2008.09.30 Tuesday
それにしても、Bs最下位からの猛チャージは素晴らしいの一語。
若いのとベテラン。投手と野手。長打力と小技。赤と青…見事に融合させたのは、やはり大石監督の力量だろうと思う。
雨中の甲子園、対カープ最終戦を辛くも勝って、これでGと1差、M7。勝ったのは良かったけれど、なんぼ勝っても関係ない。どうせ相手は全部勝ってくるんだから、勝っても負けても辛抱辛抱。
辛抱が足らんのが岡田監督だ。まだ手順を踏んでいない新井をスタメンに戻し、はじめから球児2イニングを前提条件。チャレンジしている石川を5回で降ろし、アッチソンとジェフには、内容・状態おかまいなしに「とにかく1回頑張ってくれ」。目一杯あたふたしながら、どっしり構えているフリをする。「まあ落ち着け」と言ってやりたい(笑)。そして選手のコンディション、故障のリスクだけは見誤らないように頼むよ。
しかし面白いもんで、こういうダメ采配でブサイクな試合になって、それをカバーする選手の働きで勝ったりすると、チームの雰囲気は俄然良くなる。おそらく、素晴らしい采配なのに選手のミスで負けることを考えればお釣りが来るくらい。そこが岡田野球の妙味なのだと思う。
運も実力の内。石川は初回から無死満塁の大ピンチを作るが、栗原をこれ以上ないという三ゴロ。今岡ベースを踏んで1アウト、三走を三本間に挟んで2アウト。二死一二塁となる最高の形の併殺が成立。
その後も、あちゃっと思った打球はレフト金本が追いつき、うわぁ!と声が出た打球はショート鳥谷の正面をつき、ヤバイ!と目を覆った打球はライト平野の好守に救われた。これらは少なくともびびらないで投げていたから、ほんの一瞬の差でボールがバットに負けなかったのだろうと思う。途中で代えても良いのだから6回もチャレンジさせたかったな。
アッチソンがボロボロ。足下が気になって2四球絡めて2失点。こういう天気の時には不確定要素がより高まるわけだから、投手交代も思うとおりの結果が出にくい。ま、アッチソンは気にしないこと。
ジェフがまた二死まで素晴らしい三振2つだったのに、四球から崩れて同点とされる。特に苦手のアレックス、栗原で点をやってしまったのが実に無策。ともに上手く追い込んでから、相手は打ち気まんまん、矢野の頭ではボールで打ち取れると踏んでいるのに、興奮しすぎてウィ〜〜〜!フンガ〜〜〜!と獅子舞みたいな顔になっちゃってるジェフは甘いところに放って打たれちゃう。ただ組み立て自体も、もっと安全な配球があるように思うよ。
ナーバスなAJとは対照的に藤川からは余裕が感じられた。状態は良いね。だからこそ2イニングスなんてまだまだやらせない方が良い。できることはわかったんだから、本当に本当に必要になる時までは大事に大事に。
今岡先制ホームラン。外角直球をほぼカンペキに捉えてバックスクリーンに放り込む。2−0と追い込まれてから2−2までカウントを整えてから、どんぴしゃり。
今この時期、どれだけ貢献してる?でもまだ足りないね。本人もそう思っているだろう。無死一二塁で、1−5−3なんていう情けないゲッツー食らったらあかんわ。今の今岡は相手投手が恐れる強打者なんだから、同じゲッツー食らうなら、ラミレスみたいに5−4−3、6−4−3食らったらええんよ。ふんわり当てに行くことない。ガツンと当てたらええんよ。
その4回ウラ二死二塁で鳥谷が、なんとか食らいついて二遊間を抜けるタイムリー。関本、矢野と繋がって2点が入った。得点力がジャイアンツを抑えて1位だった頃は、いつもこうやって点を取っていたなぁ…としみじみ思い出す。
スタメンに新井が戻ったら、繋ぎのタイガース打線をみんなが思い出す不思議。
その新井はコースに逆らわない打撃で3安打。1,2番が出塁できなくても3番新井がいやらしさを発揮する。123と終わらないことの大切さ。そして4番に与える影響の大きさ。
