2008.03.24 Monday
途中で切れているであろう録画はまだ見ていない。そのうち見て、面白いことがあれば書くことにする。
英文記事はこちら。
とりあえずダイジェストで印象に残ったこと。
・福原は前回の好投が繋がらない凡投。甘くなるか外れるか。借金王復活が危惧される。
・ただし5失点のうち2点は赤星の「フライ見失い」。
・阿部が三人斬り、2奪三振。JFK&アベナベの5人で後ろ3〜4回のローテを組め。
・評価不動の実績者、金本&ジェフの結果が悪かろうが、見なかったことにして吉。
・ルーがまたダイブでビッグプレー、平野が盗塁絡めて得点。今年の売り。
・桧山がレフト前タイムリー。なんか掴んだかな?
前回(体系的に貧打を嘆くその1)の続き。
さて、昨季タイガースの得点力がいかに並はずれて低かったかを見てきた。ただ打てないばかりでなく、走れないことも大きく影響しているだろう、そんな話をした。
それにしても、とにかく打てていないのも動かしようのない事実。なぜにこうも打てなかったのか。なぜこれほどヒットが少ないのか。体系的に(?)考える。
ヒットが生まれる条件とは、
(1)バットを振ること
(2)バットにボールが当たること
(3)十分な打球速度があること
(4)ヒットゾーンに飛ぶこと
である。他にバットを持っていること、なければバットを買うこと…などがあるが、くだらないので止める(笑)。
さて、それぞれに見ていく。
(1)バットを振ること
まずこれが出来ていない。振るべき甘いボールをしっかり振るというキホンのキが出来ていない。なぜそんなことになるのか。ハッキリ言って投手に飲まれているのだ。
それには理由がある。「どうせ打たれても点にはならない」と思われている。ランナーが出ていなければHR以外は点にならないから、投手は楽。それほどTは出塁率が低い。ましてやHRも少ないから楽。まして走者が1塁にいてもヒットなら2塁でストップだから楽。2塁に走者がいても1ヒットで帰ってこられないから楽。投手が楽だから、打者を飲んでかかる。
出塁してかき回す役、大きいのを打つ役、繋いで走者を進める役、この役割を臨機応変にこなす。そして塁上では次を果敢に攻める。これによって投手対打者の心理戦は大きく変わる。バットを振れるようになる。
(2)バットにボールが当たること
振ってもバットに当たらないというのは、タイミングを外されているということ。変化球全盛の現代の打撃理論では、いかに自分の体寄りでボールを捉えるかが重要とされている。そのためにはスイングスピードを速くして、後ろ足を軸に回転し、後ろの手で強く押しこみ、大きいフォローを取る形が良しとされる。
しかし結果が出ないと、どうしても「当てる」ことにとらわれて、理想のポイントより遠いところで当ててしまうようになる。
(3)十分な打球速度があること
その結果、打球に十分なパワーが乗らずに、力のない打球が外野で失速したり、野手に追いつかれてしまったり、飛んだコースが良くてもヒットに(もちろんHRにも)ならなくなってしまう。
(4)ヒットゾーンに飛ぶこと
そして、タイガースの野球が、そのヒットゾーン自体を狭くする野球だったということも重要。出塁・進塁を軽視しているから、相手の守備陣形が「対打者のデータ」のみで決められる。この打者はこういう配球で攻めれば、どこにしか打球が飛ばない。その研究成果のとおりの守備位置にいればヒットゾーンを防げる。ところが塁上に走者がいて、次の塁への十分なプレッシャーをかけていれば、まずその配球に制限をあたえられるかも知れない。また思い切った守備陣形を取ることに迷いが生じるかも知れない。
こうやって相手十分の組み手にしない工夫をしていけば、ヒットゾーンは広がる。
昨季の「脅威の低得点」はこうして生まれてしまったもの。裏を返せば、当たり前のことを当たり前にやらなかった結果なので、それを逆に返していけば良いと思う。
平野、新井、フォードら、「タイガースクオリティ」に毒されていない外部からのファイターが、化学反応の核となってくれることとともに、首脳陣の方針大転換を願わずにはいられない。
英文記事はこちら。
とりあえずダイジェストで印象に残ったこと。
・福原は前回の好投が繋がらない凡投。甘くなるか外れるか。借金王復活が危惧される。
・ただし5失点のうち2点は赤星の「フライ見失い」。
・阿部が三人斬り、2奪三振。JFK&アベナベの5人で後ろ3〜4回のローテを組め。
・評価不動の実績者、金本&ジェフの結果が悪かろうが、見なかったことにして吉。
・ルーがまたダイブでビッグプレー、平野が盗塁絡めて得点。今年の売り。
・桧山がレフト前タイムリー。なんか掴んだかな?
