自称阪神タイガース評論家（跡地）

なんたって１軍で４試合しか使っていないのだから。一部ではスペンサーともども「性格が良いから残留」なんて冗談だか本気だかわからない話も出ていたが、２年目の進化が見込めると判断したのだろう。

性格、精神面が買われたのはまちがいない。ベネズエラからのテスト生としてチャンスを掴み、日本の社会に溶け込もうと努力をしていたという。何にでも興味津々で努力家、そして陽気。成功する外国人選手の条件は満たしている。
加えて、キャッチボールから140km/h出てそうな球を投げ、「ダーウィン、何食ってんだ（by 久保コーチ）」と言われる体の強さが魅力。何種類かのチェンジアップや半速球系の変化球を操る意外な器用さもある。

だが昨年一軍でチャンスをもらった時は、まるで「万年二軍選手」であるかのように、ボールが上ずり、地に足がつかぬ様子。球速はあっても、タイミングを合わせやすい投球フォームのようで、痛打を浴びる場面もよく見た。心情的には頑張って欲しいなぁと思いながら、ちょっと難しいのかなぁ…という印象だった。二軍では伸び伸びと投げるのに、一軍ではビビる…洋の東西を問わず、そういう選手はいるんだよなぁ、せっかく遠くからチャレンジしに来たのになぁ…。

まぁ予定通りの「ダーウィン首やん」だろうと思っていたら、予想外の残留方針。これはダーウィンにとって嬉しかっただろう。
このことがダーウィンの精神面に素晴らしい作用を与える可能性を想像してみる。
見知らぬ国にチャンスを求めてやってきた。二軍では良いのだが、一軍では結果が出ない。クビかも知れないな…と思ったら残留！しかも「それでも良いんだ。そのままでも、二軍でも、チームにとってありがたい存在だったぞ。だが今年はもっとがんばって一軍で活躍しろよ」って言ってもらえたよ！ワーオ、ヘイ、ボス！オレ、ガンバリマース！

外国人枠からはみ出た５人目の外国人という立場は変わらない。だが、確かに理想的な５人目とも言える。オクスプリングもスペンサーも、もちろんシーツもウィリアムスも、２軍で頑張る陽気な努力家を見ていたら、身が引き締まる思いがするだろう。

今季はフォークを武器に加え、いよいよ（笑）進化するそうだ。岡田監督「ブルペンで見たけど、相当、今年の戦力になる。先発できんこともないし…」は、お世辞、脅しもあるだろうが、本当に期待しているのだと思う。脱ブルペン・エース・フロム・ベネズエラ！