2009.09.21 Monday
甲子園で試合を見たかったけど、今回のこちら行きはギリギリまで正式決定しなかったからなんの準備もなし。でも地上波で堪能できたからよかよか。
上げ下げまとめ。19日上げ=上園・ブラゼル、下げ=水田・林、20日上げ=ジェン・庄田、下げ=上園・葛城。
ウェスタン・リーグはドラゴンズ二軍が優勝を決めてしまい、快調に首位を走っていたタイガースは2位に。残念だったね、富山のファーム日本シリーズ、行きたかった。でも、お上がりくん、桟原、ジェン、大和…しっかり力を蓄えている様子がわかるから、まあ良しとするよ。
能見vs今井と聞けば「勝てるな」と思うし、ジェンvsルイスと聞けば「まずいな」と思う。ところがどっちも予想外のことになったりするから面白いもんだ。働きの大きい人たちは、体の疲れを気力で持たせている部分も大きいのだろうが、「勝って当たり前」という空気は、その気力の持って行き方に影響を与えるのだろうと思う。別に「なめる」とかそういうんじゃなくね。ヘンに意識するうちに、何やってんだオレは…となって、ガラガラと崩れていく。メンタルスポーツたる野球において、エース格が炎上する様子は、「人格崩壊」にも似たり。崩す側は、いかに平常心に引っかかりを作り、動揺の種をまき、ちょっとした狂いを感じさせ、さあ!となった時に大きな変化で揺さぶりまくるか。やっぱり「妖術」に近いところの仕事なんだね(笑)。
まあ、そこへ行くとウチの首脳陣なんか優しいもんで、「人格崩壊を狙う」なんていう恐ろしいところではなく、「ルイスに球数を放らせてイライラさせよう」というかわいらしいチームオーダー、でもこれが上手いことはまった。前回は追い込まれる前の早打ちの指示だったが、たまたま赤星や新井らの粘りから上手いこと攻略できたというので、またやってみたとのこと。
1回表三者凡退も浅井7球、平野9球、鳥谷6球で22球。2ストライクまでは見送って、そこからファールで粘る。見え見えの策にCバッテリーもきっちり対応してどんどん追い込む。さすがのルイス、表情にも出さず淡々としていたようだが、心の中は違っていたようだ。
ふらふらのT先発ジェンがフィリップスに先制2ランを食らった直後の3回ウラ、一死から狩野が粘りに粘った。暗いところをカットしてボールはきっちり見送って、最後は投手が根負けしたところをセンター前へクリーンヒット。ジェンがバント失敗で二死一塁、ここがまた面白いところで、よしこれで心配なしとほっとしたところ、また浅井がしぶとい打席をやってみせる。本来「えいやあ」の浅井だけど、ボールをしっかり見ろのチームオーダーが吉と出て優位なカウント運び、2−3の自動スタートでセンター前にしぶとく運んで二死一三塁。
不思議なもんで、安定しているはずの投手の心が揺さぶられると、なんとかしてやりたいと思っているはずの野手まで平常心のプレーができなくなる。追い込まれた平野の打球は投手の足下を抜いたが二塁東出追いつく、打った平野が二塁→ショートと渡ってチェンジだと思いこみ、一瞬走るのを緩めた打球、ところが二遊間の呼吸が合わなかったのか一塁へ投げてセーフ。一走浅井のスタート、全力疾走が生きたのは良かったけど、平野は褒められたプレーじゃないね、セーフで良かった。
よしチェンジ!と思ったら、え?というプレー。点は入るわ打順は中軸だわ。揺れるなと言ったって、そりゃムリ。またここでの鳥谷、機を見るに敏だった。そう、ここが変わり目。待球、粘りでイライラさせた「序」、まさかの守備で「破」となれば後は「急」、風の如くさらりと初球外直球をレフト前に返し、二走浅井を迎え入れ同点。続く金本、火の如く低めの速球に食らいつきセンターを越えるスリーランHR。上位下位の曲者どもが粘りに粘って投げさせるだけ投げさせて、イヤらしいセンター返しを連ね、今だ!となったら、3番、4番がそれぞれ1球で仕留める。見事な5点侵掠だった。
