自称阪神タイガース評論家（跡地）

　好成績が続き、お客さんが増えて、球団にお金がいっぱい入り、それを選手にたくさん分配する。とてもよろこばしいことである。思えばタイガースはこの調査の下位常連球団で、とんとんとんとてっぺんまで登ってきたなんて実に感慨深い。

　まあてっぺんが降りて来ただけっていう話もあるんだけどね。上原、二岡が抜けたから。
　でも、今のジャイアンツの収益構造だったら、タイガースと大差ないんじゃないかな。全国放送って言ってもほぼ日テレ系のみ。その収入は「グループ内環流」でしかない。むしろ広告不調で持ち出しになっている可能性も指摘されている。

　ま、タイガースの方も成績いまいち、景気後退って感じは大いに見受けられる。去年の数字がピークってことになっちゃうかもね。
　一方新球場のカープや、Ｗエースで出足好調のイーグルスなど「低予算組」には追い風もあって、この縦長の格差は縮まっていくかも知れないね。

　「タイガースが高年俸１位」。よろこばしいのだけれど、フクザツでもある。だいたいこの調査の結果は、ジャイアンツがケタはずれの１位で、うちは下の方って相場が決まっていたから、「そんだけ払ってりゃ強くて当たり前じゃアホ」と言っていれば良かったのだ。それが今や上の立場になって、しかも今はぜんぜん強くないのである。

　そしてなんだかムダな高年俸も多いような気がしちゃっているというのもある。いちいち言わないけどね。この調査とは関係ないが、特に外国人への金の使い方には怒りを通り越して、呆れも通り越して、笑いも通り越して、無表情になってしまう（笑）。「金満」になりきれない「成金」の悲しさなのだろうか。
　どれだけ払うかよりも、どういう金の使い方をすればチームが生きるかなんだね。そういうところがいかにも甘いのがタイガースである。らしいと言ってしまえばそれまでだけど。

　ついつい昔を懐かしんでしまう部分もあるのだけれど、タイガースは立派な器を持っていて、地方放送局との良い関係があって、地域に愛されている球団。事業予算が大きくなるのは当然で、プロ野球界を引っ張っていくような経済活動を展開するのがタイガースの責務。球団はそういう自覚を持って、「生き金」を使わなきゃいけない。ファンもそういうものだと覚悟を決めて、チームを叱咤激励して行くしかない。昔を思って、事業予算の小さい球団をうらやましく思っても、もはや宗旨替えは容易にできないんだからね（笑）。
　さ、いっぱいもらってるんだから、勝って当たり前だぞ、タイガースよ！いつまでも借金こさえてる場合ちゃうでホンマに。