2009.04.03 Friday
北の湖全盛の頃は、強すぎる横綱にライバル意識を剥き出しにする輪島や貴ノ花を応援した。でも一番熱中するのは、昇り調子の若者がぐんぐん力をつけて、番付を急上昇して、三役、大関、横綱の地位にチャレンジして行く時だ。実際はもうその時には大きな話題になっているのだけれど、その成長していく過程を知っているというだけで、思い入れ度が高くなって、サクセスストーリーに入り込める。こう書いてしまうといかにも安っぽいのだけれど、それが典型的なファン心理であり、ファンとしての楽しみだ。
少し長期的な目で見れば、ここしばらくタイガースファンもその楽しみを十分に味わったと言える。万年最下位のダメ虎が、なだめたりすかしたりぼやいたりの基礎教育を受け、絶対的ボスの闘魂注入を受け、何があっても平気な顔でやりつづける男の薫陶を受ける。球団として、企業として、チームとして、個々の構成員は少しずつ入れ替わりながらも、タイガースとして着実に成長していくストーリーを楽しんだ、そんな10年だったように思う。
「成長物語」を続けていくのは難しい。成長とは「加速度」であって「速度」ではない。高いエネルギーをキープし、高速で走行していても、それが惰性でしかない場合もある。成長カーブが鈍化すれば、ファンを熱狂させるエネルギーも弱くなる。これが短期的に見たタイガースの近年だと言える。
しかしこの高度成長に酔いしれることができるのは、限られた条件下でのみ。すなわち相当低いところ(単純に順位だけのことではなく「球団力」として)にいないと味わうことができないもの。現状のタイガースは、ファンの数や動員力やグッズ購入額などで12球団1位といわれ、年俸総額も2位。かつての「シブチン経営」は影を潜めている。潜在能力を「球団力」へと活用する方法を知ったわけだから、まあそう簡単に没落することはない(あくまでも「球団力」の話で、順位の低迷は別)。だから長期的に見た急成長物語は、一度限りのものだったと考えて良いだろう。これからの「成長なき10年」、タイガースファンがどういう変質を見せるのか、自分のことながら楽しみである。
オーバーラップ。前章は終わった。しかし新しい物語を理解するには前章を読み返す必要がある。新しい成長物語の主人公が現れる2009年シーズン、見逃す手はない。
とかなんとか言っちゃってるが、暴れまくりたいのが選手。勝ちたいのが監督。そして熱狂したいのがファンなのだ。
予想通りにことが運ぶなんてクソ食らえ、わけのわからんことが起きて、わけのわからんことになって、右往左往しながら、涙目になって、大喜びしたり、ふさぎ込んだりするのがファンなのだ。そういう意味では過去も未来も大して変わりはしないだろうけどね(笑)。
さあ、始まるぜ!狩野、頑張れよ!
少し長期的な目で見れば、ここしばらくタイガースファンもその楽しみを十分に味わったと言える。万年最下位のダメ虎が、なだめたりすかしたりぼやいたりの基礎教育を受け、絶対的ボスの闘魂注入を受け、何があっても平気な顔でやりつづける男の薫陶を受ける。球団として、企業として、チームとして、個々の構成員は少しずつ入れ替わりながらも、タイガースとして着実に成長していくストーリーを楽しんだ、そんな10年だったように思う。
「成長物語」を続けていくのは難しい。成長とは「加速度」であって「速度」ではない。高いエネルギーをキープし、高速で走行していても、それが惰性でしかない場合もある。成長カーブが鈍化すれば、ファンを熱狂させるエネルギーも弱くなる。これが短期的に見たタイガースの近年だと言える。
しかしこの高度成長に酔いしれることができるのは、限られた条件下でのみ。すなわち相当低いところ(単純に順位だけのことではなく「球団力」として)にいないと味わうことができないもの。現状のタイガースは、ファンの数や動員力やグッズ購入額などで12球団1位といわれ、年俸総額も2位。かつての「シブチン経営」は影を潜めている。潜在能力を「球団力」へと活用する方法を知ったわけだから、まあそう簡単に没落することはない(あくまでも「球団力」の話で、順位の低迷は別)。だから長期的に見た急成長物語は、一度限りのものだったと考えて良いだろう。これからの「成長なき10年」、タイガースファンがどういう変質を見せるのか、自分のことながら楽しみである。
オーバーラップ。前章は終わった。しかし新しい物語を理解するには前章を読み返す必要がある。新しい成長物語の主人公が現れる2009年シーズン、見逃す手はない。
とかなんとか言っちゃってるが、暴れまくりたいのが選手。勝ちたいのが監督。そして熱狂したいのがファンなのだ。
予想通りにことが運ぶなんてクソ食らえ、わけのわからんことが起きて、わけのわからんことになって、右往左往しながら、涙目になって、大喜びしたり、ふさぎ込んだりするのがファンなのだ。そういう意味では過去も未来も大して変わりはしないだろうけどね(笑)。
さあ、始まるぜ!狩野、頑張れよ!