前回(体系的に貧打を嘆くその1)の続き。
さて、昨季タイガースの得点力がいかに並はずれて低かったかを見てきた。ただ打てないばかりでなく、走れないことも大きく影響しているだろう、そんな話をした。
それにしても、とにかく打てていないのも動かしようのない事実。なぜにこうも打てなかったのか。なぜこれほどヒットが少ないのか。体系的に(?)考える。
ヒットが生まれる条件とは、
(1)バットを振ること
(2)バットにボールが当たること
(3)十分な打球速度があること
(4)ヒットゾーンに飛ぶこと
である。他にバットを持っていること、なければバットを買うこと…などがあるが、くだらないので止める(笑)。
さて、それぞれに見ていく。
(1)バットを振ること
まずこれが出来ていない。振るべき甘いボールをしっかり振るというキホンのキが出来ていない。なぜそんなことになるのか。ハッキリ言って投手に飲まれているのだ。
それには理由がある。「どうせ打たれても点にはならない」と思われている。ランナーが出ていなければHR以外は点にならないから、投手は楽。それほどTは出塁率が低い。ましてやHRも少ないから楽。まして走者が1塁にいてもヒットなら2塁でストップだから楽。2塁に走者がいても1ヒットで帰ってこられないから楽。投手が楽だから、打者を飲んでかかる。
出塁してかき回す役、大きいのを打つ役、繋いで走者を進める役、この役割を臨機応変にこなす。そして塁上では次を果敢に攻める。これによって投手対打者の心理戦は大きく変わる。バットを振れるようになる。
(2)バットにボールが当たること
振ってもバットに当たらないというのは、タイミングを外されているということ。変化球全盛の現代の打撃理論では、いかに自分の体寄りでボールを捉えるかが重要とされている。そのためにはスイングスピードを速くして、後ろ足を軸に回転し、後ろの手で強く押しこみ、大きいフォローを取る形が良しとされる。
しかし結果が出ないと、どうしても「当てる」ことにとらわれて、理想のポイントより遠いところで当ててしまうようになる。
(3)十分な打球速度があること
その結果、打球に十分なパワーが乗らずに、力のない打球が外野で失速したり、野手に追いつかれてしまったり、飛んだコースが良くてもヒットに(もちろんHRにも)ならなくなってしまう。
(4)ヒットゾーンに飛ぶこと
そして、タイガースの野球が、そのヒットゾーン自体を狭くする野球だったということも重要。出塁・進塁を軽視しているから、相手の守備陣形が「対打者のデータ」のみで決められる。この打者はこういう配球で攻めれば、どこにしか打球が飛ばない。その研究成果のとおりの守備位置にいればヒットゾーンを防げる。ところが塁上に走者がいて、次の塁への十分なプレッシャーをかけていれば、まずその配球に制限をあたえられるかも知れない。また思い切った守備陣形を取ることに迷いが生じるかも知れない。
こうやって相手十分の組み手にしない工夫をしていけば、ヒットゾーンは広がる。
昨季の「脅威の低得点」はこうして生まれてしまったもの。裏を返せば、当たり前のことを当たり前にやらなかった結果なので、それを逆に返していけば良いと思う。
平野、新井、フォードら、「タイガースクオリティ」に毒されていない外部からのファイターが、化学反応の核となってくれることとともに、首脳陣の方針大転換を願わずにはいられない。