2007.06.25 Monday
先に一軍の舞台を与えられそうな若竹の同期。その素材の良さは幼少時代から注目された一級品だ。高3で痛めた右ヒジのせいか、まだここまでウェスタンでの登板すらないが、うまく波に乗って、良い時期に出てこられるかもね。
ただその波っていうのは、ボーグルソンは8月だとか、安藤今年は?とかいう負の力から生まれてくるもんなんだけどね…。
交流戦終了。ダルグリンダルグリンでファイターズに全敗。打てなかった、強かった、おしまい(笑)。いや本当にそう言っておしまいにしてしまいたい程だ。投手については、先発にエース級がない分、JFKフル回転で互角に渡り合う試合もあったが、こと攻撃については、その考え方、目指しているもの、完成度に違いを痛感した4試合だった。
クリーンアップにチャンスを回して、相手のエース級を打ち砕く。これぞプロ野球だ!というのがタイガース。日本のエース級投手なんてそうそう打てるもんじゃない、1点を奪う技術をマスターする。それがプロ野球だ!というのがファイターズ。
確かにどっちもプロ野球で、12球団の中には両方ともあった方が良い。ただし現実、その意識レベルの差は天と地ほどあり、その完成度は月とすっぽんとしか言いようがなかった。
タイガースは打順、個人の役目というものへのこだわりが強く、その役割は固定化される。一方のファイターズは、このイニングにまず1点(2点でも3点でもなく「まず1点」)を奪うという目的のために、個人の役割はコロコロと変わる。先頭打者は出塁するために必要な技術を使用し、無死一塁で打席に入る打者は一死二塁以上を作る技術を駆使し、一死二塁では二死三塁以上を作る技術を発揮し、一死三塁では走者が生還できる技術を出す。
一打者がマスターすべき技術は多い。低めの球をヒットにする技術。エース級の投手から出塁するためには、ボールに手を出さないことと、低めをヒットにすること。
バント。一発で決めるためには、球の勢いを殺すか、狙ったコースに転がすか。目の近く高く構えてヒザの沈みで合わせる基本的な形。一二塁間を狙って転がす打撃。低めのボールを外野フライにする技術。どっからどう見ても、それらのシチュエーションバッティングの意識の高さが際立っていた。
本来、奔放なタイガースの野球は、やっていて楽しい野球であり、制約の多いファイターズの野球はやっていてつまらない野球であるのが普通だ。もちろん勝っていれば楽しいし、負けがこむとつまらないってのはあるけれど、それよりも「やりよう」の違いなんだろうと思う。つまらないことを楽しくやっているファイターズと、たのしいことをつまらなくやっているタイガースの違い。もっと言えば、自分がやっていることをどう自己評価しているか、そしてそれがどう周囲から評価されるか、どんなリターンが得られるのか。
ファイターズ野球を称して、アメリカ人ヒルマン監督の合理的な野球と呼ぶことがあるが、その野球の本質は究極の日本野球であり、「スーパー高校野球」だ。特別に合理的だなぁと感心するところは、その制約の多い、やっていてつまらない野球を、そうでないものに昇華させる、マインドをシステム化する能力だと思う。そしてこれは決して監督一人の力ではないのだろうと思う。
さてタイガース。そういう方向性の違いは、あっても良いと思うけれど、ただ目指すものをしっかり掲げて、そのレベルを高めるという姿勢はちゃんと持っていて欲しいと思う。
で、昨日の試合はそういう大きな問題を感じさせたけれど、小さく見ればそんなに悪い内容だとは思わない。条件が悪いなかジャンも良く粘ったと思う。グリンも足場の悪さに苦しみながら踏ん張るところ、野口の思いきりの良さが目立ったし、代打の桧山や庄田が上手くチャンスを拡げたところも良し。
2番セカンドで初スタメンの坂。二度のチャンスをそのまま任せたのも良いと思うよ。5回の一死満塁でガチガチの空振り三振だったけど、一所懸命振っていた。7回二死一二塁の左飛だって良い感じだったし、三回のファーストライナーはヒット性。6回表の二死二三塁のピンチでは、悪条件の中、良いポジショニングから、さりげない好守備でピンチを救った。ステージが違うから得られる経験値も二軍戦とは全然違う。必ず次に繋がるよ。
