2005.04.04 Monday
4/3は会心のゲームだった。首脳陣は細心の注意を払って、勝利のために必要な手を打ち、選手は自分に与えられた任務をまっとうし、さらに他人の失敗をカバーした。チームが成長するためには、こういう試合が必要だ。
初回から「虎スペシャル」炸裂。赤星ヒット&盗塁、藤本一ゴロで走者三進、シーツの浅い外野フライで先制点。出塁して走る、走者を進める、走者を帰す。自分の働きをすれば点は簡単に入る。これをやられると相手はかなりガックリくる。これ、今季たくさん見たい。
立ち上がりの能見は良かった。吉本球審のジャッジ(辛い、バラつく、コール遅いの三重苦)に苦しめられたが、2回まではまずまずの投球。3回先頭打者は投手の高井。追い込んだ後の高めスライダーをバックスクリーンに打ち込まれて崩れた。しかしこの場面、矢野の対応には不満だ。まだ回は序盤、もう一度闘志を喚起するような助言や配球が欲しかった。投手に持って行かれたショックは大きいだろうが、頭を切り換えて、生命線である内角への直球と、タイミングを外すコンビネーションで攻めなければ能見のペースにならない。外一辺倒、大半がスライダーという配球になった時点で弱気なバッテリーの負け。誰でも守勢に入れば弱くなる。そうならない工夫が欲しい。
宮本のソロHRで1−5と劣勢。こういう時にチームを元気づけるのが主砲の仕事。この日は4回裏に、スペンサーが第1号HRでその役を果たした。ムードは一気に変わる。
ボテボテの投手ゴロを鳥谷が懸命に走って内野安打に。動揺する高井から矢野が四球を選んで続く。ここで能見に代わる代打として、スタンバイしていた浅井を呼び戻し、久慈を起用。確実に点差を詰めておく策を取った。去年までなら、確率的に高くない「ビッグイニング期待策」を取った場面で、岡田監督の采配に変化を感じる。
しかし考えてみればピンチ・バンターとは因果な商売で、成功して当たり前、失敗すればボロカスだ。この場面、決して簡単な状況ではない。三塁はフォースプレー、高井はフィールディングも良く、三塁送球に有利な左投げ。速い打球を正確に三塁線に転がさなければ刺される。先日、ヤクルトの青木がものの見事に成功させたあのバントが要求される。ヤクルトが選択した作戦は、初球にバントをさせて、三塁で刺すシフト。百戦錬磨の久慈としては、初球に決めるなら、逆に一塁手と捕手の間に弱い打球を転がした方が確立が高いと読んだのだろう。しかし打球は死なず、鈴木健のダッシュは良く、鳥谷のスタートが遅く…最悪の結果となってしまった。
久慈の肩を持つようだが、100%バントというような局面でバントをさせるのは、かなりリスキー。相手野手陣形に多少の迷いを生じさせるような駆け引きが必要な時もある。初球にやらせたベンチのミスでもある。
反撃ムードがしぼんでも仕方のない場面だったが、ここで赤星が広い一二塁間を抜くタイムリーヒット。「久慈さんが失敗されて、みんなで助け合おうと思ってやった」まさしくその通り、反撃ムードは見事にリカバリーされ、藤本が追撃し、シーツの逆転スリーランHRを呼んだ。精神的な繋がりが出てくれば、チーム力は飛躍的に強くなる。インタビューで他の選手のことを口にする選手が出てくるのは、非常に良い兆候だ。
「みんなはシーツを評価するかもしれないけど、久慈のバントのミスのあと、赤星のバッティングが嫌な流れを戻してくれた」正田コーチも素晴らしいコメントだ。
後は見事な継投。ワンポイントの吉野、ハシケン。藤川が2回、ウィリアムス、久保田がそれぞれ1回を抑える。なるほど休前日なら、5〜9回までをこのスペシャル継投で繋げるのか。素晴らしい。しかしこの継投も、「自分の役割さえ果たせば、次はあの人がやってくれる」という信頼感があってこそのもの。最後は金本(祝・誕生日)の一発もあって楽になったが、繋いで勝つというパターンも無事に開幕できて良かった。
