自称阪神タイガース評論家（跡地）

いつも元気そうに笑っている顔しか知らないからショックだ。一昨年シーズン最多登板記録を藤川が抜いた時にも笑って喜んでいたから。
世代的に現役時代の獅子奮迅の活躍は伝説と映像でしか知らない。兼任監督だったことも子ども向けの本でしか知らない。だけどあの笑顔を見ているだけでも、「神様仏様稲尾様」という往時の言葉をすんなり受け入れられた。そんな「世代違い」の私ですら、こんなに寂しい思いなのだから、もっと同時代の方、とりわけ九州で氏を愛した方々の悲しみは深いだろうと思う。伝説の人に敬意を表しながら合掌。


シーツとジャンに、来季契約しないことを正式に通達（公式）。特に来季の外国人選手について確定事項があるわけではないと思うが、ＦＡや外国人の補強を予定する中、シーツ2.9億、ジャン2.38億といわれる予算枠確保は決定事項だったということだろう。

ジャンについては、その投球内容やボーク癖以上に、精神的未熟さに失望した。不真面目だとは思わないし、人柄に問題があるとも思わないが、いざ窮地に追い込まれた時、自分の強さを信じられないというのが勝負師として致命傷。プロの勝負師は、負け方で愛されなきゃいけないのにね。風貌的には文句ないキャラだっただけに残念。


公式からシーツのコメントを引用する。

■アンディー・シーツ選手のコメント
　名門阪神タイガースで3年間プレーできたことは私の誇りです。特に2005年の優勝は、大きな喜びでした。これからもタイガースは常勝チームであり続け、ファンの期待に応えてください。私をラインアップに加えてくれた岡田監督、励ましてくれたコーチ、チームメイト、球団スタッフ、そして、どんなときでも素晴らしい応援をしてくれたファンの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

アンディーらしい良いコメントだなぁ。05年の優勝は本当に多くの選手が、後に振り返って「あの時がピークだった」と思うような年だったかも知れない。アンディーにとっても、打撃成績としてはカープ時代に及ばなくても、攻守コンスタントに活躍を続けた05年は絶頂期だったと言って良いと思う。
投手方向から見ると、頭が一塁側に倒れるような独特な軸の傾き。さらにやや前傾していくのでなかなかパワーが伝わらないと思いきや、足腰の強さと粘りがあるから、キチッと下の力をためてスイングスピードに変換できる。振り幅自体は小さいから内外への対応は上手い。ハマればレフトスタンド中段へ。コースに逆らわず右中間、左中間を越すこともできる。それが去年までのシーツの打撃だった。今季、急に崩れて立て直せず、本人も引退をほのめかしているのは、やはり動体視力の衰えか、下半身の衰えを実感していたからだろう。
最後は寂しい成績と寂しげな表情で日本を去って行ったが、０５Ｖの熱狂の中にいたアンディー（あとスペンサーも）を決して忘れることはない。できたら大きな声でアンディーと叫んで手を振ってお別れしたかったよ。
ナイスバッティング！ナイスラン！ナイスフィールディング！Thank you, Andy!!