2008.05.31 Saturday
甲子園のアルプスと内野席の通行ができるようになって、人気の「内野グルメ」が大解放されるんだって(公式)。
これはひょっとするとアルプス席の売り上げに貢献するかも知れないね。
札幌でのF戦から、5番DH林で行くとか。すっと調子に乗ってくれたら良いけどね。
本当に今さらなんだけど、せっかく交流戦をやっているところなので2リーグ制について考えてみる。というのも、私の中で、2リーグ制もいいんだけど、12球団〜16球団の規模なら、1リーグ制にした方が良いんじゃないかなという考えがムクムク起きあがっているからだ。
「リーグ」という言葉の定義もいろいろだろうが、今「1リーグ制」と言う時の意味は、「総当たり戦を同じ試合数で戦う単位」程度の意味である。
つまり、全チームを2つ(なり、3つなり…)に分けて、そのあるまとまりの試合数を多くして、別のまとまりとの試合数を少なくするやり方(複数リーグ)ではなくて、全12チームを同じ試合数の総当たりにしても良いのではないかということ。
現状の2リーグ制は、同一リーグとは24試合ずつの総当たり、交流戦は4試合ずつの総当たり、(24試合×5チーム)+(4試合×6チーム)=144試合をレギュラーシーズンとしている。
それだったら、例えば12試合×11チーム=132試合とか、13試合×11チーム=143試合とかの方が良いのではないかということだ。
ここで脱線。13試合の総当たりにすると、ホームとビジターで割り切れない。その「余りの1試合」は、どちらの主催試合でもない「リーグ主催試合」にしても良いね。開催場所は地方球場で、先攻後攻はコイントスで決める。リーグ全部で年間66試合の地方巡業。これ良いんじゃないかな(笑)。
もちろんその上で中を区切ったり(地区制やブロック制など)、いろいろとテクニカルなことは考えられると思うけど。
1リーグ制のメリット。
言わずと知れたことだが、野球観戦を趣味としてしている人はとても多い。昔に比べたら減ったということかも知れないが、「とても熱心に見ている人」という意味では、そんなに変わらないんじゃないかと思う。で、そういう人の多くは「特定球団のファン」であったりする。で、とても熱心だから、当然その球団の試合を中心に、というよりその球団の試合しか見ないのが普通だろう。となると、その球団と同じリーグの相手球団の選手のことはある程度見て知っているが、別リーグの選手のことはほとんど見ていないということになる。だから「新鮮」なんていう意見もあるだろうが、現状ではたかだか12球団しかないんだから、全部のチームの選手をもっとたくさん見たい、率直にそう思う。
逆の言い方で、2リーグ制の問題点として「ルールの違いによる不公平感」というのもあろう。
セとパではDH制という大きな違いがある。他にもいろいろ細かな違いがあるが、とにかくDH制の有り無しは、「2つの野球」と言って良い程の違いだ。
DH制は、おそらくたいして練習もしていない(=見せる価値の低い)投手の打撃を見せるくらいなら、打撃のスペシャリストの打席を見てもらおうという「商品開発」から生まれたのだろう。でもそれは投手交代にこそに大きな影響を与えた。打席に入らないから、代打も出されない。点数状況にかかわらず、投球内容や打者との対戦のみで交代が判断されるようになった。
打席のことを心配しなくて良いというのは、精神的集中力も変わってくる。パではエースの完投負けは日常茶飯事。エースが育ちやすい環境とも言える。
もちろんタダで1アウトをもらえるセの投手の方が有利という考え方もあるので、どちらの方が「投手有利」とは一概に言えないかもしれないが、大きな違いがあることだけは確かだ。
2つの野球が併存するのは、その歴史的背景や、本家MLBの様子などから考えて、構わないと思う。ただし、野球という競技が視野に入れておきたい「国際的大試合」においては、DH制採用が既定路線である。世界の潮流は、「駆け引きの機微」や「勝負所の見極め」よりも、「投打高品質の対決」や「エースの投げ合い」に向かっているのかも知れない。
1リーグ化するなら、オールDH制がまっとうな判断だと思うが、クラシカルな野球を残したいのであれば、ちょうど今の交流戦と同じような位置付けで「メモリアル月間」を設けて、クラシカル・ルールやクラシカル・ユニフォームで対戦しても良い。
もっとも現行の2リーグ制には、総当たりの単位としてだけじゃない存在価値もある。例えば、「リーグの精神・伝統」、「日本シリーズという決戦」など。
パ・リーグはある意味で戦いに勝ったのだと思う。セはG戦放送権料守りたいがために、排他的になった。パは虐げられ、さげすまれながらも我慢して我慢して、ついに独自発展を目指して地方に飛び出した。どちらも順風満帆とは言い難い状況の中で、共同歩調を取るべき時期だ。パ・リーグの精神と伝統を生かし続ける形の1リーグ化もできるだろう(1リーグ2ディビジョン制など)。
交流戦が採用された現在、2つのリーグの頂点に立ったチーム同士が激突するという日本シリーズの希少性は若干薄まった。またその中間にプレーオフが挟まったことで、「リーグ戦王者同士の対決」という名目もなくなった。そうであるなら、日本シリーズと2リーグ制はすでに、「切っても切れない仲」ではなくなったということだ。新しい発想で、リーグ戦とポストシーズンを高品質なものに練り直すことはもはやタブーではない。
一部人気球団との対戦数が減る…そういう目の前の現実が理由で、セ球団経営者は1リーグ化に反対してきた。リーグの独自性や、日本シリーズ(やオールスター)の希少性から1リーグに反対するファンの声もあった。しかし、どちらの理由も、昔ほどの強さを持たなくなった。
1リーグ制のメリットとデメリットを詳細に検証して、現行制度と比較検討するだけの状況は整ってきたと思う。
