2010.04.05 Monday
4日の時点でG木村拓コーチ、容態悪化という発表(報知)。
あの持ち前のガッツで、何とか復活して欲しい。生還して欲しい。
高卒2年目の若い伊藤と、その伊藤が生まれた年にプロデビューした下柳とのマッチアップ。その下柳は600試合登板の花束をもらった試合、低めに変化球を集める本来の投球術が冴え渡り、7回1失点という満点の内容だっただけに、記念すべき試合を勝ちで飾ってあげなきゃいけなかった。
史上35人目の偉大な記録。おめでとう!
のらりくらりとかわしていく下柳に対して、伊藤は良くも悪くも若さをぶつけていく投球。谷繁のサインとミットに集中して試合の中で成長して行った。序盤変化球の制球ままならず、まっすぐ一本に絞りながらも捉えきれず。初回マートンの二塁打、平野の犠打→安打で掴んだ無死一三塁、鳥谷の犠飛で1点先制した後、金本のヒットで一死一三塁としながら2点目をたたみ掛けられなかったことで、試合全体の精神的バランスがドラゴンズ寄りに傾いたまま進んでしまった。
3回平野、4回新井とまったく同じように一死から四球をもらい、鳥谷と城島がまったく同じように初球ヒッティング、しっかり捉えることが出来ずに続けざまの併殺になってしまった。ここ数日、併殺、併殺で流れを失ってはいるけれど、それを打破する方法論から「それでも強攻して、併殺網を突き破れ!」を選択することは全然OK。むしろ現状の打線の特色に合っていることだ。どちらも強く振った結果のゲッツー。これは「考えて選択した上での失敗」だからOK。
7回またも一死から新井が四球。そして城島がまたしても初球の直球を強振。目が覚めるようなラインドライブだったがレフトの頭は越えなかった。もちろんこれでOK。
いよいよ1−1で膠着したまま8回表、先頭の桜井がまたまたまたまた四球をもらう。イニングを考えれば桜井に代走藤川俊で、下柳に代打は当然。結果として代打浅井が高めの強い直球をバント失敗、小フライに藤川俊2歩飛び出し、一塁塁審の「流れでなんとなくアウト(本当は全然セーフ)」を誘ってしまった。
バントくらい決めろ、そらそのとおりである。それでも私は代走、代打でのバントには反対だ。
例えばそれ以前の強攻策には「オマエのバットで思いっきり攻めて来い!ゲッツーでもともとだ」という、まず気持ちのプラスがあって、結果のマイナスがあってもトントンというバランスがあった。でもこのバント策は、まず気持ちのマイナスが先に走っている。前日は桜井に代走を出さずにバント併殺になった。今日はちゃんと代走を出そう、代打も関本は失敗したからもう一人バントの上手い浅井にしよう。手を打ったんだから決めてくれよ…。初めに気持ちのマイナスがあって、もしたとえ結果が成功だとしても、そのプラスでトントン。理屈の上では合っているかも知れないけれど、精神的バランスからいったら収支の合わない選択だと思う。
さらにその浅井の初球、バントをするには絶好のストライクにギリギリでバットを引き、見逃しストライク。もしストライクバントのサインなら、走者が飛び出すようなアクションだったから、「待て」のサインだったのだろう。この「待て」がこの日の敗着だったのではないだろうか。そんな気がしてならない。ドラゴンズ側は、連続四球だけはとにかく最悪、バントさせてOK、連日のミス続きでひょっとしたら勝手に失敗する…バント成功でトントンという勘定。だから初球はストライク。絶対に送るという考え方で、そこまで読めていれば、「待て」はあり得ない。浅井はこれですっかり追い込まれてしまった。
急な坂を転がり落ちても不思議ではない展開を、久保田が簡単に二死まで持ってきたからなんとか押しとどめたのかと思った。だけど何も考えてなさそうなセサルの何も考えてなさそうなスイングからやっぱりそうなっちゃった。ドラゴンズ戦は気持ちの収支バランスを間違えば負ける。
中日−阪神3回戦(中日3勝、14時、ナゴヤドーム、35529人)
阪 神 100 000 000―1
中 日 010 000 05×―6
【阪神】下柳 ●久保田(0勝1敗) 渡辺
【中日】○伊藤(1勝0敗) 高橋
[本塁打]和田4号(中)
高卒2年目の若い伊藤と、その伊藤が生まれた年にプロデビューした下柳とのマッチアップ。その下柳は600試合登板の花束をもらった試合、低めに変化球を集める本来の投球術が冴え渡り、7回1失点という満点の内容だっただけに、記念すべき試合を勝ちで飾ってあげなきゃいけなかった。
史上35人目の偉大な記録。おめでとう!
