛反撃、1点返してさらに一死満塁。しかし関本が放った打球は「ザ・ゲッツー」のショートゴロ。ここで名手・井端がほんの小さな選択ミスをする。ベースへの距離を考えれば、二塁荒木に「スローイング」すべきところを「トス」してしまった。だがこれはミスにはならないはずだった。猛然と突っ込んでくる一塁走者が、赤星でさえなければ…。
荒木がトスを受け取った時には、すでに赤星がその足元目がけて「潰しのスライディング」を仕掛けていた。しかしさすがは名人・荒木だ。大勢を崩しながらも一塁へワンバウンド送球できるのだから。打者走者関本も懸命に走る…タイミングは微妙…のはずだった。一塁手ウッズが目をつぶってさえいなければ…。そうこれこそがドラゴンズナインみんなで埋めている、ポッカリと口を開けた大きなスキなのだ!

全員の気迫と集中力で相手の見せたほんの小さいスキをこじ開けた、ナイスゲームだった。

Posted by torao at 08:33 | comments(14)
[退団者]赤星憲広
ゲームプランはどこへ…
さあ大変だ!来年からは二段モーション禁止だ!三浦も岩隈も藤川も…みんなやりなおし!ま、来年からね(笑)。

言うこと言っちゃってスッキリするのか?それとも、はや4月で空中分解してしまうのか?巨人ローズ切れる

下柳が右下腿三頭筋炎のため登録抹消。軽傷の内に大事をとってとのこと。サンスポの先発予想では、4/27が井川、4/28は中5日で安藤の予定とか。その後は、全員中5日に繰り上げて、谷間を江草・ダーウィンでしのぐか、先発要員を補充するか。いずれにせよ、今季もっとも安定した投球をしていた勝ち頭の離脱は痛すぎる。

ついに和田コーチも「絶句」してしまった。責任を感じてるのはわかったから、いつものように元気だしておくれ(笑)。

集中力勝負になった。両チーム決定的なチャンスを生かせず、0−0のまま試合は終盤へ。福原、山本昌ともに持ち味を出した良い投げ合いだったが、疲れが出て甘く浮いたところを先に仕留められてしまったのは福原だった。
7回表、先頭打者・森野の集中力は尋常ではなかった。この日森野は「敗因」となる走塁ミスを2つ犯していた。5回表、先頭打者として二塁打で出塁し、チャンスは無死一三塁に拡大。山本昌がたたきつけた打球は鳥谷の前で大きくバウンドし、なかなか落ちてこない。捕球した鳥谷バックホームをあきらめ…えっ?三塁ランナー森野は何を迷ったか本塁に突入していなかったのだ!一塁でアウトになった山本昌は、明らかに「還れただろ?」という不満の顔をしていた。
しかしまだ一死二三塁。打順はトップに戻って荒木。しかし打球は前進守備の鳥谷の正面にイージーゴロ。これではランナー動けない…えっ?今度は猛然と本塁に突っ込んでいる!もちろん楽勝でアウト!中日に大きく傾き賭けた流れが、一気に戻されたプレーだった。
7回表、その森野が先制HR。自分のミスは自分で取り返す。タイガースバッテリーは、そんな打席の森野の気迫を敏感に感じるべきだった。

戦前、両チームともにこの試合を重要だと考えただろう。4/25コンディショニングのために甲子園を訪れた金本も「前半の山」という言葉を使っていた。ともに同じようなゲームプラン、すなわち「少ないチャンスをものにし、総力をあげた継投と守備固めで競り勝つ」を描いていたはずだ。違いがあるとするなら、阪神は「これまでやってきたように」、中日は「これまではあまりできていないが」という前置きが入ることである。
で、そのゲームプランはどのように実行されたか。最後にグラウンドに立ったメンバーがすべてを物語る。点差は関係ないとばかりにマウンドにはクローザーの岩瀬。石井、岡本から予定通り繋いだ。一塁には去年のゴールデングラブ渡邉、三塁・レフトにはそれぞれ名手川相・英智。これが最終形だ。
一方のタイガースは、福原のあと、江草、橋本、ダーウィンとマウンドに上がった。思い描いたプランからどんどん遠く離れていった。7回、福原が失った点はわずか2点。確かに重い2点ではあったが、ゲームプランを放棄するほど重いものであっただろうか。いやそれ以前に、7回の2失点を防ぐのが今季のプランではなかったのか。
福原の球数は6回を終わって100球前後と交代期にさしかかっていた。ここまで零封しているだけに7回頭からのスイッチは難しかったかも知れない。
しかしここまで岡田阪神は、ここで藤川にスイッチして勝ってきた。各選手に見られる疲れが、スタートダッシュの仕上げに迷いを抱かせたのかも知れない。また首脳陣はまだムリをする時期ではないと考えているのかも知れないが、ここを重要局面と考える私にとっては、実に悔やまれる采配だった。

6回表二死、一塁走者・福留、打者・森野。落合監督は福留を走らせた。森野がキーマンになるとわかっていたかのようなサインだ。盗塁が成功すれば森野、谷繁のどちらかがタイムリーを打つ。失敗すれば次回、森野からの攻撃でチャンスができる…。さらに、この回あまりゴチャついていると7回から藤川にスイッチされてしまう…。
両先発投手が好投して0−0で終盤に入るような試合は、ベンチワークが決めると言っても過言ではない。

Posted by torao at 08:35 | comments(14)
[退団者]岡田彰布
スタートダッシュの仕上げD3連戦
尼崎−塚口間といえばまさに甲子園の庭先。「地元」で起きたまさかの大惨事に呆然だ。犠牲者を悼むとともに、本当に一つでも多くの命が助かることを願ってやまない。

プロ野球選手の平均年俸が下がったとか。去年の騒ぎの後だから当然と言えば当然だ。巨人の大幅ダウンが奏功したのかと各球団別に見てみれば、「コストカット」のオリックスが一番ダウン、ついで伊良部・藪が去り、優勝景気がすっかり冷めた阪神が下げ幅上位だった。
最下位に喘ぐ巨人の選手には、この数字がどう映るのだろう。厳しい言い方だが、見合う働きをしていないのはミセリだけではなかろう。

ふとパ・リーグの順位表に目をやると、ずいぶんと「縦長」の展開。マリーンズが快調に飛ばし、ホークスと先陣争い。大きく離れてファイターズが貯金2で中位。ちょっと間をあけて、どうした日本一ライオンズ、後方でバファローズと併走…しんがりはイーグルス、はるか後方に置かれさらにじりじりと下がっていく…やはり苦しいか…。
さあどんな形で第1コーナーの交流試合に入っていくのか。

1ゲーム差の首位中日を甲子園に迎え、「序盤の山場」3連戦。スポニチ予想によれば、福原−下柳−井川の順で望むとか。中日は山本昌がいつ出てくるのか、あとは朝倉と…うーん、誰だろう。
ここだけは是が非でも勝ち越したい。2対戦連続の負け越しでは今季も中日戦を苦手カードにしてしまう。主力野手や中継ぎ投手陣の疲れがピークのようだが、スタートダッシュの最後だと思って全力で望みたい。特に先発投手は頭から飛ばして、攻撃的なムードを作って欲しい。福原、井川にはチームを鼓舞する投球を望む。

しかしこの三連戦の後も、GWの対ヤクルト(神宮)、対広島(甲子園)、さらには過密スケジュールもあり得る交流試合と連戦は続く。ここらへんからは、先発投手が7回まで投げることをテーマにして、堅牢なチーム作りを目指して欲しいと思う。

Posted by torao at 08:24 | comments(9)
[阪神]たわいない話
Q.ブレーキ?ブレイクちゃうん?鳥谷どうしましょ?(「評論家たちの声」投票結果)
乗り越えてこそ!出し続けろ!(62%)
2軍で調子を上げさせろ!(20%)
まず1軍ベンチでクールダウン!(16%)

Total: 286 votes

※これをやれば打ち始めると思ったんですよ(笑)。予定通り!

Posted by torao at 00:30 | comments(3)
[管理人より]投票結果
合言葉は能見にプロ1勝を!
祝・古田捕手2000本安打。敬服の一言。

ナゴド→東京ド→横浜と遠征が続き、移動休みの前日。どうやら開幕後の疲れがかなり溜まる時期のようだ。あの金本選手が弱音を吐くぐらいなのだから。
こんな時は思わぬ怪我も多い。赤星選手が2度も脚を引きずる素振りを見せ、血の気が引く思いだったが、どうやら軽傷でホッ。
良い緊張感で仕事をしているので苦にならないかも知れないが、「7回の男」藤川も相当疲労しているだろう。ついに厳禁だった本塁打も喫してしまい降板後のベンチで苦笑だ。戦いながら休ませる。ここらへんからがベンチワークの見せ所、関係各コーチはくれぐれもよろしく。

101200211。スコアボードに並んだ数字。一気呵成の攻めはなくとも、ガシッと相手のまわしをつかんで一歩一歩寄っていく。そんな強さを感じるこの日の阪神打線だった。
18安打8得点、先発野手全員安打。安打数の割に得点が少ないように思われるかも知れないが、もらった四死球は3つだけだったこと、長打が少なかったことを考えれば、決して効率が悪かったわけではない。むしろ投球に対して素直に打ち返す打撃姿勢が目立った。
また特筆すべきは、二死からの得点の多さ。3・4・7・9回に、8得点の内、実に6点が二死からの得点だ。プレッシャーのかかる場面でも臆することなく球に食らいついていた。
各打者が打席内で見せる集中力からは、明確なメッセージが伝わってきた。それは前二度続けて好投を援護できなかった能見投手に、打線の繋がりでプロ初勝利を贈ろうというものだった。チームの意志が結果に表れていたように思う。

その能見投手、決して絶好調ではなかった。多彩な変化球を持つが、この日は制球が今ひとつ。特に決め球のスライダーが高めに抜ける傾向があり、苦しい配球になった。一方ストレートは、走りはイマイチだったものの制球が抜群で、内をえぐる投球に活路を見いだすことができた。このへん、一つの得意球種が悪くてもある程度のイニングをまとめられるのが非凡なところ。横浜打線が下降線に入っていたことにも助けられたが、5回まで無失点に抑えたことで、試合の主導権を握ることができた。
チーム全体で能見投手のことを思いやった良い試合だった。

Posted by torao at 08:24 | comments(11)
[投手]能見
悪いが驚いた杉山好投
今季初めて土曜日の横浜スタジアムは、阪神戦ということもありよく入った。その数、発表は24,903人。それしか入らないのか…。確かに小さい球場だ。この日ライトスタンドに飛び込んだ4本のホームランは、甲子園なら4本のライトフライだったかも知れない。
外野フェンスなしの球場(でなければフェンスまでの距離が200mの球場)で行う野球が私の見てみたい夢の野球だ。フェンスオーバーのHRはない。あるのはランニングホームランだけ。長距離打者の時、外野手はどこらへんに守備位置を取るのだろう。150mの大飛球を50mほどダッシュした赤星が悠々とキャッチする。そんな野球が見てみたい(笑)。
ま、そんなわけで抑えの久保田投手が2本のソロHRを喫してしまったが、200m球場なら凡フライだ。臆することなく強気で攻めて欲しい。ベンチ、捕手、チーム、ファン、みんなで新クローザーを育てていかないと。

杉山投手の好投には驚いた。いやその前に、杉山投手の先発起用に驚いた。4/20の巨人戦、1回で42球も投げていたからだ。しかもその内容が被安打5(内HR3)、失点5という散々なもの。しかし久保コーチは、既定路線を変更することなく、この日の今季初勝利に繋げた。そこまでの信頼があったとも、チーム事情に余裕があったとも思えないが、ずいぶんと落ち着きのある選手起用をしたものだ。
この日の杉山投手は、よく腕が振れていた。直球の制球は相変わらず悪いが、その荒々しさのために好打者が並ぶ横浜打線に的を絞らせなかった。もっとも素晴らしかったのがフォークと見まがうばかりの落差のあるスライダーで、低めによく決まっていた。「完成度の低さ」を逆に長所にする、現時点ではこの方向性で十分に戦力になる。もちろんプロとして今後の課題が盛りだくさんであることは忘れないでほしいが。

さぁ、打線を繋げて能見投手にプロ初勝利を贈ろうじゃないか!