ブラウン監督あきらめよく、3回84球でルイスを降ろすと、5回2番手大島の2イニング目、浅井ヒット、平野送り、鳥谷四球の一死一二塁、またも二遊間の呼吸が乱れて二ゴロゲッツーをベースカバーの石井が落球オールセーフ。チェンジと思った瞬間の出来事に、試合がぶっ壊れる。新井の詰まり気味左中間が二塁打となって2点追加、7−2なお一死二三塁、ブラゼルへの代打関本三遊間真っ二つ2点追加で9−2なお一死一塁、桜井初球をセンターへ放り込んで10号HRでまたも2点追加11−2。もうカープは途中で試合を捨てちゃって、大島をさらし者にしても「投手節約」に走った。合理的と言えば合理的だけど、エラーからだから可哀想だった。
後は新井におまけの3ランHRも出て、とりあえず気分良く東へ向かったことだろう。まあ長打連発は風の助けも大きかったし、チームで投手を崩した結果、打ちやすくなったということを忘れずに、また謙虚にやって欲しいと思う。
ジェンは立ち上がりから緊張感一杯。きっと本当ならいっぱいに決まるのであろう変化球がことごとく意識過剰サイドに外れて苦しいカウントの勝負となっていた。それでもひたむきに切れずに粘っていたら開運したね(笑)。大量援護に助けられて嬉しいプロ1勝おめでとう。次はもっと良いところを見せてくれるだろうけど、次があるかな、微妙なところ。
最後は渡辺が素晴らしい直球を見せて綺麗に締めた。守備固めに入った大和が華麗なジャンピングスローと美しいゲッツーを決めたのも気持ちよかったね。
この先発不利の必死勝負3連戦は、1勝2敗まあ良しだ。ベイ戦で最低それをチャラにして、ナゴドのD戦に精神的上昇機運を繋げていきたい。もうここまで来たら、秋晴れのような澄み切った心で目一杯暴れまくるだけだよ。
上げ下げまとめ。19日上げ=上園・ブラゼル、下げ=水田・林、20日上げ=ジェン・庄田、下げ=上園・葛城。
ウェスタン・リーグはドラゴンズ二軍が優勝を決めてしまい、快調に首位を走っていたタイガースは2位に。残念だったね、富山のファーム日本シリーズ、行きたかった。でも、お上がりくん、桟原、ジェン、大和…しっかり力を蓄えている様子がわかるから、まあ良しとするよ。
◇9月20日(日)阪神−広島23回戦(阪神12勝11敗、14時、甲子園、46853人)
広 島 002 000 000― 2
阪 神 005 063 00×―14
【広島】●ルイス(9勝8敗) 大島 青木高 林
【阪神】○ジェン(1勝1敗) 渡辺
[本塁打] フィリップス13号(広) 金本21号(神) 桜井10号(神) 新井14号(神)
能見vs今井と聞けば「勝てるな」と思うし、ジェンvsルイスと聞けば「まずいな」と思う。ところがどっちも予想外のことになったりするから面白いもんだ。働きの大きい人たちは、体の疲れを気力で持たせている部分も大きいのだろうが、「勝って当たり前」という空気は、その気力の持って行き方に影響を与えるのだろうと思う。別に「なめる」とかそういうんじゃなくね。ヘンに意識するうちに、何やってんだオレは…となって、ガラガラと崩れていく。メンタルスポーツたる野球において、エース格が炎上する様子は、「人格崩壊」にも似たり。崩す側は、いかに平常心に引っかかりを作り、動揺の種をまき、ちょっとした狂いを感じさせ、さあ!となった時に大きな変化で揺さぶりまくるか。やっぱり「妖術」に近いところの仕事なんだね(笑)。
まあ、そこへ行くとウチの首脳陣なんか優しいもんで、「人格崩壊を狙う」なんていう恐ろしいところではなく、「ルイスに球数を放らせてイライラさせよう」というかわいらしいチームオーダー、でもこれが上手いことはまった。前回は追い込まれる前の早打ちの指示だったが、たまたま赤星や新井らの粘りから上手いこと攻略できたというので、またやってみたとのこと。