(広報を通じて発表されたコメント)
いろいろな人に支えられ、助けられ、皆さんのお陰でここまで投げてくることができました。この場をかりて心からお礼申し上げます。ありがとうございます。
またご先祖様、両親には頑丈な体を与えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
まだまだ先を目指して頑張りますので、これからも宜しくお願いします。
のらりくらりとかわしていく下柳に対して、伊藤は良くも悪くも若さをぶつけていく投球。谷繁のサインとミットに集中して試合の中で成長して行った。序盤変化球の制球ままならず、まっすぐ一本に絞りながらも捉えきれず。初回マートンの二塁打、平野の犠打→安打で掴んだ無死一三塁、鳥谷の犠飛で1点先制した後、金本のヒットで一死一三塁としながら2点目をたたみ掛けられなかったことで、試合全体の精神的バランスがドラゴンズ寄りに傾いたまま進んでしまった。
3回平野、4回新井とまったく同じように一死から四球をもらい、鳥谷と城島がまったく同じように初球ヒッティング、しっかり捉えることが出来ずに続けざまの併殺になってしまった。ここ数日、併殺、併殺で流れを失ってはいるけれど、それを打破する方法論から「それでも強攻して、併殺網を突き破れ!」を選択することは全然OK。むしろ現状の打線の特色に合っていることだ。どちらも強く振った結果のゲッツー。これは「考えて選択した上での失敗」だからOK。
7回またも一死から新井が四球。そして城島がまたしても初球の直球を強振。目が覚めるようなラインドライブだったがレフトの頭は越えなかった。もちろんこれでOK。
いよいよ1−1で膠着したまま8回表、先頭の桜井がまたまたまたまた四球をもらう。イニングを考えれば桜井に代走藤川俊で、下柳に代打は当然。結果として代打浅井が高めの強い直球をバント失敗、小フライに藤川俊2歩飛び出し、一塁塁審の「流れでなんとなくアウト(本当は全然セーフ)」を誘ってしまった。
バントくらい決めろ、そらそのとおりである。それでも私は代走、代打でのバントには反対だ。
例えばそれ以前の強攻策には「オマエのバットで思いっきり攻めて来い!ゲッツーでもともとだ」という、まず気持ちのプラスがあって、結果のマイナスがあってもトントンというバランスがあった。でもこのバント策は、まず気持ちのマイナスが先に走っている。前日は桜井に代走を出さずにバント併殺になった。今日はちゃんと代走を出そう、代打も関本は失敗したからもう一人バントの上手い浅井にしよう。手を打ったんだから決めてくれよ…。初めに気持ちのマイナスがあって、もしたとえ結果が成功だとしても、そのプラスでトントン。理屈の上では合っているかも知れないけれど、精神的バランスからいったら収支の合わない選択だと思う。
さらにその浅井の初球、バントをするには絶好のストライクにギリギリでバットを引き、見逃しストライク。もしストライクバントのサインなら、走者が飛び出すようなアクションだったから、「待て」のサインだったのだろう。この「待て」がこの日の敗着だったのではないだろうか。そんな気がしてならない。ドラゴンズ側は、連続四球だけはとにかく最悪、バントさせてOK、連日のミス続きでひょっとしたら勝手に失敗する…バント成功でトントンという勘定。だから初球はストライク。絶対に送るという考え方で、そこまで読めていれば、「待て」はあり得ない。浅井はこれですっかり追い込まれてしまった。
急な坂を転がり落ちても不思議ではない展開を、久保田が簡単に二死まで持ってきたからなんとか押しとどめたのかと思った。だけど何も考えてなさそうなセサルの何も考えてなさそうなスイングからやっぱりそうなっちゃった。ドラゴンズ戦は気持ちの収支バランスを間違えば負ける。