Posted by torao at 08:50 | comments(7)
[投手]杉山
負け翌日の思考
4/21に左ふとももを負傷した中村豊が登録抹消。守備固め、代走、さらに打撃も絶好調だっただけに本人もチームも痛い。代わりに藤原が一軍登録。赤松じゃなかったか…(笑)。

二晩寝て、あの場面、フォークを投げた藤川投手の凄さがジワジワと(笑)。強い投手になったなぁ、球児。今、チームで一番信頼できる投手だもの。今回の一件でさらに成長してくれそうで嬉しい。星野SDも言っているがスタミナ切れにならないように、周囲が気をつけてあげて欲しい。
星野SDと言えば、「清原暴言」をサンスポあたりがまた面白おかしく取り上げているが、SD自身のHPでは完全スルー。大人たるもの、いつまでもそんな伏せ字にかかわっていてはいけない(笑)。

横浜の三浦投手に今季初勝利を献上。こちらに悔しくて眠れない人がいるという、それだけのことで許してあげる寛大な私(笑)。
ただねぇ、そりゃ三浦は良い球投げていたけれど、ウチの安藤投手よりは甘い球が多かったように思う。安藤なんて、あの2ランHR打たれた1球だけでしょう失投は。苦手三浦をなんとかしようと、気負って、意識して…。意識すればするほど術中にはまっていくという感じではないだろうか。
攻略しようと思って上手くいかないなら、まず諦めてしまうことを勧めたい(笑)。
「もし仮に打席の内に1球でも甘い球が来て、それをたまたま逃さずに振ったらラッキーにも当たって、さらに不思議なことに野手のいないところに打球が飛んだりしたら、もう超しあわせ」ぐらいに考えることだ。きっとスペンサーならそう考えているはずだ(笑)。

そのスペンサーと関本で得た前日の良い繋がりだったが、桧山・藤本に代えて成果が出なかった(もっとも藤本の守りには見るべきものが多くあったが)。
この実力拮抗した4人の起用方法は本当に難しい。いずれも長いシーズンを考えれば重要な戦力で、出番を少なくするのは忍びない選手ばかりだ。
とにもかくにも、なにかスッキリ整理のついた指針が欲しいように思うのだ。
相手投手の「左右」での切り替えよりも、試合の「前後」で交代させるというのはどうだろう。スタメンは関本&スペンサーで攻撃重視。なんといっても得点のチャンスは立ち上がりにある。試合の展開を見ながら、藤本&桧山に交代してバランスを整える…。もちろん前日の試合で藤本や桧山が打撃好調なら、次戦の頭もそのまま行ったら良い。必ず出番があるという方が、常にゲームに入っていけるだろうし、1試合、1シーズンのチーム力としても良いパフォーマンスを得られるように思うが、いかがだろう。

なんだか今日はセールスマンのように「お勧め」ばっかりだな(笑)。

Posted by torao at 07:47 | comments(12)
[阪神]メンバー構成
七回裏二死満塁打者清原
二軍戦で太陽が調整登板。上昇の手がかりは掴んだ模様。三東も5月にはスタンバイできそうだ。

8点差の七回ウラ二死満塁。苦しい阪神のエース井川に対し、打席には500号HRに気合が入る巨人の四番清原。ここで井川を引っ込めて、リリーフエース藤川がフォークでかわして空振り三振。
改革元年のプロ野球、本当にこれで良かったのか?実は私も何度も考えてみた。
へろへろの井川が矢野のチェンジアップのサインにクビを振り続け、直球直球また直球で清原を三振に取るところ、またはものの見事に清原がレフトスタンドに運ぶところを見せるのが、これからのプロ野球ではないか…。井川がいっぱいいっぱいだったとしても、藤川のツースリーからの一球は、例え打たれようとも直球でなければいけなかったのではないか…。

この試合が始まる前、もし負けるようなことがあれば、今年の優勝はないだろうな…私は漠然とそう考えていた。ヤクルト、広島、横浜に勝ち越しても、「技」の中日に例年どおり見下され、「力」の巨人にも2対戦連続負け越しとなれば数年来の上下関係を逆転される。ましてや「エース」井川対「独り立ち直後」内海で落とすとなれば、そのショックは大きすぎる。巨人との勝負付けという面でも、ペナントレース展開の流れから言っても、井川という柱の存在意義から言っても、どうしても負けられない試合だった。

赤星副選手会長は試合前の声出しで「絶対に勝ちましょう」と言ったそうだ。その気持ちは全選手に浸透していたように見えた。

もらったチャンスをスペンサーが生かす。2本のタイムリーとファインプレーは勝負強さを見せつけた。スタメンに入った関本も集中していた。井川の投球にもようやく気迫とキレが戻ってきた。そして持ち味の赤星の出塁も、連打も戻ってきた。タイガースは、チーム一丸となって勝利に執着していた。

だから、岡田監督はあの場面で藤川にスイッチした。だから、矢野捕手はあの場面で藤川にフォークを求めた。だから、藤川はあの場面で首を振らずにフォークを投げた。どんなに点差があろうとも、絶対に負けられないからだ。
そして私はそれぞれの選択を否定しないし、結果にも不満はない。理屈では…。

清原の500号HRを満塁で飾らせたかったのはそっちの理屈。井川になんとしても今季の1勝目を贈りたかったのがこっちの理屈。演出と視聴率がそっちの理屈なら、優勝のためには絶対負けられないというのがこっちの理屈。だから今回に限っては、理屈っぽく納得することにする。できれば別の機会に、理屈もなにもない大勝負も見せて欲しいと心から願いつつ。

清原、桑田が遠吠えしているが、球児よ気にするな。立派なまっすぐを2球も投げたじゃないか。もちろん最後だってまっすぐで良かった。絶対に打たれていない。いいとこネット裏のファールだ。だが、あそこでストライクのフォークを投げられるなら、悪いが、勝負を早くつけさせてもらうのみ。矢野もビジネスライクだな(笑)。

Posted by torao at 08:32 | comments(18)
[投手]藤川
気合の一戦、井川はどうだ?
中村泰と桟原は「懲罰」降格、代わりは杉山とダーウィン。またしても「二軍で絶好調」の二人が現れたが、すでに一人、杉山が大炎上(泣)、延焼がなかったのが救いか。速い球を見せ球に、ブレーキのあるスライダーでストライクというシンプルな組み立てすらかなわぬコントロールの悪さは苦しい。杉山を横浜戦で先発させるという報が大勢だったが、この日の投球でそれはない。予定しているのは江草かダーウィンか…。江草が爽快な投球をしてくれるといいな。

福原が立ち上がりに奪われた3点が痛かった。その後、悪いなりに踏ん張りが効いていただけに悔やまれる。去年、なぜか巨人戦でだけは出なかった、制球の不安定さを見逃してもらえなかった。去年は見下して投げることができた相手だが、自信が揺らいでいるのか。
対照的に相手エース上原は立ち上がりから快調。阪神サイドからすれば、やられている相手に対して、チームとしての攻略法をもう少し徹底して良かったと思う。最近の上原はスタミナに難があり、巨人全体としてはリリーフに難がある。待球作戦や、セイフティバントの構えを頻発するなど、「嫌がらせ」が欲しかった。

ただしリードされた試合展開の中でも、終盤のワンチャンスで一気に勝負という空気を保ち続けていた点は評価して良い。7回ウラにはまずい守備もあったが、良く気持ちを切らさず辛抱していた(橋本は魔球チェンジアップの変化が小さくなっているので、ちょっと休ませた方が良さそう)。
さあ、いよいよ8回表チャンスがやってくる。鳥谷の(今日もまた)どん詰まりのヒットから、代打スペンサー、赤星と連打、一気に逆転もという雰囲気だ。
しかしここで不運というにはあまりにも悔しいジャッジ。一死満塁、代打・町田の初球、ほんの小さなチェック動作をスイングと取られ、二死後シーツへの外角低めへの直球は、完全に外れていたが、「雰囲気」で三振のコール。シーツは激高、監督・コーチもすっ飛んで抗議したが、どうなるものでもない。良い場面に水を差す、実につまらない判定だった。ただし、二者とも見逃し三振の前に、仕留めるべき球があった。じっと待っていたチャンスだけに、甘い球は一発で仕留める集中力が欲しかった。
シーツ先生もマジメだからか、不調が長いなぁ。スペンサーのテキトーな感じを見習って欲しい(笑)。

試合後の談話
赤星「3連戦なので、明日勝てばいいんで。あまり深く考えても仕方ない」
金本「オレ自身は上原にやられた印象はないよ。打ち損じや。1勝1敗やし、明日や明日」
まだまだ序盤なので、良い形をキープさえしていれば、目先の1勝にとらわれなくても良い時期だが、選手たちはそう考えていない。巨人、中日と2カード続けて負け越し、さらに再び去年までのお得意さんに負け越しとなれば、チームに影がさすことがわかっている。
4/21先発は井川、巨人先発予定は内海か。シーズン始まったばかりと言えども、「勝ちたい」という気持ちは最高潮、今季前半のキーになる一戦かも知れない。

