2012.12.18 Tuesday
ショートの控え筆頭は、二塁レギュラー予定の西岡になるだろうと久慈コーチが発言(サンスポ)。
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大きな故障も経験した西岡の活躍について不確実な部分もあるが、まあ理にかなっている。鳥谷は複数年契約を希望せず、海外FAもアリという姿勢を引っ込めていないので、「来年のショート」に対する備えも必要だから。
それは鳥谷の夢であり権利だから自由だけど、現実としては難しい面もある。鳥谷側の事情もあろうし、MLB側で日本人ショートにどれだけの価値を見ているかという問題もある。
今年FA移籍を目指している中島裕之でもまだ行き先が決まっていない。プロ11年、生涯打率が3割を越え、162HR、738打点、通算OPS.846。タイトルや受賞歴も最高出塁率2回、最多安打1回、ベストナイン4回、ゴールデングラブ3回…と枚挙にいとまなし。それでもようやっと「合理的」なアスレチックスがよっこらしょと重い腰を上げそうだという頃合いだとか(スポニチ)。
鳥谷他、海外FAを狙う日本人内野手にとっては、中島が来年その地位を向上してくれるかで将来の方向性が決まるかも知れないね。
そこから話は飛んで、やっぱり中島獲得に動きそうなアスレチックス。相変わらず先進の「プロ野球経営工学」に取り組んでいそうなアスレチックスだなぁ。勝利をあらゆる角度から数値に置き換えて効率的な投資と回収を実現する球団。中島がお眼鏡にかなうのは当然だと思う。
先日日経の記事で「リスクとは危険性ではなく不確実性」というような内容の記事を読んだ。
《2階の窓から飛び降りるのと30階の窓から飛び降りるリスクを比べた場合、どちらが大きいだろうか。(略)なぜならリスクの正確な定義は「危険性」ではなく「不確実性」だからだ》
なるほどなあ。
そう考えると、不確実性だらけのプロ野球においては、「確実性」という所に着目するという考え方が一つ重要になる。
そして、下の確実なラインを見極めながら、上にブレる不確実性(「伸びしろ」ともいう)をどこまで見通せるかが効率的な投資と言えるのだろう。
私思うに、このやり方には相乗効果というのも発生して、「こんなメンバーで大丈夫なのか?」チームは、「プレーオフ狙いが精一杯」というところからスタートする。そこから、ブレークする者が一人、二人と現れると、集団そのものが「上昇気流に乗るヤツら」になって、気分ノリノリで戦うようになり、いつしか「ミラクル」なんて呼ばれたりしている。
あり方として対照的なのは、「これでもか」というくらいにビッグネームに投資をするチームで、不確実性はもっぱら「下ブレ」に働く。額面通りにやってくれればスゴイというチームは、「目標は当然ぶっちぎりのリーグ優勝、狙うは全体チャンピオン」というところから始まり、誰かにつまずきが出ると、あれ?あれ?が少しずつチーム全体に広がっていく。不確実性をリスクというのなら、これほど怖いものはない。
何もMLBに例を見るまでもないね。我々も何度も見てきたことだから知ってる。
支配下70人枠を余裕で余しているファイターズの戦略と、ビッグネームが欲しいがために、若手を育成契約に切り替えたりするタイガースの戦略。賢いのはどっちなのかを知っている。
「ドナウ猛虎会通信」更新してます!
大きな故障も経験した西岡の活躍について不確実な部分もあるが、まあ理にかなっている。鳥谷は複数年契約を希望せず、海外FAもアリという姿勢を引っ込めていないので、「来年のショート」に対する備えも必要だから。
それは鳥谷の夢であり権利だから自由だけど、現実としては難しい面もある。鳥谷側の事情もあろうし、MLB側で日本人ショートにどれだけの価値を見ているかという問題もある。
今年FA移籍を目指している中島裕之でもまだ行き先が決まっていない。プロ11年、生涯打率が3割を越え、162HR、738打点、通算OPS.846。タイトルや受賞歴も最高出塁率2回、最多安打1回、ベストナイン4回、ゴールデングラブ3回…と枚挙にいとまなし。それでもようやっと「合理的」なアスレチックスがよっこらしょと重い腰を上げそうだという頃合いだとか(スポニチ)。
鳥谷他、海外FAを狙う日本人内野手にとっては、中島が来年その地位を向上してくれるかで将来の方向性が決まるかも知れないね。
そこから話は飛んで、やっぱり中島獲得に動きそうなアスレチックス。相変わらず先進の「プロ野球経営工学」に取り組んでいそうなアスレチックスだなぁ。勝利をあらゆる角度から数値に置き換えて効率的な投資と回収を実現する球団。中島がお眼鏡にかなうのは当然だと思う。
先日日経の記事で「リスクとは危険性ではなく不確実性」というような内容の記事を読んだ。
《2階の窓から飛び降りるのと30階の窓から飛び降りるリスクを比べた場合、どちらが大きいだろうか。(略)なぜならリスクの正確な定義は「危険性」ではなく「不確実性」だからだ》
なるほどなあ。
そう考えると、不確実性だらけのプロ野球においては、「確実性」という所に着目するという考え方が一つ重要になる。
そして、下の確実なラインを見極めながら、上にブレる不確実性(「伸びしろ」ともいう)をどこまで見通せるかが効率的な投資と言えるのだろう。
私思うに、このやり方には相乗効果というのも発生して、「こんなメンバーで大丈夫なのか?」チームは、「プレーオフ狙いが精一杯」というところからスタートする。そこから、ブレークする者が一人、二人と現れると、集団そのものが「上昇気流に乗るヤツら」になって、気分ノリノリで戦うようになり、いつしか「ミラクル」なんて呼ばれたりしている。
あり方として対照的なのは、「これでもか」というくらいにビッグネームに投資をするチームで、不確実性はもっぱら「下ブレ」に働く。額面通りにやってくれればスゴイというチームは、「目標は当然ぶっちぎりのリーグ優勝、狙うは全体チャンピオン」というところから始まり、誰かにつまずきが出ると、あれ?あれ?が少しずつチーム全体に広がっていく。不確実性をリスクというのなら、これほど怖いものはない。
何もMLBに例を見るまでもないね。我々も何度も見てきたことだから知ってる。
支配下70人枠を余裕で余しているファイターズの戦略と、ビッグネームが欲しいがために、若手を育成契約に切り替えたりするタイガースの戦略。賢いのはどっちなのかを知っている。
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