自称阪神タイガース評論家（跡地）

◇６月１４日（日）ロッテ−阪神最終戦（ロッテ３勝１敗、１３時、千葉、３００１８人）
阪　神　０００　１００　０００−１
ロッテ　０００　０１０　０３×−４
【阪神】安藤　●ウィリアムス（１勝１敗）　アッチソン
【ロッテ】○小林宏（１勝４敗）　Ｓシコースキー（１セーブ）
[本塁打] ブラゼル４号（神）　里崎４号（ロ）

　序盤は投手戦、タイガース押し気味。３回二死から平野出てくる三塁頭を越す見事なプッシュバント、赤星四球で今季未勝利コバヒロを崩しかけたが新井決められず無得点。
　４回、昨日の連続自打球禍で脚痛そうなブラゼルが、インローのボール球をライトスタンドにライナーで放り込む先制ソロＨＲ。これで３戦連発。失投でもなんでもない、狙い通りの誘い球を打たれ、コバヒロは少なからず動揺、葛城はど真ん中をあわやライトフェンスオーバーのジャストミート（に見えたけど意外と伸びなかったのは風？真芯過ぎた？）、二塁打で一死二塁。一気に崩したかったが、林は浅い右飛で走者進めず、続く鳥谷の一二塁間で葛城帰れず、狩野の遊ゴロ一塁ギリギリアウトでブラゼルの一発のみ。林が進められなかった１コマ、葛城が狙えなかった１コマ、狩野が救えなかった１コマ。
　チャッカマンブラゼルは確かに火花を放っているのに、導火線には確かに燃え移っているのに、火薬に届く前に煙を上げながら消えてしまう。それで、「おかしいなぁ」と中継ぎ投手が様子を見に行くとドッカーンと暴発しておしまい。チキチキマシーンか（笑）。

　放牧明けの先発安藤は、制球良く、リズム良く投げていたが、里崎に打たれたのは明かな失投。単打ならＯＫのアウトローが真ん中高め近くへ抜けてしまった。それくらいのことは当然あるのだけれど、今は完封勝ちくらいしか勝利イメージが浮かばないチームにとっては許してもらえない一発となってしまった。とはいえきちんと仕事はした。

　決勝点の好機を逸したのは８回表、無死一塁から赤星のバントミス、しかも一走平野の判断悪く併殺となってしまったプレー。さあ！という熱気に液体窒素を注がれたように凍り付いて、中継ぎ投手がおそるおそる叩いてみるとパリーンと砕け散っておしまい。

　押し出し悪夢に悩まされるジェフの傷は深く、アッチソン一人の奮闘で支えきれるものでもなく、打たれてはいけない決勝打と、奈落の底に突き落とされるようなダメ押しスクイズ。今季の最多記録借金９。
　ここから底抜けでブクブク沈むのか、踏みとどまって上昇するのか。どっちもある。私の心もどっちもある。すなわち「どこまでも沈んで、そこからやり直せ」という少々捨て鉢な気持ちと、「今は辛抱辛抱。１４ゲーム差まではエサまきじゃ」という気持ち。「今のこいつらはこんなもんなのかも知れんな」という気持ちと、「お前らそんなもんじゃないだろう。早う目を覚ませ！」という気持ち。これは１００−０、０−１００にはならないだろうが、どっちかに大きく傾くのかも知れないな。頼むぞ。