2008.05.15 Thursday
二軍サーパス戦で、若竹が9回1安打完封勝利。今季は下でもあまり良い成績を残していなかったが、突然来たね。上もグズグズな投手が多いから、ひょこっと使って見るのもいいかもよ。
ミスが得点に絡む試合だった。だけど不思議と「凡戦」という風ではなかった不思議な試合。低い気温、吹き続ける強風、小雨、荒れていくグラウンド、地方球場…集中を欠いてのミスではなく、コンディションの中でのベストを尽くしていたからだろうと思う。
先発下柳は2死球を与えるなど、立ち上がりはさほど良くなかったが、尻上がりに良くなった。特に右打者にとって外に逃げるシュートを、いつものように低めに沈ませるのではなく、ムービングファストボールとして使ったのが良かった。投手にとっての追い風を上手く使って、直球とシュートで押し込んで、スライダーで崩す組み立てがはまった。負けなしの5勝目、お見事。
継投は久保田、ジェフ、藤川。3点リードを取った7回から出てきた久保田だったが、先頭小窪に四球を出し、代打森笠の内野安打と赤松のレフト前タイムリーで1点を失う。ずーっとそうなんだけど、そんなに悪い投球じゃないんだよねぇ。四球にしてもジャスト外れていて、狙いはとても良いし、この日打たれたヒットも上手く打たれたというもの。ま、やっぱり先頭打者に四球ってのがとにかくまずくて、用心しながらも威圧するような打ち取り方が欲しいところ。
ジェフはボール球が多かった。どうやら久保田がスリーアウト目を取った後で土砂降りになって数分中断した時に、下がぬかるんでしまったようだ。プロの投手は大変だね。
ジェフも球児も、その環境をしっかり把握して、傷を負わないような投球をしたという感じ。球児には常にスーパーなものを求めてしまいがちだけど、スーパーじゃないこともできるということが大切。
スタメンライトに桧山。2回ウラの失点はその桧山のエラーが絡む。一死一塁、梵の鋭いライト前ヒットに桧山がチャージして、一走小窪の三進を防ぎにかかる。今季、タイガースのライトはこの動きがすこぶる良いのだ。打球に素速く詰めて、内野ゴロをさばくように勢いをつけて捕球し、内野手に矢のような送球を返す。走者のタイミングがどうこうじゃなくて、習慣としてキチッとやっている。フォードにしても葛城にしても平野にしても。レフト金本の場合は、走者の状況を把握した上で、関係ない時はふわっと確実な投げ方で返したりするが、こと今年のライトについては、常に「いざ」という時の練習のようにビシッと返している。相手チームはその様子をずっと見ているわけで、そうすると一塁走者がライト前ヒットで三塁を狙おうとする意欲も減る。これはとても良いことだと思う。
で、桧山も動きは良かったのだけれど、ボールを掴みきれず。戻って拾っている間に三塁にいかれて一死一三塁としてしまう。
続く倉はバッテリーの勝ち、押し込んで当たりの良い二ゴロ併殺コース、ところが平野これを掴みきれず、さらに拾うのに手間取り、二塁を諦め一塁送球もセーフ。チェンジになるところが1失点、なおも一死一二塁。もちろん痛恨のプレーだけど、そりゃそういうこともある。この回の3アウト目はボテボテを前進して裁いた二ゴロ好プレー。そう、いつもいつも野手には助けてもらっているんだからね、その後、取り返したら良いんよ。
序盤は攻めも守りもカープが押していたが、流れを変えたのが鳥谷の好守。3回ウラ二死二塁でシーボルの当たりはどん詰まりながらセンター前…これを鳥谷が横っ飛びでナイスストップ、起きあがるや二走栗原の動きを確認、三塁を回ったのでバックホーム、矢野のブロックも決まってアウト!これは良かったねー。去年までにはなかったプレーだ。