Posted by torao at 08:00 | comments(15)
[退団者]シーツ/アンディー
ベテラン・エース誕生 下柳絶好調
巨人のミセリ投手が家族で浅草観光。素晴らしい日本の思い出ができた一日になっただろう。それにしても球団の素早い対応に驚いた。よっぽどナメたマネをしていたに違いない…。

最後のモタモタで楽勝気分に水を差されたが、ここは「9イニングあることが野球なんだよ」というスペンサーの言葉の通り、良いお勉強をしたと肝に銘じておしまい(7回の猛攻で君が2回アウトにならなければもっともっと楽勝だったろうがw)。
モタモタの責任の大半は中村泰投手にある。8−0の場面でストライクが入らないなどとということは誰も想定しない(はずなのだが、実はすべての阪神ファンは想定していたw)。投手にとってもっとも恐いことは、投げても投げてもストライクが入らないという、長い野球人生の中で1度くらいは誰もが持つ原体験。目の前でその光景が繰り広げられれば、次の桟原の投球にも大きな影響を与え、その次の…。
ま、そういうわけで巨人の反撃といったって、牙城を崩されたわけではなく、多少打たれたとしてもすべては「ヤスのせい」ということで片づけて良いだろう。
私は引き続き、この愛すべきヤスを応援する。たとえ二軍に行っても、上がってこられなくても、トレードされても…(泣)。

投手起用としては、別に間違いはないと思う。1−0のままとして7回まで下柳続投でももちろん良いが、7回から藤川投入が今年の勝ちパターン。ましてや前回逃げ込みに失敗しており、早い機会に悪いイメージは払拭しておきたい。7回表、結果として大量リードとなったが、7回だけ藤川がピシャリとしておけば、8,9回はヤスと桟原に良い実戦経験を与えられる。最悪崩れても吉野、橋本もいる。この構想は当たり前で、最善手だろう。ただしあえて言うなら、「4球連続ボール」の可能性が15%ほどあったヤスより、たとえ今季初登板でもその可能性が7%程度の桟原が先だった(笑)。

ようやく打線が繋がった。
まずは「例のヤツ」こと、「二死・得点機で鳥谷」から重苦しくスタートしたが、ここで鳥谷が打開した。バットが折れようが詰まろうが、きっちり振り抜いた打球は文句ないタイムリーだった。
その後は両投手とも素晴らしい投球、バックも盛り立て軽やかな投手戦がとんとんと。7回表先頭の金本の一塁右を抜く2ベースで振り始めたシャンパンのボトル、矢野の3ランHRで一気に栓が抜けた(笑)。シーツの四球をはさんで6連打、代打・浅井、赤星、藤本3者連続の初球打ち。まさにKOKOジャイアンツ!って感じ(笑)。あ、そういえばスペンサーが「ファンの声援も阪神の方が勝っていたよ」って。君、変なところで余裕あるね(笑)。

この日、一番の仕事は下柳投手。インサイドを攻めるコントロールが安定しているので、打者をいかようにでも料理できる。心がしっかりして、技術がさえ渡り、体調も万全。「6回3点の下柳」から大きく脱皮している。今、矢野捕手のリードがもっともハマる投手だ。

Posted by torao at 08:18 | comments(10)
[投手]下柳
猛打を呼ぶ男・下柳でいこう!
杉山投手が一軍に帯同。太陽投手に代わり横浜戦で先発登板の予定。二軍戦では速球に威力があり絶好調、葛西コーチも自信をもって推薦できると言っていた。楽しみ。

他球団と一巡し、8勝6敗1分、貯金2で首位タイ。まさに想定の範囲内の上の方だ。阪神ファンたるもの、これ以上欲張ってはいけない(笑)。
他を見れば、中日は位置こそ想定通りだが、主力の不振・故障があり、戦いぶりはかなり予想を下回る内容。やはり「出来すぎ」は二年続かないと見る。
広島は打線が好調。ベテランが(まだ)元気。今後もいろいろドラマチックなことをやらかしそうな雰囲気はある。良くも悪くも。
横浜は意外と中継ぎ投手陣が良い。三浦、セドリックともう一人先発の柱ができると、投手力で上がってくるかも。ここも石井琢、金城、佐伯、種田らベテランが(まだ)元気。でもやっぱり恐くない。
巨人は想定の範囲内の下の方。打線が上向きだが、「水もの」の投手陣とともに安定感はない。でもやっぱり恐い。でもでも「恐い恐い」言いながら勝てそう(笑)。
試合巧者ヤクルトもさすがに先発投手不足に参っている。さらに古田、岩村、ラミレスが低打率に喘いでいては最下位も仕方ない。「なーんだ」と飲んでかかれそう。
こうやって見ると、なんだか行けそう(笑)。やっぱりもっと勝っておきたかったなぁ(笑)。

さて、今季初の東京ドーム。ドーム大好きのジョージはいないが、重苦しいナゴドから場所を変えて、気分も変わるだろう。1週間前と同じ、下柳・井川・福原で雪辱したい。特に今季大量援護をもらっている下柳で打線上昇、井川・福原連続完封といきたいもんだ。なんたってナゴドの2試合で肩凝っちゃって…(笑)。頼むよ。

Posted by torao at 08:08 | comments(8)
[阪神]たわいない話
Q.大激戦、チーム内打点王は誰の手に?(「評論家たちの声」投票結果)
シーツ(19%)
金本(26%)
今岡(47%)
スペンサー(1%)
その他(4%)

Total: 208 votes

※この1週間で、そんなこと言っている場合じゃなくなりました(笑)。

Posted by torao at 18:47 | comments(2)
[管理人より]投票結果
守る時こそ攻める姿勢を
なんとも重苦しい試合。両軍とも打撃が低調でしかも拙攻続き。ただ見ていただけなのにヘトヘトだ。もっと軽やかな試合希望(笑)。

プロ初勝利を狙う能見だったが、2回に足がつったということで、大事をとって3回までで降板。4回は江草が緊急登板し無難に抑える。5回表はその江草からの攻撃で続投かと思ったら、スッパリ代打浅井。そしたらこれが特大の代打アーチで、なんだかラッキーな雰囲気。なんといったって打線の繋がりが悪く、出塁してもゲッツーばかり、頼みの赤星は出塁できず、チャンス到来かと思うと、この日打順を8番に下げて「打つ方はいいからしっかり守れ」と気遣ってあげたはずの鳥谷にことごとく回る(そして三振)。「どこからも点が取れない打線」になっていただけに、浅井の一発は貴重だった。
こうなりゃこの1点を守るとばかりに、橋本(キレも走りも良いのに、制球がわるかった)をはさんで、6回から藤川を投入し、勝ちパターンに入った…と思ったんだけどねぇ。

場所はナゴヤドーム、相手先発は山本昌、1勝1敗で迎えた今季初の対中日。なんとしてでも勝ちたかった。もちろん追加点を奪って、楽に勝ちたいのはやまやまだが、この超ラッキーな1点を守りきって勝つことに全力を注いでいるようだった。それで良かったと思う。しかし私には「退路を断つ」勇気が足りないと映った。

「攻撃は最大の防御なり」と言う。攻守交代があり、制限時間のない野球の場合は、いかに攻撃的な守備をするかと換言することができる。得点能力を保とうとするのが「攻撃は…」なのではない。

8回表、二死一二塁、追加点のチャンスで5番打者今岡が凡退してチェンジ。ここで今岡に代えて秀太を守備固めに入れるのが攻撃的防御だ。さらに関本に代えて藤本、桧山に代えて中村豊。8回の守備からスパッと退路を断つ守備固めを断行して、死にものぐるいで6つのアウトを取りに行って欲しかった。
守備固めというのはバカにできない。なんと言っても野球界の七不思議である「代わった選手のところに打球がとぶ」ことを利用してアウトを取るという、オカルト的要素をも含んだ策なのだから。

この8回ウラからジェフが登板。先頭打者、代打・高橋光の力無い打球が三塁・今岡の右を抜けていった。井端の打球は二塁関本の左を抜けて、福留の打球は右翼桧山の前へ、桧山が掴み損ねる間に逆転のランナーは楽に生還していた…。代わっていないところにも容赦なく打球はとんだわけだが…。

打球の行方の話はもちろん結果論に過ぎない。しかしもう一つ「攻撃的守備」と言えなかったのが終盤の矢野捕手の配球だ。基本的に外の球でカウントを作ろうとするのがまず気に入らない。投手優位の空気を作るためには、まずカウント、そして「攻め込み」だ。速球で押し込んでいれば、それだけで投手優位。インコースでストライクが取れれば投手が圧倒的に優位だ。ウッズの時など、データの絶対的裏付けがあれば内も衝くが、基本はアウトロー。しかしこれこそが投手を弱気にさせるリードで、気持ちが守勢になる。その象徴がアウトローに張られてセンター前に運ばれたジェフ対井端であり、開幕後タイムリーなしと不振にあえぐ打者に、スライダーを3球続け決勝打を喫した久保田対福留だった。
「守りきる」というのは、もっとも難しい仕事。そのためには退路を断った蛮勇も必要だ。

Posted by torao at 08:02 | comments(11)
[捕手]矢野
呪いを解いたのは安藤の気迫
やったねハマちゃん!二軍戦での今季初打席で復活のHR。今もっともタイガースファンの慈愛を受ける男。感動の夏が必ずやって来る!
ブラウンが二軍戦で結果を出せずに苦しんでいる。故障の治りが遅れている片岡もそうだが、そろそろスタンバイ状態に入ってもらわないと…。

太陽抹消、桟原を一軍登録。現状、打線が低調で苦しい試合展開が続いている。先発投手に頭から飛ばさせて、中継ぎ投手をどんどん注ぎ込んで行く「人海戦術」が必要と判断したのだろう。腰痛と風邪で出遅れた桟原だが、二軍ではクローザーとして安定した投球を見せていた。良い「開幕」を期待したい。
太陽の順番が回ってきたら、江草または中村泰をそのまま先発で使うか、中村泰または桟原を下げて、杉山を先発させるかのどちらかになる。後者の方が、チームを活性化させて良いと思う。
太陽はオープン戦の良かった時より腕の振りが弱くなっていた。堂々と自信満々に腕を振るスタイルが見られなかっただけに、二軍での調整はタイムリー。すぐに浮上の時期は来る。
この入れ替え、キレがあるのにコクもあるぞ(雰囲気だけで言っている)。

「勝った…トララが、トララが勝ったよ〜!」とハイジが泣き出しそうな一勝(どんなだ)。もう疲れ果てたので、今季はこれでおしまいにならんかな(笑)。
唯一、先発の山井の調子のみ、他に良いところが何一つなかった中日を相手に、死にそうな思いをしながらも、なんとか勝った。いったいあのナゴヤドームの空気には何が入っているのだろう…。
本当にこの日のドラゴンズは、私の知らないチームだった。打線は当たっていない、守備はもろい、中継ぎは弱い…。よくこんな調子なのに首位争いをしているなぁ。この日も山井を引っ張るだけ引っ張ったように、落合監督の采配だけで持っているのかも知れない。
「ナゴドの呪縛」が解けて、もう一つの「マサの呪縛」も解ければ、もう中日なんて恐くないぞ!

