2005.04.18 Monday
なんとも重苦しい試合。両軍とも打撃が低調でしかも拙攻続き。ただ見ていただけなのにヘトヘトだ。もっと軽やかな試合希望(笑)。
プロ初勝利を狙う能見だったが、2回に足がつったということで、大事をとって3回までで降板。4回は江草が緊急登板し無難に抑える。5回表はその江草からの攻撃で続投かと思ったら、スッパリ代打浅井。そしたらこれが特大の代打アーチで、なんだかラッキーな雰囲気。なんといったって打線の繋がりが悪く、出塁してもゲッツーばかり、頼みの赤星は出塁できず、チャンス到来かと思うと、この日打順を8番に下げて「打つ方はいいからしっかり守れ」と気遣ってあげたはずの鳥谷にことごとく回る(そして三振)。「どこからも点が取れない打線」になっていただけに、浅井の一発は貴重だった。
こうなりゃこの1点を守るとばかりに、橋本(キレも走りも良いのに、制球がわるかった)をはさんで、6回から藤川を投入し、勝ちパターンに入った…と思ったんだけどねぇ。
場所はナゴヤドーム、相手先発は山本昌、1勝1敗で迎えた今季初の対中日。なんとしてでも勝ちたかった。もちろん追加点を奪って、楽に勝ちたいのはやまやまだが、この超ラッキーな1点を守りきって勝つことに全力を注いでいるようだった。それで良かったと思う。しかし私には「退路を断つ」勇気が足りないと映った。
「攻撃は最大の防御なり」と言う。攻守交代があり、制限時間のない野球の場合は、いかに攻撃的な守備をするかと換言することができる。得点能力を保とうとするのが「攻撃は…」なのではない。
8回表、二死一二塁、追加点のチャンスで5番打者今岡が凡退してチェンジ。ここで今岡に代えて秀太を守備固めに入れるのが攻撃的防御だ。さらに関本に代えて藤本、桧山に代えて中村豊。8回の守備からスパッと退路を断つ守備固めを断行して、死にものぐるいで6つのアウトを取りに行って欲しかった。
守備固めというのはバカにできない。なんと言っても野球界の七不思議である「代わった選手のところに打球がとぶ」ことを利用してアウトを取るという、オカルト的要素をも含んだ策なのだから。
この8回ウラからジェフが登板。先頭打者、代打・高橋光の力無い打球が三塁・今岡の右を抜けていった。井端の打球は二塁関本の左を抜けて、福留の打球は右翼桧山の前へ、桧山が掴み損ねる間に逆転のランナーは楽に生還していた…。代わっていないところにも容赦なく打球はとんだわけだが…。
打球の行方の話はもちろん結果論に過ぎない。しかしもう一つ「攻撃的守備」と言えなかったのが終盤の矢野捕手の配球だ。基本的に外の球でカウントを作ろうとするのがまず気に入らない。投手優位の空気を作るためには、まずカウント、そして「攻め込み」だ。速球で押し込んでいれば、それだけで投手優位。インコースでストライクが取れれば投手が圧倒的に優位だ。ウッズの時など、データの絶対的裏付けがあれば内も衝くが、基本はアウトロー。しかしこれこそが投手を弱気にさせるリードで、気持ちが守勢になる。その象徴がアウトローに張られてセンター前に運ばれたジェフ対井端であり、開幕後タイムリーなしと不振にあえぐ打者に、スライダーを3球続け決勝打を喫した久保田対福留だった。
「守りきる」というのは、もっとも難しい仕事。そのためには退路を断った蛮勇も必要だ。
プロ初勝利を狙う能見だったが、2回に足がつったということで、大事をとって3回までで降板。4回は江草が緊急登板し無難に抑える。5回表はその江草からの攻撃で続投かと思ったら、スッパリ代打浅井。そしたらこれが特大の代打アーチで、なんだかラッキーな雰囲気。なんといったって打線の繋がりが悪く、出塁してもゲッツーばかり、頼みの赤星は出塁できず、チャンス到来かと思うと、この日打順を8番に下げて「打つ方はいいからしっかり守れ」と気遣ってあげたはずの鳥谷にことごとく回る(そして三振)。「どこからも点が取れない打線」になっていただけに、浅井の一発は貴重だった。
こうなりゃこの1点を守るとばかりに、橋本(キレも走りも良いのに、制球がわるかった)をはさんで、6回から藤川を投入し、勝ちパターンに入った…と思ったんだけどねぇ。
場所はナゴヤドーム、相手先発は山本昌、1勝1敗で迎えた今季初の対中日。なんとしてでも勝ちたかった。もちろん追加点を奪って、楽に勝ちたいのはやまやまだが、この超ラッキーな1点を守りきって勝つことに全力を注いでいるようだった。それで良かったと思う。しかし私には「退路を断つ」勇気が足りないと映った。
「攻撃は最大の防御なり」と言う。攻守交代があり、制限時間のない野球の場合は、いかに攻撃的な守備をするかと換言することができる。得点能力を保とうとするのが「攻撃は…」なのではない。
8回表、二死一二塁、追加点のチャンスで5番打者今岡が凡退してチェンジ。ここで今岡に代えて秀太を守備固めに入れるのが攻撃的防御だ。さらに関本に代えて藤本、桧山に代えて中村豊。8回の守備からスパッと退路を断つ守備固めを断行して、死にものぐるいで6つのアウトを取りに行って欲しかった。
守備固めというのはバカにできない。なんと言っても野球界の七不思議である「代わった選手のところに打球がとぶ」ことを利用してアウトを取るという、オカルト的要素をも含んだ策なのだから。
この8回ウラからジェフが登板。先頭打者、代打・高橋光の力無い打球が三塁・今岡の右を抜けていった。井端の打球は二塁関本の左を抜けて、福留の打球は右翼桧山の前へ、桧山が掴み損ねる間に逆転のランナーは楽に生還していた…。代わっていないところにも容赦なく打球はとんだわけだが…。
打球の行方の話はもちろん結果論に過ぎない。しかしもう一つ「攻撃的守備」と言えなかったのが終盤の矢野捕手の配球だ。基本的に外の球でカウントを作ろうとするのがまず気に入らない。投手優位の空気を作るためには、まずカウント、そして「攻め込み」だ。速球で押し込んでいれば、それだけで投手優位。インコースでストライクが取れれば投手が圧倒的に優位だ。ウッズの時など、データの絶対的裏付けがあれば内も衝くが、基本はアウトロー。しかしこれこそが投手を弱気にさせるリードで、気持ちが守勢になる。その象徴がアウトローに張られてセンター前に運ばれたジェフ対井端であり、開幕後タイムリーなしと不振にあえぐ打者に、スライダーを3球続け決勝打を喫した久保田対福留だった。
「守りきる」というのは、もっとも難しい仕事。そのためには退路を断った蛮勇も必要だ。