自称阪神タイガース評論家（跡地）

大相撲初場所千秋楽。両者一敗で並んだ横綱対決は、白鵬が朝青龍を下した。それまでの「事件」があって、話題性豊かな場所だったが、この一番については何の文句もなく相撲の格好良さ、美しさを楽しめるものだった。前進する脚力、踏ん張る力、引きつける腕力、背骨をキープさせるインナーマッスルの強さ。力比べの醍醐味と、その力比べを挑ませる意地、根性、負けん気。ただ一人にのみ許させる「最強」の地位を賭けてのぶつかり合い。面白かったよ。

大相撲の人気についてはみんながあれこれ言うけれど、こと世界中に門戸を開いていることについてだけは素晴らしいと思う。他のスポーツであれば、外国人枠という制限を設けて、国内選手の活躍の場を保証しようとするのだが、完全にオープンなのは立派だ。もっともここまで上位を外国人に占められるなんていう想定はなかっただろうけどね。
国技が外国人に席巻されている状況を嘆く時期はもう終わったね。人種や国籍なんて関係なし。カッコイイものはカッコイイし、美しいものは美しい。
「アメリカの国技」ＭＬＢも、まったく同じような時期を経て、これまでとは違うステージに向かおうとしている。大相撲も守るべき精神は守り、合理的な改革を進めて、これからの時代にも適応してもらいたい。


さて、横綱相撲は素晴らしかった。岡田監督が目指しているのもどうやら「横綱相撲」。多少のブレはあったにせよ、その思いは内外に伝わっているだろう。
しかし横綱への道は易しいものじゃない。心技体を極め、すべてにおいて尊敬されるべき「神」の領域と認められた時、真の横綱になれる。精神性が重要。
タイガースが横綱を目指すのは大いに結構。そのためにはまず「心」。すなわち将の精神性による部分が大きい。
みんなそう思っていると思うよ（笑）。