2008.10.16 Thursday
とか言いながら、いざ金曜くらいになれば、ああ明日からいよいよクラシリだ、ああドキドキ、ああどうしよう、このままずっとやらなきゃいいのに…などと思ってしまう。頭と心と体がバラバラなんだよね(笑)。
岡田監督辞任の報に触れた時もそれに似ている。頭で考えること、心に去来する思い、体の反応、それぞれ違う。理屈と感情は一致しないことが多い。
クライマックスシリーズという制度も多くの人にとってそうなのかも知れない。理屈としては理解できるのだけれど、なぜか感情の部分で納得できない。心がついていかない。という声を多く聞く。
それは無理からぬこと。だって体に染みこんでしまっているから。春から野球シーズンが始まって、秋には6球団の頂点「リーグ優勝」が決まる。この半年あまりのシーズンにいろんな思い出が詰まっていて、そのフィナーレに一気に感情を爆発させる。それが終わると、優勝2チームによる12球団の頂点「日本一」を決める。このリズムが体に染みこんでいるから。そして染み込んだのはリズムだけでなく、価値観もあるのだと思う。
2リーグに分裂して、それぞれが6球団ずつという形になって長い。分裂後のことしか知らない野球ファンも多い。私もそう。優勝とは6球団の内の1番になること。日本一へのチャレンジはご褒美。おそらく多くの野球ファンにはこの価値観が染み込んでいる。これは理屈ではなく、体が覚えていることなのだと思う。制度が長く続いたことで出来上がった価値観。
参考にしたモデルであるはずのMLBでは、地区優勝にどれほどの重きが置かれているのか、現地のファンではない私には想像できないのだが、見ている限り「記録」としての重要性はあっても、その後のプレーオフの熱気の中で「ワールドシリーズに出場してこそ」あるいは「ワールドチャンピオンになってこそ」という価値観に圧倒されていくように見える。
そして数年のパのプレーオフ、そして昨年からのクラシリセ・パでも同様の価値観が生まれ始めているのは自明。しかしその価値観が、従来ファンや選手たちの体に染みこんでいる価値観と葛藤しているのが今の時期なのかもしれない。理屈ではわかる、だけど心と体がついていかない。そんな感じ。
もっとも他の競技団体のシステムと比較して、6チームの内、3チームに出場権があるという予選としての「甘さ」や、決着が付いている勝負をもう一度やり直す「二度手間」に問題があるという指摘は当たっている。現行システムが、全12球団の頂点を決めるやり方として、もっとも優れているとはとても思えない。これは2リーグが組織として交戦状態にあったという歴史的背景による部分が大きいが、昨今パワーバランスの微妙な変化により、ようやく協調の方向性が見えてきた。もっともっと面白くするシステム改良は常に続けていって欲しい。
そんな頭と心と体がバラバラな時代のクラシリなのだが、やっているうちにだんだんとマッチしてくるものだと思う。6分の1より、12分の1に注目が集まるということは基本的に良いことだと思うし。
まあそんなことでタイガースには何の迷いもなく、12球団のトップを目指して邁進して欲しいと願う次第なのだ。
岡田監督辞任の報に触れた時もそれに似ている。頭で考えること、心に去来する思い、体の反応、それぞれ違う。理屈と感情は一致しないことが多い。
クライマックスシリーズという制度も多くの人にとってそうなのかも知れない。理屈としては理解できるのだけれど、なぜか感情の部分で納得できない。心がついていかない。という声を多く聞く。
それは無理からぬこと。だって体に染みこんでしまっているから。春から野球シーズンが始まって、秋には6球団の頂点「リーグ優勝」が決まる。この半年あまりのシーズンにいろんな思い出が詰まっていて、そのフィナーレに一気に感情を爆発させる。それが終わると、優勝2チームによる12球団の頂点「日本一」を決める。このリズムが体に染みこんでいるから。そして染み込んだのはリズムだけでなく、価値観もあるのだと思う。
2リーグに分裂して、それぞれが6球団ずつという形になって長い。分裂後のことしか知らない野球ファンも多い。私もそう。優勝とは6球団の内の1番になること。日本一へのチャレンジはご褒美。おそらく多くの野球ファンにはこの価値観が染み込んでいる。これは理屈ではなく、体が覚えていることなのだと思う。制度が長く続いたことで出来上がった価値観。
参考にしたモデルであるはずのMLBでは、地区優勝にどれほどの重きが置かれているのか、現地のファンではない私には想像できないのだが、見ている限り「記録」としての重要性はあっても、その後のプレーオフの熱気の中で「ワールドシリーズに出場してこそ」あるいは「ワールドチャンピオンになってこそ」という価値観に圧倒されていくように見える。
そして数年のパのプレーオフ、そして昨年からのクラシリセ・パでも同様の価値観が生まれ始めているのは自明。しかしその価値観が、従来ファンや選手たちの体に染みこんでいる価値観と葛藤しているのが今の時期なのかもしれない。理屈ではわかる、だけど心と体がついていかない。そんな感じ。
もっとも他の競技団体のシステムと比較して、6チームの内、3チームに出場権があるという予選としての「甘さ」や、決着が付いている勝負をもう一度やり直す「二度手間」に問題があるという指摘は当たっている。現行システムが、全12球団の頂点を決めるやり方として、もっとも優れているとはとても思えない。これは2リーグが組織として交戦状態にあったという歴史的背景による部分が大きいが、昨今パワーバランスの微妙な変化により、ようやく協調の方向性が見えてきた。もっともっと面白くするシステム改良は常に続けていって欲しい。
そんな頭と心と体がバラバラな時代のクラシリなのだが、やっているうちにだんだんとマッチしてくるものだと思う。6分の1より、12分の1に注目が集まるということは基本的に良いことだと思うし。
まあそんなことでタイガースには何の迷いもなく、12球団のトップを目指して邁進して欲しいと願う次第なのだ。