自称阪神タイガース評論家（跡地）

だいたいチャレンジ昇格は、一度のチャンスがあるかないか。本当はその一度があったんだけどなぁ、アホ。バランスから言って、上坂の昇格は良いと思う。いつものポカさえしなければ（笑）。


Ｇ側から言えば、顕微鏡を使っても、良かった部分を探すのが困難な試合。あ、８回を抑えたベテランの前田が良かったくらいか。工藤は高く甘かったし、真田もピリッとせず、福田は即抹消の大乱調。打つ方はまったく気配なしの３安打０点。

まあしかし６月のＧ大負けは、守備や走塁のミスでチームのムードを悪くして、さらに主力の離脱で得点力が低下してのこと。それを初回にエラー絡みで３失点しちゃ、もうおしまいっていう空気にもなるわな。あれで終わっちゃうチームも寂しい限りだが、確かにあれはないわ。
意味不明な守備とコメントで有名なディロンが精度の低いスローイングを連発。特に初回一死満塁、濱中のどん詰まりサードゴロに前進、ランニングスローで本塁に送球、しかしボールは三走関本のヘルメットに当たって、そのボールが一塁ベンチに飛び込む。このエラーで２点が入る。で、その後のコメントがスゴイ。「狙ったところには投げたんだが…。もしあと３センチどちらかに（送球が）ズレていればアウト。不運だ」Ｇファン卒倒（笑）。「どちらかに」ってお前、一塁側にずらせよ。狙ったところってヘルメットは的かよ！（笑）。お前、最高だ。しかも、いつカメラに抜かれても「Ｍｅ？オー、ワタシ悪クナイヨ」みたいな顔してるし（笑）。使わない方が良いと思うぞ。


タイガースの方は、１１安打で１１点とあたかも効率良く加点したように見えるが、前述のプレーや、福田の２連続暴投なんてのもあってのこと。追い風（暴風）参考記録だね。
ただ、濱中、シーツ、矢野の３本のＨＲは、いずれもセンターから右への謙虚な打撃がもたらしたもの。しっかりと狙いを定めて強く叩くという、思惑通りのスイング。素直に喜んで良い。１回、６回の連打も、コースに逆らわず変化球に食らいつくような、実に謙虚な打撃だった。強引な引っ張りじゃなかったからね。みんな、悪くないよ。

それにしても東京ドームは狭いな。ちょっとした当たりが何でもＨＲになっちゃう野球はツマラン。走者のスピードと塁上のクロスプレー、外野手の守備力や中継プレー、スコアリングポジションに走者を置いての緊迫感…そういう野球の面白さを半減させるような球場だとあらためて思った。快勝しておいて「ツマラン」なんて言ったらバチがあたるけどさ（笑）。


この試合は下柳の試合。ここしばらく良くなかったが、この日は球筋がバツグンだったね。ふわっとど真ん中に来そうでいて最後は曲がり落ちたり、いっぱいのコースに決まると思ったら遠くに外れて行ったり、緩い球に馴らしておいてからズバっとストレートで行ったり…。ストライク→ボール、ボール→ストライク、ストライク→ストライク、これらを巧みに組み合わせて、打者に的を絞らせない。内外へ曲がる球が、この日のように良い感じで自由落下してくれると、矢野の組み立ても冴え渡る。まあ、下柳＆矢野くらいのベテランバッテリーなら、あのＧのオーダーを眺めて、まるっきり飲んでかかるだろうけどね。
下柳は、内野ゴロでもファールでも、バットに当たった球は新しい球に替えてもらう。審判から球をもらう時、グラブを掲げながらちょこっとお辞儀する。思うんだけど、下柳以外では審判がこんなに投げさせられることはないんじゃないかな。ちょっと楽しかったりしないのかな（笑）。何度となく繰り返される、審判とのコミュニケーションも、下柳は有利に活用していると思う。純なフリして、案外したたかなんだよ、あの男は（笑）。