自称阪神タイガース評論家（跡地）

　故障者多発で非常に苦しいチーム状況でも、手綱を引き締めるようにキチッとした野球をやって、いい流れを取り戻そしてズルズルいかないようにしようという小川スワローズの厳しさ。対して３連勝できたのだから、それすなわち「１５連勝くらい軽いんちゃう？」とでも思っていそうな和田タイガースの緩さ。単なるイメージだけど。

　こっちのいい当たりは正面だし、あっちのヘンな当たりはヒットになるしという運不運もあった。初回２失点し、６回で３失点のスタンリッジは良くもなかったけれど、気の毒な打球も多かった。

　と考えると、そんな日もある…という試合ではあった。あったけれども結局なんで３連勝していたかをすっかり忘れてしまうような１試合だったことが残念だ。今までの当たり前を変えていく、予定調和が崩れようとも、痛みをともなおうとも、リスクがあろうとも、「波乱」のパワーを使うことではなかったか。

　和田監督の理想型は、「最強メンバーによる盤石な横綱野球」なのだろうが、現状でそれを目指そうにも「そこそこメンバーによるまあまあ野球」にしかなりそうにない。甲子園球場に足を運ぶお客さんはもうそれがわかっているから、「次のやつ、サラなやつ見せて」となっている。甲子園はいろんな意味でパワーのある球場だから、そこらへんがビシッと噛み合わっていないとマイナスの力になってしまう。今は和田監督の願望とファンの願望が乖離している。

　みんながみんなそう思っているかどうかは知らないが、私はスキがあれば岩本に投げさせて欲しいと思っている。鶴のところ（３点ビハインドの７回）で行ってもいいと思うし、渡辺のところ（同じく９回）あるいは、渡辺が失点した後で行かせても良かった。っていうか、ブルペン投手の出番が多すぎてぐちゃぐちゃになっているね。岩本も勘定に入れて、整備しないといけない。

　できるチャンスがあれば、リスク恐れずどんどん動く。スキあらば新しいことにチャレンジして、緩さを撲滅し、緊張感を高める。それが３連勝で学んだことだったはず。スキあらば楽しようとしないで、しっかりやり続けろ！