2009.09.16 Wednesday
◇9月15日(火)巨人−阪神22回戦(10勝10敗2分、18時、東京ドーム、40252人)
阪 神 000 102 000 02―5
巨 人 001 101 000 00―3
【阪神】安藤 アッチソン 江草 ○藤川(5勝3敗)
【巨人】ゴンザレス 山口 ●クルーン(1勝3敗)
[本塁打] 鳥谷16号(神) 阿部27号(巨) 矢野2号(神)
安藤にとっては不本意な内容だったろう。3回二死から2安打であっさり先制される。松本の足、小笠原のスキのなさ。でもその後ラミレスに負けなかった。必死の打撃、必死の走塁ですぐに追いついてもらったのに、またすぐ4回ウラ先頭亀井にストライク入らず、エンドラン決められ、いともあっさり勝ち越される。しかし自分への失望を押し殺し、ダウン寸前でも前を睨み続けて後を断つ。その気持ちに打線が奮起して6回に逆転してもらうも、その直後本当にあっさり阿部に運ばれて同点とされる。それでも心を折らず、後を3人で終わらせる。
こうして結果を並べると、不甲斐ない投球のようであるが、それでも現実として勝負に勝った。勝った負けたは時の運、やられてもやられても諦めずに立ち向かい続けること。それができれば、後は勝負の神さんのご機嫌次第。この日は、「安藤よ、切れずに投げ出さずにひるまずに、最後まで良くやり通したな」と褒めてもらえたのだと思う。
アッチソン、江草、藤川、よく頑張った。同点の9回、Gの下位打線を江草が抑えたことで、一番恐ろしい10回の主軸に球児の1イニング目をぶつけられた。一時の底を脱して、小さいようで大きな仕事をした。もちろん当たり前のように2回を塗りつぶしてくれるアッチソンは素晴らしい。最後ガス欠になりながら球児も、なんとか、良く踏ん張った。
代打の関係で9回ウラの守備から二塁に入った大和が勝利へのキーになった。その回、一死一塁坂本の三塁線三ゴロ、新井−大和で2アウト、大和から関本へゲッツー!大和の身のこなしのしなやかなこと、まるで二塁ベースに壁があって、新井の送球がその壁にぶつかって一塁に反射するようだった。
勝ち越した延長11回表は無死一塁でクルーンの速球を一発完璧バント。二軍でいっぱいいっぱいバント練習してきたという。流れを作った。
その裏、2点リードをもらった球児が連打で無死一二塁のピンチを作ってしまう。そして打者は確率変動中の阿部、球児はガス欠だし、もう見てられなかったなぁ(笑)。阿部の強い当たりはボールの上をこすったようなトップスピンのライナー、併殺シフトでややベース寄りにいた大和の正面、急落下するところを落ち着いてキャッチして、素速い反応で二塁ベースカバーに入った鳥谷にトス、二走亀井戻れずゲッツー!わずかな出場機会の中で、3つのキープレーに絡んだ大和、復帰早々存在感があった。
中盤までのヒーローは文句なしで鳥谷。4回は二死からレフトフェン直二塁打、金本四球を挟んで、新井の二遊間、ショート坂本よく追いついたが、三塁コーチ山脇委細かまわずぐるんぐるん、あっち見てこっち見て、それに気づいた坂本ワンバウンドバックホーム、際どいタイミングながら鳥谷ナイススライディング、ブロックをすり抜け、後ろ手にベースタッチ、セーフ!いやいやギャンブルプレーだったけど、ナイスナイス!
