2006.09.10 Sunday
上で2試合に先発しそこそこやれたことで、自信がついてきたみたい。ヤスは絶対値の高い選手。今まではマイナスに大きく触れていたけれど、プラスに転じれば化け方もデカイはず。今度のローテの谷間でチャンスもらえるかな。
D勝ったか。そらたまには勝つだろう。だが投手陣の不安はそのまま、もう少し貯金減らしてくれることを期待しちゃうぞ。カープがんばれ。
ベイとの最終シリーズ2連戦で先勝。ここでベイスターズに負けているわけにはいかない。
それにしても中盤から終盤、見所がたくさんあって、たまらない試合だった。
5回ウラ、1−1同点。下柳、赤星の連続ヒットで無死一二塁。ここでこの日犠打とタイムリー二塁打の関本に正田コーチが近づいて指示を与える。両ベンチの読み合い。バントをするなら1ストライクもムダにせず初球から決めたい。守備側がそう読めば、思い切ったバントシフトを敷き、速球でストライクを投げる策。逆に攻撃側がそれを読めば、初球からヒッティングで、前進隊形の逆を衝く。結果は、初球の抜いたようなスライダーに泳いでポップフライ。ベイ側は、当たっている関本にただのバントはないと見て、様子見をしてきた。読み負け。ベイ先発門倉も元気を取り戻してシーツを絶妙のインロー直球で見逃し三振、二死。ここで金本が打ち取られていたら、8割9割の確率で次の回、ベイが勝ち越し点を奪って、勝利の可能性を高くしていただろう。
金本は直球が高くなったところを狙い通りレフトに3ランホームラン。4−1として完全に試合を優位にする。
正確には、均衡が破れた後の揺り戻しを小さくとどめて、初めて試合を有利にしたと言える。6回表、先発下柳は二死から四球を出し、その後連打で1点を失うも、踏ん張り2−4。そう半分なら大丈夫なのだ(笑)。
ところがところが、シモは7回表にも石井ヒット、小池死球で無死一二塁の大ピンチを招く。ここで金城が低めを鋭く弾き返すが、鳥谷がダイレクトで捕って、そのまま二塁ベースを踏んでライナーゲッツー。ツキがあった。続く村田をシュート、フォークの連投でなんとかかんとか空振り三振に仕留めて、矢野がバンザイせんばかりの大ガッツポーズ(笑)。
7回ウラ、先頭下柳に代わって代打林。ベイの投手は先日T打線をカンペキに抑えた牛田。次打者赤星が、フォーク、スローカーブがあることを伝える。初球フォークを空振り。2球目、フォークを空振り。どっからどうみても絶対にタイミングが合っていないように見えた。しかしこの時点で林は、勝負球もフォークと決めつけていた。次のフォークは内角に外れ、4球目やっぱり来たフォーク、しかも高い!十分に軌道を見極めて振り出す、体の軸が回り、グリップエンドが出始めてもバットは回らない、ボールを捉えるその一瞬、すべての運動の最後にバットのヘッドが素速く回って、落ちてくるボールを叩く。打った瞬間、「あっ」と言ったきり、呆けにとられるような美しい打球が、逆風で思いっきり戻されながらもライトスタンドに入った。林のホームランは、現在のタイガースでは一番魅惑的だと思う。
8回表は藤川がピシャリ。9回はジェフがピシャリ…とはいかず、二死から盛り上げちゃって小池の二塁打で1点取られ2点差。さらに金城の打球は、左中間!悲鳴の中、レフト金本が走る走る走る…最後は体いっぱいに伸ばしてジャンプ、捕った!試合終了!いやあ、ホント盛り上がった(笑)。
来週の広島、名古屋遠征が大きな勝負所。ここで仕事ができないようじゃ、虎戦士としての存在価値がない。だからきっちりと機能不全だった大看板も復権して来た。
赤星が2安打2四球。どのコースへもスムーズにバットが出るようになって、ボールの見極めにも自信が戻ってきた。赤星に打順が回るだけで相手をイヤな気持ちにさせるのが本来の姿。ただ塁上にいるだけで、この日の関本のタイムリー二塁打のように、打者への配球を読みやすくし、投手をパニックさせ自滅させる恐ろしい兵器。
ヒットも打点も長打もあり、チームへの貢献度はもともと計り知れない。しかし金本からHRが消えてしまうと、どうしても「何かが足りない」と思ってしまう。金本が打席に入るたびに、あの恐ろしいスイングでボールを痛めつけるような豪快な一発を期待してしまうのだ。4番のHRには、味方を鼓舞し、相手を圧倒するパワーがある。
藤川が久々の登板。スライダー、カーブ、フォークを有効に使いながら三者凡退、2奪三振。昨年、例の清原事件の頃、藤川は「なかなか良い直球を投げる投手」という存在だった。普通にフォークを投げ、カーブを投げていた。その直球が「奇跡の直球」と呼ばれ、「神が宿る直球」とまで言われるようになった時、藤川は直球だけで抑えられる唯一の投手でいなけりゃいけなくなっちゃった。そしてなおかつ、点を取られちゃならない、打たれちゃならない、三振を取らなきゃならない…自分と周囲が作り上げるハードルは高くなる一方だった。
たっぷりの休養明けで出てきた球児は、「勝つこと」だけに特化した新しい藤川だった。ベースになるのは低めでも伸びてくる直球。これで同じコースから落ちるフォーク、逃げるスライダーが効く。緩いカーブと、ストライクを取るフォークでタイミングを外す。
