2008.01.10 Thursday
藤川球児が自主トレ先のタンパから戻って、大いに語っているようだ(サンスポ)。
もともと「語るタイプ」だけど、充実した自主トレで自信がみなぎっているということなんじゃないかな。87キロから82キロに減量して、かつ筋肉量が増えているということだから、かなり劇的な肉体改造がされたと言えるだろう。
出発前、ポスティング希望を口にして話題になった。今年の五輪本戦、V奪回を目指すペナントレース、来年の第2回WBC…メジャー挑戦の希望がいつ叶うのかはわからないが、その前に藤川が越えていかなければいけない壁は、日本国内にいくつもある。それを強く意識しているから、休むことより鍛えること、このオフのタンパ自主トレに向かったのだろう。
トレーニング内容の記事(サンスポ)を読む限り、狙いは基礎的体力の強化と、体力が落ちた時にいかに瞬発力を維持するかということにあるようだ。簡単に言えば、いかにバテない体を作るか、バテてきた時期にどれだけ浮き上がる直球を投げられるか、球児の課題はこれに尽きる。
けっこう微妙な問題も含んでいると思う。藤川球児の直球は、奇跡のバランスの上に成り立っているものだと思うから。
正しい例かどうか疑わしいが、14才の岩崎恭子がバルセロナ平泳ぎで金メダルを取ったが、その後世界大会で上位に食い込むことさえなかった。水泳という「物理学(流体力学)が命」の競技において、オリンピック当日の岩崎恭子の肉体は奇跡のバランスを保っていたのだろうと思う。
藤川が体を作っていく時には、この「バランスを崩さない」というテーマも重要になってくる。
浮き上がる直球、その秘密はバックスピンの量。最後、指が離れる時、縫い目に指先をかけて「切る」、その鋭さ。それを生み出す手首、ひじ、肩、腰、脚の付け根、膝、足首、各関節が作る角度と動き、可動域。それを支える筋肉の働き、量、強さ。模型を作って再現することはできても、他の者に決して真似のできないフォームがあって初めて、「物理学的には可能」というレベルの回転運動を生み出すことができる。それは本人の努力と授けられたギフトの奇跡のバランスでもある。
その奇跡を楽しませてもらう立場の私たちは、常にそのありがたさを感じなければいけない。他に何ができる?
3連投させたら、自軍ベンチに向かってスタンドから大ブーイングを浴びせてやることにするか(笑)。
藤川の奇跡は、そういう類のものだと思う。
出発前、ポスティング希望を口にして話題になった。今年の五輪本戦、V奪回を目指すペナントレース、来年の第2回WBC…メジャー挑戦の希望がいつ叶うのかはわからないが、その前に藤川が越えていかなければいけない壁は、日本国内にいくつもある。それを強く意識しているから、休むことより鍛えること、このオフのタンパ自主トレに向かったのだろう。
トレーニング内容の記事(サンスポ)を読む限り、狙いは基礎的体力の強化と、体力が落ちた時にいかに瞬発力を維持するかということにあるようだ。簡単に言えば、いかにバテない体を作るか、バテてきた時期にどれだけ浮き上がる直球を投げられるか、球児の課題はこれに尽きる。
けっこう微妙な問題も含んでいると思う。藤川球児の直球は、奇跡のバランスの上に成り立っているものだと思うから。
正しい例かどうか疑わしいが、14才の岩崎恭子がバルセロナ平泳ぎで金メダルを取ったが、その後世界大会で上位に食い込むことさえなかった。水泳という「物理学(流体力学)が命」の競技において、オリンピック当日の岩崎恭子の肉体は奇跡のバランスを保っていたのだろうと思う。
藤川が体を作っていく時には、この「バランスを崩さない」というテーマも重要になってくる。
浮き上がる直球、その秘密はバックスピンの量。最後、指が離れる時、縫い目に指先をかけて「切る」、その鋭さ。それを生み出す手首、ひじ、肩、腰、脚の付け根、膝、足首、各関節が作る角度と動き、可動域。それを支える筋肉の働き、量、強さ。模型を作って再現することはできても、他の者に決して真似のできないフォームがあって初めて、「物理学的には可能」というレベルの回転運動を生み出すことができる。それは本人の努力と授けられたギフトの奇跡のバランスでもある。
その奇跡を楽しませてもらう立場の私たちは、常にそのありがたさを感じなければいけない。他に何ができる?
3連投させたら、自軍ベンチに向かってスタンドから大ブーイングを浴びせてやることにするか(笑)。
藤川の奇跡は、そういう類のものだと思う。