ここしばらくの金本は明らかな不調に陥っていた。技術や体調ならまだしも、本当の不調の恐ろしさは、心を蝕むこと。誰に言われなくても、4番が打たなきゃ勝てないということはわかっていた。でも4番だけが打っても勝てないという試合も挟んで、また打てない日々。どこにもぶつけることの出来ない鬱々とした気持ちは頂点だったろう。
そこへ新井が帰ってきた。不完全な体調のままに、「自分にできることを」と言いながら、ヒットを重ね、金本に回すことだけを考えているよう。金本の不調なんて知ったこっちゃない。新井にとっては「ボクのアニキ」なんだから。
8回ウラ、先頭の新井が3本目のヒットで塁に出る。金本は簡単に追い込まれるが、その後上野のキレの良いシュート3つファールで粘る。これまでバットのヘッドが下がって三邪飛になっていた球が内野席まで届く。これまで開きが早くなって空振りしていた球に、なんとかギリギリ腕が伸びてバットが触れる。8球目、インコースずばっと決めに来た直球に、金本が反応した。やや遅れ気味、詰まり気味だったがそれも幸いした。雨の甲子園、風はフォロー。金本のホームランらしくないハーフライナーのような軌道だが、金本のパワーでなきゃ届かない。久々の25号。
何かが一変した。金本の心を縛り付けていた見えない鎖が切れたのを、チームみんなが感じていた。金本のホームランなんて別に珍しくもないのに、この1本が特別なものであるという感覚をみんなが共有していた。弾けるような笑顔が金本に向けられる。金本に対してこんなに素直な感情が表されるのも珍しい。「待ってましたよ!」すべての笑顔がそう語る。
ヒーローインタビューでは、出場してない葛城にウォーーをやらせるいたずらっ子ぶり。本当は明るく振る舞いたかったけど、打てない4番じゃできなかったんだもんな。
さて、集大成の大事な大事な主役が帰って来たね。ずーっといたんだけど、フルイニングいたんだけど、ようやく帰ってきた。お兄ちゃんのことが大好きな弟に連れられてね。
だいたいみんな揃ったかな?じゃもう一回、戦いを始めようか。
若いのとベテラン。投手と野手。長打力と小技。赤と青…見事に融合させたのは、やはり大石監督の力量だろうと思う。
雨中の甲子園、対カープ最終戦を辛くも勝って、これでGと1差、M7。勝ったのは良かったけれど、なんぼ勝っても関係ない。どうせ相手は全部勝ってくるんだから、勝っても負けても辛抱辛抱。
辛抱が足らんのが岡田監督だ。まだ手順を踏んでいない新井をスタメンに戻し、はじめから球児2イニングを前提条件。チャレンジしている石川を5回で降ろし、アッチソンとジェフには、内容・状態おかまいなしに「とにかく1回頑張ってくれ」。目一杯あたふたしながら、どっしり構えているフリをする。「まあ落ち着け」と言ってやりたい(笑)。そして選手のコンディション、故障のリスクだけは見誤らないように頼むよ。
しかし面白いもんで、こういうダメ采配でブサイクな試合になって、それをカバーする選手の働きで勝ったりすると、チームの雰囲気は俄然良くなる。おそらく、素晴らしい采配なのに選手のミスで負けることを考えればお釣りが来るくらい。そこが岡田野球の妙味なのだと思う。
運も実力の内。石川は初回から無死満塁の大ピンチを作るが、栗原をこれ以上ないという三ゴロ。今岡ベースを踏んで1アウト、三走を三本間に挟んで2アウト。二死一二塁となる最高の形の併殺が成立。
その後も、あちゃっと思った打球はレフト金本が追いつき、うわぁ!と声が出た打球はショート鳥谷の正面をつき、ヤバイ!と目を覆った打球はライト平野の好守に救われた。これらは少なくともびびらないで投げていたから、ほんの一瞬の差でボールがバットに負けなかったのだろうと思う。途中で代えても良いのだから6回もチャレンジさせたかったな。
アッチソンがボロボロ。足下が気になって2四球絡めて2失点。こういう天気の時には不確定要素がより高まるわけだから、投手交代も思うとおりの結果が出にくい。ま、アッチソンは気にしないこと。
