自称阪神タイガース評論家（跡地）

だけどＷＢＣもそうだったけど、やっぱり国別対抗だと、なんの照れも恥ずかしさもなく、ライバルチームの選手を応援できるもんだね。ふだんは絶対ありえないんだけど（笑）。

ふと浮かんだイメージ。中日ドラゴンズ対中日ドラゴンズ。アライバは脇にまわっているが、川上・岩瀬が立ちはだかり、守備力・機動力・小技で突破口を拓く、日本代表は（セでいえば）Ｄ型野球。韓国のユニはそっくりのＤ型。宣コーチはじめ韓国球界とＤのパイプの強さも連想させる。アジア野球はＤ型に収斂するのだろうか、なんてね。


とにかく、紳士協定無視の陽動作戦や、逃げずに当たりに行く自爆死球など、韓国も「枠一杯」の戦いを仕掛けて来たから、余計にこっちの意地も高まって、もうヒートアップしたわ（笑）。

ただ藤川球児を使ってもらえなかったことはちょっと残念だったなぁ。星野監督は「（藤川）球児に行かせたかったんだけど、ひょっとして十回があるんじゃないかと」とコメントしたが、それは球児（ならびにＴファン）に気を使った発言だと思うよ。延長無制限のルールなんだから、今あるリードを守ること、そのためのベストだけを考えたはず。で、出た結論が、「球児の火の玉」投入ではなく、「岩瀬の間合い」だったのだろう。唯一無二の目標である勝利を掴んだのだから、その選択は正しかったのだ。
だけど必要以上に気にしないこと。今日の台湾戦を勝ちきってはじめて今回のミッションは完遂するわけだから、この韓国戦で使われなかったからといって、球児への信頼が劣るということではない。それは今日先発するダルビッシュと同様だ。

それと…。
いったいどれほどのタイガースファンが、ＴＶの前で、「矢野！インコース！インコース！」と叫んでいただろうか。それはかつての「志村！後ろ！後ろ！」にも通ずるものがあった（笑）。
そして、行ったねえ。８回裏二死一三塁、同点逆転のピンチ、岩瀬渾身の１球。インコースへズバンと。ホントたまんないよ。

でそういう球が何度もあった。成瀬もあったし、川上もあった。上原もあった。ほんと、あのインコース（いやアウトコースでももちろんいいんだけどさ）スバンはたまんない。

打つ方はどうなんだろうねえ。まあこういう大会なら、そうそうすべてが上手く行くってこともないだろうから、こうやって細かくでも４点取れたんだからＯＫとすべきだろう。功を成したいより前に、チームに貢献したいという気持ちは全員から滲み出ているしね。それは結果が出ているかどうかより大事なことだから。もちろん功を成した選手たちは讃えられて当然だけど。


そしてやっぱり星野のおっちゃんや。ハッキリ言っちゃうとグラウンド外での星野のおっちゃんは胡散臭いところばかりが目についてあんまり好きじゃない（笑）。だけどダグアウトにいる時のおっちゃんはやっぱり違うわ。ああだこうだ言いたくなる人の気持ちもホント良くわかるけど、久々にあのおっちゃんの、あの目を見て、やっぱりおっちゃんは違うと痛感したわ。
あの目の時、もし可愛いウチの選手に何か卑劣なマネをしようもんなら、本気で誰かが羽交い締めにしないと、あのおっちゃんは人を殺すで。激高して殺すんじゃなく、瞬時にもっとも良い方法を冷徹に判断して、確実に殺すで。
やっぱり闘う集団の頭につけると星野仙一は違うよ。冴えた青い光を放つよ。

負けた場合の条件？関係ない関係ない！もうこうなったらアウェーだろうが何だろうが、スッキリ勝って決めちゃおうぜ！球児見せたれ！