初スタメン起用に同点タイムリーで応え、ようやく「開幕」の関本、よくやった!
ベンチに追いやられた藤本、延長10回のヒット、それそれそれだぞ、よくやった。4/17は鳥谷に代わってショートスタメンかも知れないぞ(どうかな)。
中村豊、よく打って、よく走った。アレックスの微細なジャッグルを見逃さなかった走塁はポイント高かったぞ。バント失敗はチャラにしたる。スペンサーに代わって入るとラッキーが起きる伝説だ!
シーツも気持ちばかりはやって、外の逃げる球にやられていたが、最後は甘いところをよく打った。豊の好走塁で気合が入ったな。
藤川、ジェフ、久保田!グッジョブ!調子が出てきたな。勝ちパターンがしっかりしてくると安心だぞ!内心はめちゃくちゃ不安だったけど(笑)。

しかしこの日のヒーローは安藤投手をおいて他にない。インハイ、アウトローへの直球に力があり、かつ制球もよかった。
しかしそんな細かい話はどうでも良い。2回・二遊間のコンビミス、3回・今岡の悪送球(ただしシーツも取れた)と、度重なる守備の乱れに、気迫の投球で「大丈夫、気にするな」とばかりの涼しい顔(正確には表情は変わってないけどw)。
連打で1点を失った4回も、慌てずに後続を断って見せ、「すまん。1点やってしまったが、反撃を頼む」とばかりの涼しい顔(もういいって)。とにかく今日は絶対に勝つという空気を作った。
先発投手として、初回からチームを引っ張る力投。何よりこれが欲しかった。井川・福原・太陽と続いた、悪い流れを見事に断ち切った功績は極めて大きい。

Posted by torao at 08:09 | comments(6)
[投手]安藤
無条件応援 中村泰広
4/16濱中選手が二軍戦DHで打席に立つ予定。交流試合からDHで復帰させるプランだ。もう二度と怪我をしないでくれ!

3連敗、ナゴヤドーム12連敗?はっはっは(力なく)。今季はイヤなことを先に済ませておく主義なのだ。ここを我慢しておけば、残りはオイシイところばかり。そうに決まってる(笑)。

自分の試合ができていないのがなんとももどかしい。他に勝る強みを持っているのに生かしていない。
スペシャルな抑え陣が繰り出せない。スペシャルな1番打者が走れない、帰れない。この2点に尽きる。そしてこの2点を活用するための条件が、先発投手の力投と、相手のスキを衝く打線の集中力だと思う。
先発投手に「好投」は求めない。相手に向かっていく姿勢、攻めの気持ちを求めたい。強い腕の振りこそ必要だ。たとえ打たれても、その気持ちがバックを鼓舞し、試合展開を左右するはず。今ここでは長い回を投げる意識より、5回まで全力で飛ばす「力投」が欲しい。
打者にはメリハリのある集中力を求めたい。打撃とは、大半の打席を占める「打ち損じ」との戦い。「マジメくん」が多い阪神打線だけに、硬直しはじめると打ち損じへの恐怖感が連鎖する。「ま、そのうち出るだろう」という気楽な打席と、「よーし、ここはチャンスだ」という気合の打席のメリハリが欲しい。現在は「あーヤバイ」という気持ちで打席に入っている選手が多いもの。ねぇ、藤本選手よ…

チーム状態が悪くなった時の首脳陣の対応も試されている。自分が信じて選び抜いたメンバーを外すのは辛いだろうが、勇気を持って控え選手を起用することも必要だ。特に今季の阪神は、他を凌駕する選手層の厚さがチームの特長でもある。使わなければ、その強みが生かされない。疲労が蓄積しないように、モチベーションが下がらないように、不公平感を持たないように…そして何より、場面に応じて、もっとも力を発揮できる選手を起用していって欲しい。本当に難しいことだとは思うけれど。

負けが込み、投げる投手がいなくなったため、久慈を抹消し中村泰を登録。勝ち試合と負け試合で救援投手を使い分けるのは正しいと思う。しかし連勝もあれば連敗もあり、僅差が続くこともあれば大差が続くこともある。「勝ち用投手」もいたずらに休ませれば良いということでもないだろうから、たとえばここ数日のようなゲーム展開でも、「勝ち用投手」を一人は「調整登板」させるなどして全体に気を配る必要があると思う。その面でもここ数試合の投手起用には、やや硬直性を感じる。

で、その中村泰投手。今私が一番応援している選手(ちなみに一番期待している選手は赤松)。結果的にヤスが失った2点さえなければ…ということになってしまった。0−4でビハインド、普通なら気楽な場面だが、連敗中の状況下、ナイーブなヤスには、「逆転するためにはもう1点もやれない場面」に他ならなかっただろう。ハッキリ言おう。ヤスが一度でも「1点もやれない」と思ったが最後、その登板での好投はムリだ。そしてそのことはすべての阪神ファンが知っている(泣)。
首脳陣よ、どうかそんなヤスを上手く使って欲しい。
そしてヤスよ、今すぐに先発の枠をもらおうというのは虫が良すぎる。やはり中継ぎで成績を残さなければダメだ。「今までのヤス」は、この日で最後にしろ!応援してるぞ!

Posted by torao at 07:31 | comments(8)
[退団者]中村泰広
ボロ負け 移動日なし 名古屋ドーム…
機構のワーキンググループが、メジャー選手会と意見交換をするという。選手の行き来をめぐる制度体系の見直しが主目的となる。相手は「強敵」だが、粘り強く交渉して欲しい。
私はウッズやシーツのように、「低予算球団」で活躍した選手が、「ビッグクラブ」に抜かれていく問題、いや抜かれるのは仕方ないにしても、元の球団になんの補償もないという問題(メジャー選手会と関係あるのかどうかは知らないが)をなんとかしてほしいと思う。それぞれが今年も元のチームにいたとしたら戦力地図も大きく違っているはずだ。いや、シーツ先生にお越しいただいたことはとても嬉しいのだけれど…。

ブレイザー元監督、そして同時期に広島で活躍していた福士投手の訃報があいついで。少年時代の思い出の人たち。合掌。

いくらなんでもシーズン開始早々巨人が脱落してしまったのでは、こっちにとっても色々困ったことが起こるので、まあ今回はこういうことにしておいた…などという余裕はまったくなく、情けないボロ負け。和田コーチじゃないけれど、早よ寝て忘れろ(笑)。

放っておいても9点取った頃は遠い昔、今や得点はソロHRのみの時代…。絶好調・1番赤星が出塁しても、2〜4番が湿って、5番今岡が連日かっとばしてもランナーはなく、6〜7番は下降気味、8番矢野が気を吐いても次は投手…といった具合に繋がらない。全員が好調な周期に乗っている時は9点打線で、逆だと1点打線。これではしんどいので、とばしとばしに好不調が混じって、「コンスタントに5点打線」でお願いしたい。誰にお願いすれば良いのだろう(笑)。
打線はかくも当てにならないものなので、やはり基本は投手を中心にした守り。阪神タイガース70周年にあたり、やはり球団の歴史と伝統に立ち帰らなければならない。井川・福原という左右のエースが登板した6試合で、1勝4敗1分け。他は6勝0敗なだけに、貯金を作るべき投手が踏ん張らなくてはいけない。救援投手と内外野の守備に乱れが出ているワケではないので、中6日の巨人戦でどう切り替えて、立て直してくるか期待することにする。
出だしが良すぎると、浮かれてしまって本質を見失うことがある。
まずは先発投手が力投すること。打線がそつのない攻撃で少ないチャンスをものにすること。そして6回までになんとか1点リードを奪い、後は盤石なリリーフ陣のリレーで追撃を振り切ること…これが今年のタイガースの勝ち方だ。あくまでもこのイメージを保っていって欲しい。

巨人は苦手投手を打って、苦手球場で勝ち越した。さあ次はうちの番だ。こっちの先発投手はどういう順番になるのか?いざ名古屋!

Posted by torao at 08:09 | comments(9)
[野球全般]ペナント展望
井川と若き左腕と呼ばれた男
大勝の後は、接戦で負け。得点はソロHR2本のみって、ウチは巨人か?(苦笑)
そういえばこの正念場を迎えるにあたって、投手コーチが「2勝1敗ペースで行けるローテで望む」と言っていたので、この負けは計算の内?はぁ、イガワ…。

今季3つ目の黒星は、またしても井川の登板日だった。
この日は前回の反省から、投球フォームのバランスを意識して、力まないように投げていた。不思議なもので、軽く投げているようでも、スピードガン表示は好調時とさほど変わらない。見た目にはゆったりと投げているのに球は来ているという感じだった。
しかし先発投手として、ねばり強く投げるだけではピンチをしのぎきれない。今年の井川はシフトチェンジが出来ない点に最大の問題があるように思う。ここ一番、アドレナリンを出しながら、目一杯の力で投げ込む…そういう投球がない。それをやろうとするととたんにフォームがバラバラになる…。

今季の岡田采配は、先手先手を打って成功している。井川の不振を考えれば、5回無失点で御の字、6回から橋本・吉野・ジェフ・久保田の継投にスイッチする手もあったかもしれない。しかし、軽い投げ方でしかもゼロに抑えている「エース」を5回で降ろすことは考えていなかっただろう。当然誰も、「1つの白星をきっかけにして」などと低いレベルで見ていなかった。だが、この日の6回の炎上で、考えを改めざるを得ないだろう。

かつてタイガースに「若き左腕エース」と呼ばれた江夏豊投手がいた。先発完投型として剛速球と大きいカーブだけで勝ち星を積み重ね、誰もが認めるエースだった。しかしその勢いは25,6歳の時、急激に衰えた。時が過ぎてから振り返れば、(おそらく)不摂生が元の肥満が進行し、球の力や体力が衰えたのだろう。しかし周囲はなかなかその現実を認められず「本来はそんなもんじゃない」と思い続けた。結果として江夏は低迷のまま数年後、阪神を追われ、移籍先の南海で野村監督のもと「ストッパー」として変身を遂げ、後「優勝請負人」として大成をすることになるのだが…。

井川の不振に、江夏を持ち出すのは不的確かも知れないが、「こんなもんじゃない」「やってくれるはずだ」と言っているうちに思いもよらぬ末路をたどることもあるということ。
開幕からもうすぐ2週間、過去の実績や希望的観測からできあがってしまった幻影を消し去って、現実にそこにいる井川をしっかりと認識しなければいけない。幸いなことに代わりが効く層の厚さがある。時間をかけてでも自信がつくまで二軍で鍛錬すべきではないか。

