2006.11.16 Thursday
私はでっかい金のことになると、とたんに金銭感覚が麻痺してしまうのだが(笑)、たとえば、昨日から今日にかけて、おそらくこの先数日も、日本のメディアによって宣伝され、紹介し続けられるであろうレッドソックスの広告効果ってナンボほどになるのだろう。2億円や3億円じゃ足りないんじゃない?MLBでも超メジャーチームのボストンだけど、日本での知名度はヤンキースやマリナーズに比べて遅れをとっていた。この60億円には、そういう投資ももちろん含まれているんだね。さらには球場の看板広告でも直接回収できるし(最近は合成映像の「バーチャル看板」なんてのもあったりするみたいだし)、いろいろと計算していることだろう。それにしてもスゴイもんだとは思う。
ということで、レッドソックスは「松坂効果」によるジャパンマネーも相当見込んでいるだろう。今回の件は、日本の野球界にとって良い面も、悪い面もあると思う。ただ1つ確かなことは、日本球界だけではとても生み出せない、こういった日本国内での野球関係需要の創出があるということ。支出もデカいが収入もデカい、経済効果を生み出すキーパーソンへの報酬は惜しまない。この荒っぽい「経済」を全部真似せよとはこれっぽっちも思わないが、本来生むべき利益さえ作り出せない日本球界はショボすぎると思う。だって、こんな松坂のような宝を持っていたって、観客動員にも広告収入にもグッズ販売にも大して役立てることができないのだから。
現状、困窮が目の前に迫っている日本球界にとって、ポスティングや輸出ビジネスが「悪」であるとは、私には思えない。もちろんやり方によっては「悪」になるのだけれど、基本的な考え方としてね。日米FA移籍の不備を正すといっても、NPB、MLB、MLB選手会の現時点での政治力を考えれば、人的補償を得るというのは不可能に近いように思うし、金銭的補償というのならポスティングの方が有利だと思う。もちろん人材交流を閉ざして「鎖国」にするというのも、FAを廃止するというのもまったく非現実的だと思う。選手契約、雇用について、個々に見なおすべき点は多々あれど、人材交流の活発化自体が「悪」なのではない。とにかくポイントは、日本のリーグをあらゆる面で魅力あるものにすることしかないのだと思う。
MLBがこんなにド派手な「投機」を行うようになったのは100年を越えるMLB史の中では最近のこと。MLBの中にも球団間格差に端を発するような問題点も多く、脆弱な印象もある。アメリカの経済はいつでもそうだが、栄枯盛衰が激しいからね。日本球界はこの「大輸出時代」に必要以上に浮かれたり、沈んだり、一緒になってバブリーになったりしないで、狡賢く立ち回って欲しいと切に願う。
でもなぁ、狡賢く儲けても、野球好きや野球界に還元されることもなく、どこかの会社とか、誰かのレベルでゴショゴショっと消えちゃうんだからなぁ。商売であると同時、プロスポーツの公共性とか、文化とか、そういう観点で運営していれば、生んだ利益が有効に再投資されるんだろうけどな。そんな発言は球界内部から聞いたことがない…。
ということで、レッドソックスは「松坂効果」によるジャパンマネーも相当見込んでいるだろう。今回の件は、日本の野球界にとって良い面も、悪い面もあると思う。ただ1つ確かなことは、日本球界だけではとても生み出せない、こういった日本国内での野球関係需要の創出があるということ。支出もデカいが収入もデカい、経済効果を生み出すキーパーソンへの報酬は惜しまない。この荒っぽい「経済」を全部真似せよとはこれっぽっちも思わないが、本来生むべき利益さえ作り出せない日本球界はショボすぎると思う。だって、こんな松坂のような宝を持っていたって、観客動員にも広告収入にもグッズ販売にも大して役立てることができないのだから。
現状、困窮が目の前に迫っている日本球界にとって、ポスティングや輸出ビジネスが「悪」であるとは、私には思えない。もちろんやり方によっては「悪」になるのだけれど、基本的な考え方としてね。日米FA移籍の不備を正すといっても、NPB、MLB、MLB選手会の現時点での政治力を考えれば、人的補償を得るというのは不可能に近いように思うし、金銭的補償というのならポスティングの方が有利だと思う。もちろん人材交流を閉ざして「鎖国」にするというのも、FAを廃止するというのもまったく非現実的だと思う。選手契約、雇用について、個々に見なおすべき点は多々あれど、人材交流の活発化自体が「悪」なのではない。とにかくポイントは、日本のリーグをあらゆる面で魅力あるものにすることしかないのだと思う。
MLBがこんなにド派手な「投機」を行うようになったのは100年を越えるMLB史の中では最近のこと。MLBの中にも球団間格差に端を発するような問題点も多く、脆弱な印象もある。アメリカの経済はいつでもそうだが、栄枯盛衰が激しいからね。日本球界はこの「大輸出時代」に必要以上に浮かれたり、沈んだり、一緒になってバブリーになったりしないで、狡賢く立ち回って欲しいと切に願う。
でもなぁ、狡賢く儲けても、野球好きや野球界に還元されることもなく、どこかの会社とか、誰かのレベルでゴショゴショっと消えちゃうんだからなぁ。商売であると同時、プロスポーツの公共性とか、文化とか、そういう観点で運営していれば、生んだ利益が有効に再投資されるんだろうけどな。そんな発言は球界内部から聞いたことがない…。