2010.01.15 Friday
プロ編成の育成チームの登録は困難(報知)
社会人野球を統括する日本野球連盟の鈴木義信副会長は14日、プロ野球のイースタン・リーグが育成選手で編成するチームを同連盟にクラブ登録することを決めたのに対し、現段階では今年中の登録は困難、との見解を示した。
この日、プロ側と協議した鈴木副会長は、2軍公式戦に出場可能な育成選手が、社会人大会にも出場できる状況になる点に難色を示した。その上で「育成選手とはいえプロの選手。(社会人には)プロのOBは1チーム3人以内という規定がある。この問題をどうするか」などと指摘した。2月24日に開かれる日本野球連盟の理事会で協議するという。
育成チームのクラブ登録に難色=日本野球連盟(時事)
日本野球連盟の鈴木義信副会長は14日、プロ5球団の育成選手だけで編成するチームが同連盟にクラブ登録をする準備を進めていることについて、「2月の理事会でのクラブ登録は、ものすごくきつい」と述べ、現状では難しいとの見解を示した。
巨人とロッテの育成選手らによる「シリウス」にヤクルト、横浜、楽天が加わるこのチームは、社会人大会への参加を目指している。鈴木副会長は「今年の(社会人の)大会の出場チームは決まっている。今から入るのは物理的にきつい」などと語った。 (2010/01/14-21:28)
《まとめ》
(1)プロ2軍公式戦に出場できる選手が、社会人大会にも出場できる点=大前提の変更
(2)プロのOBは1チーム3人以内という現行規定との整合性=競技ルールの問題
(3)今年の社会人の大会の出場チームは決まっている=調整時間がない
という3つが、社会人側として難色を示す理由である。
ふむ。社会人野球の一つの存在意義は、全国大会などで勝ち進むことによって得られる企業のPRにもある。そこにプロ混成チームが入ってくることで、機会を喪失する…一番の問題点はそこだと思っていたけれど、そういう言い方はしなかったようだ。
プロ側の思いとしては、「企業スポーツ」としての社会人野球が非常に苦しい状況であるから、日本野球界の構造をキープしていくためにも、12球団のプロ野球の次に相当する高レベルな競技組織を活性化させたいというのがある。
またそこに参加している選手の多くにも、プロ野球に進むのが夢だという思いを持っていて、より高いレベルで競技したいと思っている。
だから後は、プロ側からもう一歩、社会人チームを運営している企業やクラブにメリットを与えられる工夫が必要なのかな。
「拙速」「時期尚早」というのもわからないではないけれど、これを逃せば1年後…ってのもどうかと思う。短期集中討議で解決できれば良いなと思う。