Posted by torao at 08:08 | -
[退団者]井川慶
藤川球児に酔う
試合中、しかも打撃中の故障で、中日・川上が抹消になった。中日球団は故障者詳報を出さないため、詳細不明。阪神に追い風が吹いているのか。

巨人との初戦は大勝。中盤まで雨の中もみ合う展開だったが、巨人が辛抱しきれず崩れていったという印象だ。「戦場」が雨になった時点で巨人の精神力にかなりのマイナス、さらにその悪条件の中でもいっぱいの阪神ファンが送る大声援でさらなるダメージを受けたように見えた。先発下柳は四回、五回と四死球でアップアップだったが、もらったチャンスすら生かせず、巨人打線はまったく精彩を欠いていた。対照的に阪神は、つぶれるはずのチャンスを二死から生かす場面がたびたび、勢いの差とは恐ろしいものだ。
このカード、2年連続で大きく勝ち越している阪神が首位、負け越している巨人が最下位で迎えた今季の初戦、巨人にしてみれば、絶対に勝たなければいけない試合のはずだった。この試合さえ取れば、反撃ムードが一気に燃え上がるところだったのだ。この分なら、今年も飲んでかかれる相手になりそうだ。
「相手チームが、藤川を見た瞬間に負けを覚悟する」そんな存在になって欲しいと、シーズン開始前に書いたが、現在の阪神にとってもっとも重要な男になっている。6回、7回というイニングで試合の流れを固める重責を担っており、クローザーよりも勝利へのポイントが高いように思う。相手に「負けて悔いなし」と思わせる投げっぷりが良い。たまらん。

もし4/13井川で勝てば、逃げ馬・阪神のリードは5〜6馬身行きそう。もしチームの全黒星を背負い込むようなことになれば、杉山との交代が濃厚だろう。

Posted by torao at 08:33 | comments(10)
[投手]藤川
Q.こりゃ優勝だ(はやっw)!MVPに選ばれるのは誰?(「評論家たちの声」投票結果)
井川(1%)
福原(8%)
久保田(6%)
赤星(31%)
シーツ(21%)
金本(16%)
今岡(5%)
スペンサー(2%)
矢野(1%)
その他(4%)

Total: 354 votes

※たくさんの投票ありがとうございました。赤星の活躍を予見される方がものすごく多いようです。井川の票が少ないのは当然ですが、異常事態ですね。

Posted by torao at 13:06 | comments(2)
[管理人より]投票結果
上々のスタートを振り返り
助走は良い感じ。いよいよ4/12からは巨(甲)・中(名ド)・巨(東ド)、横(横)を挟んで、中(甲)と続く。奇しくも4/12は阪神電鉄100周年記念日。天気が心配だが、完全に勢いに乗りたい。

3カード終わって、軽くレビュー。
「心配していない」と岡田監督は言っているが本心は違う。井川の不調が最大の不安材料だ。自信のなさからくる力みなのか、下半身の鍛錬不足が原因なのか。テークバックで反っくり返って、投げた後は三塁側に流れる悪形を誰もが指摘するが、本人もわかっているはずの悪癖がなぜ出てしまうのかを解明し、対策を施さなければならない。
福原、下柳、安藤が最高のスタート、能見は二度目の登板で手応えを掴んだ。太陽も白星で落ち着いただろう、今後は堂々とした投球が期待できる。「エース」井川の不調をカバーできているのは強み。

救援投手はまずまず上手く回っている。売り出し中の「150km/hトリオ」藤川・ウィリアムス・久保田は完璧な出だしではなかったが、「大怪我」には至っていない。始めは多少打たれた方が落ち着くだろう。吉野、橋本、江草も良いスタートを切っている。
しかしウィリアムス、吉野以外は、1シーズンという長丁場を乗り切った経験がなく、精神的、肉体的スタミナに不安があり、かならず補充が必要になる。桟原、ダーウィンらには、上で機能するための実践的な調整を望みたい。

攻撃陣は上々のスタート。先日のサヨナラで唯一乗り遅れの藤本にも良いきっかけができただろう。ただし理想の二番打者としての役割は「しばらく」期待できそうにない。私はこの際、それを期待することをやめる(笑)。とりあえず何度かやってみせた「一死・二塁に赤星」という場面で、右方向にゴロを打ってくれればそれで良しとする。中盤までのバントは成功すればラッキー、終盤で絶対バントの時は久慈を出そう(笑)。二塁手としての守備範囲の広さから、当分の間、阪神のセンターラインとして、どうしてもモノにしたい選手であり、他との兼ね合いから打たせる打順もないし、他に二番に入れる選手もいない。フライ打ちがダメなことは本人もわかっているだろう。赤星もそうだったが、意識を持ってやり続けていれば、少しずつ進歩していくはずだ。ということで「しばらく」大目に見る(笑)。
一番赤星はどえらい兵器になりつつある。こんなモノに1試合で3度も4度も出塁されては、相手はかなわないだろう。
3〜6番打者は迫力もあり、対応力もある。相手にとってはイヤな打者が並ぶ。チャンスで力みそうな打者は金本くらいか(それとてほんの少しだが)。牛島監督がやった、シーツ敬遠・金本勝負もわかるような気がする。
鳥谷、矢野もまずまずで、連打もあり、チャンスメークもできている。
とにかく得点の引き出しが多い、面白い打線ができている。

守備は、今岡がイマイチ。慣れれば少しは良くなるだろうが、フットワークにはあまり期待できないだろう。ここは目をつぶるポイント。
スペンサーは、オフに手術をした肩にやや不安を持っているということだが、走力、送球とも意外と良い。終盤守備固めすれば、このポジションを最大限有効活用できる。
二遊間はどんどん上手くなっている。福原、安藤、下柳と内野ゴロを打たせるのが上手い投手が多いので、まだまだ良くなる。ゲッツーが多いのは見ていて楽しい。

ベンチワークは、かなり繊細な配慮が行き届いている。投手交代や、控え選手の起用など、選手のモチベーションを高める工夫が見られる。昨年比200%アップ(当ブログ調べ)だ(笑)。
最大の不安材料は三塁コーチャー。この短期間に明かな判断ミス、伝達ミスがいくつかあった。改善ポイントだ。本当は岡田監督にボックスに入ってもらいたいなぁ。

Posted by torao at 08:26 | comments(8)
[退団者]藤本敦士
大逆転は代打町田の一本から
近鉄がなくなり5チームになったウェスタンリーグでは、阪神二軍が6連勝×2で12勝1敗と首位を独走している。「準一軍」の選手を中心にモチベーションが高まっていそうだ。下から突き上げが来ているのだから、エースといえども三度続けて失敗したら交代だぞ。

阪神・能見と横浜・吉川の投げ合い。能見の投球は完璧だった。両サイドにストレート、タイミングを外すスライダー。コントロールの良さが光る。
7回表二死、この日唯一の四球で一二塁のピンチ。久保コーチの談話『実は監督からマウンドへ行け』と言われたんですが、能見に任せましょう、といいました。監督に初めて逆らいましたよ。」これ良い話だなぁ。

旗判定があるなら間違いなく白3本で能見の勝ちなのだが、かなりの確率でこういう展開は負け試合になる。
この試合も九回ウラ二死まで典型的な負け試合だった。白状すると少なくとも私は諦めていたが、今季まだヒットがなかった代打町田は諦めていなかった。佐々木の落ちきらないフォークをレフト前に落とす。球場が沸く、ベンチが沸く…。
マウンドの佐々木は動揺していた。打ち取った鳥谷、矢野にしてもスイングはされている。タイミングを外し、なおかつ際どいコースに決めなければ打ち取れない…。打者以上に佐々木が追いつめられていたように見えた。
赤星への攻めは完璧だった。インローのボールゾーンに落ちるフォークで空振りを2つ取る。しかし勝負球のフォークは真ん中に入る。タイミングを外されながら、泳いでからのバットコントロールで勝負するのが05型赤星の打法。キャンプから太っさん、正田コーチと取り組んできたことだ。「落ちろ」の絶叫の中、打球はセンター前にポトリ。町田の代走・秀太は三塁に到達している。このポテンの伏線は、他にもある。5回の打席では、あわやHRという二塁打をかっ飛ばしている。スイングスピード、腕力ともに去年よりはるかに強くなっている赤星の打球に備え、1点差走者一塁のこの場面、外野守備位置はかなり深かった。
二死一三塁。ここにも勝負のポイントがあった。逆転のランナーである赤星は、二塁に盗塁すべきかどうか。一塁にいれば、外野守備は間を抜かれないように深くなり、藤本のポテンゾーンが広くなる。二盗して二三塁となれば、外野は前進守備を取らざるを得ない。ポテンは少なくなるが、ジャストミートすれば外野の頭を越える。赤星を二塁にすすめるべきか…。迷う間もなく赤星は二盗。藤本の打球は前進守備の左中間を越えて行った。

流れに乗ることよりも、逆向きの流れを変えることは難しい。その意味で、町田の一打を褒め称えたい。

Posted by torao at 08:32 | comments(12)
[コーチ]町田
久保田投入 小さな博打に勝つ
ベテランの阪神ファンは、永年に渡ってダメ虎にダメ出しし続けて来たから、本当にみんな「自称阪神タイガース評論家」なんだよなぁ(笑)。和田コーチのひとりごとで笑う。

濱中は交流試合開始早々からDHで復活が濃厚とか。ただ、他にもくすぶってしまいそうな良いバッターが沢山いるし、DHの起用は贅沢に悩みそう。そこでまた濱ちゃんが大爆発しちゃって、肩も治っちゃった日にゃ、ライトはどうすりゃいいのよ?もったいないもったいない…(笑)。

ヒッティングマーチ、歌ってたよね?始めこそコールだけだったが、途中から新HMが聞こえてきた。でもラッパの音はほんの小さなものだった。声だけのHM良かったぞ!選手の心にもこっちの方が響くに違いない。ラッパもタイコもなくたって、いい応援できるって!本当に。

広島の狂気の後、魔法が解けたかようなタイガース。前日の福原の失点など、ツキがないとしか言いようがなかった。この日も先発安藤の1失点は、四球→バスター・エンドラン→併殺の間の1点という、「そりゃしゃーないわ」だった。
イヤな流れを変える、これが出来るのが今季のタイガース打線だ。この日は金本の300号がすべての暗雲を晴らしてしまった。アニキの祝砲を負け試合にするわけにはいかないもんね。