6回の逆転劇も鳥谷から。積極的に!と念じながら、初球外の鉢巻きスライダーにタイミングを合わせ、ゴンと叩くとライナー性の打球が左中間スタンドに飛び込んだ。精密機械ゴンザレスもこのアグレッシブな一発でグラッと来て、金本、新井に連打、林の送りバント(のようなボテボテw)で二死二三塁となって、関本には粘りに粘られ最後は根負け、甘いスライダーをセンター前タイムリー。二走新井はへたっぴスライディングでアウトになっちゃったけど、たたみ掛ける攻撃は見事だった。
でも試合を決めたのは、延長11回表、クルーンから決勝2ランを放った矢野。遊エラー(内野安打でも良い当たり)の新井を大和が送って、期待の関本は緩い遊ゴロで二死三塁、この日のクルーンは安定していたが、傾向として引っかかり気味。だから左打者はちょっと怖いけど、右打者は踏み込んでいける。矢野は外角の直球を、しっかり踏み込んで、球速に負けないようヘッドに力を与えることを考えていたと思う。初球狙いどおりの球が来て、狙いどおりの打ち方、ポイントは前にのめりすぎのようだったが、インパクトの瞬間、左ひじを引きつけて強力なテコを利かせる。鋭いライナーがポテン警戒のライト後方へ、バック、バック、フェンスをぎりぎり越えて行く。一塁付近、思わず吠えてガッツポーズの矢野、相変わらずかっこええな(笑)。
まあ思い返せば、苦しむ投手陣を、辛抱辛抱で我慢させたリードは矢野ならではのもの。丹念に丹念に外低めを要求し、頑張れ頑張れ切れるなと励まし続けていた。会心の矢野ちゃんスマイルで球児と握手してこの試合を締めくくった矢野がヒーローに相応しかったのだ。
ゴンザレス、山口、クルーンから合計13安打。好走塁、好守備(野原祐ダイビングキャッチトライわずかに届かず惜しかったなんてのもあった)、本塁クロスプレーや盗塁企図もたくさんあって、気力みなぎる良い試合だったと思う。そんなに大きなことが出来る選手たちじゃないけれど、ガシッと気持ちがまとまった時は、「ほぼ全員3割打線」に一歩も引けを取らない。
難敵を見事に撃破。あと2つ、勝ちたい。Gに「後半やられっぱなし感」を植え付けたい。そんで、意気上がれば借金完済も目の前に見えてくるだろう。そんでそんで、桜井もブラゼルもみんなベストに近い元気な状態で、来るドラゴンズ戦もイイ感じで終わらせて、秋の大運動会に殴り込み、そこで暴れまくりたい。前半の低迷でも腐らず諦めず、切れることなく応援し続けているタイガースファンに、もっともっと楽しい思いをさせてくれよ!3位争いをやっているんじゃない、日本一に向かって歩を進めているのだ、その意識を強く持って戦え!
こうして結果を並べると、不甲斐ない投球のようであるが、それでも現実として勝負に勝った。勝った負けたは時の運、やられてもやられても諦めずに立ち向かい続けること。それができれば、後は勝負の神さんのご機嫌次第。この日は、「安藤よ、切れずに投げ出さずにひるまずに、最後まで良くやり通したな」と褒めてもらえたのだと思う。
アッチソン、江草、藤川、よく頑張った。同点の9回、Gの下位打線を江草が抑えたことで、一番恐ろしい10回の主軸に球児の1イニング目をぶつけられた。一時の底を脱して、小さいようで大きな仕事をした。もちろん当たり前のように2回を塗りつぶしてくれるアッチソンは素晴らしい。最後ガス欠になりながら球児も、なんとか、良く踏ん張った。
代打の関係で9回ウラの守備から二塁に入った大和が勝利へのキーになった。その回、一死一塁坂本の三塁線三ゴロ、新井−大和で2アウト、大和から関本へゲッツー!大和の身のこなしのしなやかなこと、まるで二塁ベースに壁があって、新井の送球がその壁にぶつかって一塁に反射するようだった。
勝ち越した延長11回表は無死一塁でクルーンの速球を一発完璧バント。二軍でいっぱいいっぱいバント練習してきたという。流れを作った。
その裏、2点リードをもらった球児が連打で無死一二塁のピンチを作ってしまう。そして打者は確率変動中の阿部、球児はガス欠だし、もう見てられなかったなぁ(笑)。阿部の強い当たりはボールの上をこすったようなトップスピンのライナー、併殺シフトでややベース寄りにいた大和の正面、急落下するところを落ち着いてキャッチして、素速い反応で二塁ベースカバーに入った鳥谷にトス、二走亀井戻れずゲッツー!わずかな出場機会の中で、3つのキープレーに絡んだ大和、復帰早々存在感があった。
中盤までのヒーローは文句なしで鳥谷。4回は二死からレフトフェン直二塁打、金本四球を挟んで、新井の二遊間、ショート坂本よく追いついたが、三塁コーチ山脇委細かまわずぐるんぐるん、あっち見てこっち見て、それに気づいた坂本ワンバウンドバックホーム、際どいタイミングながら鳥谷ナイススライディング、ブロックをすり抜け、後ろ手にベースタッチ、セーフ!いやいやギャンブルプレーだったけど、ナイスナイス!
