2008.05.21 Wednesday
いつもどおりこつこつを奪ったリードは3点。いつでもナベ、ジェフ、球児の勝利執行人に手続を委ねることができる。それはこの40試合余りを見てきたタイガース関係者、タイガースファンにとっては、きわめて当たり前の常識的見解だった。ところが「序盤戦の常識は交流戦の非常識」だった。
毎年のように交流戦から流れが変わるのはなぜなのか。ま、相手が変わるのだから必然といえば必然。勝負付けの済んでいない対決では、「今年蓄積してきた自信」でかさあげされることなく、今現在の正味の自分で勝負するしかない。
二死一二塁、打席に右の北川。ここで下柳に代えて渡辺。万全の継投のはずだった。しかし渡辺対北川の対戦は、外高めの速球を謙虚に打ち返した北川の勝ち。1−3。
二死一三塁、続く左のローズでジェフ・ウィリアムスを前倒しでマウンドに。石橋を叩く継投だった。しかしジェフ対ローズは、高めの直球を謙虚にレフト前に落とす。2−3。
二死一二塁、ジェフは制球を乱しはっきりとわかるボールを4つ続け濱中に四球。
二死満塁、この日プロ入り初スタメンという一輝が高め直球を投手足元へ基本通りの謙虚な打撃、普通なら投手ゴロの可能性もあるが、ジェフの場合は投げた後そこにはいない。鋭い当たりが二遊間を破る。3−4、逆転タイムリーとなる。
バファローズの3本のタイムリーは、いずれも謙虚に打ち返す打撃。対して打たれた球は、狙ったところと違ったにせよ、まるで傲慢さすら感じるような高めの直球。ナメた結果だと断言するつもりはない。彼らの高めの直球には相手を封じ込めるだけの力があるのはよく知っているから。しかしそれを支えているのはあくまでも自分への信頼、自信なのだ。今こうしてマウンドに立つのは自分しかいない。この打者を抑えるのは自分しかいない。その確信をどこまで持ちきれるか。
7回二死一二塁、点を奪われることなくマウンドを降りた下柳が、「オレが監督でもあそこで代えるわ」と言っているが、もちろん本心ではないだろう。万全の早めの継投、もちろん渡辺はしっかり心の準備も出来ていたと思う。まだ3点差、相手は1点も取れていない。ピンチだけど2アウト。魂に火はついていたか、それは本人にもわからないだろう。
ジェフについて言えば、心の準備が十分だったかどうかも疑わしいように思う。
投手が自信とともに投球するのと同じように、新しい投手を投入する時は、自信を持って攻め込まなければいけない。岡田監督自身、打ってみい!という気迫で投手交代を告げていたか。そこに最大の疑問を感じた。
一方のバファローズ、コリンズ監督は8回表、吉野が金本を退けると、代打右フォード登場で右の山口、左鳥谷で左菊地原、代打右バルディリスで右守護神の加藤と、迷いなく切り込んだ。この回タイガースの攻めを凌いだのは、コリンズ監督の気迫、それを意気に感じた投手たちの気迫。同じようなピンチに対応する小刻みな継投に見えて、両監督の精神状態はまったく違っていたように見えた。
5回の追加点は、相手のまずい外野守備にも助けられた。そもそも一死から赤星がヒットで出て、盗塁しているのに平野が「セーフティ」という名の、平凡な送りバントをしてしまったところからしてイヤな感じだったのだけれど、新井、金本が良くしぶとく打った。
3−0リードの6回表、連続四球の無死一二塁で、矢野がバントして二走鳥谷が三塁で封殺。空気を変える1プレーだった。当たった瞬間にフワッと上がる打球を打った矢野も悪いが、それにしてもあそこまでスタートが遅れる鳥谷の判断も悪い。さらに一死一二塁で関本のサードライナーで飛び出した葛城もボーンヘッド。「しょうがない」というプレーではない。
葛城、守備では良いプレーがあった。ライン際、フェンス直前まで一直線の後退しながらジャンピングキャッチ。素晴らしかったんだけど、大阪ドームではあの場所のプレーはほとんどの観客にとって死角になっていて見えないところ、ぜんぜん沸かなくて可愛そうだった(笑)。
1点ビハインドの8回表、一死で代打登場のフォードは痛烈なライナーでサードのグラブを弾くヒット。打球の勢いがほんのわずかに弱まってレフト前に転がるのを見ると、果敢に二塁を狙いヘッドスライディング。素晴らしい走塁。バルディリスの良い当たりがレフト正面をついてしまい、同点のホームを踏むことはなかったが、次に繋がる良い活躍だった。