そうやって下柳が踏ん張っているうちに、だんだんタイガースに勢いが付いてきたんだけど、取り返したい平野が打つ方で取り返せなかった。4回表先頭で三振。5回表は一死満塁の大チャンスで5−5−3の併殺を食らう。一塁へのヘッドスライディングも悔し紛れに見えた。
ただ、この回の無得点は、下柳のバントミスのせいでもあるんだよね。無死一二塁でシモのバントは三塁封殺、次の赤星のクリーンヒットがタイムリーにならなかった。
そういえばさっきの平野のタイムリーエラーの後、打席に入ったC大竹もバントミスから三振、相手投手も必死の防戦だったが、バントは大事だね。
まあ大きな勢いは来ている。6回表、金本桧山の連続二塁打がポンポンと飛び出して1−1同点。鋭く一塁線を破った金本は、打球の力強さが帰ってきた。
そして初球、左中間を破った桧山。きっともうチャンスでなきゃ燃えない体になっちゃったんだね(笑)。短く持ったバットを上からコンパクトに被せて、素晴らしいバッティングだった。
こうなると流れはこっち。7回表、先頭関本のひどいポップをC三塁シーボルが落球。関本は二塁へ、当然のことではあるが良く走っていたと思う。シモのバントはさっきと変わらなかったが今度はタッチプレー、大竹も上手く処理したが三塁セーフ、フィルダースチョイスで無死一三塁。ここも関本が判断良くスタートしていたからこそのセーフだろう。赤星は一二塁間、ここは前進守備の二塁小窪が横っ飛び好捕、一死二三塁となって、今度はゴロゴー、平野の遊ゴロも当たりは強かったが、これまた関本好スタートで本塁を駆け抜ける。ノーヒットで勝ち越し点、これは大きかった!平野も(ちょっとだけ)救われた。
でその後。新井。2球目、この日良かった大竹のカーブがど真ん中へ。強振。逆風関係なし。スタンドイン。4−1。素晴らしい。これで下柳もお役御免。
タイムリーの桧山お役御免で二塁守備に入っていた藤本もフライを落としたりして(一塁に走者がいたから二塁封殺で事なきを得る)、ちょっと締まらないところはあったけれど、両軍気持ちはしっかり入っていたから、見ていて面白い試合だった。
ミスが得点に絡む試合だった。だけど不思議と「凡戦」という風ではなかった不思議な試合。低い気温、吹き続ける強風、小雨、荒れていくグラウンド、地方球場…集中を欠いてのミスではなく、コンディションの中でのベストを尽くしていたからだろうと思う。
先発下柳は2死球を与えるなど、立ち上がりはさほど良くなかったが、尻上がりに良くなった。特に右打者にとって外に逃げるシュートを、いつものように低めに沈ませるのではなく、ムービングファストボールとして使ったのが良かった。投手にとっての追い風を上手く使って、直球とシュートで押し込んで、スライダーで崩す組み立てがはまった。負けなしの5勝目、お見事。
継投は久保田、ジェフ、藤川。3点リードを取った7回から出てきた久保田だったが、先頭小窪に四球を出し、代打森笠の内野安打と赤松のレフト前タイムリーで1点を失う。ずーっとそうなんだけど、そんなに悪い投球じゃないんだよねぇ。四球にしてもジャスト外れていて、狙いはとても良いし、この日打たれたヒットも上手く打たれたというもの。ま、やっぱり先頭打者に四球ってのがとにかくまずくて、用心しながらも威圧するような打ち取り方が欲しいところ。
ジェフはボール球が多かった。どうやら久保田がスリーアウト目を取った後で土砂降りになって数分中断した時に、下がぬかるんでしまったようだ。プロの投手は大変だね。
ジェフも球児も、その環境をしっかり把握して、傷を負わないような投球をしたという感じ。球児には常にスーパーなものを求めてしまいがちだけど、スーパーじゃないこともできるということが大切。