もちろんとても繊細な問題なので、いろんな意見はあると思うけどね。
札幌でのF戦から、5番DH林で行くとか。すっと調子に乗ってくれたら良いけどね。
本当に今さらなんだけど、せっかく交流戦をやっているところなので2リーグ制について考えてみる。というのも、私の中で、2リーグ制もいいんだけど、12球団〜16球団の規模なら、1リーグ制にした方が良いんじゃないかなという考えがムクムク起きあがっているからだ。
「リーグ」という言葉の定義もいろいろだろうが、今「1リーグ制」と言う時の意味は、「総当たり戦を同じ試合数で戦う単位」程度の意味である。
つまり、全チームを2つ(なり、3つなり…)に分けて、そのあるまとまりの試合数を多くして、別のまとまりとの試合数を少なくするやり方(複数リーグ)ではなくて、全12チームを同じ試合数の総当たりにしても良いのではないかということ。
現状の2リーグ制は、同一リーグとは24試合ずつの総当たり、交流戦は4試合ずつの総当たり、(24試合×5チーム)+(4試合×6チーム)=144試合をレギュラーシーズンとしている。
それだったら、例えば12試合×11チーム=132試合とか、13試合×11チーム=143試合とかの方が良いのではないかということだ。
ここで脱線。13試合の総当たりにすると、ホームとビジターで割り切れない。その「余りの1試合」は、どちらの主催試合でもない「リーグ主催試合」にしても良いね。開催場所は地方球場で、先攻後攻はコイントスで決める。リーグ全部で年間66試合の地方巡業。これ良いんじゃないかな(笑)。
もちろんその上で中を区切ったり(地区制やブロック制など)、いろいろとテクニカルなことは考えられると思うけど。
1リーグ制のメリット。
言わずと知れたことだが、野球観戦を趣味としてしている人はとても多い。昔に比べたら減ったということかも知れないが、「とても熱心に見ている人」という意味では、そんなに変わらないんじゃないかと思う。で、そういう人の多くは「特定球団のファン」であったりする。で、とても熱心だから、当然その球団の試合を中心に、というよりその球団の試合しか見ないのが普通だろう。となると、その球団と同じリーグの相手球団の選手のことはある程度見て知っているが、別リーグの選手のことはほとんど見ていないということになる。だから「新鮮」なんていう意見もあるだろうが、現状ではたかだか12球団しかないんだから、全部のチームの選手をもっとたくさん見たい、率直にそう思う。
逆の言い方で、2リーグ制の問題点として「ルールの違いによる不公平感」というのもあろう。
セとパではDH制という大きな違いがある。他にもいろいろ細かな違いがあるが、とにかくDH制の有り無しは、「2つの野球」と言って良い程の違いだ。
DH制は、おそらくたいして練習もしていない(=見せる価値の低い)投手の打撃を見せるくらいなら、打撃のスペシャリストの打席を見てもらおうという「商品開発」から生まれたのだろう。でもそれは投手交代にこそに大きな影響を与えた。打席に入らないから、代打も出されない。点数状況にかかわらず、投球内容や打者との対戦のみで交代が判断されるようになった。
打席のことを心配しなくて良いというのは、精神的集中力も変わってくる。パではエースの完投負けは日常茶飯事。エースが育ちやすい環境とも言える。
もちろんタダで1アウトをもらえるセの投手の方が有利という考え方もあるので、どちらの方が「投手有利」とは一概に言えないかもしれないが、大きな違いがあることだけは確かだ。
2つの野球が併存するのは、その歴史的背景や、本家MLBの様子などから考えて、構わないと思う。ただし、野球という競技が視野に入れておきたい「国際的大試合」においては、DH制採用が既定路線である。世界の潮流は、「駆け引きの機微」や「勝負所の見極め」よりも、「投打高品質の対決」や「エースの投げ合い」に向かっているのかも知れない。
1リーグ化するなら、オールDH制がまっとうな判断だと思うが、クラシカルな野球を残したいのであれば、ちょうど今の交流戦と同じような位置付けで「メモリアル月間」を設けて、クラシカル・ルールやクラシカル・ユニフォームで対戦しても良い。
もっとも現行の2リーグ制には、総当たりの単位としてだけじゃない存在価値もある。例えば、「リーグの精神・伝統」、「日本シリーズという決戦」など。
パ・リーグはある意味で戦いに勝ったのだと思う。セはG戦放送権料守りたいがために、排他的になった。パは虐げられ、さげすまれながらも我慢して我慢して、ついに独自発展を目指して地方に飛び出した。どちらも順風満帆とは言い難い状況の中で、共同歩調を取るべき時期だ。パ・リーグの精神と伝統を生かし続ける形の1リーグ化もできるだろう(1リーグ2ディビジョン制など)。
交流戦が採用された現在、2つのリーグの頂点に立ったチーム同士が激突するという日本シリーズの希少性は若干薄まった。またその中間にプレーオフが挟まったことで、「リーグ戦王者同士の対決」という名目もなくなった。そうであるなら、日本シリーズと2リーグ制はすでに、「切っても切れない仲」ではなくなったということだ。新しい発想で、リーグ戦とポストシーズンを高品質なものに練り直すことはもはやタブーではない。
一部人気球団との対戦数が減る…そういう目の前の現実が理由で、セ球団経営者は1リーグ化に反対してきた。リーグの独自性や、日本シリーズ(やオールスター)の希少性から1リーグに反対するファンの声もあった。しかし、どちらの理由も、昔ほどの強さを持たなくなった。
1リーグ制のメリットとデメリットを詳細に検証して、現行制度と比較検討するだけの状況は整ってきたと思う。
もちろんとても繊細な問題なので、いろんな意見はあると思うけどね。