2006.01.28 Saturday
先の監督会議で、野村監督が予告先発の功罪について意見を述べていた。賛成、反対それぞれの意見に聞くべき点があり、また、「ファンにとって」という観点でも議論されているのは良いと感じた。
私見を明確にするなら、私は予告先発賛成派。先日も紹介したが、椎名まおさんの言うように、セもパもスタメン全員予告したら、宣伝効果もぐんとアップしてなお結構だと思う(野村監督のいう駆け引きのアヤもあるのだし)。もちろんファンからワクワク感を奪うというデメリットもあるかも知れないが、それは球場でのスタメン発表の一瞬のこと、場内の一体感は楽しめなくなるかも知れないが、予告発表までは同じようにわくわくできるじゃない(笑)。でも確かに常に前売り券売り切れの甲子園球場のタイガースファンにとっては予告先発は邪魔なものでしかないだろうと思う。今は(笑)。
賛成の理由の本当の所は、不入りの球場への集客効果が高いと思われるからだ。不入りになるカード(今ではセ・リーグの方が深刻であるのが淋しい限りなのだが…)は、とにかくメディアでの取り上げられ方が小さい。パ・リーグの各球団が、着実に地域密着&観客増を達成している上で、予告先発は一定の力を発揮していると思う。
玉木正之氏のサイトにある『2005日本シリーズに見た「短い闘い」と「長い闘い」』というコラムに、マリーンズとタイガースのフロント(営業部)の話が書かれているが、それぞれの球団の政策、考え方の違いがなかなか面白い。一言に「ファンの声を聞け」というが、タイガースにとってのファンは「既存客」であり、マリーンズにとってのファンは「新規客」「見込み客」なのである。
極論すれば、不入りの球場にとっては、いつも来てくれているファンのニーズはちょっと脇に置いておいて、たまにしか来てくれないファンや、興味はあるが足が向かないファン、そしてまたこれまではまったく興味がなかった層を呼び込むことを考えなくてはいけないのだと思う。
もちろん野球というゲームの本質はとことん極めて欲しい。野村監督が言うように、予告先発が、野球の持つ面白さの要素に微妙な影響を与えているという指摘は理解できる。しかし、それが野球の本質的な部分とは思わない。ますます厳しくなる環境下、ビジネス、興業という部分では、とにかくできるだけ幅広い層に楽しんでもらえるというおおらかさを基本にして欲しいと思う。
各球団レベルでできる、より幅の広い顧客層へのアピールは、じゃんじゃんやって欲しい。
一方で業界全体として顧客のターゲットを絞るような改革については、個々の球団の利害関係にとらわれないような、意見を集約する推進機関が必要だと思う。いつも同じ結論になってしまうが、最高議決機関をオーナー会議から、民主化したコミッショナー事務局に委譲することが出発点だと思う。
トラックバック先
にわか日ハムファンのブログ「【二者択一】予告先発、賛成?反対? 」
ば○こう○ちの納得いかないコーナー「ズバリ聞きます!(6)」
私見を明確にするなら、私は予告先発賛成派。先日も紹介したが、椎名まおさんの言うように、セもパもスタメン全員予告したら、宣伝効果もぐんとアップしてなお結構だと思う(野村監督のいう駆け引きのアヤもあるのだし)。もちろんファンからワクワク感を奪うというデメリットもあるかも知れないが、それは球場でのスタメン発表の一瞬のこと、場内の一体感は楽しめなくなるかも知れないが、予告発表までは同じようにわくわくできるじゃない(笑)。でも確かに常に前売り券売り切れの甲子園球場のタイガースファンにとっては予告先発は邪魔なものでしかないだろうと思う。今は(笑)。
賛成の理由の本当の所は、不入りの球場への集客効果が高いと思われるからだ。不入りになるカード(今ではセ・リーグの方が深刻であるのが淋しい限りなのだが…)は、とにかくメディアでの取り上げられ方が小さい。パ・リーグの各球団が、着実に地域密着&観客増を達成している上で、予告先発は一定の力を発揮していると思う。
玉木正之氏のサイトにある『2005日本シリーズに見た「短い闘い」と「長い闘い」』というコラムに、マリーンズとタイガースのフロント(営業部)の話が書かれているが、それぞれの球団の政策、考え方の違いがなかなか面白い。一言に「ファンの声を聞け」というが、タイガースにとってのファンは「既存客」であり、マリーンズにとってのファンは「新規客」「見込み客」なのである。
極論すれば、不入りの球場にとっては、いつも来てくれているファンのニーズはちょっと脇に置いておいて、たまにしか来てくれないファンや、興味はあるが足が向かないファン、そしてまたこれまではまったく興味がなかった層を呼び込むことを考えなくてはいけないのだと思う。
もちろん野球というゲームの本質はとことん極めて欲しい。野村監督が言うように、予告先発が、野球の持つ面白さの要素に微妙な影響を与えているという指摘は理解できる。しかし、それが野球の本質的な部分とは思わない。ますます厳しくなる環境下、ビジネス、興業という部分では、とにかくできるだけ幅広い層に楽しんでもらえるというおおらかさを基本にして欲しいと思う。
各球団レベルでできる、より幅の広い顧客層へのアピールは、じゃんじゃんやって欲しい。
一方で業界全体として顧客のターゲットを絞るような改革については、個々の球団の利害関係にとらわれないような、意見を集約する推進機関が必要だと思う。いつも同じ結論になってしまうが、最高議決機関をオーナー会議から、民主化したコミッショナー事務局に委譲することが出発点だと思う。
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