自称阪神タイガース評論家（跡地）

昨季３位から最下位転落、タイガース戦での対戦成績の悪さが大きすぎる。本拠地の大半をタイガースファンに占拠されてしまっては、なかなか難しいものがあると思う。もちろん、現場の責任も免れるものではないと思うが、球団経営側の戦略にも問題あり。人気ビジターチームへの気づかいは決して悪いことじゃないけれど、なによりもホームのファンを大切にする姿勢が足りないように思う。左側は黄色でいっぱい、右側はオレンジ色の空席がチラホラじゃ、選手たちも辛い。
監督辞任でチームがガシっと固まって欲しい。ここでバラバラになっちゃ困るんだ。うちはベイとの対戦、もう２試合しかないけど、ドラゴンズは９試合も残ってるんだから（笑）。


そんなベイの事情をまったく考慮せずに言えば、タイガースとしては完璧な勝利。先発が完投完封。１，２番が多く出塁し、３，４，５番が走者を返す。先制、中押し、ダメ押しと順調に得点を重ね、先発９人だけで８−０の完勝。引き分けを挟んで５連勝となる。欲を言えば、チーム一丸ムードを継続するために、終盤は若手野手、捕手に経験を積ませてやっても良かったかな。

この連勝中、ファーストストライクへの集中が素晴らしい。ボール球はしっかり見極め、ひとつ目のストライクをどこで、どんな球種で取ってくるかを推理しながら、その球をアグレッシブに引っぱたくということが良くできている。この日、得点にならなかった１，２回も打球が野手の正面に入ったり、攻守に阻まれたりしたもののその姿勢は良く見られた。３回の先制機は、二死から赤星四球、以下４連打。最後本塁憤死で終わってしまったが、それがなければもっと続きそうにさえ思えた。初球から打者の間合いで構え、投手にプレッシャーを与えていたのは、やはり試合への入り込み方の違いだろうね。

５回の中押しは、二死から関本四球、シーツがカーブを読み切っての豪快な一発。さらに８回のダメ押しは、シーツ、金本の連打でできた無死一三塁。濱中は、初球、インローへのシュート系を読み切って迷いなくにすくい上げる。余裕があると強いよな、ウチのみんなは（笑）。終わってみれば１０安打８点。大味なようで、意外ときっちりと考えた打撃をしていた。


で、安藤がプロ初完封。久保田離脱を受け、中継ぎにまわったりしながら中２日での先発。中継ぎ登板でもコンディションの良さを見せていたが、さすがに実力者、見事な投球だった。安藤といえば外角低めに伸びのある直球と、そこをかすめるスライダー、真ん中からワンバウンドさせるフォークというコンビネーション。コースでヤマを張られて踏み込まれると危ない。その点、この日は序盤から変化球の制球が適当に荒れていたのと、力みなく投げた直球が本来の伸びを保ったままバラけたのが良かった。ひょっとすると意識的ではなく、「しんどいわ。もう知らん」という、ちょっと投げやりな感じで投げてたのかもね。テンポも良く、ちょっと江草っぽかったから（笑）。元々スタミナはある方だから、疲れてるくらいがちょうど良いのかもね。
藤川に頼りっきりの投手陣から、救援で吉野、先発で杉山、安藤。０３Ｖ、０５Ｖの栄光に貢献した投手たちが、この勝負所でキラキラっと輝きを思い出してきた。ちょっと遅めではあるけどね。まだまだ出てきて欲しい投手はいっぱいいるんだから、その調子で、どんどん出てこいよ！


夜はＧ姜がナイスピッチングで、首位とは６ゲーム差に詰まった。去年のことを考えれば、まだまだ接近とも言えない差ではある。ただＤとしても、地滑り的にマジックを減らした後の停滞ムードは、少なからずイヤな感じを覚えているだろう。一度安心しちゃうと、締め直すのがなかなか大変だったりするからね。もうちょっと面白いことになってきそうだ。できればこの週末のように、タイガースが全部デーゲームで、ドラゴンズが全部ナイターだったりすれば、余計なことを考えてくれて良いんだけどね（笑）。