それにしても安藤投手の投球には驚いた。立ち上がり吉本球審(前回は狭いストライクゾーンで能見投手を苦しめたのだが)の超ワイドなストライクゾーンに助けられた部分もあるが、キレ良し、コントロール良し、テンポ良しで内野ゴロの山を築く。オープン戦から悩んでいた、中継ぎから先発投手への変身も完成した。今季阪神の重大なチェックポイントの一つである、安藤先発転向の成否について光明が差したのは大きい。
安藤の今季初先発をこの第8戦目に決め、第2戦でリリーフとして調整登板させた。誰もが不安な今季初登板を早々に済ませて、落ち着いた気持ちで先発登板に備えさせた。細やかな配慮という布石を怠らなかった首脳陣も見事だ。

現時点での最大の不安材料であるクローザー久保田が、今季初セーブをあげたのも大きい。楽な場面で初登板を済ませたが、好調な打線のおかげで登板機会がなかなか来なかった。開幕6戦目でやっと来たセーブチャンスで広島に逆転サヨナラを喫し、オープン戦で盤石だっただけに、かえって不安が増幅する状況だった。
この日の安藤投手の調子、球数、疲労度と、3連投となる久保田投手の調子、精神状況を考えれば、この一試合に勝利する確率は、安藤続投の方が遙かに高い。交代は「小さな博打」だった。しかし、首脳陣にまったく迷いは見られなかった。8回ウラ、大チャンスでもない場面、予定通りとばかりに安藤の打順に代打を送る。点差は3点、確かに初セーブをプレゼントするにはおあつらえ向きの状況だ。
しかし決して表には出さなくとも、誰もが不安だったことは容易に想像がつく。そしてその不安のとおり、石井、種田に連打され無死一二塁。次打者金城の初球、甘く入った148km/hの直球を打ち上げてショートフライ。完全な失投と、完全な打ち損じだった。おそらくこの一球がヒットになっていれば、この試合は負けまであったし、そして今季の久保田クローザー構想崩壊も現実問題となるところだった。一死を取り、落ち着きを取り戻した久保田は、実力を発揮できるようになり、あとは落ち着いて試合を締めた。
まだ楽観はできないが、この「1S」で、久保田は上向いて来るだろう。
1シーズンを見越して、首脳陣は「小さな博打」に出た。これは必要な博打だったと思うし、それに勝てて良かった。

岡田監督率いる首脳陣は、大局も、激戦の最前線もよく見えている。豊富な戦力を背景に、かなり立派な戦いぶりだ。次は野口、関本、久慈についての布石が欲しい。

Posted by torao at 09:04 | comments(5)
[投手]久保田
甲子園開幕にHMが消えた
甲子園での開幕試合。去年までなら53,000人発表間違いなしの満員だったが、実数発表の入場者数は、47,223人。6,000人分程見栄張ってたわけね(笑)。まぁ東京ドームの「余裕で1万人以上サバヨミ」に比べればかわいいものか(福岡の方がさらにウワテ)。ちなみにG−Dの東京ドームは41,903人。この分だと「初代実数観客動員ナンバーワン」になれるかも。あ、気候の悪い日もあるから無理か。

試合は福原、三浦の素晴らしい投手戦。完投勝利直前の福原には悔しい一戦となってしまった。近年のタイガースの傾向は、先にコケといた方があとで良いことが起きる。三浦に負けなかった、去年より少し良くなったと前向きに考えて吉。
延長11回、シーツ敬遠で金本勝負。初球を打ち損じた金本にも同じ事が言える。私は、この策が、今季ずーっと牛島監督を後悔させることになると予想する。ウチのアニキ、怒ったら恐いんだから!(笑)。

一杯に運んだスタンドが混乱していたらしい。shuさんのところで知ったのだが、ヒッティングマーチが使用できなくなっているということだ。概略は公式サイトのボードルームに投稿されている。
あれはいつのことだったろう、もう7〜8年前になるのか。不振の新庄に対して、ヒッティングマーチがなくなったことがあった。「ファンが応援をボイコット」などと新聞にも派手に報じられた。実際はファンによるというよりも応援団が応援をやめただけなのだが、「どうだ、応援してもらえないと淋しいだろ?」と言わんばかりの傲慢さを感じた。
その何試合目かにたまたま横浜スタジアムの外野に行った。例によって新庄が打席に向かうと、黒ハッピのにいちゃんが「応援ボイコット」とかなんとか書いたプラカードを持って前列通路を走る。だが、私を含め皆口々に叫んでいた「新庄、燃えろ!負けるな!」そして誰かが「それ行けGO新庄」と歌い出すと、あっという間にレフトスタンド全体にヒッティングマーチが自然発生した。ラッパや太鼓がなくてもピタッと完璧に息が合っていた。
今、このタイミングで鳴り物応援の是非については語らない。楽天の球場の様子など、なかなか面白い話もありそうなので、それはまた別の機会にしよう。ただそれでもボードルームを読んでいて、どうしても言いたいことは、応援団なんかいなくたって、自分の好きなように応援したら良いということ。一人だけでは心細いなら、隣の人と二人だけでも、新ヒッティングマーチを歌えば良いんだ。ラッパなんかなくたって、歌いたい人が歌えば良いんだ。自分の好きなやり方で野球に参加して、選手を応援すれば良い。ただそれだけ。誰かにリードしてもらわなければ良い応援ができないだなんて考えているようじゃ、「日本一のライトスタンド」の名が泣くぞ。

Posted by torao at 08:20 | comments(10)
[阪神]ファン
市民劇場の狂気にのまれる
これで、井川が2戦目で良い投球をして、久保田がセーブをあげれば間違いなく優勝だなと思っていたが、やはりそう簡単にはいかなかった(笑)。去年ノーヒットノーランを記録した市民球場だったので、その時の捕手野口を起用して何かを思い出させて欲しかったなぁ。
でも春先から突っ走る2003パターンも芸がない。秋までガチガチのダンゴレースの方が面白いから、こんな感じでいいんじゃない(笑)?

広島には鬼気迫るものがあった。主砲ラロッカは登録抹消、正捕手石原をケガで欠き、前日には元同僚シーツのぶちかましで倉も要休養、リリーフ陣はすでに大車輪…。しかし気迫だけは絶対に負けない、3連勝スタートのあと、本拠開幕で3連敗だけはしない…その気持ちがチームにあった。

広島9回裏の大逆転を呼んだのは、広池投手の気迫。
「この広池という男は苦労人。横浜の川村投手と立教大の同級生で、当時は野手兼用の控え投手。一度は野球をやめて全日空に就職したが、プロ入り後の川村に空港で会ってから、どうしても野球への情熱が抑えきれなくなり、努力して努力して広島のテストに合格した。その後も苦労を重ねて現在のワンポイントの地位を得た」4/6の中継で達川氏が言っていた。この日、8回裏二死走者なしで打順が広池投手に回る。延長入りもある状況で、広島首脳陣は広池続投を選択。連投の広池投手には、「すまんなぁ、もう1回頼むぞ」そんな心境だったろう。ところが…だ。広池はボテボテの三塁ゴロで全力疾走、内野安打にする。あろうことか、次打者尾形で二盗、しかも手からヘッドスライディング。はっきり言って狂っている!二塁上では、ファールでダッシュを繰り返す…。首脳陣の心境も一転して「いや、気持ちはありがたいが、頼むから次の投球に専念してくれ」というものだったに違いない。そして阪神ファンは、しめしめと思っていたことだろう。
果たしてその通り。結果無得点に終わった後、9回表マウンドに登った広池は、赤星こそ初球、打ち損じのキャッチャーフライに取ったものの、続く藤本にストレートの四球、そしてシーツに痛恨の2点HRを浴びる。しばししゃがみ込む…。ベンチに戻りタオルに顔を埋める…。
だが広池の「狂気の一部始終」が広島打線に化学反応を起こす。9回ウラ、150km/hオーバー連発の新ストッパー久保田に犠打、敬遠を挟んで5本の長短打を集中し、逆転サヨナラ。阪神自慢の9点打線を堂々打ち負かした。今年で32歳になる完全燃焼男の熱は、それほどまでに凄かった。
冷静に考えて見ると、持久戦、消耗戦になれば、戦力層で阪神が圧倒的に優位。広池が淡々と凡退し、普通に9回の投球に望む展開では、広島勝利の確率は低かったかも知れない。

えーと、井川?
実は4/7の試合、9時前まで見ていないのだ。家庭の事情により、テレビ、ビデオともに「占拠」されてしまったので…。恐るべし、「狂気の広島」と「ポケモン2時間スペシャル」(笑)。

Posted by torao at 07:35 | comments(10)
[野球全般]他球団
打線良し 救援良し ベンチ良し
アスレチックスで特別オーナー補佐をしていて、モッカ監督とともに藪投手の移籍に関係していたと伝えられていた元阪神のキーオ氏が逮捕?何やってんだか…。

伊良部が3月に引退会見を予定していたが、日程の都合で止めたとか。今、何をしているのだろう…。

終わってみれば4戦連続9得点で4連勝、リリーフ陣の厚み、打線の破壊力で広島を圧倒した。しかし終盤までどっちに転んでもおかしくない熱戦だった。褒め称えたい選手が大勢いるが、その仕事はichikenさんに任せよう(笑)。

この日も繊細でそつのない選手起用が冴えた。調子が出ないながらも5回2失点の太陽になんとか白星をつけよう、岡田監督の意志は明確だった。3点リードの6回から、スパっと継投策をスタートさせる。6〜9回を吉野・藤川・ウィリアムス・久保田で繋ぎきる算段。しかし広島打線に勢いがあると見るや、「保険」の橋本まで計算に入れつつ、早め早めに手を打つ。そのタイミングは私の予想より常に一歩ずつ先を行っていた。
7回表、広島の中継ぎで抜群の働きを見せてきた広池が、テンポ良く阪神打線を三者凡退に切り、イヤな予感が立ちこめる。案の定その裏、先頭尾形のヒットで、2点を追う広島の反撃ムード。しかし藤川の球は決して悪くない。シーツの好守もあり、なんとか二死まで持ってきた。よし、多少ブレたが軌道を戻した…この回をしのげば、あとの2回は、ジェフと久保田で行ける…。二死一塁、打者は嶋。この場面でも岡田監督は一歩先に動いた。1イニング予定のジェフを1/3早めに投入。嶋にまったく仕事をさせず、大ボールで空振り三振に仕留める。もしこの場面、二死ながら嶋が繋いでいれば…振り返ると、このスイッチが勝負を決定づける一手だったかも知れない。
もちろん、岡田監督は次の回に打順が回る投手のところに中村豊を入れ、前の回の最後の打者スペンサーのところにジェフを入れることを忘れていない。ジェフにはもう1回投げてもらうのだから。そのきめ細かさがまた8回表に幸運を呼ぶ。広池は相変わらず好調、あっという間に二死。打席にはオープン戦終盤、わずかなチャンスにファインプレーを見せ、一軍枠に滑り込んだ中村豊が入る。優勝した一昨年は常に一軍で、「戦うベンチ」を牽引してきたが、昨季はほぼ通年二軍暮らし。それでもやるべきことをやり続けてきた中堅がレフト前ヒットでうれしい「開幕」だ。スタメン以外の初ヒットが記録されると、ここからまたもや怒濤の流れがやって来る。赤星がボテボテの二塁ゴロを内野安打にすれば、藤本・シーツ・金本の3長短打でダメ押しの3点を追加。今岡の四球で打順は回らないはずのジェフに。5点差で岡田監督はすでに構想を変えていた。ジェフに代えて代打町田。結果は前田意地のファインプレーでレフトライナーに終わったが、確かに代打町田は、貴重な代打の切り札に勢いをつけようとする妙手だった。
試合は8,9回を橋本が抑えて(さすがに急ごしらえだったかフラフラだったが)無事終了、闘志溢れるカープ・ナインにまったくひるむことのない横綱相撲だった。
結果、良い投球をしながら広島打線に襲われた吉野、藤川も「やられた」という印象を受けることなく任務を終えた。セーブの付かない大差の場面で、ジェフ、久保田に投げさせ、隙を見せるようなこともなかった。相当に味わい深い継投だった。

