自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
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機能回復
前回は7回ゼロ、今回は5回ゼロ。中村泰が二軍で結果を出している。
上で2試合に先発しそこそこやれたことで、自信がついてきたみたい。ヤスは絶対値の高い選手。今まではマイナスに大きく触れていたけれど、プラスに転じれば化け方もデカイはず。今度のローテの谷間でチャンスもらえるかな。


D勝ったか。そらたまには勝つだろう。だが投手陣の不安はそのまま、もう少し貯金減らしてくれることを期待しちゃうぞ。カープがんばれ。


ベイとの最終シリーズ2連戦で先勝。ここでベイスターズに負けているわけにはいかない。
それにしても中盤から終盤、見所がたくさんあって、たまらない試合だった。
5回ウラ、1−1同点。下柳、赤星の連続ヒットで無死一二塁。ここでこの日犠打とタイムリー二塁打の関本に正田コーチが近づいて指示を与える。両ベンチの読み合い。バントをするなら1ストライクもムダにせず初球から決めたい。守備側がそう読めば、思い切ったバントシフトを敷き、速球でストライクを投げる策。逆に攻撃側がそれを読めば、初球からヒッティングで、前進隊形の逆を衝く。結果は、初球の抜いたようなスライダーに泳いでポップフライ。ベイ側は、当たっている関本にただのバントはないと見て、様子見をしてきた。読み負け。ベイ先発門倉も元気を取り戻してシーツを絶妙のインロー直球で見逃し三振、二死。ここで金本が打ち取られていたら、8割9割の確率で次の回、ベイが勝ち越し点を奪って、勝利の可能性を高くしていただろう。
金本は直球が高くなったところを狙い通りレフトに3ランホームラン。4−1として完全に試合を優位にする。
正確には、均衡が破れた後の揺り戻しを小さくとどめて、初めて試合を有利にしたと言える。6回表、先発下柳は二死から四球を出し、その後連打で1点を失うも、踏ん張り2−4。そう半分なら大丈夫なのだ(笑)。
ところがところが、シモは7回表にも石井ヒット、小池死球で無死一二塁の大ピンチを招く。ここで金城が低めを鋭く弾き返すが、鳥谷がダイレクトで捕って、そのまま二塁ベースを踏んでライナーゲッツー。ツキがあった。続く村田をシュート、フォークの連投でなんとかかんとか空振り三振に仕留めて、矢野がバンザイせんばかりの大ガッツポーズ(笑)。
7回ウラ、先頭下柳に代わって代打林。ベイの投手は先日T打線をカンペキに抑えた牛田。次打者赤星が、フォーク、スローカーブがあることを伝える。初球フォークを空振り。2球目、フォークを空振り。どっからどうみても絶対にタイミングが合っていないように見えた。しかしこの時点で林は、勝負球もフォークと決めつけていた。次のフォークは内角に外れ、4球目やっぱり来たフォーク、しかも高い!十分に軌道を見極めて振り出す、体の軸が回り、グリップエンドが出始めてもバットは回らない、ボールを捉えるその一瞬、すべての運動の最後にバットのヘッドが素速く回って、落ちてくるボールを叩く。打った瞬間、「あっ」と言ったきり、呆けにとられるような美しい打球が、逆風で思いっきり戻されながらもライトスタンドに入った。林のホームランは、現在のタイガースでは一番魅惑的だと思う。
8回表は藤川がピシャリ。9回はジェフがピシャリ…とはいかず、二死から盛り上げちゃって小池の二塁打で1点取られ2点差。さらに金城の打球は、左中間!悲鳴の中、レフト金本が走る走る走る…最後は体いっぱいに伸ばしてジャンプ、捕った!試合終了!いやあ、ホント盛り上がった(笑)。


来週の広島、名古屋遠征が大きな勝負所。ここで仕事ができないようじゃ、虎戦士としての存在価値がない。だからきっちりと機能不全だった大看板も復権して来た。

赤星が2安打2四球。どのコースへもスムーズにバットが出るようになって、ボールの見極めにも自信が戻ってきた。赤星に打順が回るだけで相手をイヤな気持ちにさせるのが本来の姿。ただ塁上にいるだけで、この日の関本のタイムリー二塁打のように、打者への配球を読みやすくし、投手をパニックさせ自滅させる恐ろしい兵器。

ヒットも打点も長打もあり、チームへの貢献度はもともと計り知れない。しかし金本からHRが消えてしまうと、どうしても「何かが足りない」と思ってしまう。金本が打席に入るたびに、あの恐ろしいスイングでボールを痛めつけるような豪快な一発を期待してしまうのだ。4番のHRには、味方を鼓舞し、相手を圧倒するパワーがある。