もう今日は、胸一杯に「予感」を楽しもうじゃないの!(笑)
初回から「虎スペシャル」炸裂。赤星ヒット&盗塁、藤本一ゴロで走者三進、シーツの浅い外野フライで先制点。出塁して走る、走者を進める、走者を帰す。自分の働きをすれば点は簡単に入る。これをやられると相手はかなりガックリくる。これ、今季たくさん見たい。
立ち上がりの能見は良かった。吉本球審のジャッジ(辛い、バラつく、コール遅いの三重苦)に苦しめられたが、2回まではまずまずの投球。3回先頭打者は投手の高井。追い込んだ後の高めスライダーをバックスクリーンに打ち込まれて崩れた。しかしこの場面、矢野の対応には不満だ。まだ回は序盤、もう一度闘志を喚起するような助言や配球が欲しかった。投手に持って行かれたショックは大きいだろうが、頭を切り換えて、生命線である内角への直球と、タイミングを外すコンビネーションで攻めなければ能見のペースにならない。外一辺倒、大半がスライダーという配球になった時点で弱気なバッテリーの負け。誰でも守勢に入れば弱くなる。そうならない工夫が欲しい。
宮本のソロHRで1−5と劣勢。こういう時にチームを元気づけるのが主砲の仕事。この日は4回裏に、スペンサーが第1号HRでその役を果たした。ムードは一気に変わる。
ボテボテの投手ゴロを鳥谷が懸命に走って内野安打に。動揺する高井から矢野が四球を選んで続く。ここで能見に代わる代打として、スタンバイしていた浅井を呼び戻し、久慈を起用。確実に点差を詰めておく策を取った。去年までなら、確率的に高くない「ビッグイニング期待策」を取った場面で、岡田監督の采配に変化を感じる。
しかし考えてみればピンチ・バンターとは因果な商売で、成功して当たり前、失敗すればボロカスだ。この場面、決して簡単な状況ではない。三塁はフォースプレー、高井はフィールディングも良く、三塁送球に有利な左投げ。速い打球を正確に三塁線に転がさなければ刺される。先日、ヤクルトの青木がものの見事に成功させたあのバントが要求される。ヤクルトが選択した作戦は、初球にバントをさせて、三塁で刺すシフト。百戦錬磨の久慈としては、初球に決めるなら、逆に一塁手と捕手の間に弱い打球を転がした方が確立が高いと読んだのだろう。しかし打球は死なず、鈴木健のダッシュは良く、鳥谷のスタートが遅く…最悪の結果となってしまった。
久慈の肩を持つようだが、100%バントというような局面でバントをさせるのは、かなりリスキー。相手野手陣形に多少の迷いを生じさせるような駆け引きが必要な時もある。初球にやらせたベンチのミスでもある。
反撃ムードがしぼんでも仕方のない場面だったが、ここで赤星が広い一二塁間を抜くタイムリーヒット。「久慈さんが失敗されて、みんなで助け合おうと思ってやった」まさしくその通り、反撃ムードは見事にリカバリーされ、藤本が追撃し、シーツの逆転スリーランHRを呼んだ。精神的な繋がりが出てくれば、チーム力は飛躍的に強くなる。インタビューで他の選手のことを口にする選手が出てくるのは、非常に良い兆候だ。
「みんなはシーツを評価するかもしれないけど、久慈のバントのミスのあと、赤星のバッティングが嫌な流れを戻してくれた」正田コーチも素晴らしいコメントだ。
後は見事な継投。ワンポイントの吉野、ハシケン。藤川が2回、ウィリアムス、久保田がそれぞれ1回を抑える。なるほど休前日なら、5〜9回までをこのスペシャル継投で繋げるのか。素晴らしい。しかしこの継投も、「自分の役割さえ果たせば、次はあの人がやってくれる」という信頼感があってこそのもの。最後は金本(祝・誕生日)の一発もあって楽になったが、繋いで勝つというパターンも無事に開幕できて良かった。
もう今日は、胸一杯に「予感」を楽しもうじゃないの!(笑)