Posted by torao at 08:14 | comments(6)
[阪神]試合のポイント
変化あり 岡田監督
NPB実行委委員会のワーキンググループがJリーグ事務局を訪ね、選手契約や移籍の仕組みなどについてヒアリングしたという。
競技の違い、歴史の違い、手本となる国の文化の違いなど、参考にならない部分も多いだろう。しかし本当に参考にしなければいけないのは、「中央組織」の役割だ。出資企業に頼らない経営を目指すJリーグは、各クラブの経営状況への監視を怠らない。また、Jリーグ全体がフェアな競争ができるようテレビ放映(全国放送)のスケジュールと収入・分配を管理している。一方のNPBは、親会社の宣伝媒体から抜け出そうとせず、その親会社に多数のメディアが関与している。常に理想の姿を掲げ、そこに邁進するJリーグに対し、NPBが危機的状況を迎えてもなお、理想の姿を見つけられない原因はそこにあるような気がする。

セ・リーグも開幕して2カード目。3球場で本拠「開幕」を迎えたが、平日のナイターにもかかわらず多くのファンが球場を埋めた。半額キャンペーンを打った神宮のヤクルトとスカイマークのオリックスの健闘が目立つ。阪神、巨人を迎えてテコ入れした広島、横浜も頑張っている。それにしても、この観客動員の実数を見ていると、セだのパだのウチのチームだのと言っていられないと強く思う。

中村泰投手が二軍戦に先発し、6回無失点7奪三振の好投で存在をアピールしているという。オッケー、期待してるぞ!二軍に調子の良い投手が何人かいると心強い。

連勝同士の対決は、先発投手の差で阪神が大勝。初回二死からシーツのソロHRで、広島先発長谷川は調子が狂う。さらに2回に大崩れして試合を壊してしまった。一方の下柳は味方の援護で楽になり、6回を2失点。オープン戦で長い回を投げられなかった不安を一掃するナイスピッチングだった。久保コーチが「もう一人のエース」と称し、藪・伊良部が抜けた後、投手陣の精神的支柱となる存在。文句ない「開幕」だった。
江草投手も「開幕」。2回をきっちり抑えた。前日、江草が出てくる展開について「あまり希望しない」などと書いたが、この日のような、終盤で大差で勝っているような展開のことを忘れていた。長年染みついた負け犬根性とは恐ろしい(笑)。
前回ワンポイントだった吉野が9回1イニングスを完璧。首脳陣が気を使って来た甲斐もあり、完全に自信を回復した。藤川、ウィリアムス、久保田の代わりを務められる状態にある。
ベンチ入り投手陣が、開幕4戦にして綺麗に登板をすませた。井川だけがつまずいたが、4/7広島戦で中5日登板もありそうだ。ここできっちりと勝てば、優勝した一昨年とそっくりの出だしになる(そうなると4/6は太陽の先発で負けなんだけどw)。

この日、岡田監督を筆頭に阪神ベンチは闘志を全面に出していた。「オウ、やったろうやないか」そんな空気がベンチにあった。開幕シリーズ・ヤクルト戦のキーワードが「リラックス」なら、この広島戦は「ケンカで負けるな」という感じか。まだまだ遠い道のりだが、昨年は意識して避けてきた前任者の特徴を、今年は素直に見直しているような気がする。さてこの岡田監督の変化をどう見たものか。

Posted by torao at 08:05 | comments(8)
[退団者]岡田彰布
Q.今季、チーム本塁打王になるのは?(「評論家たちの声」投票結果)
金本(59%)
今岡(8%)
シーツ(4%)
スペンサー(20%)
桧山(2%)
鳥谷(3%)

Total: 351 votes

※アニキ強し。あの飛距離を見たら…、ねぇ(笑)。後半スペンサーが急伸(笑)。もう少しやっていたらシーツも伸びたでしょうね。とにかく打線あたってます。

Posted by torao at 23:43 | comments(0)
[管理人より]投票結果
楽天 超高視聴率
4/5からは3連勝で意気上がる広島と3連戦。下柳の登録にともない、葛城は登録抹消。3試合を終わって、ベンチメンバー(先発予定投手除く)で「開幕」していないのは、江草、浅井、中村豊。またスタメン以外の野手に初ヒットが出ていない。江草が出場する展開はあまり希望しないが、良いところで早めに「開幕」してもらいたい。

先発投手の順番は一応隠している。下柳は5日か6日、安藤は6日か7日、太陽はいつくるかわからないといったところか。新聞各紙は下柳5日と決め打ちしているようだ。

広島はラロッカの故障(太ももウラ・全治約2週間)が痛いが、新井の大活躍でカバーした。最大の弱点は選手層の薄さだが、開幕直後のこの時期は、まだ健康な選手が揃っていてチーム力は他と遜色ない。それにしても岡田監督「広島の内角攻め? 負けへんよ。打ち勝つ? そうやな。広島はいつも春先だけや」…よう言うわ、「春先だけ」にかけては上を行くくせに(笑)。
打線好調同士、主砲引き抜きや内角攻めの「遺恨」あり、舞台は狭い市民球場。ガチンコの叩き合いが楽しみだ。

相も変わらぬ巨人戦視聴率史上最低報道。そういう一部ローカルの話題を大問題化するのはもう結構。どうせなら「楽天が東北地方で平均視聴率24.2%」の方に脚光を当ててもらいたいし、同じ巨人−広島戦でも広島・中国地方ではどうだったのかを知りたい。
各球団とも、地域に密着した営業努力を重ねているところ。CSやケーブルテレビ、ネットの普及で、ひいき球団の放送がないから「代わりに」巨人戦を見て、時々伝えられる途中経過を楽しみに待つということもなくなった。日テレの視聴率だけを取って野球人気を云々するのはまったくナンセンスだ。BS、CSを含んだ、各球団別、各地域別の視聴率を見せてくれるのなら、その中に色々な意味を読み出すことができるだろう。
それでも、急降下しているとはいえ、まだまだ全国で多くのファンが巨人戦を楽しんでいることも事実で、球界はその「全国区ブランド」が健在なうちに、それを有効に利用しながらローカル化を進行させて行く必要がある。

Posted by torao at 08:21 | comments(4)
[野球全般]球界
ナイス・リカバリー!赤星
4/3は会心のゲームだった。首脳陣は細心の注意を払って、勝利のために必要な手を打ち、選手は自分に与えられた任務をまっとうし、さらに他人の失敗をカバーした。チームが成長するためには、こういう試合が必要だ。

初回から「虎スペシャル」炸裂。赤星ヒット&盗塁、藤本一ゴロで走者三進、シーツの浅い外野フライで先制点。出塁して走る、走者を進める、走者を帰す。自分の働きをすれば点は簡単に入る。これをやられると相手はかなりガックリくる。これ、今季たくさん見たい。

立ち上がりの能見は良かった。吉本球審のジャッジ(辛い、バラつく、コール遅いの三重苦)に苦しめられたが、2回まではまずまずの投球。3回先頭打者は投手の高井。追い込んだ後の高めスライダーをバックスクリーンに打ち込まれて崩れた。しかしこの場面、矢野の対応には不満だ。まだ回は序盤、もう一度闘志を喚起するような助言や配球が欲しかった。投手に持って行かれたショックは大きいだろうが、頭を切り換えて、生命線である内角への直球と、タイミングを外すコンビネーションで攻めなければ能見のペースにならない。外一辺倒、大半がスライダーという配球になった時点で弱気なバッテリーの負け。誰でも守勢に入れば弱くなる。そうならない工夫が欲しい。

宮本のソロHRで1−5と劣勢。こういう時にチームを元気づけるのが主砲の仕事。この日は4回裏に、スペンサーが第1号HRでその役を果たした。ムードは一気に変わる。
ボテボテの投手ゴロを鳥谷が懸命に走って内野安打に。動揺する高井から矢野が四球を選んで続く。ここで能見に代わる代打として、スタンバイしていた浅井を呼び戻し、久慈を起用。確実に点差を詰めておく策を取った。去年までなら、確率的に高くない「ビッグイニング期待策」を取った場面で、岡田監督の采配に変化を感じる。
しかし考えてみればピンチ・バンターとは因果な商売で、成功して当たり前、失敗すればボロカスだ。この場面、決して簡単な状況ではない。三塁はフォースプレー、高井はフィールディングも良く、三塁送球に有利な左投げ。速い打球を正確に三塁線に転がさなければ刺される。先日、ヤクルトの青木がものの見事に成功させたあのバントが要求される。ヤクルトが選択した作戦は、初球にバントをさせて、三塁で刺すシフト。百戦錬磨の久慈としては、初球に決めるなら、逆に一塁手と捕手の間に弱い打球を転がした方が確立が高いと読んだのだろう。しかし打球は死なず、鈴木健のダッシュは良く、鳥谷のスタートが遅く…最悪の結果となってしまった。
久慈の肩を持つようだが、100%バントというような局面でバントをさせるのは、かなりリスキー。相手野手陣形に多少の迷いを生じさせるような駆け引きが必要な時もある。初球にやらせたベンチのミスでもある。

