2009.05.05 Tuesday
◇5月4日(祝)阪神−巨人6回戦(巨人4勝1敗1分、18時、甲子園、46434人)
巨 人 000 000 000−0
阪 神 002 031 00×−6
【巨人】●内海(0勝3敗) 西村健 オビスポ 古川 M・中村
【阪神】○下柳(2勝2敗) 江草 アッチソン 筒井
この日のヒーローはインタビューに登場した下柳だろう。ピンチでも良く粘って、簡単にイチかバチかをしなかった。勝ててない内海に援護を、と焦るG打線の心理を巧みに利用するような素晴らしい投球だった。
あるいは2本のタイムリー二塁打を放った金本もお立ち台に値する働きだった。勝負がかかった瞬間、体の不調も忘れ、集中力だけでヒットにした。
でもとにかく私の印象に残っていて、この試合を勝利に導いたのは、鳥谷の三塁打だったと確信する。だってそうだろう。いくら細心の投球を続けていても、いくらコツコツと加点しても、どこからでも飛び出す3ランHR一発で粉砕されてしまうのだ。それに勝つためには、勇気を奮い立たせ、勢いをつけて、打てるもんなら打ってみろ、打たれたら打ち返せばいいじゃないか、そういう気運を持ってくるしかない。それがあれば、そう簡単にHRなんて打たれるもんじゃないし、意外と簡単に点が取れるもんなんだから。
ただ鳥谷の三塁打は象徴的なシーンであって、勝因は「手を抜かない全力疾走」がチームとして意思統一されていて、それがチームに勢いを生んだということ。調子が悪いから投げても打っても結果が出ずに負け続けている。そういう時にやるべきこと、やれること、それはできることを精一杯やり続けること。集中して、ほんの少しのチャンスを逃さずに、躊躇なく全力疾走すること。
先制点は3回ウラ。一死からエラー出塁赤星を一塁に置いて、関本が走者への警戒を利用しながらカウントを整える。2−3で赤星スタート、クロスファイアをしぶとく左前に転がして赤星一気に三塁へ。鳥谷がどういう狙いで打席にいたか、ぜひ聞いてみたいところだが、結果は追い込まれてからの高めを転がして遊ゴロ、これが併殺崩れとなって1点先制。送球に勢いが乗りにくい6−4−3なら一塁セーフの可能性が高い。全力疾走で一塁に生きた鳥谷、続く金本の打席、誘ってきたスライダーがワンバウンドになり捕手が小さく弾いたスキを衝いて二塁を奪う(記録は盗塁)。金本の詰まった打球が右中間に落ちて生還。この時金本も「思うところあり」という風な全力疾走で二塁を獲っていた。チームとしての意思統一を感じた。
しかしたったの2−0。何と言っても負けっ放しのGが相手。ましてや藤川が離脱している状況では、そんなリードはリードとも思えない。球場全体が、テレビ、ラジオを含め、この試合と時を共有するすべての者が、まだこんな2点じゃ試合の行方はまったくわからないと思っている。
そんな空気をガラっと変えて、タイガースに勢いを与え、試合の流れを制圧したのが鳥谷の三塁打だった。5回ウラ二死走者なし。外角高めのスライダーを上から被せて弾き返すと打球は大きく開いた左中間を突破、あっという間にフェンスに達する。全力疾走の鳥谷、躊躇なく二塁を蹴って三塁へ、最後は思いっきりダイブ、ガッツ溢れるヘッドスライディングで三塁セーフ!これ!これなんだよ!この疾走が、精神を揺すぶって、パワーを生み出して来るんだよ。左中間三塁打ほど、そのパワーの誕生と成長を感じさせる打球はない。打つ、抜ける、走る、走る、走る、滑る、セーフ!球場が燃える。金本が燃える。新井が燃える。桜井が燃える。
金本も躊躇なく三塁を回り、内海をKOし、ちょっとしたバッテリーエラーで新井も二塁を奪い1ヒットで二塁から帰る(スライディングのひどさは相変わらずだけどw)。正に鳥谷が作り出した連打と疾走だった。
その後はバットの振りも力強く6回にも1点加え、投手陣も気迫をもって攻めていた。特に9回を担当した筒井、6点差といっても完封リレーのクロージングという重要な役目、よう頑張った。江草かと見まがうような投げっぷりの良さ。追い込んでから慎重だったのも好感を持って見ていた。良く頑張って3三振を決めた。確実に大きくレベルアップした。次はもっと痺れる場面で使って良いよ。