1回表三者凡退も浅井7球、平野9球、鳥谷6球で22球。2ストライクまでは見送って、そこからファールで粘る。見え見えの策にCバッテリーもきっちり対応してどんどん追い込む。さすがのルイス、表情にも出さず淡々としていたようだが、心の中は違っていたようだ。
ふらふらのT先発ジェンがフィリップスに先制2ランを食らった直後の3回ウラ、一死から狩野が粘りに粘った。暗いところをカットしてボールはきっちり見送って、最後は投手が根負けしたところをセンター前へクリーンヒット。ジェンがバント失敗で二死一塁、ここがまた面白いところで、よしこれで心配なしとほっとしたところ、また浅井がしぶとい打席をやってみせる。本来「えいやあ」の浅井だけど、ボールをしっかり見ろのチームオーダーが吉と出て優位なカウント運び、2−3の自動スタートでセンター前にしぶとく運んで二死一三塁。
不思議なもんで、安定しているはずの投手の心が揺さぶられると、なんとかしてやりたいと思っているはずの野手まで平常心のプレーができなくなる。追い込まれた平野の打球は投手の足下を抜いたが二塁東出追いつく、打った平野が二塁→ショートと渡ってチェンジだと思いこみ、一瞬走るのを緩めた打球、ところが二遊間の呼吸が合わなかったのか一塁へ投げてセーフ。一走浅井のスタート、全力疾走が生きたのは良かったけど、平野は褒められたプレーじゃないね、セーフで良かった。
よしチェンジ!と思ったら、え?というプレー。点は入るわ打順は中軸だわ。揺れるなと言ったって、そりゃムリ。またここでの鳥谷、機を見るに敏だった。そう、ここが変わり目。待球、粘りでイライラさせた「序」、まさかの守備で「破」となれば後は「急」、風の如くさらりと初球外直球をレフト前に返し、二走浅井を迎え入れ同点。続く金本、火の如く低めの速球に食らいつきセンターを越えるスリーランHR。上位下位の曲者どもが粘りに粘って投げさせるだけ投げさせて、イヤらしいセンター返しを連ね、今だ!となったら、3番、4番がそれぞれ1球で仕留める。見事な5点侵掠だった。
ブラウン監督あきらめよく、3回84球でルイスを降ろすと、5回2番手大島の2イニング目、浅井ヒット、平野送り、鳥谷四球の一死一二塁、またも二遊間の呼吸が乱れて二ゴロゲッツーをベースカバーの石井が落球オールセーフ。チェンジと思った瞬間の出来事に、試合がぶっ壊れる。新井の詰まり気味左中間が二塁打となって2点追加、7−2なお一死二三塁、ブラゼルへの代打関本三遊間真っ二つ2点追加で9−2なお一死一塁、桜井初球をセンターへ放り込んで10号HRでまたも2点追加11−2。もうカープは途中で試合を捨てちゃって、大島をさらし者にしても「投手節約」に走った。合理的と言えば合理的だけど、エラーからだから可哀想だった。
後は新井におまけの3ランHRも出て、とりあえず気分良く東へ向かったことだろう。まあ長打連発は風の助けも大きかったし、チームで投手を崩した結果、打ちやすくなったということを忘れずに、また謙虚にやって欲しいと思う。
ジェンは立ち上がりから緊張感一杯。きっと本当ならいっぱいに決まるのであろう変化球がことごとく意識過剰サイドに外れて苦しいカウントの勝負となっていた。それでもひたむきに切れずに粘っていたら開運したね(笑)。大量援護に助けられて嬉しいプロ1勝おめでとう。次はもっと良いところを見せてくれるだろうけど、次があるかな、微妙なところ。
最後は渡辺が素晴らしい直球を見せて綺麗に締めた。守備固めに入った大和が華麗なジャンピングスローと美しいゲッツーを決めたのも気持ちよかったね。
この先発不利の必死勝負3連戦は、1勝2敗まあ良しだ。ベイ戦で最低それをチャラにして、ナゴドのD戦に精神的上昇機運を繋げていきたい。もうここまで来たら、秋晴れのような澄み切った心で目一杯暴れまくるだけだよ。