ランキングも強いジャイアンツが混戦を抜け出して急浮上。いつもありがとう!本当に。
ただその波っていうのは、ボーグルソンは8月だとか、安藤今年は?とかいう負の力から生まれてくるもんなんだけどね…。
交流戦終了。ダルグリンダルグリンでファイターズに全敗。打てなかった、強かった、おしまい(笑)。いや本当にそう言っておしまいにしてしまいたい程だ。投手については、先発にエース級がない分、JFKフル回転で互角に渡り合う試合もあったが、こと攻撃については、その考え方、目指しているもの、完成度に違いを痛感した4試合だった。
クリーンアップにチャンスを回して、相手のエース級を打ち砕く。これぞプロ野球だ!というのがタイガース。日本のエース級投手なんてそうそう打てるもんじゃない、1点を奪う技術をマスターする。それがプロ野球だ!というのがファイターズ。
確かにどっちもプロ野球で、12球団の中には両方ともあった方が良い。ただし現実、その意識レベルの差は天と地ほどあり、その完成度は月とすっぽんとしか言いようがなかった。
タイガースは打順、個人の役目というものへのこだわりが強く、その役割は固定化される。一方のファイターズは、このイニングにまず1点(2点でも3点でもなく「まず1点」)を奪うという目的のために、個人の役割はコロコロと変わる。先頭打者は出塁するために必要な技術を使用し、無死一塁で打席に入る打者は一死二塁以上を作る技術を駆使し、一死二塁では二死三塁以上を作る技術を発揮し、一死三塁では走者が生還できる技術を出す。
一打者がマスターすべき技術は多い。低めの球をヒットにする技術。エース級の投手から出塁するためには、ボールに手を出さないことと、低めをヒットにすること。
バント。一発で決めるためには、球の勢いを殺すか、狙ったコースに転がすか。目の近く高く構えてヒザの沈みで合わせる基本的な形。一二塁間を狙って転がす打撃。低めのボールを外野フライにする技術。どっからどう見ても、それらのシチュエーションバッティングの意識の高さが際立っていた。
本来、奔放なタイガースの野球は、やっていて楽しい野球であり、制約の多いファイターズの野球はやっていてつまらない野球であるのが普通だ。もちろん勝っていれば楽しいし、負けがこむとつまらないってのはあるけれど、それよりも「やりよう」の違いなんだろうと思う。つまらないことを楽しくやっているファイターズと、たのしいことをつまらなくやっているタイガースの違い。もっと言えば、自分がやっていることをどう自己評価しているか、そしてそれがどう周囲から評価されるか、どんなリターンが得られるのか。
ファイターズ野球を称して、アメリカ人ヒルマン監督の合理的な野球と呼ぶことがあるが、その野球の本質は究極の日本野球であり、「スーパー高校野球」だ。特別に合理的だなぁと感心するところは、その制約の多い、やっていてつまらない野球を、そうでないものに昇華させる、マインドをシステム化する能力だと思う。そしてこれは決して監督一人の力ではないのだろうと思う。
さてタイガース。そういう方向性の違いは、あっても良いと思うけれど、ただ目指すものをしっかり掲げて、そのレベルを高めるという姿勢はちゃんと持っていて欲しいと思う。
で、昨日の試合はそういう大きな問題を感じさせたけれど、小さく見ればそんなに悪い内容だとは思わない。条件が悪いなかジャンも良く粘ったと思う。グリンも足場の悪さに苦しみながら踏ん張るところ、野口の思いきりの良さが目立ったし、代打の桧山や庄田が上手くチャンスを拡げたところも良し。
2番セカンドで初スタメンの坂。二度のチャンスをそのまま任せたのも良いと思うよ。5回の一死満塁でガチガチの空振り三振だったけど、一所懸命振っていた。7回二死一二塁の左飛だって良い感じだったし、三回のファーストライナーはヒット性。6回表の二死二三塁のピンチでは、悪条件の中、良いポジショニングから、さりげない好守備でピンチを救った。ステージが違うから得られる経験値も二軍戦とは全然違う。必ず次に繋がるよ。
ランキングも強いジャイアンツが混戦を抜け出して急浮上。いつもありがとう!本当に。