コンディションが100%でなければ「神の直球」は投げられないかも知れないが、80%でも依然球児は球界で有数の凄い投手なのだ。この休養中に方向性を転換したのかな、きっとこれは良い方向に働く。
D勝ったか。そらたまには勝つだろう。だが投手陣の不安はそのまま、もう少し貯金減らしてくれることを期待しちゃうぞ。カープがんばれ。
ベイとの最終シリーズ2連戦で先勝。ここでベイスターズに負けているわけにはいかない。
それにしても中盤から終盤、見所がたくさんあって、たまらない試合だった。
5回ウラ、1−1同点。下柳、赤星の連続ヒットで無死一二塁。ここでこの日犠打とタイムリー二塁打の関本に正田コーチが近づいて指示を与える。両ベンチの読み合い。バントをするなら1ストライクもムダにせず初球から決めたい。守備側がそう読めば、思い切ったバントシフトを敷き、速球でストライクを投げる策。逆に攻撃側がそれを読めば、初球からヒッティングで、前進隊形の逆を衝く。結果は、初球の抜いたようなスライダーに泳いでポップフライ。ベイ側は、当たっている関本にただのバントはないと見て、様子見をしてきた。読み負け。ベイ先発門倉も元気を取り戻してシーツを絶妙のインロー直球で見逃し三振、二死。ここで金本が打ち取られていたら、8割9割の確率で次の回、ベイが勝ち越し点を奪って、勝利の可能性を高くしていただろう。
金本は直球が高くなったところを狙い通りレフトに3ランホームラン。4−1として完全に試合を優位にする。
正確には、均衡が破れた後の揺り戻しを小さくとどめて、初めて試合を有利にしたと言える。6回表、先発下柳は二死から四球を出し、その後連打で1点を失うも、踏ん張り2−4。そう半分なら大丈夫なのだ(笑)。
ところがところが、シモは7回表にも石井ヒット、小池死球で無死一二塁の大ピンチを招く。ここで金城が低めを鋭く弾き返すが、鳥谷がダイレクトで捕って、そのまま二塁ベースを踏んでライナーゲッツー。ツキがあった。続く村田をシュート、フォークの連投でなんとかかんとか空振り三振に仕留めて、矢野がバンザイせんばかりの大ガッツポーズ(笑)。
7回ウラ、先頭下柳に代わって代打林。ベイの投手は先日T打線をカンペキに抑えた牛田。次打者赤星が、フォーク、スローカーブがあることを伝える。初球フォークを空振り。2球目、フォークを空振り。どっからどうみても絶対にタイミングが合っていないように見えた。しかしこの時点で林は、勝負球もフォークと決めつけていた。次のフォークは内角に外れ、4球目やっぱり来たフォーク、しかも高い!十分に軌道を見極めて振り出す、体の軸が回り、グリップエンドが出始めてもバットは回らない、ボールを捉えるその一瞬、すべての運動の最後にバットのヘッドが素速く回って、落ちてくるボールを叩く。打った瞬間、「あっ」と言ったきり、呆けにとられるような美しい打球が、逆風で思いっきり戻されながらもライトスタンドに入った。林のホームランは、現在のタイガースでは一番魅惑的だと思う。
8回表は藤川がピシャリ。9回はジェフがピシャリ…とはいかず、二死から盛り上げちゃって小池の二塁打で1点取られ2点差。さらに金城の打球は、左中間!悲鳴の中、レフト金本が走る走る走る…最後は体いっぱいに伸ばしてジャンプ、捕った!試合終了!いやあ、ホント盛り上がった(笑)。
来週の広島、名古屋遠征が大きな勝負所。ここで仕事ができないようじゃ、虎戦士としての存在価値がない。だからきっちりと機能不全だった大看板も復権して来た。
赤星が2安打2四球。どのコースへもスムーズにバットが出るようになって、ボールの見極めにも自信が戻ってきた。赤星に打順が回るだけで相手をイヤな気持ちにさせるのが本来の姿。ただ塁上にいるだけで、この日の関本のタイムリー二塁打のように、打者への配球を読みやすくし、投手をパニックさせ自滅させる恐ろしい兵器。
ヒットも打点も長打もあり、チームへの貢献度はもともと計り知れない。しかし金本からHRが消えてしまうと、どうしても「何かが足りない」と思ってしまう。金本が打席に入るたびに、あの恐ろしいスイングでボールを痛めつけるような豪快な一発を期待してしまうのだ。4番のHRには、味方を鼓舞し、相手を圧倒するパワーがある。
藤川が久々の登板。スライダー、カーブ、フォークを有効に使いながら三者凡退、2奪三振。昨年、例の清原事件の頃、藤川は「なかなか良い直球を投げる投手」という存在だった。普通にフォークを投げ、カーブを投げていた。その直球が「奇跡の直球」と呼ばれ、「神が宿る直球」とまで言われるようになった時、藤川は直球だけで抑えられる唯一の投手でいなけりゃいけなくなっちゃった。そしてなおかつ、点を取られちゃならない、打たれちゃならない、三振を取らなきゃならない…自分と周囲が作り上げるハードルは高くなる一方だった。
たっぷりの休養明けで出てきた球児は、「勝つこと」だけに特化した新しい藤川だった。ベースになるのは低めでも伸びてくる直球。これで同じコースから落ちるフォーク、逃げるスライダーが効く。緩いカーブと、ストライクを取るフォークでタイミングを外す。
コンディションが100%でなければ「神の直球」は投げられないかも知れないが、80%でも依然球児は球界で有数の凄い投手なのだ。この休養中に方向性を転換したのかな、きっとこれは良い方向に働く。