2006.02.18 Saturday
選手は結果が欲しいと言い、首脳陣は結果より内容を見ると言う。もちろん内容があって、結果が出れば一番良いのだが、内容ってなんだ?それは勝負のプロセスだと思う。勝ち方を計画して、状況の変化に対応しながら、おおまか思った通りに体を動かすこと。そのプロセスが満足いくものなら、導き出された結果が多少思った通りにならなくても、この時期のことと大目に見てやっても良い。
鳥谷の3ランHRは、内容がまた良かった。ファイターズの投手はこの回から代わった左腕岩下。上坂に四球、関本に死球と制球が定まらない。鳥谷にも、直球、直球、スライダー、直球。二球目だけは捕手の要求通り、いっぱいのストライクだが、後はすべて逆ダマで、体の近く、腰を引いて逃げねばならない内角球が4つ続いた。この時期にぶつけられてはたまらない…打者として非常に集中しにくい状況のはず。ところが鳥谷は頭をクールに保っていたらしい。「外角は捨てて内角を狙ってました」その考え方が素晴らしい。
5球目、内角いっぱいベルトよりやや下。アゴを引き、しっかりと頭を残し、左足に重心を残したままクルッと回転。やや差し込まれ気味でも、フォロースルーはいつものように前に大きく。ライトに上がった打球はまったく切れる素振りも見せずにまっすぐ芝生席奥に飛び込んだ。技術とパワーを感じさせる打球。
このコースを裁くとなると、相手投手の鳥谷対策は難しくなる。ここでカウントを稼ぐのが基本だからだ。外角高めは大好物、内角低めも放り込むとなると、投手にとってはプレッシャーがかかる。追い込まれる前に勝負するというコンセプトは、現状では大正解だと思う。
先発筒井和は、3回を投げ、満塁HRを含む毎回の6失点。散々な結果だった。内容がまた悪すぎる。筒井和が今、チャンスを掴むとするなら、右打者にはクロスファイア&チェンジアップ、左打者には内角直球&逃げる球のコンビネーションに活路を見いだすしかない。そのためには、いかに内角を甘くならないように攻められるかにかかっている。ところが意図したことがまったく出来ない。外へ逃がすべき球は初めから逃げっぱなし、内角を攻めるべき球はど真ん中へと、全投球がベース半分アウトサイドに寄ってしまう。
予定回数は完遂したが、球筋と心の乱れを修正できず。残念だが、ふるい落とす口実にはもってこいの中身だった。ブルペンをブルペンと思わない練習が必要だ。
3番手2回を投げたルーキー渡辺は、内容があった。伸びのある直球で押し込んでカウントを取り、変化球で高低または前後に外すというのが基本的計画。直球の制球に、まだ安定感がないものの、打者の振りから匂いを嗅ぎ取り、ケガをしない対応ができるのは、社会人で厳しい勝負を積んできたキャリアだろう。
結果も上々、6人をピシャリ。つかまったような打球が野手の正面をついたのは偶然ではなく、「やりたかったこと」が出来たからだと思う。
2番手で2回を無失点の金澤は、直球、変化球とも順調。故障前の状態に戻っている。
4番手1回の伊代野は長打を2本打たれた。直球に力はあるが、変化球で緩急をつけられないのは厳しい。抑え方が思いつかないという風だ。厳しいか。
5番手1回の田村は、直球を低めに集める丁寧な投球。やりたいことは良くわかるが、インパクトはないなぁ…。
鳥谷の3ランHRは、内容がまた良かった。ファイターズの投手はこの回から代わった左腕岩下。上坂に四球、関本に死球と制球が定まらない。鳥谷にも、直球、直球、スライダー、直球。二球目だけは捕手の要求通り、いっぱいのストライクだが、後はすべて逆ダマで、体の近く、腰を引いて逃げねばならない内角球が4つ続いた。この時期にぶつけられてはたまらない…打者として非常に集中しにくい状況のはず。ところが鳥谷は頭をクールに保っていたらしい。「外角は捨てて内角を狙ってました」その考え方が素晴らしい。
5球目、内角いっぱいベルトよりやや下。アゴを引き、しっかりと頭を残し、左足に重心を残したままクルッと回転。やや差し込まれ気味でも、フォロースルーはいつものように前に大きく。ライトに上がった打球はまったく切れる素振りも見せずにまっすぐ芝生席奥に飛び込んだ。技術とパワーを感じさせる打球。
このコースを裁くとなると、相手投手の鳥谷対策は難しくなる。ここでカウントを稼ぐのが基本だからだ。外角高めは大好物、内角低めも放り込むとなると、投手にとってはプレッシャーがかかる。追い込まれる前に勝負するというコンセプトは、現状では大正解だと思う。
先発筒井和は、3回を投げ、満塁HRを含む毎回の6失点。散々な結果だった。内容がまた悪すぎる。筒井和が今、チャンスを掴むとするなら、右打者にはクロスファイア&チェンジアップ、左打者には内角直球&逃げる球のコンビネーションに活路を見いだすしかない。そのためには、いかに内角を甘くならないように攻められるかにかかっている。ところが意図したことがまったく出来ない。外へ逃がすべき球は初めから逃げっぱなし、内角を攻めるべき球はど真ん中へと、全投球がベース半分アウトサイドに寄ってしまう。
予定回数は完遂したが、球筋と心の乱れを修正できず。残念だが、ふるい落とす口実にはもってこいの中身だった。ブルペンをブルペンと思わない練習が必要だ。
3番手2回を投げたルーキー渡辺は、内容があった。伸びのある直球で押し込んでカウントを取り、変化球で高低または前後に外すというのが基本的計画。直球の制球に、まだ安定感がないものの、打者の振りから匂いを嗅ぎ取り、ケガをしない対応ができるのは、社会人で厳しい勝負を積んできたキャリアだろう。
結果も上々、6人をピシャリ。つかまったような打球が野手の正面をついたのは偶然ではなく、「やりたかったこと」が出来たからだと思う。
2番手で2回を無失点の金澤は、直球、変化球とも順調。故障前の状態に戻っている。
4番手1回の伊代野は長打を2本打たれた。直球に力はあるが、変化球で緩急をつけられないのは厳しい。抑え方が思いつかないという風だ。厳しいか。
5番手1回の田村は、直球を低めに集める丁寧な投球。やりたいことは良くわかるが、インパクトはないなぁ…。