ジェフがまた二死まで素晴らしい三振2つだったのに、四球から崩れて同点とされる。特に苦手のアレックス、栗原で点をやってしまったのが実に無策。ともに上手く追い込んでから、相手は打ち気まんまん、矢野の頭ではボールで打ち取れると踏んでいるのに、興奮しすぎてウィ〜〜〜!フンガ〜〜〜!と獅子舞みたいな顔になっちゃってるジェフは甘いところに放って打たれちゃう。ただ組み立て自体も、もっと安全な配球があるように思うよ。
ナーバスなAJとは対照的に藤川からは余裕が感じられた。状態は良いね。だからこそ2イニングスなんてまだまだやらせない方が良い。できることはわかったんだから、本当に本当に必要になる時までは大事に大事に。
今岡先制ホームラン。外角直球をほぼカンペキに捉えてバックスクリーンに放り込む。2−0と追い込まれてから2−2までカウントを整えてから、どんぴしゃり。
今この時期、どれだけ貢献してる?でもまだ足りないね。本人もそう思っているだろう。無死一二塁で、1−5−3なんていう情けないゲッツー食らったらあかんわ。今の今岡は相手投手が恐れる強打者なんだから、同じゲッツー食らうなら、ラミレスみたいに5−4−3、6−4−3食らったらええんよ。ふんわり当てに行くことない。ガツンと当てたらええんよ。
その4回ウラ二死二塁で鳥谷が、なんとか食らいついて二遊間を抜けるタイムリー。関本、矢野と繋がって2点が入った。得点力がジャイアンツを抑えて1位だった頃は、いつもこうやって点を取っていたなぁ…としみじみ思い出す。
スタメンに新井が戻ったら、繋ぎのタイガース打線をみんなが思い出す不思議。
その新井はコースに逆らわない打撃で3安打。1,2番が出塁できなくても3番新井がいやらしさを発揮する。123と終わらないことの大切さ。そして4番に与える影響の大きさ。
ここしばらくの金本は明らかな不調に陥っていた。技術や体調ならまだしも、本当の不調の恐ろしさは、心を蝕むこと。誰に言われなくても、4番が打たなきゃ勝てないということはわかっていた。でも4番だけが打っても勝てないという試合も挟んで、また打てない日々。どこにもぶつけることの出来ない鬱々とした気持ちは頂点だったろう。
そこへ新井が帰ってきた。不完全な体調のままに、「自分にできることを」と言いながら、ヒットを重ね、金本に回すことだけを考えているよう。金本の不調なんて知ったこっちゃない。新井にとっては「ボクのアニキ」なんだから。
8回ウラ、先頭の新井が3本目のヒットで塁に出る。金本は簡単に追い込まれるが、その後上野のキレの良いシュート3つファールで粘る。これまでバットのヘッドが下がって三邪飛になっていた球が内野席まで届く。これまで開きが早くなって空振りしていた球に、なんとかギリギリ腕が伸びてバットが触れる。8球目、インコースずばっと決めに来た直球に、金本が反応した。やや遅れ気味、詰まり気味だったがそれも幸いした。雨の甲子園、風はフォロー。金本のホームランらしくないハーフライナーのような軌道だが、金本のパワーでなきゃ届かない。久々の25号。
何かが一変した。金本の心を縛り付けていた見えない鎖が切れたのを、チームみんなが感じていた。金本のホームランなんて別に珍しくもないのに、この1本が特別なものであるという感覚をみんなが共有していた。弾けるような笑顔が金本に向けられる。金本に対してこんなに素直な感情が表されるのも珍しい。「待ってましたよ!」すべての笑顔がそう語る。
ヒーローインタビューでは、出場してない葛城にウォーーをやらせるいたずらっ子ぶり。本当は明るく振る舞いたかったけど、打てない4番じゃできなかったんだもんな。
さて、集大成の大事な大事な主役が帰って来たね。ずーっといたんだけど、フルイニングいたんだけど、ようやく帰ってきた。お兄ちゃんのことが大好きな弟に連れられてね。
だいたいみんな揃ったかな?じゃもう一回、戦いを始めようか。