反撃ムードがしぼんでも仕方のない場面だったが、ここで赤星が広い一二塁間を抜くタイムリーヒット。「久慈さんが失敗されて、みんなで助け合おうと思ってやった」まさしくその通り、反撃ムードは見事にリカバリーされ、藤本が追撃し、シーツの逆転スリーランHRを呼んだ。精神的な繋がりが出てくれば、チーム力は飛躍的に強くなる。インタビューで他の選手のことを口にする選手が出てくるのは、非常に良い兆候だ。
「みんなはシーツを評価するかもしれないけど、久慈のバントのミスのあと、赤星のバッティングが嫌な流れを戻してくれた」正田コーチも素晴らしいコメントだ。

後は見事な継投。ワンポイントの吉野、ハシケン。藤川が2回、ウィリアムス、久保田がそれぞれ1回を抑える。なるほど休前日なら、5〜9回までをこのスペシャル継投で繋げるのか。素晴らしい。しかしこの継投も、「自分の役割さえ果たせば、次はあの人がやってくれる」という信頼感があってこそのもの。最後は金本(祝・誕生日)の一発もあって楽になったが、繋いで勝つというパターンも無事に開幕できて良かった。

もう今日は、胸一杯に「予感」を楽しもうじゃないの!(笑)

Posted by torao at 08:31 | comments(11)
[退団者]赤星憲広
不思議系スラッガー今岡
中日が連夜のサヨナラHR?しめしめ(にやり)、シナリオ通り。
ただ横浜は痛かったねぇ。大魔神が、直球走らず、フォーク落ちずでは厳しい。怖いもの知らずの若手を起用した方が良いかも…。

巨人がつまずいている。この日も「誤審」にやられたということだが、二岡、清原、ローズ、キャプラーら主軸にヒットが出ていない状況は、まったくの相手ペース。想定の範囲を超えた状況に抗議する気も起きないというところか。
ところで東京ドームの観衆は43,450人(開幕戦は43,684人)。ようやく消防法に基づき届出されている46,314人を下回る発表となっている。こうやって少しずつでも正直な姿勢を出していくのは大切なこと。満員の甲子園球場は何人と発表されるのか楽しみだ。

快勝、大勝、初勝利。福原投手が頭から飛ばして良い流れを作った。変化球の制球は決して良くなかったが、序盤の速球の残像を上手く利用した。ひょっとしたら近々「エース福原」「左のエース井川」と呼称変更の予感。

Sky-A解説の工藤一彦氏は不満だったようだが、誰のアイディアか安藤投手の調整登板は良かったと思う。大量得点差のゲーム、福原に「完投」「完封」を狙わせろということだが、球数もいっていたし、初登板で初回から飛ばしていたのだから、無理させることもない。今季は特に、安定したリリーフ陣で勝つチームなのだから。
で、その安藤投手は、いきなり代打ユウイチに一発を浴びる。儀式は済んだ。これでスッキリと次の先発に望めるだろう(笑)。
ただ突然の安藤登板には私も驚いた。先発が余っている中なので、ひょっとして安藤を江草の代わりにロングリリーフ要員に回すのか?などといろいろと勘ぐった。
予想外の安藤登板について聞かれた岡田監督、「今後いろいろあるんで、それは言えないけどな」…。なるほど、こうすれば「安藤中継ぎ説」も加わって相手にも先発投手が読みにくくなる…、岡田監督もなかなかしたたかな駆け引きをするようになったもんだなぁ…と思ったら、「それは全然ない。安藤は先発よ」って…。言えなかったことは何なのだろう?その秘密が明かされる時は来るのか?今年も岡田監督は謎だ(笑)。

さて、ウソでも景気の良い言葉を並べようと思って書いてみた「戦力評価」が、早くも現実になって大笑い。しかしいつもいつもこうだと思ってはいけない。「相手投手の出来が悪ければ、こんなこともあり得る」程度の認識でいよう(笑)。
スペンサーはちょっと出来すぎ(笑)。かなりラッキーではあるが、カンの良いヤツであることもまた確かだ。追い込まれるまでは自分の都合の良いように振り、追い込まれてからは球の見極めが良くなり、臭いコースをカットする技術もある。外の球に対しヘッドを遅らせながらヒットにするのは、キャンプからずっと取り組んでいた。んー、侮れない(笑)。
金本(祝1500安打)の後に今岡、これは本当に効果的。誰だってあの金本アニキにガーっと睨み付けられた後に、優しそうな今岡が来たらちょっとはホッとしてしまうだろう。本当はこっちも怖いヒトなのに(笑)。何が怖いって、普通、好打者は失投を逃さないのだけれども、今岡の場合は自信を持って思い通りのところに投げた球をヒットにしてしまう。この日の先制タイムリー二塁打にしても、犠牲フライにしても、この高さなら大丈夫という程の低い球だった。集中している時の今岡は、厳しいコースであるほど弾き返す。不思議な打者だ。

Posted by torao at 07:55 | comments(7)
[退団者]今岡誠
開幕戦を終えて力無く笑う
開幕。1敗で「やはり今年もダメだ…」と嘆き、1勝で「優勝の予感だ!」と浮かれる。野球バカ万歳!虎馬鹿全開!それで良いのだ(笑)。

名古屋が凄かった。川上、三浦が相譲らず9回裏まで0−0。味方のまずい守備による運のない三塁打を浴び、塁をつめて無死満塁。三浦対アレックスが名勝負。両者目を剥き、必死に腕を、バットを振った。ファール、ファール、またファール…そしてフルカウントになっても勝負は続く。ついに13球目、打球は左中間スタンドに消えた。歓喜の中日ナイン。呆然とする三浦投手。しかしベンチに腰掛け、水を飲む三浦の表情はなんとも清々しい。精一杯やって、勝った負けたは時の運。素晴らしい勝負だった。ベイスターズに足りないもの「勝負への執着心」を喚起するきっかけになりそうな試合。侮れないぞ、今年のベイ。
劇的な勝利で「今年も去年のままだ!」と思っているドラゴンズ関係者よ、それがワナなのよ(笑)。劇的な開幕3連勝でそう思ったもの、去年(笑)。

上原、黒田の投げ合いとなった東京ドームもエキサイティングなゲームだった。広島は最高のスタート、内角を攻めまくったエース黒田の気迫が大逆転を呼んだ。「誤審」がクローズアップされているが、そんなことより「ミセリ・パニック」の方が大問題。フロントがドタバタしてくれればしめたもの。いやなぜだろう、やっぱり巨人にはオタオタしていてもらいたい(笑)。

と開幕試合を振り返ったが、大阪ドームではオープン戦が行われた。井川は相変わらずピリっとしないが、本番には変わってくるだろう。と書くのも虚しい…ふー。他球場同様、野手が固くなる開幕戦、1−0で勝たせるのがエースの仕事。もはや井川にそれを期待することが間違いなのか…ふー。
しかし本当にオープン戦後半のまま、するっと本番に入った感じ。「なんだよおいおい」と言いながら回が進むこの感じは、そうまさに2年前、吉見−井川であっさり負けた「あの年」の開幕戦と同じ雰囲気だ。2戦目から、対ヤクルト16連勝が始まるのかな?(笑)。
貧打の中でも多くの選手に1本目が出たのが救い。スペンサーも実践向きなところを見せた。2回の「暴走」もナイスジャッジ。すべての情報を総合すれば、ゴー以外あり得ないと思う。むしろ制止した吉竹コーチに不満だ。このスペンサーって人、侮れないと思うが、買いかぶりすぎかな(笑)。
9回ヒットを喫したものの無難に抑えた橋本のデビューにはほっとした。動揺することなく腕が振れていた。ナイス、ハシケン!

岡田監督もなかなか上手く選手を鼓舞した模様。鳴尾浜でも「いつでも行けるように」と訓辞するなど、気配りも効いている。ちょっと面白かったのが、サンスポ「ドキュメント 2005・4・1」の和田コーチ。「ヤクルト5本を手に球場入り」って…。先日の「決起集会」でもそうだったが、このベタな縁起担ぎは根強いものがあるなぁ(笑)。意外と近畿地方のヤクルトの販売本数が異常な伸びを示しているかも知れない。
「営業部長!大阪で売り上げが伸びています」「そうか、今年は交流戦もあるし、各対戦地域で『ヤクルト飲んでヤクルトに勝つぞ』キャンペーンを展開しよう」「はっ!」なーんてことになるかもね、ならないね。

Posted by torao at 08:05 | comments(14)
[退団者]橋本健太郎
セ開幕の日にあげ足をとる
夢を見る時間は終わり、いよいよ現実の始まりだ。予想もしていなかった優勝から二年、チームの戦力は高レベルを維持している。あとは勝負の神様に見放されぬよう謙虚にやりつづけるのみ。

セ他球団の不安をあげていこう(笑)。
牛島新監督を迎えた横浜は、今年も投手力に難あり。主力級の高齢化を補う若手が伸び悩み、外国人が頼みだ。しかし対照的に打撃陣が強力。巨人と匹敵する長打力は恐怖だが、あらっぽさが弱点。去年の二の舞は勘弁。
広島は、言っては悪いが、ただただしぼんでいくばかりの印象だ。ドラフトで投手ばかりを補強したが、すぐに計算が立つ者はいない。ベテラン揃いの打線は、相変わらず勝負強く侮れないし、なにより主力を持って行くタイガースに対しての恨みは強かろう。ここは「逆ギレ」で対処すべし(笑)。
清原を前面に押し出した巨人は、「人気」のことしか考えていない。清原が不調や故障となれば、すぐさまガタガタと動揺が拡がるだろう。オープン戦絶好調のキャプラーにはキンケードの匂いが、そして新守護神ミセリにはサンチェの香りがほのかに(笑)。先発、救援とも投手力に不安をかかえたまま。いまごろになってトレードに奔走する様子は、まさに「球界の迷主」。
ヤクルトは今年も試練のスタート。不調、故障などで先発投手がいない。リリーフ陣が良くても、古田・宮本の試合巧者が揃っていても、序盤で崩れる試合が増えるのではないか?それでもなんとかしちゃうのがこのチームの伝統ではあるのだけれど…。開幕シリーズで苦手意識を植え付けたい。
中日ねぇ、確かに強いわな。しかし補強した即戦力投手がそう期待通りに働くとは思わない。余裕をかましているとそこが小さな傷口となることはある。ウッズの守備、勝負弱さもまたしかり。自慢の中継ぎだが、今年はヘタっていると思う、たぶん。集客力の無さも不安点なのだが、まぁそんなことは「球界発展」という観点からも期待せずにおこう。自慢の上位二枚を力でねじ伏せられれば一気に形勢逆転できると思うぞ。とにかく評判が良すぎるチームはそれだけで優勝候補から外して良い(乱暴)。
ということで、ウチの不安材料は省略(笑)。開幕すればイヤほど見るわけだから(笑)。

Posted by torao at 07:41 | comments(4)
[野球全般]ペナント展望
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