2007.01.27 Saturday
根来氏は引き続きコミッショナー代行として、協約改訂作業に協力し、遅くとも11月には完成、同時に新コミッショナーの選定も同時期までに行う予定だという。
その協約の改定内容とは、一言で言うと「組織の整理」で、具体的には
(1)コミッショナー事務局、セパ両リーグ連盟と3つに分かれている組織の統合
(2)任意団体の日本プロ野球組織(NPB)と社団法人日本野球機構の2つの組織の統合
だという。
(1)については、両連盟にそれぞれ会長がいて、事務所と事務員がいる「ムダ」を省くという目的だろうと思う。実際の所、連盟が大した機能を持っていないだろうということは、それぞれの連盟のHPを見れば想像がつく。
→セントラル野球連盟 http://www.npb.or.jp/cl/
→パシフィック野球連盟 http://pacific.npb.or.jp/
それぞれのリーグの特色を出すことは、連盟オフィスと名誉職を2つ用意しなくてもできることなので、ちゃっちゃっと統合すれば良いと思う。
もう一つの「組織」と「機構」については、調べてもまったく意味がわからない。おそらくその意味がわからないところに、2つに分けている意味がある、つまり、外の人から組織の実体を分からなくすることが目的なんだろうと思う。実質的な収益部門が社団法人の方ではなくて、任意団体の方にありそうなところが実にいかがわしい。これを公明正大にするというのは非常に良いことなので進めて欲しい。
(1)も(2)も、ハッキリ言って、「とっととやれ!以上」としか言いようのない内容である。
プロ野球は構造改革を進めているという。合併があって、ストがあって、選手会と経営側の話し合いの場(プロ野球構造改革協議会)が出来て、選手会側の構造改革案も出たのだが、その歩みは蟻よりのろい。
その理由は、プロ野球の立法・行政・司法の三権が実質的に「オーナー会議」に集中しているからだと思う。まず自己の利益を犠牲にするような改革は困難だろう。またオーナーが、各オーナー企業グループの最高責任者ですらなかったりするから、何をするのもグズグズになっちゃう。
ところで、プロ野球の構造改革って、何をするんだったっけ?確かプロ野球をもっと発展させるために、良くするために、旧弊を改めようっていう話じゃなかったっけ?で、その旧弊って何?「自分のチームは安泰だからOK」というようなエゴのことだったはず。それを改めて、いろんな立場の者が知恵と工夫を出し合って、あちこちのガラガラのスタンドにお客さんをいっぱい入れよう、もっとたくさんの人に野球に興味をもってもらおうということだったはずだ。
言い換えれば、各球団の利益のぶんどり合戦の場であるオーナー会議とは別に、もっと純粋にプロ野球を発展させることを考えて運営されるべき機関が必要だということだ。そのためには、野球協約を改訂し、改訂後、組織変更後の新コミッショナー事務局に、その役割を担わせるべきだということなのだと思う。あとはその新しい強力な行政力を付託されるコミッショナーにどういう人物が就任するのかだね。
MLBでは、まさにコミッショナー事務局がオーナーたちから権限を奪い取ったことで再興の道が拓かれたわけだから。
根来コミッショナー代行が、その考え方に基づいて、協約改訂作業を進めているというのなら、それは絶対に必要な基礎作業だと思う。どんな改革もその基礎の上にしか成り立たないのだから。
現状をながめるにつけ、本当のプロ野球構造改革へのみちのりはまだまだ遠いと感じるが、根来氏最後の大仕事が、実のあるものになることは切に願っている。
その協約の改定内容とは、一言で言うと「組織の整理」で、具体的には
(1)コミッショナー事務局、セパ両リーグ連盟と3つに分かれている組織の統合
(2)任意団体の日本プロ野球組織(NPB)と社団法人日本野球機構の2つの組織の統合
だという。
(1)については、両連盟にそれぞれ会長がいて、事務所と事務員がいる「ムダ」を省くという目的だろうと思う。実際の所、連盟が大した機能を持っていないだろうということは、それぞれの連盟のHPを見れば想像がつく。
→セントラル野球連盟 http://www.npb.or.jp/cl/
→パシフィック野球連盟 http://pacific.npb.or.jp/
それぞれのリーグの特色を出すことは、連盟オフィスと名誉職を2つ用意しなくてもできることなので、ちゃっちゃっと統合すれば良いと思う。
もう一つの「組織」と「機構」については、調べてもまったく意味がわからない。おそらくその意味がわからないところに、2つに分けている意味がある、つまり、外の人から組織の実体を分からなくすることが目的なんだろうと思う。実質的な収益部門が社団法人の方ではなくて、任意団体の方にありそうなところが実にいかがわしい。これを公明正大にするというのは非常に良いことなので進めて欲しい。
(1)も(2)も、ハッキリ言って、「とっととやれ!以上」としか言いようのない内容である。
プロ野球は構造改革を進めているという。合併があって、ストがあって、選手会と経営側の話し合いの場(プロ野球構造改革協議会)が出来て、選手会側の構造改革案も出たのだが、その歩みは蟻よりのろい。
その理由は、プロ野球の立法・行政・司法の三権が実質的に「オーナー会議」に集中しているからだと思う。まず自己の利益を犠牲にするような改革は困難だろう。またオーナーが、各オーナー企業グループの最高責任者ですらなかったりするから、何をするのもグズグズになっちゃう。
ところで、プロ野球の構造改革って、何をするんだったっけ?確かプロ野球をもっと発展させるために、良くするために、旧弊を改めようっていう話じゃなかったっけ?で、その旧弊って何?「自分のチームは安泰だからOK」というようなエゴのことだったはず。それを改めて、いろんな立場の者が知恵と工夫を出し合って、あちこちのガラガラのスタンドにお客さんをいっぱい入れよう、もっとたくさんの人に野球に興味をもってもらおうということだったはずだ。
言い換えれば、各球団の利益のぶんどり合戦の場であるオーナー会議とは別に、もっと純粋にプロ野球を発展させることを考えて運営されるべき機関が必要だということだ。そのためには、野球協約を改訂し、改訂後、組織変更後の新コミッショナー事務局に、その役割を担わせるべきだということなのだと思う。あとはその新しい強力な行政力を付託されるコミッショナーにどういう人物が就任するのかだね。
MLBでは、まさにコミッショナー事務局がオーナーたちから権限を奪い取ったことで再興の道が拓かれたわけだから。
根来コミッショナー代行が、その考え方に基づいて、協約改訂作業を進めているというのなら、それは絶対に必要な基礎作業だと思う。どんな改革もその基礎の上にしか成り立たないのだから。
現状をながめるにつけ、本当のプロ野球構造改革へのみちのりはまだまだ遠いと感じるが、根来氏最後の大仕事が、実のあるものになることは切に願っている。