6回の逆転劇も鳥谷から。積極的に!と念じながら、初球外の鉢巻きスライダーにタイミングを合わせ、ゴンと叩くとライナー性の打球が左中間スタンドに飛び込んだ。精密機械ゴンザレスもこのアグレッシブな一発でグラッと来て、金本、新井に連打、林の送りバント(のようなボテボテw)で二死二三塁となって、関本には粘りに粘られ最後は根負け、甘いスライダーをセンター前タイムリー。二走新井はへたっぴスライディングでアウトになっちゃったけど、たたみ掛ける攻撃は見事だった。
でも試合を決めたのは、延長11回表、クルーンから決勝2ランを放った矢野。遊エラー(内野安打でも良い当たり)の新井を大和が送って、期待の関本は緩い遊ゴロで二死三塁、この日のクルーンは安定していたが、傾向として引っかかり気味。だから左打者はちょっと怖いけど、右打者は踏み込んでいける。矢野は外角の直球を、しっかり踏み込んで、球速に負けないようヘッドに力を与えることを考えていたと思う。初球狙いどおりの球が来て、狙いどおりの打ち方、ポイントは前にのめりすぎのようだったが、インパクトの瞬間、左ひじを引きつけて強力なテコを利かせる。鋭いライナーがポテン警戒のライト後方へ、バック、バック、フェンスをぎりぎり越えて行く。一塁付近、思わず吠えてガッツポーズの矢野、相変わらずかっこええな(笑)。
まあ思い返せば、苦しむ投手陣を、辛抱辛抱で我慢させたリードは矢野ならではのもの。丹念に丹念に外低めを要求し、頑張れ頑張れ切れるなと励まし続けていた。会心の矢野ちゃんスマイルで球児と握手してこの試合を締めくくった矢野がヒーローに相応しかったのだ。
ゴンザレス、山口、クルーンから合計13安打。好走塁、好守備(野原祐ダイビングキャッチトライわずかに届かず惜しかったなんてのもあった)、本塁クロスプレーや盗塁企図もたくさんあって、気力みなぎる良い試合だったと思う。そんなに大きなことが出来る選手たちじゃないけれど、ガシッと気持ちがまとまった時は、「ほぼ全員3割打線」に一歩も引けを取らない。
難敵を見事に撃破。あと2つ、勝ちたい。Gに「後半やられっぱなし感」を植え付けたい。そんで、意気上がれば借金完済も目の前に見えてくるだろう。そんでそんで、桜井もブラゼルもみんなベストに近い元気な状態で、来るドラゴンズ戦もイイ感じで終わらせて、秋の大運動会に殴り込み、そこで暴れまくりたい。前半の低迷でも腐らず諦めず、切れることなく応援し続けているタイガースファンに、もっともっと楽しい思いをさせてくれよ!3位争いをやっているんじゃない、日本一に向かって歩を進めているのだ、その意識を強く持って戦え!