さて過去のことは反省はすれど振り返らず、未来に向かって躊躇なく全力疾走。鳥谷が先頭切って、風切って、突っ走って行って欲しい。
あるいは2本のタイムリー二塁打を放った金本もお立ち台に値する働きだった。勝負がかかった瞬間、体の不調も忘れ、集中力だけでヒットにした。
でもとにかく私の印象に残っていて、この試合を勝利に導いたのは、鳥谷の三塁打だったと確信する。だってそうだろう。いくら細心の投球を続けていても、いくらコツコツと加点しても、どこからでも飛び出す3ランHR一発で粉砕されてしまうのだ。それに勝つためには、勇気を奮い立たせ、勢いをつけて、打てるもんなら打ってみろ、打たれたら打ち返せばいいじゃないか、そういう気運を持ってくるしかない。それがあれば、そう簡単にHRなんて打たれるもんじゃないし、意外と簡単に点が取れるもんなんだから。
ただ鳥谷の三塁打は象徴的なシーンであって、勝因は「手を抜かない全力疾走」がチームとして意思統一されていて、それがチームに勢いを生んだということ。調子が悪いから投げても打っても結果が出ずに負け続けている。そういう時にやるべきこと、やれること、それはできることを精一杯やり続けること。集中して、ほんの少しのチャンスを逃さずに、躊躇なく全力疾走すること。
先制点は3回ウラ。一死からエラー出塁赤星を一塁に置いて、関本が走者への警戒を利用しながらカウントを整える。2−3で赤星スタート、クロスファイアをしぶとく左前に転がして赤星一気に三塁へ。鳥谷がどういう狙いで打席にいたか、ぜひ聞いてみたいところだが、結果は追い込まれてからの高めを転がして遊ゴロ、これが併殺崩れとなって1点先制。送球に勢いが乗りにくい6−4−3なら一塁セーフの可能性が高い。全力疾走で一塁に生きた鳥谷、続く金本の打席、誘ってきたスライダーがワンバウンドになり捕手が小さく弾いたスキを衝いて二塁を奪う(記録は盗塁)。金本の詰まった打球が右中間に落ちて生還。この時金本も「思うところあり」という風な全力疾走で二塁を獲っていた。チームとしての意思統一を感じた。
しかしたったの2−0。何と言っても負けっ放しのGが相手。ましてや藤川が離脱している状況では、そんなリードはリードとも思えない。球場全体が、テレビ、ラジオを含め、この試合と時を共有するすべての者が、まだこんな2点じゃ試合の行方はまったくわからないと思っている。
そんな空気をガラっと変えて、タイガースに勢いを与え、試合の流れを制圧したのが鳥谷の三塁打だった。5回ウラ二死走者なし。外角高めのスライダーを上から被せて弾き返すと打球は大きく開いた左中間を突破、あっという間にフェンスに達する。全力疾走の鳥谷、躊躇なく二塁を蹴って三塁へ、最後は思いっきりダイブ、ガッツ溢れるヘッドスライディングで三塁セーフ!これ!これなんだよ!この疾走が、精神を揺すぶって、パワーを生み出して来るんだよ。左中間三塁打ほど、そのパワーの誕生と成長を感じさせる打球はない。打つ、抜ける、走る、走る、走る、滑る、セーフ!球場が燃える。金本が燃える。新井が燃える。桜井が燃える。
金本も躊躇なく三塁を回り、内海をKOし、ちょっとしたバッテリーエラーで新井も二塁を奪い1ヒットで二塁から帰る(スライディングのひどさは相変わらずだけどw)。正に鳥谷が作り出した連打と疾走だった。
その後はバットの振りも力強く6回にも1点加え、投手陣も気迫をもって攻めていた。特に9回を担当した筒井、6点差といっても完封リレーのクロージングという重要な役目、よう頑張った。江草かと見まがうような投げっぷりの良さ。追い込んでから慎重だったのも好感を持って見ていた。良く頑張って3三振を決めた。確実に大きくレベルアップした。次はもっと痺れる場面で使って良いよ。
さて過去のことは反省はすれど振り返らず、未来に向かって躊躇なく全力疾走。鳥谷が先頭切って、風切って、突っ走って行って欲しい。