2009.07.31 Friday
◇7月30日(木)阪神−横浜15回戦(阪神10勝5敗、18時、甲子園、44649人)
横 浜 000 000 000―0
阪 神 100 010 00×―2
【横浜】●三浦(7勝7敗)
【阪神】○久保(5勝4敗)
8時ちょいには試合終了。久保、三浦両投手とも絶妙のコントロールとリズムの良さに、球審杉永もついついストライクゾーンを広げちゃう。そうなると打者も低めの変化球を捨てられなくなる。久保、狩野のバッテリーはそこをうまくつき、低めいっぱいに決まる直球と、そこから落とすフォーク、チェンジアップ、スライダーのコンビネーションでベイスターズ打線を半パニック状態に陥れた。
それにしても見事なピッチング。失投という失投もなく、ほぼ狩野の意図どおりに配球できていた。唯一4回だけ警戒していた内川にシングル、併殺か三振に取りたかった村田に「狙いすぎ」の死球で一死一二塁。ジョンソンを追い込んだ後、2−3までもっていかれたが、あわてず騒がず逃げていくフォークで空振り三振、ギャンブルでスタートさせた走者も狩野が落ち着いて三塁に刺して三振ゲッツーでチェンジ。以後は一人の走者も出すことなく125球12奪三振の完封勝利。まあベイ打線にも大いに問題はあったけど、すばらしい投球だったのは間違いない。
矢野が戻ってきて、狩野が急に良くなったね。面白いなぁ。昨日なんて構え方が違ってたよ。腰を落としてしんどそうな低い構え、上半身をきゅっとすぼめて、さあ来いと球を呼ぶ。好投して談話を求められるたびに、「狩野のリードが良かったから」と言ってくれる久保の正妻の座を守りたいという気が出ていたね。低めのボールに対して、腕を動かさずに上蓋を閉じるようなキャッチングでずいぶんストライクと言わせていた。手を抜かず、丹念に受けていた。2連続完封の立役者、ナイスリード!
2点目は守備ミス絡み(狩野の右中間「センターフライ」をお見合いで三塁打)ではあったけれど、8番平野が技ありのタイムリー。逃げ落ちるボール球のフォークをクロスステップで踏み込んでテコを使うように引っこ抜いてライト前へ。走者を出すとギアチェンジする三浦だけに、「失投じゃない球」を点にしたのが大きかった。この1点がなかったら展開も違っていたかも。
いや、やっぱりスミ1で完封できたかな。初回の1点は赤星の1点。タイガーススペシャル。インロー直球に腰の回転鋭くセンター前クリーンヒットで出塁すると、すかさず二盗。関本がするっと送って、鳥谷の浅めの右飛で帰ってきた。2球、2球、2球。たった6球。三浦にしてみればシングル1本で、何も悪いことをしてないのに1点かすめ取られている。
ベース到達時には速度0なのだから、スライディングが減速運動であることは間違いない(ホームを手で掃きながら滑り抜けていく時を除き)。その制動距離の短さ、ブレーキング性能の良さが際だっている。この二盗も送球は悪くないし、映像の印象としてアウトっぽいタイミング。だけど最後の最後までコマ送りして行くと、常識的な結論が覆されていく。減速すべきポイントにきても減速されず、トップスピードのままベースに達し、そこから急停止する。
本塁生還はその走力、制動技術に加えて、状況判断も加わった。鳥谷の右飛は打った瞬間、明らかに飛距離不足だった。しかも吉村は強肩。しかしこの日は珍しく強い追い風。十分な助走を取れないと読んでいたという。吉村は「下がりながら」にならないようにするのが精一杯で、全力の送球ができなかった。クロスプレーになるも読み通りのセーフで、思わず赤星ガッツポーズ。こういう先制点は誰にでもできるもんじゃない。大きな武器がまた一つ戻ったね。
それにしても見事なピッチング。失投という失投もなく、ほぼ狩野の意図どおりに配球できていた。唯一4回だけ警戒していた内川にシングル、併殺か三振に取りたかった村田に「狙いすぎ」の死球で一死一二塁。ジョンソンを追い込んだ後、2−3までもっていかれたが、あわてず騒がず逃げていくフォークで空振り三振、ギャンブルでスタートさせた走者も狩野が落ち着いて三塁に刺して三振ゲッツーでチェンジ。以後は一人の走者も出すことなく125球12奪三振の完封勝利。まあベイ打線にも大いに問題はあったけど、すばらしい投球だったのは間違いない。
矢野が戻ってきて、狩野が急に良くなったね。面白いなぁ。昨日なんて構え方が違ってたよ。腰を落としてしんどそうな低い構え、上半身をきゅっとすぼめて、さあ来いと球を呼ぶ。好投して談話を求められるたびに、「狩野のリードが良かったから」と言ってくれる久保の正妻の座を守りたいという気が出ていたね。低めのボールに対して、腕を動かさずに上蓋を閉じるようなキャッチングでずいぶんストライクと言わせていた。手を抜かず、丹念に受けていた。2連続完封の立役者、ナイスリード!
2点目は守備ミス絡み(狩野の右中間「センターフライ」をお見合いで三塁打)ではあったけれど、8番平野が技ありのタイムリー。逃げ落ちるボール球のフォークをクロスステップで踏み込んでテコを使うように引っこ抜いてライト前へ。走者を出すとギアチェンジする三浦だけに、「失投じゃない球」を点にしたのが大きかった。この1点がなかったら展開も違っていたかも。
いや、やっぱりスミ1で完封できたかな。初回の1点は赤星の1点。タイガーススペシャル。インロー直球に腰の回転鋭くセンター前クリーンヒットで出塁すると、すかさず二盗。関本がするっと送って、鳥谷の浅めの右飛で帰ってきた。2球、2球、2球。たった6球。三浦にしてみればシングル1本で、何も悪いことをしてないのに1点かすめ取られている。
ベース到達時には速度0なのだから、スライディングが減速運動であることは間違いない(ホームを手で掃きながら滑り抜けていく時を除き)。その制動距離の短さ、ブレーキング性能の良さが際だっている。この二盗も送球は悪くないし、映像の印象としてアウトっぽいタイミング。だけど最後の最後までコマ送りして行くと、常識的な結論が覆されていく。減速すべきポイントにきても減速されず、トップスピードのままベースに達し、そこから急停止する。
本塁生還はその走力、制動技術に加えて、状況判断も加わった。鳥谷の右飛は打った瞬間、明らかに飛距離不足だった。しかも吉村は強肩。しかしこの日は珍しく強い追い風。十分な助走を取れないと読んでいたという。吉村は「下がりながら」にならないようにするのが精一杯で、全力の送球ができなかった。クロスプレーになるも読み通りのセーフで、思わず赤星ガッツポーズ。こういう先制点は誰にでもできるもんじゃない。大きな武器がまた一つ戻ったね。