自称阪神タイガース評論家（跡地）

両チームとも当然硬さはあったが、まずまずしっかりとした戦いができそうだという手応えはあっただろう。勝ったドラゴンズは、いつもどおりの堅守でベースを作り、川上、岩瀬の緊張感をカバーした。ファイターズの方は、ＳＨＩＮＪＯの雰囲気作りと大舞台での強さが信頼感を与えている。面白いシリーズになりそうな予感はあるね。

ドラゴンズ打線、というか落合ドラゴンズ全般に言えることだが、逃げよう、かわそうとする相手を追い込むのは実に巧い。常に今どちらが精神的に優位かを見極め、自分の方が有利だと思えれば、自信を持って相手の「逃げ」を読んで対応する。しかし、相手がド迫力で攻め込んで来る時は、意外な程、弱くなる時が多い。現役時代の打者落合もそうだったし、福留、ウッズもそうだし、荒木、井端もそう。
ＳＨＩＮＪＯは「どっちが勝ってもいいじゃん、面白ければ」という「気の持ちよう」で駆け引きを回避しようという手段だが、これは普通の人にとっては現実感がなく、なかなか難しい。タイガースは、あくまでも自分との戦いに集中することで、相手からの圧力を断ち切るという方向性で行って欲しいな。そういえば去年は、「相手どうこうじゃなく」とか「自分の野球ができれば勝てる」「自分の投球ができれば…」っていうセリフが多かったと思うが、今年はあまりなかったね。それだけ対ドラゴンズについては自信を喪失していたということなんだろうけど。
などと、ついついドラゴンズを倒すためには、という視点で日本シリーズを見ていることに気づく（笑）。ドラゴンズが優勢に戦っている限り、どうしてもこうなっちゃうかな。これはまあ、仕方ないことだろう。

昔、西武ライオンズ黄金期を支えた森監督は、「日本シリーズ第２戦最重要説」を唱えた。短いようで長い７試合制は、２試合目を取った方が全体の流れを握ると言う。それがまた、山本昌ｖｓ八木という、当代一のベテランｖｓ当代一のルーキーの対決になる可能性が高いというから面白い。

だけどさ、助けてもらって、こんなこと言っちゃホントに悪いとは思うけど、どうかと思うよ、ウルトラセブンと身空ひばり…。