藤川が久々の登板。スライダー、カーブ、フォークを有効に使いながら三者凡退、2奪三振。昨年、例の清原事件の頃、藤川は「なかなか良い直球を投げる投手」という存在だった。普通にフォークを投げ、カーブを投げていた。その直球が「奇跡の直球」と呼ばれ、「神が宿る直球」とまで言われるようになった時、藤川は直球だけで抑えられる唯一の投手でいなけりゃいけなくなっちゃった。そしてなおかつ、点を取られちゃならない、打たれちゃならない、三振を取らなきゃならない…自分と周囲が作り上げるハードルは高くなる一方だった。
たっぷりの休養明けで出てきた球児は、「勝つこと」だけに特化した新しい藤川だった。ベースになるのは低めでも伸びてくる直球。これで同じコースから落ちるフォーク、逃げるスライダーが効く。緩いカーブと、ストライクを取るフォークでタイミングを外す。
コンディションが100%でなければ「神の直球」は投げられないかも知れないが、80%でも依然球児は球界で有数の凄い投手なのだ。この休養中に方向性を転換したのかな、きっとこれは良い方向に働く。

Posted by torao at 10:25 | comments(13)
[投手]藤川
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おはようございます。
「新しい藤川」にほんのちょっぴり寂しさを覚えつつ、
でも「おNEWな球児」は球児のためにもチームのためにも正しい選択だ!と自分を納得させてました。
どんなに美味しいものでも、たらふく食べ過ぎれば、お腹壊しますもんね。(笑)球児のうっとり直球は腹八分目くらいにしとかんとっ!
| R62号 | 2006/09/10 10:50 AM |
金本DAYバンザイ!下柳投手10勝おめでとう!

toraoさんの情景描写は本当に素晴らしい!
昨夜の林のボールの軌道が見えてきます。サイコー!

何だか吹っ切れた球児をニヤニヤしながら見てました。
抑える為の投球、これでいいんです。多分。
矢野さんもリード楽しそうだった。これが重要。

アニキのヒーインは久々に大爆笑。
「皆様によろしくお伝えください」って・・・。
今度は揃ってのお立ち台期待してます。

「金本賞」って何だろう?でもカープ負けたからナシになったのかな?
新井サン教えて〜(笑)
| NANCY | 2006/09/10 10:55 AM |
>機能不全だった大看板も復権して来た
「赤星」「金本」「球児」、ゴールに向けて本来持っているものが見えてきた試合でしたね。 あとは必要不可欠な「ジェフ」。 「吉野」と左2枚が機能しだしたら、終盤の優位性がさらに確立出来ますね。

球児は昨日の投球を見て、この方向でいいんだと思いました。 僕も周囲に乗せられてた1人なんで、寂しい気持ちもあったんですが、それ以上にずーっと球児を見ていたいですから。 
| KEN | 2006/09/10 10:59 AM |
毎日良い試合をしてくれて幸せです。
一時は10ゲーム近く離れていたのを辛抱強く追い上げている。
昨年のチャンピオンだというプライドを忘れずに進撃すれば道は開かれるよ。
| よし | 2006/09/10 11:10 AM |
いつからか「直球一本勝負」になってからの球児のピッチング、振りかぶってキャッチャーミットに納まるまでの間、私、無呼吸状態に陥ります。このまま1シーズン続くと、球児の前に私が酸欠でダウンしそうに思ってました(笑)。「直球一本勝負」で1シーズン投げぬくのは、球児もファン(w)も負担が大きすぎます。そろそろ、昨日のような楽なピッチングに切り替えてもいい頃でしょう。「奇跡の直球」は、ここぞの場面に取っておいて。
| いわほー | 2006/09/10 11:19 AM |
>林のホームランは、現在のタイガースでは一番魅惑的だと思う。

もしかしたら、田淵さん以来の天性のアーチスト
かも。
打球を遠くに飛ばせるってのは殆ど才能だからねぇ。

球児もモデルチェンジ。
あんな感じでもOKでしょ。
確かに直球だけで相手を牛耳る球児もカッコイイ
けど、そんなイメージとの戦いは本意ではないだろうし
昨日も球自体は良かったので心配もなさそう。
| 西田辺 | 2006/09/10 11:37 AM |
林のHR、きれいでしたね〜。
4−2じゃ不安もあったんで、あのダメ押し点が最終的に効きました。
金本のHRももちろん嬉しかったです。
あと、赤星。昨日は自分の仕事をきっちり果たしていましたね。タイムかかって盗塁未遂なんてのもあったけど、ランエンドヒット(でしたっけ?)での生還は感動モノでした。

