自称阪神タイガース評論家（跡地）

　　マートン抹消で柴田が登録。「心身ともに万全でないのなら、代わりのメンバーにチャンスをやる」これだけのことなんだと思う。適切なタイミングでそれを実行する。極力感情を排除し、客観的に判断する。それをやらない、無理な力をかけてでもやらない。そうするとこういう軋轢が出る。こんな感じじゃまだあるんだろうなあ。

　メッセンジャーは６回１失点。今回も気迫のこもったいい投球だった。ちっとも悪くないよ。

　加藤５連投。「打者一人」だけなら毎日でもいいとでも考えているのだろうか。もう年齢も高いし、今年だけ働いてくれれば十分とでも考えているのだろうか。

　難敵館山にまたも完封。しかし「また」ではあるが、１番上本、４番良太、それに７番坂にとっては次への経験だ。先輩たちがどうやっても攻略できない投手、自分の得意技を使えばなんとかなる…そういうところを見せて欲しい。

　７回表１点ビハインドで、無死一二塁。打席に６番新井兄。初球バントがファール、２球目一塁側にバント、三塁フォースアウト。

「その後に代打攻勢にかけようと思った。新井もバントはヘタな方ではないんで。かなり（一塁手）畠山もチャージしてきたんで。あとフォースプレーだったんでね」（サンスポ）

「だったんでね」ってどういう意味なんだろう…うー、めまいが。バントについては新人同様に経験のない新井にバントさせるのはかまわないが、ここまで難しい状況で「ギャンブル・バント」させる意味ってなんなんだろう。４月からやってきたというならわかるけど、この８月半ばに突如…。今さらだけど、これが「原点」だからやることに決めたワケね。

　で、もちろん新井がサインに応えて、三塁線に強く転がる送りバントを見事に決めていれば、おそらく逆転していただろうが、それができなかった。その翌日、新井は早出して送りバントの練習をするのだろうか。野手コーチはそれを新井だけじゃなく、野手全員に厳命するのだろうか。あそこでバントを決められなければ試合には勝てないぞと徹底するのだろうか。個人的にはセンスのない裏目をなじりたいところだが、むしろ問題はそこだろう。やってみる。失敗する。失敗を次に生かす。それもなしに「失敗しちゃったね、難しいもんね」では、それでおしまい。やりたいことをできるようにしないのでは、いつまでたっても原点になど立てるはずもない。