さ、交流戦が始まったね。数々の連勝神話やら、ジンクスやら、いろいろ途切れただろう。やっぱり交流戦は交流戦だった。この敗戦スタートで、強いタイガースがどういう目にあうのか。ここで本当の強さを身につけないとね。ポストシーズンも勝ち上がらなきゃいけないんだから。面白くなってきたよ。
毎年のように交流戦から流れが変わるのはなぜなのか。ま、相手が変わるのだから必然といえば必然。勝負付けの済んでいない対決では、「今年蓄積してきた自信」でかさあげされることなく、今現在の正味の自分で勝負するしかない。
二死一二塁、打席に右の北川。ここで下柳に代えて渡辺。万全の継投のはずだった。しかし渡辺対北川の対戦は、外高めの速球を謙虚に打ち返した北川の勝ち。1−3。
二死一三塁、続く左のローズでジェフ・ウィリアムスを前倒しでマウンドに。石橋を叩く継投だった。しかしジェフ対ローズは、高めの直球を謙虚にレフト前に落とす。2−3。
二死一二塁、ジェフは制球を乱しはっきりとわかるボールを4つ続け濱中に四球。
二死満塁、この日プロ入り初スタメンという一輝が高め直球を投手足元へ基本通りの謙虚な打撃、普通なら投手ゴロの可能性もあるが、ジェフの場合は投げた後そこにはいない。鋭い当たりが二遊間を破る。3−4、逆転タイムリーとなる。
バファローズの3本のタイムリーは、いずれも謙虚に打ち返す打撃。対して打たれた球は、狙ったところと違ったにせよ、まるで傲慢さすら感じるような高めの直球。ナメた結果だと断言するつもりはない。彼らの高めの直球には相手を封じ込めるだけの力があるのはよく知っているから。しかしそれを支えているのはあくまでも自分への信頼、自信なのだ。今こうしてマウンドに立つのは自分しかいない。この打者を抑えるのは自分しかいない。その確信をどこまで持ちきれるか。
7回二死一二塁、点を奪われることなくマウンドを降りた下柳が、「オレが監督でもあそこで代えるわ」と言っているが、もちろん本心ではないだろう。万全の早めの継投、もちろん渡辺はしっかり心の準備も出来ていたと思う。まだ3点差、相手は1点も取れていない。ピンチだけど2アウト。魂に火はついていたか、それは本人にもわからないだろう。
ジェフについて言えば、心の準備が十分だったかどうかも疑わしいように思う。
投手が自信とともに投球するのと同じように、新しい投手を投入する時は、自信を持って攻め込まなければいけない。岡田監督自身、打ってみい!という気迫で投手交代を告げていたか。そこに最大の疑問を感じた。
一方のバファローズ、コリンズ監督は8回表、吉野が金本を退けると、代打右フォード登場で右の山口、左鳥谷で左菊地原、代打右バルディリスで右守護神の加藤と、迷いなく切り込んだ。この回タイガースの攻めを凌いだのは、コリンズ監督の気迫、それを意気に感じた投手たちの気迫。同じようなピンチに対応する小刻みな継投に見えて、両監督の精神状態はまったく違っていたように見えた。
5回の追加点は、相手のまずい外野守備にも助けられた。そもそも一死から赤星がヒットで出て、盗塁しているのに平野が「セーフティ」という名の、平凡な送りバントをしてしまったところからしてイヤな感じだったのだけれど、新井、金本が良くしぶとく打った。
3−0リードの6回表、連続四球の無死一二塁で、矢野がバントして二走鳥谷が三塁で封殺。空気を変える1プレーだった。当たった瞬間にフワッと上がる打球を打った矢野も悪いが、それにしてもあそこまでスタートが遅れる鳥谷の判断も悪い。さらに一死一二塁で関本のサードライナーで飛び出した葛城もボーンヘッド。「しょうがない」というプレーではない。
葛城、守備では良いプレーがあった。ライン際、フェンス直前まで一直線の後退しながらジャンピングキャッチ。素晴らしかったんだけど、大阪ドームではあの場所のプレーはほとんどの観客にとって死角になっていて見えないところ、ぜんぜん沸かなくて可愛そうだった(笑)。
1点ビハインドの8回表、一死で代打登場のフォードは痛烈なライナーでサードのグラブを弾くヒット。打球の勢いがほんのわずかに弱まってレフト前に転がるのを見ると、果敢に二塁を狙いヘッドスライディング。素晴らしい走塁。バルディリスの良い当たりがレフト正面をついてしまい、同点のホームを踏むことはなかったが、次に繋がる良い活躍だった。
さ、交流戦が始まったね。数々の連勝神話やら、ジンクスやら、いろいろ途切れただろう。やっぱり交流戦は交流戦だった。この敗戦スタートで、強いタイガースがどういう目にあうのか。ここで本当の強さを身につけないとね。ポストシーズンも勝ち上がらなきゃいけないんだから。面白くなってきたよ。