スタメンライトに桧山。2回ウラの失点はその桧山のエラーが絡む。一死一塁、梵の鋭いライト前ヒットに桧山がチャージして、一走小窪の三進を防ぎにかかる。今季、タイガースのライトはこの動きがすこぶる良いのだ。打球に素速く詰めて、内野ゴロをさばくように勢いをつけて捕球し、内野手に矢のような送球を返す。走者のタイミングがどうこうじゃなくて、習慣としてキチッとやっている。フォードにしても葛城にしても平野にしても。レフト金本の場合は、走者の状況を把握した上で、関係ない時はふわっと確実な投げ方で返したりするが、こと今年のライトについては、常に「いざ」という時の練習のようにビシッと返している。相手チームはその様子をずっと見ているわけで、そうすると一塁走者がライト前ヒットで三塁を狙おうとする意欲も減る。これはとても良いことだと思う。
で、桧山も動きは良かったのだけれど、ボールを掴みきれず。戻って拾っている間に三塁にいかれて一死一三塁としてしまう。
続く倉はバッテリーの勝ち、押し込んで当たりの良い二ゴロ併殺コース、ところが平野これを掴みきれず、さらに拾うのに手間取り、二塁を諦め一塁送球もセーフ。チェンジになるところが1失点、なおも一死一二塁。もちろん痛恨のプレーだけど、そりゃそういうこともある。この回の3アウト目はボテボテを前進して裁いた二ゴロ好プレー。そう、いつもいつも野手には助けてもらっているんだからね、その後、取り返したら良いんよ。
序盤は攻めも守りもカープが押していたが、流れを変えたのが鳥谷の好守。3回ウラ二死二塁でシーボルの当たりはどん詰まりながらセンター前…これを鳥谷が横っ飛びでナイスストップ、起きあがるや二走栗原の動きを確認、三塁を回ったのでバックホーム、矢野のブロックも決まってアウト!これは良かったねー。去年までにはなかったプレーだ。
そうやって下柳が踏ん張っているうちに、だんだんタイガースに勢いが付いてきたんだけど、取り返したい平野が打つ方で取り返せなかった。4回表先頭で三振。5回表は一死満塁の大チャンスで5−5−3の併殺を食らう。一塁へのヘッドスライディングも悔し紛れに見えた。
ただ、この回の無得点は、下柳のバントミスのせいでもあるんだよね。無死一二塁でシモのバントは三塁封殺、次の赤星のクリーンヒットがタイムリーにならなかった。
そういえばさっきの平野のタイムリーエラーの後、打席に入ったC大竹もバントミスから三振、相手投手も必死の防戦だったが、バントは大事だね。
まあ大きな勢いは来ている。6回表、金本桧山の連続二塁打がポンポンと飛び出して1−1同点。鋭く一塁線を破った金本は、打球の力強さが帰ってきた。
そして初球、左中間を破った桧山。きっともうチャンスでなきゃ燃えない体になっちゃったんだね(笑)。短く持ったバットを上からコンパクトに被せて、素晴らしいバッティングだった。
こうなると流れはこっち。7回表、先頭関本のひどいポップをC三塁シーボルが落球。関本は二塁へ、当然のことではあるが良く走っていたと思う。シモのバントはさっきと変わらなかったが今度はタッチプレー、大竹も上手く処理したが三塁セーフ、フィルダースチョイスで無死一三塁。ここも関本が判断良くスタートしていたからこそのセーフだろう。赤星は一二塁間、ここは前進守備の二塁小窪が横っ飛び好捕、一死二三塁となって、今度はゴロゴー、平野の遊ゴロも当たりは強かったが、これまた関本好スタートで本塁を駆け抜ける。ノーヒットで勝ち越し点、これは大きかった!平野も(ちょっとだけ)救われた。
でその後。新井。2球目、この日良かった大竹のカーブがど真ん中へ。強振。逆風関係なし。スタンドイン。4−1。素晴らしい。これで下柳もお役御免。
タイムリーの桧山お役御免で二塁守備に入っていた藤本もフライを落としたりして(一塁に走者がいたから二塁封殺で事なきを得る)、ちょっと締まらないところはあったけれど、両軍気持ちはしっかり入っていたから、見ていて面白い試合だった。