ところで、私は6時になってもしばらく広島中日戦に見入ってしまいました。
もちろんカープの応援でしたが、もう試合そのものが面白かった!最後まで何が起こるかわからない試合でした。
9回裏、2死1・2塁、レフト井上がファインプレーで前田の打球を捕ったときの子どものような笑顔が印象的でした。
あの落合監督もベンチで立ったり座ったり、うろうろ落ち着かない・・・。
当たり前ですが、ドラは勝ちたくて仕方なかったんだなぁと思いました。
この調子でどんどんプレッシャーをかけていきたいですね!
| hitomi | 2006/09/10 11:39 AM |
9回表2死。1点差だったら、外野は前進守備。金城の打球は金本の頭上を越えていたでしょう。2点差での守備位置だったからこそ、アウトにできました(←ラジオ解説者の受け売りです)。

あくまで結果的に見ればですが、林のホームランが物を言いました。
(浜風がなければの)推定飛距離といい、その価値といい、ドでかい一発でした。
林よ、君も立派なヒーローだピョン!
| 一虎ファン | 2006/09/10 11:39 AM |
いつしか超速球に酔いしれて、140キロ代じゃ満足できず、どこか肩、肘いわしたんか?と、つい心配してしまう自分がいました。

球児も人の子、この先何年も見ていたい・・・150キロ代の超速球は、一打者に決め球1球だけでエエよ〜んw
| でんまん | 2006/09/10 12:33 PM |
toraoさんが書いてくださったエントリーを見て、昨日の試合を反芻しております。
金本選手のチームへの貢献度は誰もが認めていること。でもその上でやはり期待してしまう毎打席。あのホームランでたまっていたものがすーっと浄化されました。レフトスタンドはもう大声出して、喜び合って、涙ぐんで(私)もうお祭り騒ぎ!
一打でレフスタをこんなにしてしまうHRの魅力ってすごいですね。

球児君も後で分かったことですが、NEW球児だったんですね。これからずっと投げ続けて欲しい選手だからこれがいいんです。ほんとよかった!
| yu | 2006/09/10 1:14 PM |
オールスター前日のTV番組に球児クンが出演してた時
ロッテの今江選手の「藤川さんから(何球か忘れましたけど)ファールを打ちたい」
と言うコメントに「それは後半戦に影響しますので」って答えていたのを思い出しました。
実際オールスターではファールで粘られ疲れたとコメントしていたので
球児クン自身はもっと早くから「剛球勝負は続かない」事に気づいていたのではないでしょうか。


| KIKI | 2006/09/10 1:50 PM |
リンちゃんのホームラン。
打った瞬間の歓声と、着弾寸前の一瞬の静寂とその後の狂騒。正直鳥肌が立ちました。
金本もスゴかったけど(THE 四番ですね)、春からずっと見たかったものが見れました。
金本の後を継ぐのは君だ!
| cait | 2006/09/10 3:32 PM |
to R62号さま
>…球児のためにもチームのためにも正しい選択だ!と自分を納得させて…
きっかけが欲しかったんだと思います。あれはしんどいもん。

to NANCYさま
>矢野さんもリード楽しそうだった。これが重要。
矢野に限らず、ようやくみんな楽しそうに野球するようになりましたね。追うのが楽しくなってきたようです。

to KENさま
>あとは必要不可欠な「ジェフ」。 「吉野」と左2枚が機能しだしたら…
ところが最近先発が良いもんだから、なかなか使う機会がなくて残念です。

to よしさま
>昨年のチャンピオンだというプライドを忘れずに…
それもありますが、なにしろこの時期にまだ「優勝」を目標にできる喜びを爆発させて、面白がって野球をやってくれればOK!

to いわほーさま
>…球児もファン(w)も負担が大きすぎます。
ほんと、ほんと(笑)。見ていてしんどいわ。

to 西田辺さま
>打球を遠くに飛ばせるってのは殆ど才能だからねぇ。
林の場合は、体の各パーツの角度が、打球を飛ばすために調節済みで、放っておいても最大のパワーが伝わるようにできている感じです。

to hitomiさま
ドラも苦しいところをものにして、また元気をとりもどしつつあるようです。まあ、それもまた望むところです。

to 一虎ファンさま
>1点差だったら、外野は前進守備。金城の打球は金本の頭上を…
いや、1点差なら、ジェフが鼻息フンガーいわして、ピシャッと抑えます(笑)。

to でんまんさま
>…一打者に決め球1球だけでエエよ〜んw
そうですね。魔球はずっと投げてちゃもったいないもん。

to yuさま
金本デーの観戦、良かったですね。HRの力は凄いです。

to kikiさま
それはそうだと思います。聞けば、打者は自分が思ったより、だいぶ上を振れば当たるっていう感じで藤川に対するようになっていたと言いますからね。

to caitさま
そうなんですよね。タイガースで見たいものベスト10には必ず入れたいなぁ、林のHRは…。
| torao | 2006/09/11 12:49 PM |

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